July 30, 2004

新潟県の集中豪雨により、、、

 先日、新潟と福井で集中豪雨があったのはご存じだろう。被害総額は400億円に達する見込みだ。(参照:農林水産省)
 この数字を分解すると、今年度作付けをしていた米や野菜などの作物被害はもちろんなのだが、同時にそれらを生産するための設備(施設・農機)も含んでいる。実は一般の人にはピンと来ないかも知れないが、こちらの方がダメージが大きい。というより、決定的・深刻なダメージなのである。

 今回の雨で水没してしまった農機はほぼスクラップ同様になっている訳だが、農機一台買うのにいくらかかるかご存じだろうか。性能のよいコンバインなどは500万〜1000万程度は楽にかかる。そして、なぜかそれを農家一戸に一台買うのが日本のスタイルである。購入はローンだが、年に1度しか収穫が無く、当然換金タイミングも一度しかない農業生産者に対してローンを組めるのは、当然ながらJA(農協)しかない。そこでJA経由でローンが組まれる。これにより、農家はJAとの緊密な関係を約束させられてしまうわけだが、、、

 今回の水没事故で使えなくなった農機を、再度投入するためには莫大な投資が必要だ。その投資を、新潟の比較的優良な農地を保有しているとはいえ、生産者が再度行うことができるだろうか。いや、農協が貸し付けに応じるだろうか。無理だろうなぁ。

 と言うわけで、今年〜来年で、真剣に離農する生産者が一気に増えるだろう、と言うのが僕の読みだ。国から特別な救済補助金がドバッと出れば話は別だが、昨今の財政緊縮状況からみると、補助金が出にくい状況になっているので、無理だろう。

 このようにして、これまでの農村・農業が成り立たなくなっていく構造改革が、否応なく進んでしまう。構造改革が進むこと自体は悪いことではないのだが、その進み方は、このように凄まじい傷跡の上に成り立つ。その改革の後、どのような秩序を打ち立てるかが一番重要なのだが、この国ではまだその答えが出ていない。

 そろそろ僕も、そのあたりの話に積極的に関わらざるを得なくなってきた。あまり更新していなかったこのblogだが、そろそろ書くべき話題が溜まりすぎてきたので、活動を再開したいと思う。

Posted by yamaken at 05:42 AM | コメント (48)