やまけんの出張食い倒れ日記

豚の仕事で三重県は松阪にいました。さて松阪と言えば松阪ホルモン、その元祖的存在である「一升びん」のいちばん古い店のVIP席にて、ホルモンを食す!ポン酢テールの旨さにのけぞった!

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■撮影:D800+SIGMA24-105mmf4+NISSIN i40 68mm, 1/250, f8

松阪にて、豚肉の仕事をすることになりました。ふっふっふ、旨い豚肉を創りますぞ。そのための前夜祭は地元の人たちが愛するホルモン屋「一升びん」。

松阪といえば松阪牛で、すき焼きやビフテキの看板がそこらに有るものの、「本当にいい肉は東京に行ってしまいま す」とのこと。ただし「ホルモンは旨いのが残るんですわ」ということで、もっぱら松阪の人たちはホルモンを楽しむ文化が深まっているわけである。たしかに、街を歩くと焼肉屋が多くて、そこらで食べられているのは赤い肉よりもホルモン系が多いそうな。

そういえば僕が週刊フライデーの巻末食グラビアを書いていたとき、連載第一回目に掲載したのは松阪ホルモンの「脇田屋」だ。松阪の人たちにはそれぞれひいきの店が有るようだが、大きくは脇田屋派と一升びん派に分かれるらしい(笑)

一升びんは初めてではない。ただ、僕がいった一升びんは比較的新しい店で、それほど味があるという感じではなかった。その時も「じつはもっと古い店があって、そっちのほうが肉もいいし店の味もあるんですけどねー」といわれていたのだ。その「古い店」に行けることになったので大興奮なのである!

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いい風情だぜ、、、ちなみにこれものすごいロケーションで、「一升びん」の隣の建物には「脇田屋」の看板が掛かった建物がある。が、これは脇田屋の旧店舗らしくて、いまここにお店は存在していません。

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店内はごらんのようにいい感じに脂の染み渡った(笑)、燻したような壁の色あいが出迎えてくれます。常連で賑わう座敷とカウンター。実はカウンターに座ったお客さんだけは七輪に入った炭火で肉を焼くことができるのだそうであります。おーカウンターに座りたい!

しかしわれわれはVIP席に通されます。なぜかというと、今回のクライアントさんは、この一升びんに肉を卸している人たちだからなのでありまーす!

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オーダーはすべてお任せ。だって何が旨いか分からないからね。

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ジョッキに映える「一升びん」のロゴ、ステキ!

「じゃあ最初は塩系で、タレ系は跡にしましょう。ご飯食べます?」もちろん大盛りでお願いします。最近、おうちではあまり白いご飯を沢山食べさせてもらえないんです、ボク。

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まずはタンとツラミで。

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テーブルには塩コショー的粉ブレンデッド調味料が置いてあるのでそれをばしばしかけて焼き網へ。うん、アミノ酸入ってるな。けどまあよし。

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美味です。ツラミも歯ごたえを和らげるためか、薄切りでかみ切れます。

ここからはもう怒濤で。

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サガリ。

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そういや松阪近辺のと畜場で解体された枝肉には、ハラミが着いたままで流通するそうだ。つまり買った方は、本来は内臓であるハラミも手に入れることができるという幸運。なので産地にはサガリが残り、流通するらしい。

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最初から甘い味噌ダレが絡んでるのを焼き、これをやはり味噌ダレにつけて食べるのが松阪ホルモンの流儀。白ご飯という受け皿がないと死んじゃう感じです。

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さあそして松阪ホルモンならではの、脂を味わう白モツ系登場!

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奥の皿が中ミノ。中ってなに?と思ったが、どうやらこれが松阪牛のホルモンらしい。

「上ミノはでっかいんですけど、おそらく国産牛とかのミノやと思います。松阪やとあんなにでかくなりません」

とのこと。

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中ミノは程よいコリ感、ぎちぎちせず食べやすい。

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そして脂びっちりのモツです。

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罪作りなたべものだよね、脂と甘いタレで白飯を食うなんて。

さあここで、一升びん系列店のなかでもこの店でしか出していないという「テール」が出てきたのである。初めてみるゾこれ!?

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茹でられて旨そうにほぐれた肉をたっぷりつけたたテールと、別皿にポン酢の組み合わせ。店のおっちゃんが「これな、じっくり煮込んどるからホロホロに溶けるで」と。

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こいつはヤバイ! 激烈にヤバイ! 旨いですよ、ええ、旨い! 大急ぎでご飯をもう一杯おかわりしたのでありました、、、

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長年、豚を担当しておられるお二人と、実に愉しき夕餉。このテールを食べにまた来たいっす。

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店を出ると、暗くなってまたこの雰囲気が最高なのでした。いやー いい夜だった! ビバ松阪ホルモン!