やまけんの出張食い倒れ日記

”サステナブル”を冠するレストラン「The Burn」の、NYで鍛えた米澤シェフが繰り出す野菜料理が実に素晴らしい!ドライエイジドビーフは新潟のイデアル社が手がけた「あがの姫牛」で美味しい!今後の展開が楽しみな注目店である!

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うちのK本が、サステナブルライター(?)の佐々木ひろ子さんと共に、前dancyu編集長の江部さんとランチ談話をするというので、「俺も行く行く~」と参加。

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江部さんとはじっくりお話ししたいと思っていたんだよね。嬉しかった!江部さんは写真に対する感覚が鋭くて、スポーツ雑誌のNumberなんかを参考にしてdancyuの誌面を再構築したというのを、どこかのインタビューで読んだ記憶がある。

ちなみにこの会食、ひろ子さんが「ここにしよう」と推してくれたというのが、昨年後半に開店した”The Burn”だ。

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サスティナブルグリル The Burn - 火の味がする、豪快炭焼ステーキ
http://salt-group.jp/shop/theburn/

地下鉄青山一丁目駅から直結しているのでアクセスは最高。

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ランチ時、予約客やフリのお客さんなどでとととーっと席が埋まっていく。それほど安い価格ではないが、やはりこの辺のお客さんにはピピッとくるモノがあるのだろう。

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この店は”サステナブルグリル”と謳っているので興味はあったのだが、米澤シェフとお会いするのもこれが初めて。

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米澤シェフはNYで、本気のヴィーガンやオーガニックトレンドを守る人たちに料理を出してきた方。だから、サステナビリティやアニマルウェルフェア、オーガニックといったことをサラリと守られている。

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「とくにJAS有機認証にこだわっているわけじゃないんですけど、メインで使用している野菜や果物は化学合成農薬を使用していなかったり、有機肥料のみのものがほとんどですね」

と話してくれた。そのお薦めの前菜として出てきたのがこの一皿「ニンジンのロースト、アーモンドの香るロメスコソース」だ。

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契約農家から分けてもらっているという、味わいの濃いニンジンをローストし、スペインの野菜とナッツをミキシングしたロメスコソースと合わせているのだが、これが脳天をズガーンと打ち抜かれる美味しさだった。

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ニンジンへの火入れはバターを使ってココットなどでグラッセするのが一番だと思っていたのだが、この表面がバリッと焼かれ、一枚皮ができているように仕上がって、中が甘いマグマのように柔らかく火入れされたローストは素晴らしい。

しかも、ナッツ含量が多いのであろうロメスコソースの濃厚さが絡みつくと、肉を食べているのと同様の満足感を得ることができる。

それもそのはずだ、欧米のヴィーガン料理は、動物性タンパクや油脂を使用していなくてもしっかり満足できるものでなければ、そっぽを向かれてしまう。さまざまなニーズをぶつけられるNYで磨いた腕前を、一皿目から実感してしまった!

そして、本日のお肉はあがの姫牛という銘柄牛。おそらくF1だろうなーと思っていたら、やはり新潟県のF1。なかなか立派な肉です。

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どこで熟成しているのですか?と訪ねると、「新潟県のイデアルという業者さんなんです」と。

あああああああああああああ それは嬉しい!

イデアル社は新潟で飲食店を展開するチェーンで、代表の和田さんが試行錯誤をしてドライエイジドビーフの技術を確立した会社だ。僕も審査員をしている日本ドライエージングビーフ普及協会の認定を数年前に取得している。もちろん僕も審査には参加した。その頃は骨付きで熟成することが,流通の関係上なかなかできていなかったのだが、これは骨付き!食べなきゃね!

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グリルでガリッと焼き目をつけた麗しき肉焼き!

それに、サイド的に頼んだのがカリフラワーステーキ、カルダモンと自家製アリッサ添え。

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いやもうこれが、、、

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素晴らしく美味しいプレート! カリフラワーを自家製ハリッサ(なんと美味しい唐辛子である香川本鷹を使用!)風味で食べるのが素晴らしい。

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あがの姫牛のドライエイジド、佳い味です。熟成香はほどよく感じられる程度でブンブンはしていません。穏やかな熟成香が好きな人には絶妙でしょう。そして柔らかさが半端ない!適度な霜降り加減に加えて、熟成によるテンダネスが発現しています。脂肪のシツコサもほぼ無く、大ぶりのカットを2ピース食べてまったくもたれません。肉の素性も焼きも、双方いいですね!

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いやそれにしても、何を食べても美味しい店でありますな。

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しかも、米澤シェフとはなしをしていて、すごいことが判明!そのことはまた次のエントリで、、、