やまけんの出張食い倒れ日記

この缶詰は佳い缶詰! 陸前高田の刺身にしても旨いブリブリのサンマが一本分入って、調味料も素晴らしきものばかり使われた贅沢缶詰が350円というのは安いと思うぜ。

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陸前高田の八木澤醤油店にて出会った逸品。

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黄金さんま! 醤油味と味噌味がある。地元の缶詰の業者さんと一緒に造ったものだそうだ。

「これはな、本当にこだわって作ったんだ。だってまずサンマは刺身にできる旨いやつを一本分。醤油は本醸造、味噌はうちの「おらほの味噌」を使ってる。それにな、ミリンは岐阜の白扇だ。」

ええええええええええええええええええええええええええええ

飲んでも美味しい純米本みりんの白扇かよ! 我が家でも贅沢な時に出動する本格ミリンである。高いぞぉ これを缶詰に使うとは、、、

しかし缶詰にすると素材の風味が抜けて缶詰特有の共通した味になりがちだ。

「ヤマケンお前、俺がそんな味にするとおもうか?まあ食べてご覧。」

と一片をつまんでいただいた。

むむ? これホントに缶詰? あのなんだか甘ったるい、よくあるサンマ蒲焼き缶詰とは一線を画す素材感。オフクロが圧力鍋で骨まで柔らかく煮ました、という味である!

調味料の冴え方も抜群。

「おい、その缶の汁をちょっとすすってご覧」

というのでズズッ。 うん、実に美味しい!

「アミノ酸やたんぱく加水分解物とかつかってないんですよね?」

と念のため訊いてみたら いやーな顔をして 「俺がそんなの使うと思うか?」。

そりゃあそうだよね!

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サンマの身をご飯に載せてタレをツツーッとかけていただきます。

す、素晴らしく旨い!

これが1缶350円だという。小売価格が350円である。ちょっと安くないか?

「この値段でも、地元の大船渡周辺じゃ誰も買わん。この辺でサンマが100円以上だと買わないわけだよ。」

でもなぁ、、、 これ、本来なら東京あたりじゃ百貨店が買うような品質だ。使ってる素材が全て佳いのだもの。しかし、希望小売価格が350円じゃ、卸経由で百貨店で販売すると、半分以上が持って行かれてしまうので、原価割れしてしまう。

地元販売用にいいものを作ってギリギリの価格をつけるのもいいんだけど、それだと外販ができないという、よくある話。従って八木澤商店と缶詰屋さんが自分で売るしかないという始末。

ということで、ぜひ八木澤商店の素晴らしき醤油と共に、買ってあげてください。マジで旨いです。

■八木澤商店のオンラインショップ
http://www.yagisawa-s.co.jp/syouhin/osusume.html

缶詰を各味ごとに3缶ずつと、自根キュウリの漬物3パック、そして生揚げ醤油と昆布醤油を一本ずつ買えば、送料に見合った買い物になると思う。