やまけんの出張食い倒れ日記

圧倒的にホンモノのドイツ・ソーセージのホットドッグが宮崎に生まれた!フワフワしてないバンズにくるまれたマイスターの技、「ヴルスト・レッカー」のこれからが楽しみだ!

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撮影:オリンパス E-PL3 および E-PM3

本当にこの人は、いったいどこまで進撃を続けるのだろうか。心からそう思うのが、宮崎のレタス巻き元祖の店、一平寿司の村岡社長だ。一平寿司に飽きたらず、九州発のタリーズを成功させて店舗を拡大。先日、ハワイに行ってきた時も、ここには書けないいろんなビジネスの話で彩られていた。

 

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その彼が半年前くらいから「本場ドイツのソーセージをはさんだ、ホンモノのホットドッグを売りたいんだよ!」と言い始めた。えー また新しいことやるの?と思っていたら、あれよあれよという間に実現してしまったのだ!

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宮崎の商業ビル「カリーノ」の裏手にある駐車場の片隅、これまで宝くじ売り場だったところにブティックが数軒と、この店が入る新しい施設ができた。いちばん大通りに近い入り口側に位置するのが「ヴルスト・レッカー」だ。

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メニューはいたってシンプル。ドイツはバイエルン地方のマイスターを招き、その秘伝レシピで作った宮崎県産100%のソーセージを挟んだホットドッグ。それにドリンクまたはポテトをつけるかどうかだけの一本勝負だ。

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ドッグ自体も実にシンプルな形で出てくる!焼いたパンにこれまた焼いた白いソーセージが挟まれて出てくるだけである。

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これにお好みでハニーマスタード、ケチャップをつけられるように常備されているのだが、まずは何もつけないで一口頬張ってみて欲しい!初めての人はきっと驚くはずだ。

日本のホットドッグはパンがフワフワで甘いものが大半だ。これは菓子パンにはいいかもしれないが、ホットドッグやハンバーガーバンズには全く合わない。しかし、ヴルスト・レッカーのバンズは全然違う! 実はこのバンズ、バゲットなのである。強力粉と塩とイーストのみでバリッと焼き上げたハードなバゲットにソーセージ。パングアッとをかみ切るのにちょっとパワーがいる!しかし、上の歯がソーセージを噛みきったとき、その羊腸の中からジュルッと染み出る肉の汁。そして驚くほど上品に液状化し、泡だった状態で凝固した豚肉のなめらかな舌触りが気持ちいい!その香りたるやじつに清涼である。

これがホットドッグか! そういうには、上質過ぎる味ではないか!

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実はこのソーセージ、バイエルン州を代表する料理学校の「マイスター候補生を教えるマイスター」の手によるものだ。村岡さんと関係者の熱意がドイツの肉職人の心を動かし、完全協力を実現させたわけだ。このソーセージを製造するのは宮崎の農協のグループ会社であるミヤチク。これまで持っていたソーセージのレシピではなく、マイスターの手によるまったく新しい作り方をどんどん突き詰め、このソーセージの味を実現させた。

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酸味を与えるハニーマスタードと、甘みと美味さを足すケチャップも、きっちりこのソーセージとバンズの持ち味を消さないものを採用している。

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この店の立ち上げ担当をしたのは、ドイツで和食店を展開する大矢さんだ。実は彼は、かなりドイツで成功したレストラン経営者だ。その彼が村岡さんとの出会いから店舗のプロデュース、ドイツの関係者との調整、もろもろに加わり、いま開店した。

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実は正式オープンに先駆けて、「てげうま夜市」という、宮崎市の一番の大通りの歩道に屋台を連ねて営業するお祭りがあった。そこにも「ババリア」という名でドッグの店を開店。

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これがもう、長蛇の列!

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このホットドッグ、バゲット生地のバンズが堅いという人が多くて(10人中7人はそうだろう)ちょっと心配する声もあった。しかしこれは吉兆だ。ナニゴトも極端なほうがいい。中途半端に本格なものは駄目だ。このように堅すぎて心に残るものはヒットするのではないか。

オープン時には豚ソーセージが間に合ったが、これからはチキンソーセージや魚肉ソーセージにも取り組むという。もちろん宮崎県産素材をつかってのだ。

開店おめでとう村岡さん、大矢さん。これからもますます快進撃を続けてください。そして、宮崎市を訪れる方は、ぜひkの店を訪れて欲しいと思う。