丸菱展示会@熊本グランメッセにて、瓢亭・高橋義弘君が豪州産オーガニックビーフを日本料理アプローチで料理した!写真では伝わらないであろう、緻密な計算の上に作られた「冷たい野菜と温かい牛肉の炊き合わせ」の美味しさたるや! 前編

2018年7月 6日 from イベント,出張

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毎年恒例となった、熊本に本拠を置く丸菱のプロ料理人向け展示会。ここで牛肉のデモンストレーションを担当するようになってもう7年になるのか!早いものです。何人もの素晴らしいシェフとご一緒させていただいて、今回はおそらく誰も予想していなかった人選!

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そう、日本料理の瓢亭・高橋義弘君の登場である。

なんで牛肉なのに日本料理?と思われるかも知れないが、いま日本料理において、肉使いは大きなテーマとなっている。なぜなら、訪日観光客が増え、その多くが日本の牛肉を使った料理を求めているからだ。これまで積極的には肉をさらに盛り込まなかった日本料理も、そのままずーっと変わらないでよいのか?いや、新しいアプローチはあってよいはずだ。

そんな問題意識に早くから切り込んでいたのが義弘君なのだ。それまでも牛肉を求められるお客が来た際には近隣の精肉店から薦められるものをとっていたというが、それに飽き足らず、当時の「専門料理」の編集者のS君に「牛肉の連載書いてるやまけんさんに話しを聞いてみたい」と直訴してくれた。そこで、2010年に東京で開催した土佐あかうしイベントに招待したところ、京都からやってきてくれたのだ。その模様はここで書いている通りである。(記録が残ってるというのはよいね~)

やまけんの出張食い倒れ日記:料理人向け「土佐あかうしを識る会」を開催した! 腕をふるったのはヴィノテカサクラ 榎本シェフだ!

「土佐あかうし、美味しいですね!」と感激してくれた彼を、お次は高知に誘ってみたところ、一泊二日空けてきてくれた。そして、土佐清水の唐人駄馬(とうじんだば)という岬に面した放牧場で、あかうしたちがドドドドドッと駆けてくる圧巻の光景に遭遇したのだ!

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義弘君が「牛って、どんな動物なのかよくわかっていませんでした。まさかあんなに駆け回るとも思っていなかったし、近づいて手を出すと小犬みたいにじゃれてくるし。」と肝がん深げに話していたのを思い出す。

そこから彼は、瓢亭でもあかうしの肉を積極的に出すようになったのだ。高知の生産者は瓢亭に行かんとね。

さてその義弘君だが、じつは僕と会う前にオーストラリアへ、ビーフの生産現場を視察に行っている。日本とは違いあまりに広大な牧草地で放牧で育てている現場を観て、また実に衛生的なその処理工場での精肉プロセスをみて、これまた感銘を受けたという。

というバックグラウンドを持っていることもあり、今年のオージー・オーガニックビーフの講師には彼を!ということになったのである。

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今回のお題(お肉)は、オーストラリアはクイーンズランド州で生産されているオーガニックビーフ。ブランドは、業務向けはアーケディアン、消費者向けにはクリーパーズという名称で、いま日本で購入することができる牛肉だ。

アーケディアンの代表的な農場では10年前からオーガニック認証を取得している。ここではアメリカバイソングラスなどの牧草を中心に与え、草からは補給できない栄養素のみをオーガニック由来のサプリメントで与えている。

Clayton on Horse (1 of 1)

牛の品種はサンタガートルーディス。暑い環境につよいブラーマン種を25%、英国系の肉質のよい品種を75%掛け合わせることで、暑さにも強く、食味もよい肉ができるという品種だ。

Crossbred steers (1 of 1)

あ、ちなみにしばらく前に、オーストラリアの放牧豚の話を書いたけれども、あれもここで生産されているのだ!

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さてこのオーガニックビーフだが、特質としては素直でクリーンな味がする。臭みや味のどぎつさもない分、大人しい味わいともとられてしまう部分もある。

「あ、でもそれは日本料理としてはやりやすいですね。味を補うことはいくらでもできますけど、味が強すぎると野菜とかと合わないこともあるんで」

と義弘君。そこで彼がどうアプローチしたか!?

(続く)