やまけんの出張食い倒れ日記

長粒米であるバスマティと大粒の「いのちの壱」を掛け合わせた、ポップコーンのような香りがする鳥取県のお米「プリンセスかおり」が絶妙に美味しい!

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いつもお米関連の情報を教えてくれる、調布市の老舗米穀店・山田屋本店の秋沢毬衣(まりえ)ちゃんが、今年イチオシのお米ということでプレゼントしてくれたのが「プリンセスかおり」。

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米粒の写真をみていただくと、その特徴がわかるだろうか。

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通常の米粒よりもすこし長い。そして、比較対象がないとわかりにくいかもしれないが、そこそこ粒が大きい。下の写真が日本で主流のお米だ。

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短い粒なので短粒種。

そして、インドのバスマティはこちら。

インドのバスマティ (10)

誰がどう見ても長粒種。

この中で先のプリンセスかおりは中粒種という位置づけになるそうだ。

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そしてこの「プリンセスかおり」にはもう一つ特徴がある。それは、香り米だということ。高知県の仁井田米などで有名な、炊くと香ばしい、ポップコーンのような薫りがするお米。バスマティがもつその特徴を受け継いでいる。

「日本人になじみぶかいもっちり感と、バスマティがもつ薫りのよさ、そして適度にパラリとして、アジア料理にとても合うお米なんです」

と毬衣ちゃんが教えてくれた。そして最適な料理は「シンガポールチキンライス」だと。

海南鶏飯、カオマンガイ、シンガポールチキンライスなどいろんな呼び方があるけど、アレである。鶏肉のスープで長粒米を炊き、鶏肉をぶつ切りにしたものを上に載せて、さまざまなタレで食べる。

レシピを教えてもらって驚いたのが、お米はプリンセスかおりだが、それを鶏スープでは炊かない。ふつうに水で炊いてしまう。

「この特製パッケージは約二合分になっています。通常の水加減より1割ほど水を少なめにして炊きます。浸水はしないで炊いた方がよいと思います」

とのこと。ここに、鶏モモ肉を耐熱のポリ袋に入れて、醤油、紹興酒、ごま油を各おおさじ1、砂糖小さじ1、長葱の青い部分と生姜ひとかけを加えて混ぜ、よく揉み込む。蓋付きの大きい鍋に湯を沸かし、沸騰したら火を消してしばらく放置し、温度が85度くらいになったら袋をお湯につけて1時間放置。1時間後、肉をとりだしスライスしてごはんの上に。袋に残った肉汁におろしニンニク、おろし生姜、ラー油を加えてタレにしてかける。

というレシピを教えてもらった。これがなかなかうまい!香り米が実に美味しいので、スープで炊かなくても十分に美味しいのだ。しかも、コシヒカリ系である「いのちの壱」の特徴である、大きい粒の噛みごたえ、粘りの強さもあるので、バサバサ感がない。これは日本人向けの香り米だね。

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そんで、我が家風にちょっとアレンジ。やっぱりスープで炊いた方がすきなので、プリンセスかおりを研いで水加減し、鶏の皮とごま油、鶏がらスープの元を少々入れて炊く。

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鶏肉はあっさりめにしようと胸肉を包丁いれて開き、ポリ袋に大分県の糀屋本店の塩麹少々、長葱、ニンニク、生姜のおろしたもの、ナンプラー、みりんを入れて一晩寝かせておく。これを左記の通りお湯につけて低温調理。多めに肉汁タレがしみ出るので、これを鍋で煮詰めて、サンバルソースを小さじ1加えて、見た目はスイートチリソースだけどちょいピリ辛なオリエンタルソースを。ねぎと香菜みじん切りをいやというほどのせて。

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至福! 激烈美味しいです。このお米、プリンセスかおり、とてもいい。カレーにはもちろん合うし、こうした「アジアンチックな料理にしたいけど、長粒米はちょっとなー」という人にうってつけの、いいとこどりのお米である。

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プリンセスかおりじたいはいろんなところで売っていると思うが、この洒脱なパッケージで使いやすい分量の製品は、山田屋本店のオリジナル。銀座三越のお米売場である「彦太郎」で販売しているはずだ。あ、「彦太郎」は山田屋本店が、百貨店等に出店しているお米屋さんの名前です。

カオマンガイ好きはぜひお試しあれ!