やまけんの出張食い倒れ日記

原宿弁当文化の成熟度を見た! 移動弁当屋「アジアンランチ」のタイご飯

 お弁当って大好きだ。一つの箱というか折りの中に一つの世界観が凝縮されている、あの収まり加減が好きなのだ。だからこそ、その世界観がパッとしないものには殺意さえ覚える。幕張メッセ内のお弁当屋さんが立ち並ぶコーナーの、750円くらいで売っている弁当には、本気で殺意を覚えたものだ。

 しかし最近弁当を食べない。自宅で仕事をするようになったから、自炊率が上がっているのだ。これはこれでよいことなのだが、少々寂しい。そう思っていたら、

「山本さん、うまいタイ料理を弁当で出す店があるんですよ」

と矢島さんが言う。矢島さんは、僕のこのblogのホスティングサーバの運用管理をお願いしている「プロコムジャパン」の社長さんだ。業界ではoldマック通として知られている人である。そう、千駄ヶ谷のスパゲッティ屋「SPAGO」も彼に教えて頂いたのだ。同じく千駄ヶ谷のステーキハウス「チャコあめみや」も然り。ああ、よく考えてみたら、代々木上原「カストール」もそうだ!つまり今のところ彼のリコメンドははずれ無しなのである。

 ということで、あまり現地に行く必要もないのに打ち合わせに行ってきた(笑)

 原宿駅竹下口を線路沿いに、代々木方面に向かう。デザイン専門学校があるらしく尖った女子男子がワイワイとたむろしている中を突っ切り、服飾関連業界のスタジオが建ち並ぶ一角に、真っ赤な屋台が停まっていた。昼時で、すでに人が並び始めている。

「ここなんですよ。山本さんには一個では足りないかもしれませんけど、、、」

品書きを見ると、発泡スチロールの弁当箱のご飯に、カレーや炒め物などのおかずを3品ぶっかけるものと、日替わりカレーなどがある。


ぼくは全部のおかずが食べたいので、アジア式3品ぶっかけご飯(600円)と、アジアンランチボックス(650円)を2つ頼み、全品制覇を狙うことにした。それぞれの弁当に入れるおかずをチョイスできる。春菊のヤム(サラダ)や麩(ふ)のチャンプルーやグリーンカレー、センヤイ(タイの米麺の太いやつ)の炒め物など。タイ料理だけではなく汎アジア的なおかずが並んでいる。


いろいろ楽しめて600円程度だから、リーズナブルと言えるだろう。大体が、日本のアジア料理は高い。タイでは一食200円もあれば十分なのに、日本では一皿1000円とかするのは信じがたい。ちょっとずつでイイからこんな値段で食べられれば幸せだ。

 さてこれが僕が頼んだ3品選びの弁当だ。春菊のヤムは甘酸っぱく、センヤイはきっちりタイの味がする。そしてこの店の定番らしいポークカレーもなかなかのものだ。

こちらはグリーンカレーとガイパットバイカパオ(鶏の挽肉とバジルの炒め物)、麩のチャンプルーだ。

グリーンカレーは辛い!弁当屋のカレーと言うことで嘗めてしまっていたが、実に辛く旨い!テイクアウト弁当にしてはずいぶん思い切った辛さだ。これは人気が出て当然だろうな。


ガイパットバイカパオも甘めの味付けで、グリーンカレーにちょこっと混ぜて食べると最高だ。

チャンプルーもにんじんの彩りがきれいなだけではなく、きちんと味のアクセントになっている。味付けはご飯が食べられるように濃いめのはっきりしたものになっている。僕には実に実によいゾ!

 ということで、2つの弁当をサラッと平らげてしまった。暑い地域の料理はどうしても軽い感じがするのだ。しかし、2つ食べても1250円。タイ料理屋にいくよりもいいじゃん!前に書いたバンコクレストランにいくと、最低でも6000円くらいはしてしまうしなぁ。この屋台、木場周辺にも出ないかなぁ、と思ってしまったりもした昼下がりであった。プロコムジャパンの矢島さん合原さん、次はどこをご紹介して頂けますか?