やまけんの出張食い倒れ日記

ジャガイモ百花繚乱。最適な食べ方をお教えしよう

僕のもう一つのblogである「俺と畑とインターネット」にたまにコメントをつけてくれる十勝やっち君は、その名の通り北海道の十勝で農場を営む若き専業農家だ。
先般、狂乱怒濤の帯広出張編をやった時には、飲みに参加しにきてくれた

そのやっちから連絡が来た。

「今年もジャガイモの季節ですよ。昨年やまけんさんがいいって言ってた『インカのめざめ』あります。それと、十勝コガネ、メークイン、スタールビー、あと北紫、それにさやかもつけて送りますよ!」

おおおおおおおおお

すばらしい!
読者のみなさんはあまりジャガイモ品種をご存じないだろう。ちかじか僕の連載する雑誌でジャガイモ特集があるのでそこで詳しくは述べたいが、、、
メークインはご存じの通りだろうが、その他は聞いたことがない品種だろう。例えば十勝コガネはフライに向く品種だ。

大玉になり、扁平で扱いやすい。煮ても揚げてもとても旨い!その他、十勝やっちに説明してもらおう。

■インカのめざめ

インカのめざめは何にしても美味しいはずです。楽しんで下さい。

■北紫

紫色のは北紫という品種で、インカパープルよりアントシアニンが多く含まれるものです 恐らく流通には出回っておりませんので入れておきます。

メークとさやかはフライには向きません。コフキいもにするかレンジでチンしたほうが美味しく飯上がれます。僕のイチオシはメークのコフキいもです!主産地といわれる十勝でも私の家は気候的に涼しく、更に畑の輪作から土作りを最適にしてるためかメーク特有の風味が濃くなっています。今年は猛暑のためかそれにばらつきがありますがメーク好きにはたまらないですよ。

■さやか

さやかはマヨネーズが合うのでサラダがベストです。さやかは打撲や腐れにつよく、内部障害・変形.緑化もめったにないという素晴らしいいもです さらに話題のシストセンチュウ抵抗があり市場にでても肉が白いのでこれからシェアは増えるでしょう ただしホクレンが値崩れを嫌ってるのと種いもとしては大きくなり過ぎるためなかなか増産出来ないみたいです

ところで北海黄金でフライドポテトは食されたことあります?実は黄金が一番フライドポテトが合うんですよ 十月頃に収穫するので暇見てはお送りします。

と、このようなラインナップに加えて、最近の品種であるスタールビーも入れてくれた。


せっかくこれだけ送ってもらったので、それぞれに最適な方法で食べたい。メークインは煮物、サヤカはその白い肌とタンパクな風味を活かしたポテトサラダがよい。その他の芋は全て、フライドポテトで食べると、風味の違いが一目瞭然だ。ちょうどこの日、バードコートの野島さん宅に招かれていたので、5種をフライドポテトにすることにした。

ちなみに、収穫したてのポテトはそのままフライドポテトにすることが出来る。ある程度低温貯蔵したものはフライには向かない。でん粉が糖化して、焦げやすくなるからだ。なので、一般のレシピには、「家庭でフライドポテトをする時には、下ゆでしましょう」などと書いているものもある。しかし下ゆでなどすると旨味が抜けて旨くも何ともなくなる。収穫したての新じゃがが出回るこの時期は、迷わずフライドポテトにチャレンジすべきだ。

カットの仕方は串切りが基本。一番厚い部分が1センチ程度になるようにカットしよう。

これだけ品種が並ぶと壮観だ。

これらをまず低温で一度揚げする。それを油切りしてしばらく置いて、その後180度以上の高温にした油で短時間に表面をカラッと揚げる。揚げすぎは水分が抜けて美味しくないので禁物だ。

こうしてできたフライドポテトには、塩をふってそのまま食べるので十分。あまりに美味しいのでびっくりするだろう。マクドナルドのポテトに慣れた口にはショッキングなほどに豊かな味なのだ。

この時期にしか味わえない、家庭でのフライドポテトをぜひ味わってみて欲しい。十勝やっちの芋紹介については後日もっと詳細にレポートしたい。