やまけんの出張食い倒れ日記

最近、マグロのことを、考えています。

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そうなんです、最近、マグロのことを考えています。というのも、ひっそりとこんな記事を年初に書いていたもので。

■コロナ禍がマグロ消費に与えた意外な影響 家庭での消費伸びた割安な本マグロ
https://bit.ly/3jj5OTF

太平洋クロマグロの資源はなかなか回復が遅い状況。それを尻目に、大西洋クロマグロでは資源回復が進んでいる。それを象徴するかのように、宮城県の臼福本店という遠洋延縄漁業を行う水産業者さんが、持続可能な漁業を認証するMSCを取得した。昨年のまだ認証を取得していない段階で、関係者から「いろんなところから反発があって、なかなか審査が通らない」という話しを聞いていたのだが、これはこれでよかったと思う。

そういやまだそのMSCマグロを食べてない!ので、さっそく取り寄せた。

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こちらで購入可能だ。

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この凍結クロマグロの解凍方法だが、説明書どおりにやらないと失敗する。つまりこれを冷蔵庫にうつして解凍したり、常温解凍したりすると、ビシャビシャしたまずい切り身になってしまう。説明書どおりというのは、、、まずこの真空パックのままで、大きなボウルに氷水を造り、そのなかに沈める。いわゆる氷水解凍だ。1時間半ほどで、理想的な半解凍状態になる。そこで氷水から引き出して真空パックを開け、ペーパータオルでくるんで冷蔵庫にいれて30分から一時間おく。これで、ドリップがあまり出ず、食感もネットリしておいしい刺身となる。

写真は中トロと赤身。じつはこの時はちょっと解凍に失敗した。本番でやったときはすげー上手くいったのだが、そちらは写真にとってない、ゴメン!

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実を言うと、年末からマグロの再勉強をする中で、マグロ業界に高校時代の後輩がいることがわかり、いろいろ教えてもらっていた。その後輩から「まずは食べてみて」とバチマグロの冷凍サクが大量に送られてきたので、解凍を試みてきたんだけど、これ、なかなか難しい!

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条件を変えていろいろ解凍しまくったけど、最終的に塩水氷水で解凍する方式が一番しっくりきた。あ、これは真空パックになっていない前提の方です。

バチマグロ、たしかに美味しい。資源量もクロマグロに比べたらまだまだよい状況。

しかし! 年末にその後輩からボスキャラが送られてきてしまった。

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クロマグロである、、、しかも3キロくらい。おいおい、これいくらするんだよ、、、

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ちなみにこれは養殖(完全養殖ではない)である。

「最近の養殖は技術が上がっていて、以前のようにフィッシュミール(イワシやアジの肉をエサにしたもの)ばかり食べさせているわけではありません。ですから、とても美味しくなっているんですよ。」

という。マジでか!?

ということでいただいてみたんだけれども、ビックリした。本当に美味しい、、、実を言うと養殖だと明かされたのはたべてからだ。

「やっぱり本マは旨いなぁ、、、どの海域の?」

「あ、養殖です」

という感じ。ビックリしました。

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黒毛和牛のA5か!というくらいの大トロだが、、、

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いや、マジで美味しい。グラスフェッドバター食べているような感じでしたね。

ちなみに、養殖マグロは養殖マグロでいろんな問題を内包している。養殖用に与える餌も魚なので、その餌用の魚が乱獲されて資源量が減少するなど、ひとくちに養殖がよいとはいえないという側面もある。

非常に難しいマグロ問題。そんな中、まずはMSC認証の大西洋クロマグロを食べてみるところから、考えるのもいいんじゃないかと思う。