やまけんの出張食い倒れ日記

大阪インデアンカレー 衝撃の事実が発覚した!

 さて 「こけし」でカツ丼を食べ、すぐさま地下鉄で2駅戻り、長堀橋地下1Fにあるインデアンカレーに向かう。この店に対する僕の入れ込み度合いはすでにご存知と思われるが、大阪を訪れる時にこのカレーを食べないなどということは考えられない。
 これまでは常に、大阪駅から地下道を歩いてすぐの阪急地下街にあるインデアンに食べに行っていた。しかし、どうやら大阪人によれば、店に寄って味が違うらしいのだ。この辺、情報が錯綜していて、「いや、あそこのカレーは一箇所で作っているから、味は同じだ。」という人が居たり、「店によって味が確実に違う。」という人が居るのだ。これは、真偽のほどを確認しなければならないな、と、やまけんが立ち上がることにしたのであった。

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■インデアンカレー 長堀橋店
住所:大阪市中央区南船場2 クリスタ長堀地下街2号8番
電話:06-6282-2040

メニュー:
インデアンカレー 730円
インデアンスパゲティ 680円
ハヤシライス 600円
ミートスパゲティ 600円
ピラフ 600円
indean.jpg
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 見てのとおり、梅田店と違ってメニュー数が多い。梅田店ではカレーとハヤシライスだけだが、ここではスパまであるという。ハヤシはこないだ食べて、独特の旨さを感じたが、スパとかピラフと言うのはどうなんだろう。いずれ試してみよう。けど、やっぱまずはカレーだ!

 さっきカツ丼を食べてきたことだし、ここは大人になって普通盛りのカレーに卵の黄身ひとつで我慢しよう、と思っていたのだ。地下道を歩いているときは。でも、、、楕円形のカウンターの、一番奥の席に座った途端に、その大人っぽい決意や諦念は吹き飛んでしまっていた。

「インデアンご飯大盛り ルーも大盛り、 それと目玉!」

注)「目玉」とは黄身二つというオプションである。親友の竹から聴きました。
tennai.jpg

いやあカレーの魔力って恐ろしいもんです。
ここでシマッタ!と思うことが。店の一番奥の席に座ってしまったので、飯盛り人の背中しか見えない!これまで書いてきたように、インデアンはカレーを盛る人(私は勝手にチーフと呼んでますが)の美技が素晴らしいのだ。大きなレードルですくったカレールーを、綺麗に盛り上げた白飯の上に肘と手首のスナップをシャコっと返すあの技。美しいとしか言いようが無い。阪急梅田地下街店の山田チーフの美技に惚れた僕としては、あれクラスのカレー盛りを切望するのである。

 ところが、この店に入店した時から感じるのだが、なんだか緊張感がない。飯盛り人は若い男性、その周りで接客をするのは4人のおばちゃんズだが、態度が悪いとか沿う言うことは無いのだが、あのピンと張り詰めた気が、漂っていない。いや、レベルが低いと言うわけではないけど、普通なのだ。ちょっとだけ、嫌な予感がした。

 そして、僕のオーダーが運ばれてきた。
curry.jpg

 すでにこの時点で、全体のフォルムに緊張感が感じられない。スプーンで一口すくう。口に運ぶ。そして驚愕

「味が、ぬるい、、、」

 一言で言えば、脇が甘いということだと思う。店内と同じく緊張感が無い味なのだ。何故だろう?あの特徴的な甘味と、その後に襲ってくる辛さは一緒のような気もするが、やや甘さに傾き、マシンガンのように速射される辛さの粒子が感じられないのだ。
 もう一口食べてみて、その理由がおぼろげにつかめた。ルーの温度だ。味がぬるいと思ったのは正解で、ルーの温度が若干低く感じる。したがって辛さも和らいで感じるのではないだろうか。

 味の世界は第一印象がすべてだ。一度、ぬるい味と思ったものが、しり上がりでよくなるというのはそうないことだ。2つ乗っている黄身を崩して旨味を増してみる。通常の旨さはある。しかし、、、なんだか満足度が低いのであった。

 あの梅田店の山田チーフの盛るカレー、そして店内にピンと張り詰めた「うちは旨いもんを出してる」という誇りが感じられる雰囲気、それが欲しいのだ。こんな風に僕は書いている。

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 これまでも観察していたのだが、この飯櫃前にいるのが店のチーフである。山田と名札に書かれた、20代後半っぽいそのチーフは「いらっしゃいませ」を言うとき、愛想笑いのひとつもない。かといって不快な無愛想感を漂わせているわけでもない。そして飯櫃から適量のご飯を皿に盛り、カレーをレードル一杯分、綺麗にかけて供する手際は、どうみてもプロフェッショナルである。このカレーかけはどんなに店が混んでも彼一人が担当している。
 大阪は、善い。顧客を喜ばせるためのプロフェッショナリティとサービス精神に満ち溢れている。
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 この時おぼろげに感じていた印象が、味わいに大きな影響を及ぼしていたんではないかと、思うわけだ。ちなみに大阪在住の友人女性によれば、もう一つあるインデアンの店も、梅田店に比べてぬるい感じがしたそうだ。 うーむ、、、もしかしたらインデアンの中でも、梅田店は特別なのではないか?

 ただし、本日は新しいオプションも発見した。なんだか興が乗らないので、いつもはついてくる分だけしか食べないキャベツの甘酢漬け(これをピクルスというらしい)を、追加で頼んでみようと思うのだ。

「おばちゃん、ピクルス!」

「大にする?小にする?」

「(え?大小があるの?そりゃ当然、、、) 大にして!」

「追加で50円になりますが、いいですか?」

「(おお、50円かぁ安いぞ。) ええよぉ!」

おばちゃん、ピクルスを皿に盛り始める。そこで一発。

「いやぁ ここのピクルス旨いもんねぇ」

おばちゃん、一瞬動作が止まってニマッとする。

「そうやろぉ、、、」

おお、ドンドンとピクルスが盛られていく!ぜったいにこれは規定の分量ではないだろう、キャベツ大盛りである。これは絶妙なタイミングであった。俺もこすくなったもんだ、、、

しかしこのピクルスが絶品の旨さなのだ。この旨さは梅田店と変わらないなぁ。ちなみに下の写真は、カレー皿にピクルスを半分いれてから、写真をとってないことに気づいて撮った。ので、皿の上部に写ってるピクルスと、皿に残ってる分の総量が盛られてきたと思って欲しい。通常は今、皿に残っている分より少ないのだ、、、むちゃくちゃ嬉しい。
picles.jpg

さて本日食べたのは、カレーにほぼすべてのオプションが加わったオーダーだ。
「カレー ルーもご飯も大盛り、目玉(黄身二つ)、ピクルス大追加。」
これを表すのが下の写真のプラ札だ。
nefuda.jpg
おばちゃんにこのプラ札の意味するところを教わったんだが、忘れてしまった。

 このようにちょっとがっかりした、初めての梅田店以外のインデアンだったが、収穫はあった。俺は梅田店ファンなのだ。これで迷うことが無くなった。いや、ほかのまだ行ってない店が旨ければいくけどね、、、

 そんなこんなで、仕事に向かうのであった。お腹は調度よい状態である、、、ウソです。