やまけんの出張食い倒れ日記

愛媛県大洲市もまた、ローカル食の旨い地域なのである。

母の実家がある愛媛県今治市の産婦人科にて生まれ落ちた僕は、すぐさま埼玉に戻され育ったが、人前ではかたくなに「愛媛生まれです」と言うようにしている。自分にとってはその方がしっくりくるのだ。

今回は大洲市にて仕事。この仕事のために奔走してくれた市の職員である河野さん(プロレスマニア)が、まだ知らない愛媛をいろいろと連れて行ってくれる。この一泊二日も濃かった。いま、原稿執筆の合間でへろへろなので解説は後日として、列挙。

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松山今治市内の産地直売所にて、「媛っこ地鶏」(ひめっこと読む)のタタキ。ロードアイランドレッド、名古屋種、シャモ、白色プリマスロックという4元の掛け合わせをした地鶏。飼養期間がどのくらいかちょっとわからないのだけど、100日前後だろうか。適度な食感で、悪くない食味だった。
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同じ直売所にて購入したちらし寿司。愛媛県のちらし寿司は旨い!まず、具がたくさん入っているのだ。錦糸卵しかみえないけど、ご飯に人参、ゴボウ、油揚げなどがグアッと混ざっている。この鶏こうはおいなりさんでも同様。
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必ずと言っていいほどはいるのが人参。うちの母の作るのも、人参とゴボウ笹がき、そして鰺を焼いたのを骨を採って細かくむしったのが入っていて、絶品なのだ。

それにしてもこの直売所、魚も扱っていて、えらく鮮度が良くて安い。
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おもわずこのシャコ一杯買いたくなってしまった。これを塩ゆでにしたのにかぶりつくと、もう江戸前のシャコなんか食えなくなる。
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移動中に寄ったイタリアン「MARUBUN」。小さな駅の前にある佇まいが、なんだか赤穂の「さくら組」を連想させた。
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昼なので軽くパスタ。
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大洲名産の里芋がゴロゴロ入ったトマトスパゲッティ。
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伊予牛とタマネギ、卵のカルボナーラ。
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海苔が一杯のってて、磯の香りがつよい海賊パスタ。魚介のブロードが実に美味かった!
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SPF豚とエノキとワサビ醤油の和風パスタ。美味なり。どの皿も工夫が凝らされていて、美味しい。ここはまたリピートしたいものだ。
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夜、大洲市の古い旅館を改装した「あぶら屋」へ。
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素晴らしい風情に、大洲近辺の素材にこだわった美味しい酒肴が並ぶ。
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大洲産大豆フクユタカを100%使った豆腐が実に美味い。これはマジでうまい。最近食べた豆腐のなかでも群を抜く味だった。これを、二種の醤油でいただく。
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こちらは以前、見学させてもらって気に入った梶田商店の「巽(たつみ)」。愛媛特有の甘さのない、実に切れのいい醤油。
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こちらは伝統的な愛媛の甘い、再仕込み醤油。これもまた、味わい深い。
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実はこの日、ゲストに愛媛の地酒専門店を営む澤田さんが、酒を持参して来てくれた。
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この純米吟醸が、愛媛酵母を使っているのに、吟醸香が瞬間的にはかなく消えて、じんわりと旨味が残る、実に不思議な美味しさだった。なのに、値段を聞いてびっくり。

「1200円です!」

安いっ!
愛媛の酒はまだ未発掘のものが多いんだろうか。

なお上の写真にある「石鎚」は最近有名になってきているが、これはその滓とり焼酎。これまたもの凄いメロンパンのような香り。水割りがイケル。
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宿泊はレンコン畑横にあるホテルオータ。

昼飯は、「松山に住んでる若いやつには圧倒的に人気の、ロメスパ系ともいえるスパゲッティ」と河野さんがいう「でゅえっと」大洲店へ。

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ほぼ全員がミートソースを頼むというこの店。

「アルデンテとかと違いますよ! ゆるーいスパゲッティに、なぜか甘っぽいミートソースが絡んで、しかも大盛りでやってきます。麺が積み上がってるから、ポヨポヨと”揺れる”んですよ!」

と言ったとおり、ゆらゆらと揺れながら皿がやってきた!
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うんっ

これは美味しい!!!!!!!!!!!!

確かにこのミートソース甘い感じがする。麺にもあらかじめソースがからんでいて、そこにまた仕上げソースをかけている。でも量的には僕はこれは普通だ。これのそのまた大盛りが食いたい!
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次回再訪必須である。

昼食後、昨晩に酒を呑ませていただいた澤田さんの店に。
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なんともかっこいい、日本酒のセレクトショップである!

■酒乃さわだ
愛媛県大洲市東大洲1248番
0893-25-3838

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この店、絶対に流行るな。澤田さんは、ワインが専門だったけれども、ある酒と出会って日本酒にぞっこんになったそうだ。だから店にはワインも、ベルギービールも、こだわり品のみが置いてある。この店も再訪必須である。
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さて
5時間以上かかったコンサル終了後、梶田商店の若旦那に会いにいった。
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そういえばここへは、堀江君と二宮清純さんとの旅で来たんだよなぁ、懐かしい。梶田さんは新しいチャレンジをどんどんしているようで、「生産者になって大豆を作りたい!」とまで言っている。数年後には畑を耕し、原料を作る農家にもなっているかもしれない。まだまだこれからどんどん伸びる醤油蔵であることは間違いない。

さて帰り道、早めの夕食に地元民御用達のラーメン「福ちゃん」へ。
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夜は市役所周辺に屋台も引くという店だが、夜の店舗のほうは息子さんがのれんを守る。
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あっさりめのスープで、自家製麺している中太麺がツルリとした食感で、のどごしが気持ちよい。
しかしここでは実は鍋焼きラーメンが旨いそうだ。
 
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む、

たしかに鍋焼き、旨い!
あらかじめ固めに茹でられた麺を、少し醤油濃いめのスープでぐらぐらと。ネギ、豚肉薄切りがいい味出してる。卵にからめて白飯のうえにのせて食うのが実によい。
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もちろん最後はご飯を鍋に入れる。熱かったので僕はスープを茶碗にいれた。
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というわけで羽田に戻って事務所に帰り、今に至る。

明日っていうか今日は8時の新幹線で那須へ。仕事終わったら速やかに事務所に戻り、二本の〆切と格闘します。

では、寝に帰ります、、、