やまけんの出張食い倒れ記

2002/3/17

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◆新登場    :農産物バイヤーやまけんの食い倒れ出張記
         第1回 〜宮崎の地鶏を甘露とともに食す〜
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 今週末、宮崎に行く。農産物の取引を生業としているため、産地
出張が多いのである。これからは寒い季節となり、産地は南へと移
動する。寒い季節の九州は旨いものが寒さによってさらに旨くなり、
最高である。心が躍る。

 さて、宮崎に行く時、私は必ず空港内で立ち寄る所がある。それ
は、宮崎空港3Fにある「魚山亭(ぎょさんてい)」。空港のレスト
ランに入って満足することは滅多にないが、ここ宮崎についてはそ
の心配はない。私は必ず食事時になるのを狙って便をとる。飛行機
を降り、ロビーを突っ切ると直ぐに3Fに行き、暖簾を
くぐる。奥の空港の景色が見える2人掛けの席が私の指定席である。
頼むメニューは決まっている。「鳥南蛮定食」である。
 ここで解説が必要になる。魚山亭では鳥南蛮というが、九州一円
では通常「チキン南蛮」という。大ぶりな鳥もも肉を薄い衣で揚げ、
特製の甘酢にくぐらせる。それにタルタルソースをたっぷりかけて
いただくという料理である。関東でも最近は弁当屋のメニューにも
載るようになったこの料理、実は宮崎が発祥の地だということを知
る人は少ない。私はこの郷土料理(?)が最高に好きなのだ。
 魚山亭の鳥南蛮定食は、鳥南蛮に小鉢、茶碗蒸しまでついて、し
かもご飯がお代わり自由。この鳥南蛮の甘酸っぱさとタルタルの風
味に誘われ、毎回3杯は食べてしまうのである。ここでパワーをつけ、
商談に臨む。

 、、、商談が終わり、帰京すべく空港に向かう。ここでも飛行機
待ちの時間に立ち寄るのは魚山亭。入り口手前のカウンターには炭
火焼きのスペースがあるのだ。ここで地鶏のモモ焼きをつまみなが
ら焼酎を飲む。焼酎は勿論、芋。通常この辺で「お湯割」というと、
宮崎の県民ブランドである「霧島」が出てくるが、私は京屋酒造の
「甘露」を頼む。そう言うと、カウンター向うの親父は、「へぇ、、、」
というように目じりに笑みを浮かべ、コップ9分目まで甘露を注いで
くれる。熱燗とぬる燗の中間の温度にある液体を口腔にしばし遊ば
せ、嚥下する。温かみがじんわりと食道から拡がり、芋の豊かな香
りが鼻に抜ける。炭火で真っ黒になった地鶏を噛むと、スモーキー
な香りと旨みが鶏の油とともに口中に弾ける。宮崎の地鶏はハード
ボイルドな固さで、噛めば噛むほど味が染み出てくる。これを煽る
ように焼酎を飲む。後は搭乗時間までこの繰り返しが続く、、、

 当然、帰りの機内では熟睡する以外にすることはないのである。

(了)
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やまけんって何者!?
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山本謙治:yamaken@netfarmers.org
昭和46年生
愛媛生まれの埼玉育ち
・大学時代にキャンパス内に3反5畝の畑を創る。農産物流通のネッ
 ト化を研究テーマとして修士号取得。
・某大手シンクタンクにてEC関連のコンサルを行う傍ら、農業団体
 のECビジネス立ち上げを企画する。
・2000年5月より現職。農産物のe-マーケットプレイスを運営し、産
 地のIT化を提言・企画。
ワイズシステムのHP http://www.wise-system.co.jp
・各産地の”旨いもん”を世に出すため、BtoCにも進出中。
 やまけんの美味いモノサイト http://www.organic.co.jp/wise/
・月刊誌「農耕と園芸」誌にて連載執筆中。
・座右の銘「三度の飯より食べることが好き」、「才食兼備」。
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