やまけんの出張食い倒れ日記

高知で喰ったものはぜーんぶ土佐の元気味がするのであった。

さて高知につきました。市街地に出て、はりまや橋から歩いて5分程度の

「ぐんかん」へ。

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本日のメンツは、高知県の畜産課の面々。土佐の褐毛和種を守っていこうと頑張っているチームと、「土佐ジロー」と、その血を分けた「はちきん地鶏」を売り込もうとしているチームである。

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そしてそこに、全国的な地域おこしデザインの巨人である、梅原真さんが来てくださったのだ!

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この方の顔を識らない人でも、この方が作ったデザインを観たことがあるという人は沢山いるはずだ。

あの有名な、高知県の馬路村のゆずポン酢しょうゆのラベルデザインは、この梅原さんがしている。また、島根県の隠岐の島の「島じゃ常識 サザエカレー」という爆発的に売れたレトルトカレーのパッケージも梅原さんである。高知の四万十流域に行くと、「じつは茶どころ 四万十茶」という爽快なパッケージのPETボトル茶が売っているが、これも梅原さん。

とにかく、全国的に地域おこしや、特産物のデザインの世界で彼を知らないものはモグリといってよい。そんな人である。僕がここ数年で出会った人の中でも、最高級に豪快で繊細で、ナイスな人なのである。

「今日は隠岐の島で仕事だったんだけど、朝7時に島を出て、船と電車に乗り継いで、やっと夜8時に高知に着いた」

という恐ろしく長い道のりを帰ってきてくださった。感謝である。

さて、メシ。

まずは高知の褐毛和牛のモモ肉のタタキ!

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次年度は、岩手の短角牛だけじゃなく、高知の褐毛和種、そして熊本の褐毛和種とも関わりを強く持つことになりそうだ。

そして、何はともあれ鰹のたたき。近年はやりの塩たたきだ。

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きびなごの一夜干し。

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これも近年、有名になってきたうつぼのタタキ。ネッチリゼラチン質の肉が美味なり。

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マンボウの唐揚げ。コリッとしていて、クニュッとしていて、不思議な食感だ。

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そして店の方で仕入れている、土佐褐毛牛のサーロイン。

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この土佐の褐毛は、サシが入って脂ギトギトに見えるが、じつは脂の溶け具合が黒毛和種に比べてさっぱりとしているという分析結果が出ている。口内の温度で脂がさっと溶けるので、ロウのような感じが全くないのである。

そんな褐毛和種のホルモン焼き。ハチノス、レバー、小腸などがブツで入っていて、臭み無く美味しい。

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「よっしゃ! やまけんが来たんだったら、連れて行きたい店がある!」

と梅原さんが案内してくれたのが、「とんちゃん」。

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その名の通り、豚のモツなどを食べさせてくれる店だという。

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ここの解読不可能な料理の名前がまたイイ。

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つめ げて ななし ととろ ごんべ 南極 キャムサイ

なんだそりゃぁ!?

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これが銀なべ。モツ煮込みである。こってりしているように見えるけど、白味噌ベースで実にあっさり。これまた臭みなし。

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キャベツにニンニク醤油のタレをかけた、キャベタレ。山盛りである。

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ハツの塩焼き。ふつう、ハツは歯ごたえがあるくらいの厚みで出てくることが多いが、ここのは薄切り。これがまたいけるのだ。

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こじゃんと旨い、徳谷トマト。まずまずの甘さ。

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これが南極。そう、くじらのルイベである。

そしてこの店最高の一品がこれだ!

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「どろがゆ」という。ドキッとするネーミングだが、、、実は泥ではない。そば粉をダシで溶いて、江戸前のそばがきとは全く違うトロトロの濃さで、椀にあらかじめタケノコや茄子の素揚げ、菊菜(春菊)をいれておいたところに注いで、余熱で野菜に火を通しながら食べていくという、実に素晴らしい一品である。

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おもわず僕が「こ、これ旨い!」と叫びながら喰っている図(笑)

「そうでしょー」

と梅原さんが笑っている。

このどろがゆ、以前どこかで食べたことがあるのだけど、もしかしてここの一階だったのかなぁ、、、

さて話しはまだ終わらない。

「じゃ、最後の店に」

と梅原さんが連れて行ってくれたのがおにぎり「よこやま」。

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おにぎりが売りの店なのに、メニューはやたらいろいろある。のれそれをつまみながら、旨そうだった「魚めし」をお願いすると、たっぷり2膳分くらいの、太刀魚を炊き込んだご飯が!

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うおおおおおおおおおおおおおお こいつぁ 旨い!

ご飯に太刀魚のダシがギュッと染みこんで、気品があって強さもシャープな味ご飯になっているではないか!

今日は、とんちゃんの「どろがゆ」とこの魚メシが最高だな。  DSC_6249

しめのおむすび。5つ、具が違う一口サイズがならぶ。汁は味噌汁、赤だし、すまし汁から選ぶ。味噌汁は愛媛の甘~い麦味噌ではなく、塩気タップリの合わせ味噌。けど、やはり風味は甘やかで美味しい。そして今日は春の予感を覚えるつくしが数本入っていた!実に佳いです。

と、そういう夜でした。

高知のメシは、なぜかわからないが元気の素がタップリ入っているような、イキの良さを感じてしまう。同行の編集者さんも同じように感じたようだ。やっぱり南国のパワーが食材にも満ちているのだろうか。

県の皆さん、梅原さん、お付き合いいただいてありがとうございました!

さて、これから仕事に出てきます!