やまけんの出張食い倒れ日記

とうとう、Nikonのフラッグシップカメラ Z9 が僕のところに来る!

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今年はキヤノン、ソニーが次々と話題になるカメラを投入した年だったが、ニコンもようやく、この二社に比肩しうるカメラを出してくれた。それがフラッグシップモデルのZ9だ。昨日、発売日翌日の25日にお渡しできるという連絡がきた。やったー!

これまで僕はフラッグシップモデルは「さすがに僕にはまだ、、、」と手を出してこなかったが、Z9は予約開始当日にオーダーを入れた。今年は予想もしていなかった交通事故に遭ったこともあり、人生いつ何が起こるかわからないと実感したということもあって、それならば最高の道具を手に入れておこうと思ったのだ。

「家の光」で始まった連載では、郷土料理の作り手さん達と、その料理プロセスを撮影する。いままでならフラッシュの瞬間光を用いていたが、郷土料理の撮影は4時間とか、1月に控えているものに至ってはなんと3日間とか平気でかかってしまうものだ。フラッシュで撮るよりも、定常光でじんわりと作業場を照らし、ISO感度を少しあげて(といってもISO800とかだ)撮影するほうが良いのではないか。そう考えて、YouTube動画撮影で評価の高いAMARAN200Xを購入し、すでに撮影に投入している。

ただしここでこまるのが、現行のニコンZ機、というかミラーレス機の抱える問題だ。それは液晶のタイムラグ、ブラックアウトとAF問題だ。

一眼レフ機で料理プロセスを撮るとき、光学ファインダーにはずっと料理している手が見えているし、ガラスを通っているだけなのでその像には遅れがない。しかしこれがミラーレス機になると、センサーが光を信号に変えてEVFに表示する際に、ほんの少しの遅れが出る。この遅れが致命的で「撮れた!」と思ったが後でみると決定的瞬間のほんの少し後が写ってしまっていることが多々ある。これがタイムラグ。

次にブラックアウト。一眼レフ機のファインダーは、撮影中つねに被写体が見えているのだが、ミラーレス機では設定如何では、撮影終了後になにかの処理のためにEVFが真っ暗になってしまうことがある。ほんの一瞬なのだが、料理プロセス撮影ではその一瞬が大事なものであることが多く、「ああ~取り逃した!」ということが何度もある。もちろん「はい、そこで止まって!」と声をかけて止まってもらうというふうにすればよいのだが、できればごく自然に作っているところを撮りたい。したがってブラックアウトがないことが望まれるのだ。

最後にAF。一眼レフ機のD850は本当にAFが優秀だった。フラッグシップ機であるD5のAF機構を流用しているという話をきいたことがあるが、本当にバカっ速でビシバシ決まって、D800を使っていた頃には「どうもピントがこないレンズだ」と思っていたレンズが、D850だと別物のように使えたということがあった。それに比べ、ミラーレス機はピントの精度には問題ないものの、AF速度がレフ機に比べ遅いのが悩みだった。一眼レフではAFに割り当てていた機構があったわけだが、ミラーレスは撮像センサーの信号から演算する方式になるため、どうしても遅くなると言うはなしを聞いたことがある。でもねえ、たとえば桶の中に塩を振る手の動きに、AFが全然合わないのです。塩をふりかけるところを「はい、止まって!」とできませんからね。

この3点をクリアしてくれるのがZ9だろう、、、と期待している。

ここまで読んで、「じゃあ一眼レフ機、D850を使っていればよかったのではないか?」と思われる人もいるだろう、、、

残念だが、ZレンズをつけたZマウント機で撮ると、以前のFマウント機とはまるで違う絵が出てくるのだ。一度味わってしまうと、Fマウントには戻れない、、、

Z6を「お試し感覚」で買った僕が、最終的にはD850やFマウントレンズを手放してしまった。30万円程度になったその資金は金庫の中に、Z9購入資金の足しにするためとってある。

はじめて手にするフラッグシップ機の感触が楽しみでならない。