やまけんの出張食い倒れ日記

「食料自給率39%」をどう考えるか? 今年議論しなければならないテーマを、もの凄いメンバーがパネルディスカッションする!

WS000005.jpg僕が所属している食生活ジャーナリストの会が、毎年シンポジウムを開催している。一昨年と昨年は「食育」ということで行ったが、今年のテーマは「食料自給率」だ。

ご存じと思うが、平成17年度の食料自給率は、カロリーベースで39%と発表された。ここ数年、40%をキープしていたが、とうとう40%を切ってしまったのである。もっともっと話題になってもいいと思うのだけど、色んな事件が矢継ぎ早に起こるからか、のど元過ぎてしまったような報道ぶりだ。

これは食の転換期にさしかかっている日本にとっての、ものすごく大きなニュースだ。でも、一方で「でも、39%じゃいけないの?」「食料は輸入できるんじゃない?」と思っている人もたくさんいるだろう。それでも食料自給率について考えてみたいという人は、ぜひこのシンポジウムに参加して欲しい。なんといってもムチャクチャにすごいメンバーが集結するのだ。


【日時・場所】
平成20年1月26日(土)13:00〜 
日本教育会館(千代田区一ツ橋)にて

【シンポジウムの内容】
『食料自給率39%じゃ、いけないの?』

<パネラー>
☆東京大学大学院農学生命科学研究所教授 生源寺眞一
☆農林水産省大臣官房参事官 塩川白良
☆農業者 長島勝美
<コーディネーター> 食生活ジャーナリストの会代表幹事 佐藤達夫
<司会進行>     食生活ジャーナリストの会副代表幹事 村松真貴子


パネラーの生源寺(しょうげんじ)先生は、今もっとも日本の農業政策に関わっておられる先生で、農水関連の審議会等の座長や委員を歴任されている方だ。清廉なお人柄と、わかりやすい解説で定評があるから、日本の農業を俯瞰する視点からこの問題を話してくれるはずだ。

そして、今回ぼくのイチオシな方が、農林水産省の塩川さんだ。
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塩川さんは農水の参事官というかなり上の役職に就いておられる方だが、正直なところ今までお会いした農水関連の人の中でもっとも論旨明快で、国としての現状は方針を明確にされた上で、ご自身の意見をずばっと言ってくれる人だ。

「役人は何を言ってるのか、最後までよくわからない話をする」

と言われることが多いし、本当にそういう人も多いけど、この人は違う。

日本という国が、激変する世界の食糧事情のなかでどうなってしまうのか、何をすればどのようになるのか、をわかりやすくお話ししてくれると思う。

さてもう一人はこのブログでもおなじみの、神奈川県三浦半島にて年間120品目という信じられない品目数を栽培している専業農家、長島農園の勝美君だ。
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長島勝美君は、大学卒業後に単身ドイツに渡り、花き園芸農家で修行をしていた。その時代に、つぶさにヨーロッパ諸国の食料安全保障に関して見聞きしてきている。農家の視点からその話を聴くことができる。

最近、いろんな雑誌などに採り上げられることの多い勝美君だが、その声を聴いたことがある人はあまりいないだろう。これが、かなりガンガン喋るんですよ。期待していただいていいと思う。


で、今回はこのお三方の話をたっぷり聴きたいため、基調講演というものを取っ払ってしまい、最初からパネルディスカッションを行うこととなった。最初に塩川さんから、自給率がどうなっているのかに関する基本的な情報をレクチャーしていただく。次に生源寺先生、長島勝美君と続く。

その後、パネラー同士のやりとりも交えながら、会場の人たちにもマイクを持っていただき、疑問などをぶつけていただくという趣向だ。こうしたやりとりには、コーディネータが欠かせない。丁々発止の議論をするために、食生活ジャーナリストの会の代表幹事を務める佐藤達夫さんが登壇される。

ちなみにこの佐藤さんのWebで書かれているコラムが実に勉強になる。時間があれば読んでみて欲しい。
■適食情報 佐藤達夫のホームページ
http://kazu-net.ne.jp/letitbe/

全体の司会を進行するのは、会の幹事で、アナウンサーの村松貴美子さんだ。
「NHKきょうの料理」の司会を11年間務めたあの方、といえば思い出してもらえるだろう。

ということで、関心のある人はぜひぜひ参加申し込みをして欲しい。営利団体ではないので、ばかみたいに安い参加費で観ることができる。詳細は下記、食生活ジャーナリストの会のWebに記載しているので、、、


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■食生活ジャーナリストの会
シンポジウム詳細のページ
http://www.jfj-net.com/news/2007/12/jfj39.php