やまけんの出張食い倒れ日記

すばらしく美味しい黒糖パウンドケーキをぜひお土産に持ち帰り購入して欲しい!NEWoMan新宿のフードフェスティバル熊本食材フェア、サロンベイク&ティーの北浦シェフによるスイーツのスゴさよ!

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SALON BAKE & TEAはアパレルのJUNグループが展開するスイーツ業態だ。JUNという企業のことを僕はよく識らなかったのだが、先日JUNグループのワイナリーであるシャトージュンのワインを呑んだところ、「あれっ これは美味しい!」とビックリした。これまでフードフェスティバルで三回お付き合いしているサロンドブッチャー&ビアの森シェフの姿勢からも、ちゃんとした物作りをしている会社だなと感じていた。

けどね、行ったことがなかったんですよ、サロンベイク&ティーには。だって、、、

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こんなお洒落スポットなんだもん!

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店内9割が女性!こんなところにオレ、来ないっス。

でもねー、来てみるもんだねー、ほんっとすばらしかった!

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ナイスイケメンの北浦祐一一シェフ。

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彼が持っているチラシにある三種のスイーツが今回のこの店の開発商品だ。これ、まずこちらの公式Webを観て欲しい。

https://salon.adametrope.com/news/detail/365

これねえ、とってもとっても美味しいのに、なんか地味な打ち出しすぎて、あまり出てないんじゃないかな?っていう印象なんですよ。だって店の中をみまわしてみると、ほぼみんなパフェ頼んでるんだもん(笑) ちなみにパフェはこのお店の名物で、とくにこの期間、「夜パフェ」という、シャンパンを注ぐパフェが大人気。

そこをぜひ、この熊本メニューを選んでいただきたいところです。

だってねぇ、北浦シェフ、熊本の生産者のことを最大限に尊重して作ってくれてるんですよ。

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スイーツっていうと「甘味」ですね。その甘さは多くは砂糖から作られるわけだけれども、その砂糖の出所から追いかけたスイーツって、なかなか出会わないだろう。工業製品として完成した上白糖やグラニュー糖などを使用して菓子を作るのが普通のパティシエのあり方だろう。

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今回の熊本産地ツアーでは、シェフやパティシエが「砂糖の素」に出会ったのである!

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あまり関東ではしられていないが、熊本も黒糖の産地。とくに芦北・水俣方面では、贈答用品は黒砂糖、農家が休憩時に糖分とミネラルを補給するのも黒砂糖。昔から文化の中に黒砂糖が根付いていたそうだ。

その昔ながらの黒砂糖を、さらに純度を上げようとしているのがNPO法人「ばらん家(ち)」だ。

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はい、これが砂糖の元となるサトウキビです。

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全員、チュウチュウチュウチュウチュウチュウ吸いまくる。

「甘い!」 「スッキリした、清涼感ある甘さですね、、、」

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ばらん家の代表である松原久美子さん。このサトウキビ、化学肥料も化学合成農薬も使わず、循環型の農業で生産されています。農薬による防除をしないことによる害虫対策に数年を要したそうだけれども、いまでは虫害に遭わない手法を確立。サトウキビで農薬を使用しないものは、日本では本当にわずかだ。

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そのサトウキビをローラーにかけて搾汁。

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搾汁した汁はパイプラインですぐ横の製造所に流れ、この二段式の釜で煮詰めて黒糖に仕上げる。

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最初はサラサラした状態のサトウキビ汁が、煮詰めていくうちにぬたぁ~っと粘性の高い状態になっていく。この状態で指など入れようもんなら、、、(ゾゾッ!)

ちなみにこれが絞っただけのサトウキビ汁。緑色の、さまざまな不純物が含まれた、これはこれでとても美味しいジュースである。

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それをひたすら煮詰めていく。

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僕も何度か種子島などの砂糖工場で黒糖製造の現場を観ているが、ふつうは煮詰めている間に生石灰を水に溶かして入れることでpHを調整し、固まるようにもっていく。

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ところが、ばらん家では生石灰すら使わない。

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以前は使用していたそうだが、「これ、つかわなくてもできるんじゃん?」と思い、試行錯誤の末、生石灰を入れないでも固められるようになったという。

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つまり、このばらん家の黒糖は「サトウキビから絞った汁を煮詰めて、固めただけ」という、本当に純度の高いものなのだ!

