やまけんの出張食い倒れ日記

みやざき地頭鶏のスープでいただく、しっとり美味しい鶏飯(けいはん)を宮川順子さんに作っていただいたのだった。

2008-05-21№275

鶏飯(けいはん)は鹿児島の料理で、僕は奄美大島にていただいた。鶏を煮てスープをとり、その身をほぐして様々な具材とともにご飯の上にのせ、そこへスープを注いでいただく。濃くてハッキリした味に出会うことが多い奄美大島で、実に繊細な味わいの料理だなぁと意外に思った記憶がある。

で、写真は料理教室と、MIKAKU(日本味育協会)という取り組みをしている宮川順子さんが料理してくれたものだ。

 

2008-05-21№155

宮川さんとは都度都度いろんなところでご一緒するのだけど、このときは宮崎県日向市の地頭鶏(じとっこ)の拡販のため、地頭鶏料理を数品作っていただきたいという依頼をしたのだ。実に2008年のことです。なぜか撮影後、データを産地にあげて、ブログには書く余裕が無く過ぎてしまっていたのでした。この頃はカメラにオリンパスのE-3を使用していたんだなぁ、感慨。

地頭鶏はこんな鶏。

宮崎県の地鶏品種、地頭鶏(じとっこ)。

せっかくなので、作っていただいた料理の写真を数枚。

2008-05-21№197

地鶏は、通常のブロイラーと呼ばれる国産若鶏の2~5倍程度の飼育期間を経るのがふつうだ。そうすることで、旨味が確実に肉に溜まっていく。ブロイラーに塩だけして焼いて食べても旨くないが、地鶏肉は塩のみで美味しい。

地頭鶏も、国産若鶏だとばさばさするだけで旨くない胸肉が、非常に美味しい。シコッとした食感に驚くほどの旨味があるのだ。

2008-05-21№211

お店ではもう出せない、刺身状にそぎ切りした胸肉で水菜をまいて。ちなみにこの日は落としたての鮮度のいい地頭鶏を使ってもらっています。この日はレバーももちろん生でいただいた。あれから食文化への規制が入り、大きく変わってしまった。悲しいことだなぁ。

2008-05-21№163

砂肝を三杯酢で。先ほど映ってたけど、お酢は富士酢。内臓肉のすがすがしさが、生育環境の良さを物語っていた。

2008-05-21№061

モモ肉は宮崎特有の炭火焼きで。写真のように、両面で挟み込むことができる網で炭火焼きすると、簡単にできる。

2008-05-21№093

2008-05-21№105

ささみは揚げ物に。脂肪を含まず、どうしてもぱさつくササミは、油をくわえることで美味しくいただくことができるわけだ。うん、理にかなってる!

2008-05-21№179

2008-05-21№181

さてそして鶏飯。

2008-05-21№177

このときは特別に地頭鶏のもみじも手に入ったので、スープに煮だしてもらった。

2008-05-21№255

2008-05-21№271

地鶏料理の中でも、この鶏飯はその全てを味わうためにいい料理だと思う。地鶏は肉だけ買うのではなく、ガラも買うのが一番いい。4人家族なら一羽を丸鶏で買うのがベストだ。鶏のさばきかたは、そう難しくはない。ももとむねをとって、あとは面倒なら肉をペティナイフでこそげばいいんだ。肉のついたガラからはいいスープが出るから、損はしない(笑)

2008-05-21№279

しみじみと美味しい、心からじんわり暖まる鶏飯でした。ダブルスープとか魚介とのトリプルだとかする必要なし。ひとつのスープの味を愉しむのが一番豊かに感じる。

2008-05-21№283

宮川さんの率いる料理教室はこちら。調味料の正しき使い方を一から教えてくれます。

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http://www.e-miyagawa.jp/