やまけんの出張食い倒れ日記

日本ドライエージングビーフ普及協会にて、初のDAB認定の審査会を開催。いま「ドライエージング」を謳っている店の中で、ホンモノのNYスタイルのドライエージングはごくごく僅か!そろそろきちんと「熟成」と「NYスタイルのドライエージング」が違うのだということを明確にしていかなければいけないのだと思う。

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ということで本日、神楽坂の熟成肉レストランである「カルネヤ」にて、日本ドライエージングビーフ普及協会が主催する、初めての審査会を開催した。

「ドライエージング」はこの4年ほどでぐーんと認知が広まり、メディアでの登場頻度もどんどん高くなってきている。しかし一方で、飲食店などで「ドライエージング」という触れ込みの肉に突き当たったとき、「うーんこれは違う、、、」と首をかしげざるを得ないものが非常に多くなってきてもいる。

牛肉のドライエージングとは、一定の温度と湿度を保った冷蔵庫内で、風をあてながら牛肉を熟成させる技術である。それぞれ、だいたいこのくらいの温度と湿度で、ということは調べようと思えば調べることが出来る。従って、一定の条件を満たす人または企業ならば、取り組むことは可能だ。

しかし、

「ドライエージングの手法で肉を熟成した」という”プロセス”

と、

「熟成した肉がドライエージングビーフとなった」という”結果”

の間には大きな隔たりがある。

現状では、プロセスを踏んではいるけれども、結果としてきちんとしたドライエージングビーフにはなっていないというケースが非常に多い。というより、ほとんどそうであると思う。

僕は、日本ドライエージングビーフ普及協会という、数年前に発足した会の役員の末席にいる立場でもあるので、可能な限り「熟成肉」とか「ドライエージング」といった看板を掲げている店には足を運んだり、または肉を入手して食べてきている(もちろん多くの漏れもあることは承知しています)。しかし、多くの場合が、熟成ではなく腐敗に傾いた肉なのである。

僕は、相手とコミュニケーションをとることが出来る場合、極力「実際に、NYスタイルのドライエージングビーフを食べたことがありますか」ときくことにしているのだけれども、驚くことに非常に高い頻度で「いいえ、実は他の店のものは食べたことがないんです」という答えが返ってくる。それじゃあわかるわけないよ、と思う。きちんとしたNYスタイルのドライエージングビーフを食べたら、明らかな特徴を感じるはずなのだ。

ちなみに先ほどから「NYスタイル」と断りを入れているのは、日本ドライエージングビーフ普及協会はあくまでNYスタイルのドライエージングに関しての普及活動をするという意思があるからだ。

「ドライエージング」自体は、先に書いたように一つの技術体系である。アメリカだけではなくヨーロッパでも行われているし、日本で従来から行われていた「枯らし」と呼ばれる熟成技術もドライエージングといえないこともない。

ただし、それらの結果としての肉の味わいには大きな違いがある。特にNYスタイルのドライエージング技術では結果として得ることができる明確な特徴、テンダネスやフレーバー等があるのだ。僕らはこのNYスタイルのドライエージングをターゲットとしている。

もちろん、他のドライエージング技術で熟成したことをもって「ドライエージングだから」と名乗っても、それを「いやそれは違うでしょ」と否定する明確な論拠はない。熟成の結果として特徴的な香りや味が出ていなくても、十分な柔らかさが無くても、「これはドライエージングした肉です」と名乗ることを咎めることは、いまのところ理屈の上ではできない。

けれども、ドライエージングといいつつ腐敗に傾いた肉を供する店が多くなると、最悪のケースとしては食べた人に食中毒などの重篤な症状を引き起こす恐れもある。そうした場合、現在の行政としてはドライエージング技術自体に対して規制をするという判断を行ってくることが予想できる。これが一番怖い。

だから、日本ドライエージングビーフ普及協会としては、かなりの勇気を振り絞って、認定を発行することにした。手探り感満載ではあるのだけれども、そこはご容赦だ。

そんなわけで、今日は7種のドライエージング熟成をされた牛肉を食べることとなった。

 

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認定を受けようと集まったのは6主体。もう一つは、ドライエージングビーフを日本に広めているパイオニアの「さの萬」のホルスタインDABだ。これをベンチマークとして、6主体の肉を、DABと認定してよいかを審査する。

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審査方法や審査項目などについては僕も作成に加わった。可能な限りの客観性を担保した審査ができたと思う。他の審査員がだれなのかについては、ここでは秘匿しておいたほうがいいかな。審査項目についても消しておきます。

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きっちりDABと呼んでよいと思われるもの、これは無理だ、というものがあった。審査は厳正に行われています。受けたところが全部受かった、なんてことにはとうていなりません。

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それにしても、牛肉ってのは本当にクセの固まりで、パワフルで、食べるのにも精力が必要なものだと思う。食べて帰ってきて、しばらくウゲッとなっております。

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順調にいけば今日審査した中から、認定を得る主体が出てくる予定。栄えある認定業者についてはまた結果が出たらレポートしましょう。その人達の牛肉は、しっかりとしたNYスタイルのドライエージングビーフであることを、胸を張っていうことができる予定(笑)

審査にあたった皆様、そして会場にもなり肉も焼いてくれたカルネヤ高山君、ありがとうございました!