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その味わいは本当に透明感があって、スッキリしていて、美味しい。黒糖というと、えぐみやしょっぱさなど、さまざまな不純物由来の味わいがして、それがまた美味しいとも言えるのだけれども、このばらん家黒糖は実にクリアな美味しさがあるのだ(もちろん、白砂糖に比べたら色んな味わいがあるよ!)。

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北浦シェフ、この感動をおおいに作品にぶち込んでくれた。

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まずはこちら、

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リシェス・ド・ラ・ナチュール レモングラス×釜入り茶セット 1700円

ジューシーなデコポンをひんやりとしたジュレに。風味豊かな、黒糖のクレームブリュレとクランブル、
口溶けが滑らかなフロマージュのムースで爽やかな味わいが楽しめます。
レモングラス×釜入り茶付。

とのことだけど、これ、見た目だとよくわからないよねー

食べた時に北浦シェフに「見た目と味が全然違うぞっ」と言ったところ、衝撃の発言が。

「これ、誰にも言ってませんけど、阿蘇のカルデラの見た目をイメージしてます。」

えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

わっかんなかった! けど、いわれてみたら確かにカルデラだ!

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気づかなかったぜ~(笑)

ちなみにこのモロモロのジュレの下には、黒糖クリームブリュレとクランブルが詰まってます。

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つまりトロカリサクトゥルン!という食感!

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実に美味しいです。デコポンジュレが清涼感、クリームブリュレが濃厚な甘み、クランブルが心地よい食感を伝えてくれる。

で、問題はこのみかん型のブツですよ。

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実はこいつの中身は、益城町のマースが製造した白チーズ、フロマージュフレをベースにしたムースなのだ!

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これがまた美味しい、、、ていうか、どれだけ手をかけてるんだよ、という感じ。

しかもですね。このメニューにはレモングラスティーがついてくるんですよ(むちゃくちゃお得。)。

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レモングラスティーといっても、よくあるレモングラスの葉っぱを刻んだだけの、香りしかでてこない貧相なティーじゃない!

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このお茶の中には、日本茶しかも熊本伝統の釜煎り茶がブレンドされているのだ!

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そう、このお茶は芦北が誇る「お茶のカジハラ」の梶原さんのつくったお茶。

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今回、水俣の天野製茶園の紅茶と、芦北町の梶原さんのお茶との共演なのだ!

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この最高に美味しいレモングラス&釜煎り茶ティーがついてくるのがこのメニューなのである!

もひとつ、黒糖カフェモカ?なんだっけ?美味しいのもあります(ゴメン忘れた)。

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さて、、、

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もうひとつ忘れちゃいけないのが、手前の黒っぽいかんじのケーキなんですよ。

こっちの写真では奥側。

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すみません、どう撮っても映えないんで、あまり気合い入れて写してませんでした(ゴメン)。

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この黒糖パウンドケーキ、持ち帰り用でだけ販売していて、しかもこういう、レジ回りにしか書いていないので、正直あまり伝わってないと思います。

ところがですね!

これがむちゃくちゃ美味しいの!

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これ、断面見せないとわからないよねっ!カットするとこんなにふんわり感あるパウンドケーキ(いやふんわりはしてなくて、みっしり小麦が詰まって美味しいんですが)。そして外側の黒糖は、日を追うごとにしっとり感が増していく、毎日味わいが深くなるパウンドケーキです。しかも、パウンドケーキにはおそらくデコポンのピールだろうか、がちりばめられていて、柑橘の華やかでさわやかな香りが!

すばらしく美味しいケーキ、これぜったいにお土産に喜ばれます。

「なんか、わかりやすくパフェにしとけば良かったですかねぇ、、、」と北浦シェフ。いやいや、マジでどれも美味しいから!

サロンベイク&ティーで、ぜひこれらを味わって欲しい!