やまけんの出張食い倒れ日記

豊饒の大地・北海道帯広編その4 帯広インデアンカレーにまた新事実発覚だ

jpg 朝、目覚めると空腹である。昨晩あれだけ食べたにも関わらずきっちりと腹が減るのはどういうことだろう。でも、ホテルの朝飯などを食べるつもりは毛頭ない。帯広駅周辺のブランチといえば、インデアンカレーしかない!

 インデアンカレー。前回も述べたとおり、どうやら大阪のインデアン」とは全く関係ないらしいのだが、そのシンボルキャラクタはそっくりである。ただ、似ているのは名前とそのキャラクタだけで、味のほうは全く別物である。別物であるが、実に旨い!一番ベーシックなカレーが380円。日本風トロトロカレーであり、スープ系カレー好きの友人Yには敬遠されそうだが、僕はこの帯広インデアンのカレー、衝撃的に好きになってしまった。

 さて今回も帯広駅前の長崎屋に行く。開店前の5分間、中学生やらオババやらがうわーっと押し寄せる。そうか本日土曜日だもんな。でももしかしてこの人たち、一斉にインデアンカレーの店に向かったりして(笑)
 開店後の奔流にのって店内へ。インデアンカレーの看板が見えてくる。前回職人芸を見せてくれた眼鏡の彼が居る。

「いやーまたきちゃったよぉ!」

「あ、、、いらっしゃいません、、、」

彼の中のおぼろげな記憶が、この図々しく話し掛けてくる人間に見覚えありと囁いている。そしてしばしたって合点がいったらしく、にっこりとしてくれる。

「あんまり旨いんでねぇ、また東京から来ちまったよ。」

「ありがとうございます。」
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彼の名前は吉田君。

「店では下っ端です」

というものの、腰の据わったいい動きを見せるカレー職人だ。

本日食べるものは決まっている。それは、、、お世話になっている農協の、岡坂さんとノムさんのご上司であるI澤さんがいつも食べるという「シーフードカツカレー」だ。これは実はメニューには載っていない。
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I澤さんが頼むってことはそりゃぁ旨いと言うことだろう。

「シーフードカツカレー大盛りね!」

「はい!」

 吉田君がすぐさま調理にかかる。まずフライヤーでカツを揚げる。カツは中々立派なもので、正直、こういったスタンドで出てくることが想像できないようなものだ。そして平行してナス・ピーマン・たまねぎといった野菜類を素揚げする。
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 カツに火が通ると油を切り、素揚げした野菜を大盛りご飯にのせ、そこにシーフードルーをかける。ルーは味別に鍋に蓄えられているのが見えた。
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これで完成だ!大盛りにした分と、カツが載っている分で、てんこもり状態になっている。

■シーフードカツカレーライス 大盛り 950円
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これが一番この店で高いメニューだと言う。
スプーンを入れるとカツの層にぶち当たり進まない。仕方が無いのでカツをすくう。カレーの邪魔をしないよう、衣は微細できめの細かいパン粉で仕上げている。カリッと仕上がったその揚がり口はお見事である。このカツとシーフードのルーが実にベストマッチング!

「やっぱ旨い!東京から食いにくる価値あるよぉ」

「ありがとうございます。」

吉田君ともどうやら二回目で心の交流ができそうな気配だ。僕が自分のWebを見てもらおうと、メモにアドレスを書き始めると、

「それ、インターネットのアドレスですか?聞きたいと思ってたんですよ!」

と言ってくれる。よしよし、見てくれよな。ぜひ社長さんによろしく。

さてシーフード大盛りは中々のボリュームだった。旨かった!本日はこれで打ち止めにするつもりで、「大盛り」にしたのダ。

し、しかーし!

大変なことが発覚してしまった、、、机上にのっているメニューを何気なく持ってみると、裏面にも何かが書いてある。
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なんと!ここのカレー、辛さ調節ができたのだ!
メニューを良く見てなかったから、辛さは一つしかないのかと思ってた!

これはどうしたものか!?そのとき神の啓示のような内なる声が僕に囁いた。

「そこに山があるから登るのだ!」

僕の闘魂は燃え上がった。

「吉田君!大辛ちょうだい!」

もう厨房内のもう一人の女性も大笑いしている。やっぱ食べるんじゃん!
でも実は少々日和っているのだ。一番辛いのは極辛。でも本日は戦闘態勢ではないので、一歩手前の大辛で様子見なのだ。

すぐさま出てきた大辛は、やはりどことなく唐辛子の赤色が指しているような気がした。
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そういえば厨房にはGABAN社のカイエンヌペッパーとカレー粉の大缶が出ている。あれが辛さの源になっているのだろう。一口食べてみる。二口食べてみる。三口食べてみる、、、

「辛い。」

いや、辛い。これは辛い。なんといってもトロトロ系の強いルーなので、したの上に滞留する時間が長い。したがって唐辛子の刺激成分が刺さりまくる感じである。もうすぐさまブワッと噴出す汗。この情けない顔を見よ!↓
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写真では見えないだろうが汗が頬を伝っている。ていうか、すでにTシャツ姿であるところに注意。

だがもちろん食べられない辛さでは全然ない。けど、吉田君はこう言う。

「女性でいつも、極辛の3倍というのをオーダーされる方もいらっしゃいます。みていると、平然と食べていらっしゃるんですよねぇ、、、」

上には上が居るものである。その勝負は放棄したい。
あー辛い。辛かった!
でも旨い。やっぱ大好きだ帯広インデアンカレー。
社長さん、このカレー、東京でも受けると思いますよ。いちど進出考えてみてください。

超満腹になり、勘定。ここのカレーだけで一人1000円を越すのは中々居ないだろう。吉田君で再会を約束し、長崎屋を後にする。

帯広編、ご満足いただけただろうか。引き続き、札幌ススキノ編が始まるのである。