とうとう、弊社が所有する土佐あかうしの柿衛門くんがお肉になりました。201年10月に生まれた柿衛門くんと対面して、「やまけんさん、所有しませんか?」と問われたわけです。四国カルストの雄大な放牧地をもつ津野山畜産公社のみなさんが、放牧主体、肥育期間中も粗飼料中心で育ててくれるということで、「やりましょう!」ということになりました。
柿衛門くんは当初、四国カルストの放牧に出していたので、運動バリバリして、ほとんど牧草しか食べてないという育ち方。
「ほんとうに草で、太るんでしょうか、、、」
と毎日世話をしてくれる公社の方にも言われたくらい。
たしかに中間で見るとまったくもって太っていなかったということもあって(笑)、高知県の畜産試験場の尾石さんや秋澤君がいろいろと飼料の内容を検討してくれました。
キーとなったのは、四国に在来するヒエである四国ヒエ。まあ、米農家から見れば憎たらしい雑草です。けど、これがエネルギー的にもかなりいいんじゃないかということで、試験場でロールにして、せっせと津野山畜産公社まで運んでいただいて、それを柿衛門が食べるということをしていました。
四国ヒエのサイレージ、スーダングラスのサイレージ、イタリアンライグラスのサイレージといった粗飼料を一日あたり5~7キロ食べさせて、配合飼料は3キロ程度に抑えました。
そして!
最後の追い込みで柿衛門くんはどんどん大きくなってくれました!
当初は30カ月くらいかな~と言っていたのですが、やはり粗飼料中心で育ちが遅かったこともあって、34カ月齢! 7月27日にと畜、命をいただきました。柿衛門くんありがとう。
枝肉成績は狙った通りのA2、枝肉重量は406キロ。本音を言えば枝重450程度欲しかったところですが、望みすぎはいけませんね。
さて、この柿衛門くんのお肉を販売します。
ただ、、、ご承知おきいただきたいのですが、安くありません。というのも、当初から津野山畜産公社にとっては初めての取り組みですし、また柿衛門だけほかの牛とは別扱い。牛舎に入ってからも、本来ならば妊娠牛用にとってある升に一頭だけ入っているという贅沢な環境で育てることもあり、世話代がかかっています。また、通常の肥育期間である28カ月齢では体重が乗らなかったため、34カ月齢もそだてることになってしまいました。
で、、、結局この柿衛門くんには120万円かかっているんです(!)。
土佐あかうしの標準的な価格をご存じの方には驚きの値段だと思います。
なので、安くないっつうことをご承知おきください。とはいえ、黒毛のA5よりは安いですけど、、、
この牛のお肉は、まず飲食店など業務向けに、大きなパーツ単位で販売します。1週間ほどで残った部位を1㎏前後にして一般向け販売しますが、当然ながら手間もかかるので単価は上がります。
まずは飲食店向けの価格表が下記となります。単価はキロ当たり表示、そんで税別・送料別です。
すみませんロースは骨付きでドライエイジング庫に移動済みです。こちらは50日後くらいに販売になります。でも「サーロインが欲しい!」というので送った、大阪のラシーム高田シェフいわく「味がノリノリ!うまいよ!」とのこと。こちらの思惑通りの肉質になっているようです。
思惑、、、それは、土佐あかうしらしい、赤身の香りとうまみ、ほどよい脂の双方を味わうことができるお肉ということです。
以下、各部位の写真をダダダっと添付します。飲食店の方は、Facebookなどでぼく宛にメッセージをいただければと思います。もちろん飲食店でない、一般の方でも大歓迎。ただし肉はここに記載の重量で送りますからねー。
申し訳ないんですが、マジで今回は交通事故での入院中ということもあって、それでも肉は切っちゃってるし、売らなきゃ!とパニック状態です。どうか、興味ある方はお買い求めいただけますよう、お願いいたします。とりあえず、土佐あかうしの歴史のどこかに載る牛、、、かもしれません(笑)