やまけんの出張食い倒れ日記

タイの畜産物は水準が高い。それはタイの畜産政策にもよっているはずだ。

タイのスーパーマーケットは最高だ。家に持ち帰って使ってみたい調味料やスパイスのペーストやらが沢山あるのだけど、たいがいが瓶詰めだったりして重くて持ち帰れない。うー 残念

そんな中で、牛乳に興味があって買い求めてみた。
どうやらパスチャライズらしい表記があったので、もしかして旨いかも、と思って買ってきたのだ。
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裏面をみるとなんとMEIJIと書かれている。日本企業かぁ
紙パックではなくペラペラの柔らかいプラ製である。
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ちゃんとHACCPにも対応している。
ある程度の予感があったんだけど、この牛乳が笑っちゃうほどに旨い。
乳脂肪分がどうこうではなくて、実に濃厚で甘みがあり、あの高温殺菌の臭みが無く(パスチャライズだからね)旨い。びっくりした。

そういえばタイもまた畜産王国なのである。
ヤム・ヌアという牛肉を焼いて辛いタレであえたサラダを食べても、赤身中心のしっかりした牛肉で関心する。鶏肉はほとんどがブロイラーだけど、タイのやきとりはガイ・ヤーンといって、素材の味うんぬんではなくて、複雑に絡み合うスパイスでしっかりと下味をつけて脱水して焼いて出てくるので、ブロイラーの特質が活かされており、これまた旨い。

2年ほど前に農業情報学会の関連でタイを訪れたとき、ベタグロ社というタイでもトップ3に入る畜産インテグレーションをしている企業に視察にいったことがある。バンコクから2時間かけてバスで走り、本社内に入ると、そこは畜産の匂いなど全くしないハイテク満載の企業体であった。トレーサビリティ情報システムもきっちり稼働しており、全畜舎の給餌情報等が管理されていた。

ただ、最も驚いたのはそんな部分ではない。同社の幹部がもらした下記の言葉だ。

「タイにはBSEはありえないですね。だって我々の国では飼料穀物を完全に自給してますから。」

穀物自給率がたった25%あまり、しかも動物の飼料用となっているものについては90%以上を輸入している日本とは大違いである。この一点だけみてもタイの畜産は胸を張っていいと思う。とにかくミルクの旨さでは日本は完全に負けているような気がする。

昨日の昼飯。ばかからいゲーン・ペッを食べて、汗が全身から吹き出す。
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タイを初めて訪れる旅人がこれさえ覚えてれば大丈夫な「カオ・パッ」。カオは白飯、パッは炒めるという意味だ。
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