やまけんの出張食い倒れ日記

君は情熱の宮崎マンゴーを見たか食べたか!?

 14:30 情報追加しました!
 トロピカルフルーツって、なんて素晴らしいんだろう。日本の果物には望むべくもないエキゾチックにして衝撃的な色鮮やかさと味と香り。タイでフレッシュのマンゴスチンやライチを食べて涙し、台湾でパパイヤを食べまくり涙してきた。先日とりあげたグァバも然り。しかし、、、一番好きなトロピカルフルーツ、それはマンゴー。この世であれほどショッキングに高貴で旨い果実は無いんじゃないだろうか。

 このマンゴー、日本のスーパーなどに並べられるのはほとんどが輸入品だ。ペリカンマンゴーやアップルマンゴーなど、様々な熱帯・亜熱帯の国からやってくる。とにかく温度が高くなければ旨いマンゴーはできないのである。しかし、輸入品はそのほとんどが、輸送の関係上、まだ未熟な果実を収穫して船の上で追熟させている。それはそうだ、完熟させた方が旨いけど、それでは船旅には絶対的に耐えられない。しかしそんな追熟マンゴーでも十分に旨いと、思っていた。

 しかし2年前に台湾で食べたマンゴーにはビビッた。そう、自然に完熟したマンゴーである。台湾ではそれこそ、パイナップルもマンゴーも日本における冬のみかんと同じような感覚でわんさか出てくるのだ。政府関連の催しで講演に招待されて行ったのだが、ティータイムで皿に山盛りになったトロピカルフルーツが出てきて、僕は狂喜乱舞してしまったのだ。もちろんマンゴーの皿もある!その濃厚なオレンジ色、トロトロとした甘い香りがブワッと立ち上っている!
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この様を不思議そうに見ていた向こうの女子大生が、「こっちではマンゴーはいくらでもあるから、この皿ごとたべてもいい」というようなことを英語で言うておったのだった!この瞬間、俺はこの娘に求婚して台湾に永住しようかと思ったのであったが思いとどまり、皿の上のマンゴーを半分くらいは一人で食べたのであった。この時のマンゴーの味は忘れられない。本当に味も香りも濃厚、濃厚。噛むまでもなくジュースが惜しみなくジュワッと湧き出て、とろけるのだ。
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 台湾では屋台の八百屋でもマンゴーが安く売っていた。検疫さえなければ持って帰ったのだが、、、うーむ持って帰ればヨカッタ。ちなみにこの時の女子大生は後日、日本に遊びに来た。その時何かがあったのか無かったのかは、やっぱりナイショなんであった、、、

 さてこのように長いことマンゴーは熱帯または亜熱帯での完熟物に限る!と思っていたのだが、どっこい国内のマンゴーも実に旨いということがわかったのであった。というか、もしかするとこんなに高貴なマンゴーは日本にしかないかもしれない。
 それはアップルマンゴー。マンゴーの中でも鮮烈な紫紅色の皮になるアーウィンという品種だ。沖縄や鹿児島、宮崎で生産されている。沖縄産も有名だが、宮崎にも熱心な生産者グループがあり、県も生産に力を入れている。

 そして、宮崎には友がいる。友というか、弟分というか、僕を大切にしてくれる、ある農協職員のN君だ。N君は仕事の関係でうちの会社を訪れ、その後、このblogでも紹介した人形町の劇旨焼き鳥&釜飯の「鳥長」で飲んだ。そして、兄弟分の盃を交わしたのだ。その後、彼が上京する時にはウチに泊まり、僕も宮崎では彼の家に泊めてもらうという仲になった。
 彼はその農協の中でも生産者から信頼されており、旨いものに関しては信頼すべき情報が集まる。そんな彼が昨年、「アニキ、旨いもん送るよ!」と言って届けてくれたのが、宮崎県産のアップルマンゴーだったのだ!

