やまけんの出張食い倒れ日記

吉田和尚が社長就任したタイム缶詰が贈る「生サバ缶」と「尾肉缶」シリーズがいい!


タイム缶詰は岩手県の陸前高田市にある缶詰屋さん。東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田は、美味しいサバを始め、素晴らしい魚が水揚げされることで有名だ。この陸前高田で缶詰製造を行う会社が一軒ある。2005年に創業したタイム缶詰だが、当然ながら東日本大震災で被災して、海の近くにあった工場も全壊状態となってしまった。その後、運よく高台の山の方に倉庫があったため、そこに製造ラインを移動して、2011年に再スタートを切った。

昨年、このタイム缶詰の社長に迎えられたのが吉田和生さんだ。吉田さん、以前は大地を守る会に勤めておられて、短角牛のことで僕もずいぶんお世話になったものだ。その吉田さんが「うちのサバの缶詰、たべてみてよ」とくれたのを食べてビックリした。普通のサバ缶とは違って、サバの身がふっくらとしているのだ。ごらんの通り、ジャケットのビジュアルもいい!


ちかごろ料理の食材として注目を集めているサバの水煮缶。サバ缶の汁ごとハクサイやダイコンとともに煮付けたり、インド風のスパイスカレーの具にしたり。シンプルな水煮缶はサバの身と骨、そしてうま味が溶け出した汁という構成なので、食材としてバッチリだ。

吉田さん、なんでこの缶詰、こんなに美味しいの?

「これはね、生のサバをそのまま缶詰に製造したものなんだよ。サバが年中獲れるわけではないから、どこのメーカーも通常は冷凍原料を使うことが多いんだけど、うちは三陸でいいサバが獲れる時期だけ、製造条件を満たす場合に、生のサバで缶詰を作るんだ」

缶を観ればわかるけど、生のサバを使うのか!それは贅沢!

吉田さんいわく、生のサバは冷凍に比べ、身をおろしている時にも身肉の色がきれいだし、内臓がすぐとれてくれるので、製造スタッフも作業をしていて楽しいのだそうだ。朝の5時くらいに出漁した船が定置網にサバが入っていると「今日は獲れるよ」という連絡がくる。そこから水揚げをして、なんと9時くらいには工場にサバがやってくるという。頭や内臓をとって輪切りにして、缶に入れて水煮する。こんなに鮮度がいいサバ缶、なかなかないね!

さて、タイム缶詰は限定で面白い缶詰を出している。


ごらんの通り、みたことないものばかり。番屋風蒸し牡蠣缶は、牡蛎の養殖漁家といっしょに開発して2年かけて作ったもの。ちゃんとした姿のままの牡蠣が入っていて、湯煎で温めて食べたらこれだけで完成品という味わいで素晴らしかった!

で、一緒に贈ってくれた中でおもしろかったのが「尾肉缶」。イワシ、サバ、サンマの缶詰を製造する際に、尾の肉は入れないそうだ。つまりフードウェイストになってしまうのだが、それをあつめて入れた缶詰である。魚の尾の身はよく動くため、食感がしっかりしている。それを捨てるのはもったいないということで、カンヅメになった訳だ。



ニンニクとトウガラシ、カリフォルニア産クルミをオリーブオイルで炒めたところに尾肉缶を投入し、パセリで仕上げ。


いや、最高ですわ!


尾肉がふつうの缶詰の部位より引き締まっているかどうかは食べ比べないとわからないけど、うま味は強くおいしい!

生サバ缶がフラッグシップ商品だとは思うが、こうした企画モノも面白い。吉田さんのタイム缶詰の挑戦を応援したい。

ぜひ同社Webを覗いて欲しい!

■タイム缶詰
https://time-kanzume.co.jp/gaiyou/