やまけんの出張食い倒れ日記

沖縄・石垣島へ講演で出張する。島の、心豊かな人達との交流がじつに最高だった! 二日目 じつは石垣島は酪農王国!? ミルミル本舗でミルクとジェラートをいただき、沖縄そば「一休食堂」へ。ここで痛恨のミスオーダーをした、、、


さて、講演に向かう前の時間はまだまだある。比屋根さん達が連れて行ってくれたのがミルクやジェラートを出す工房・ミルミル本舗。


伊盛さんという経営者が、この絶景を眺めながら仕事がしたいと思って、この地で酪農を始めたという。ここから観る限り牧草地がけっこうあるなあ、と思っていたら、帰って調べてみたらこの牧場は粗飼料を100%自給しているらしい。


草地を持って牧草を植えるだけではなく、田の畦などの草も刈り払って、青草として給餌しているそうだ。島内の資源を最大限に活用しているようだ。

穀物飼料の使い方にも工夫があって、配合飼料ではなく単味飼料を購入して、自分のところで混ぜるらしい。面倒な、と思うのはふつうの酪農家の考え方。沖縄の離島ゆえ、台風に見舞われる頻度は非常に高い。そうなると飼料を運んでくる船がしばらくこないということもあり得る。そんな時に、単味飼料なら備蓄があるので、それを買ってきて混ぜる方が経営的に安定するということらしい。なるほど!


ミルク、おいしいです。もしかしてパスチャライズ!? 夏場らしくクセのない、あっさりした実に好印象の味わいでしたね。

ジェラートはバニラと島バナナをいただいたと思うけど、直射日光の熱でどんどん溶けてゆく! 空気の抱き込み感がかなりよいと思ったら、やっぱりマシンはカルピジャーニだそうだった。

この時、店内のメニューにハンバーガーがあるのをみて、「もしかしたら、パティに使っているのは自分とこの牛かな」と思ったものの、まさかなあ、観光客がどんどん押し寄せるこの店でそんな面倒なことはすまい、と思っていたのだが、、、帰って調べたらやっぱり廃用にした乳牛のお肉をハンバーガーパティにしているらしい。それでは足りないので仕入れた肉も混ぜるそうだが、いやー ミスった。アンテナは反応してたのだ! 食べたいな、気になるな、と思ったら僕の場合、ぜったいにやった方がいいのだ、、、痛恨のミスだった。

「さ、ボーッとしてたらあと一時間で講演なので、さっとご飯食べましょう、なにか食べたいものありますか?」

と促されて出たのは「早いっていったらそばですかねえ」。じゃあ、地元の人達が行く店だけど、、、と来たのがこちら。


地元率90%以上の「一休食堂」。


「ここでは山羊そばが有名なんですよ。」

えええええええええええええええええええええ 山羊かあ、、、

山羊の肉は好きなのだが、じつを言うと、昔食べた山羊汁はちょっと臭いがきつすぎて、「うーん、無理!」となってしまったことがある。フーチバーをたくさんぶちこんでなんとか食べたが、もう一度食べたいという気には、、、これから講演だしなあ、、、

ということで、ふつうの八重山そばとスタミナ丼のセットに。


そば、汁が上品な薄味とても美味しかった! スタミナ丼の牛肉の多さがすげえ。

ただ、ここのチョイスも、いま猛烈に後悔している。何で俺は山羊そばを食べなかったんだ!

テーブル周辺の、おそらく工事現場の仕事をしている人達(ぜったい石垣島生まれ)のオーダーを聞いてたら「山羊そば大盛り!」と。やっぱり、みんな食べてるわ。俺も日和ってしまったものだな、、、といま、激しく後悔しています。

そんな後悔をしながらオトナになっていくんですね(笑)

気を取り直して、和牛改良組合の記念講演をさせていただきました。


「一時間半じゃたりませんよ」と話していたのだが、実際二時間やってしまった。けど、途中で帰られた方はわずか。多くの方が最後まで残ってくださった。

感動したのが、ご婦人のみなさまからの贈り物。


島の特産品である八重山上布(じょうふ)のバッグや、麻の手編み布でつくられたコースターなどなど、、、すばらしい、心に残る贈り物をいただいた。こういうときにお菓子とか加工食品とかいただくことが多いのだけど、これはホントに素敵。ムチャ嬉しいです。


夜、懇親会は「サバニ船」にて。


あのですね、石垣島で食べることができるキハダマグロ、最高! なんつったって生ですよ。本州でたべるものと食感がマーーーったくちがう。高知の須崎でいただくシンコ(マルソウダ)のクニュクニュした食感に近い。


その他も、美味しい地魚が並んで、大満足。中でも、夜光貝はちょっと感動しちゃったな、、、


懇親会には、なぜか講演は聴きに来なかった人達も参加(笑) でも、なかなかの強者達がいた。60haで放牧もチャレンジしている若手農家がいたり、グラスフェッドで黒毛を肥育するトライをしていたり、、、


この島には、子牛生産以外にも道があるのではないか、と思った一夜だった。