 このマンゴーは、なんと樹上で完熟したものである。実がなり始めたら、生産農家はその一つ一つにゴムのネットをかける。マンゴーは完熟すると樹から落ちる。地面に落ちたらグシャっとなりオシマイである。だから一つ一つにネットをかける。そうすることで、木から落ちるとそのままネットにびよ~んと吊されることになる。それを収穫していくのである。頭がイイんである。そんなわけだから、収穫したら火急的速やかに食べるべきである。

「アニキ、今年のマンゴーは昨年度よりも旨いって、生産者が言ってました!雨が降らなかったから、その分、樹にストレスがかかって甘みが増してるみたいですよぉ。一番いい生産者の、一番デカイ等級のものを送りますから!」

と言って彼は4玉も送ってくれた。

ちなみにこのアップルマンゴー、1玉いくらだかご存じだろうか。


答え。 1玉 3000円である!

ぐわああああっ

もう何も言えない。こんどNが上京してきたら、寿司匠でたらふく食べさせたあとに、更にムニロでパスタを3皿くらい食べさせ、メインには羊のロースト400gを食わせないと借りを返せないだろう。

これが、宮崎のJAのパッケージである。いつも思うが、JAが作るパッケージはダサイ。うーん何とかならんだろうか。俺にデザインプロジェクト任せてくれないかなぁ。

今回の生産者は西俣さんという方だ。大きく「秀」マークが付いているが、秀・優・良の順によい等級である。従って最高級品である。

マンゴーは輸入物に比べてもずしっと重い。水分含有量が違うのだ。輸入品はかなり水分が減少しているから、熟してもこんなにズシッとはこない。つまり、ジュースがタップリ含まれているということだ。

 マンゴーのさばき方、だが、それほど難しくはない。まず、ヘタの部分を少し落とす。もったいないから本当に少しだ。

この皮の切れ目から、よく切れるピーラーで皮を薄く剥いてゆく。そうすると、真っ赤な皮の下から、色っぽいオレンジ色の果肉が覗くのである。

完全に皮を剥いたら、中心の扁平の種をさけるように3分割する。つまりは魚を三枚におろすようなもんだと思えばいい。ただしこの作業時、手が果汁でドロドロになるので、撮影できんかったのであしからず。

 あとは柔らかい実を一口サイズにカットして食べるだけである。

このありがたいマンゴーを、山本家の親族一同でいただいた。一口頬張った途端、さすがに皆の口から賛嘆が漏れる。

「味が濃い!」

そう、味が、香りが濃いのだ。そしてなみなみと湧き出てくる果汁の甘さよ。これは本当に高貴な果実だ。一玉3000円はダテではない。

みんなでむさぼり食べた。種の周りの実もすべてしゃぶった。電光石火でマンゴーは消えた。
ああ、このマンゴーが一つ500円ならば、僕は10玉買い込んで一人で食べるだろうに、、、

 このマンゴー、弟分のためにも宣伝したいのだが、農協で産直やっていないようだ。入手できるんだろうか、、、おそらく、傷もなく綺麗な品は高いが、そうでない規格外品などは安く手に入るんじゃないかと思うのだが、、、
 またその方法がわかったら、書き込もう。とにかく、国産のマンゴーは絶品に旨い!特に今年の宮崎ものはお奨めできる。CD一枚我慢して買ってみてくれ!自分へのご褒美をしても、たまにはいいではないか、、、

この後、弟分より連絡あり。

「マンゴー宅配の件ですが、現在、㈱Aコープ西都店にて承っております。
■連絡先 0983-43-5172(代表) 
・振込先等詳細は受付嬢(?)が説明致します。

生産者は指定できないのでゴメンナサイ。でも美味しいのが行くと思います。
ちなみに大きさに係わらず食味は同じなので、小さいのを頼めばそんなに高すぎると言うこともありません。また、ミニマンゴーといった小ぶりな物(ビワよりチョット大き目)もありますョ!」

とのことでした!