やまけんの出張食い倒れ日記

羊肉といえばこの人!の金城さんがとうとう動く!ここでしか食べることのできないNZ産のホゲットとマトンがおいしい、、、羊好きよ「Azabu ewe「へ集え!

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昨年だったか、ニュージーランド産のビーフやラムを輸入する商社アンズコフーズを率いていた金城さんが退職された。といっても、もちろんどっぷりNZに浸かった金城さんのこと、そのまま引退とは行かないだろうと思っていたら、古巣とはバッティングしないラインナップでNZの肉文化を高める取組をするという。その一つがKinjo Beefという、世にも珍しいNZ産経産牛をNZで最高の牧草でフィニッシングしたビーフの販売だこれについてはまた別に書く。

そして、とうとう羊肉の取組も始まった。といっても、日本の羊肉の流通のメインであるラム(仔羊)をやろうとすると、どうしても金城さんの古巣とバッティングしてしまう。

「で、僕はメスのホゲットとマトンをやります」という!うーん、それは素晴らしい!

「麻布にその第1号店を出しますから、ぜひ来て下さい」と、オープン前のお披露目の末席に座らせていただくこととなった。

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店名はAzabu ewe(ユウ)。eweとはメス羊のこと!そう、雌肉の専門店なのである。肉好きなら何も言わなくてもわかりますね。

https://www.azabuewe.com/

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麻布のど真ん中で、お洒落な席なのにジンギスカン鍋!

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ただしご覧いただければわかるように、七輪とかではなくて、特別な焼き物の炭火コンロである。

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この日はまだオープン前だったので(たしか今日オープンかな)、まだまだ準備中のなか、シェフが肉をカット。それをみつめる金城さんとカメラマンの小松さん。

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ということで、開始である。

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羊肉好き女子も集っています。やはり若い世代にはもう「羊ってクサイ」というすり込みがまったくないようで、「羊、大好きです!」とのこと。

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臭いマトンを食べていた世代がそのままの感覚でいると、今後の羊肉の潮流をちょっと見誤るものがあると思う。

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まずはNZ産のサフォーク種の雌のホゲット。

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このように複数の品種を、内容をきちんと明示してくれるジンギスカンは楽しい。しかもこの羊肉は、いまのところ日本ではここでしか食べられない!

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「レモン塩で食べてみて下さい!」

と、緊迫のようなレモンピールの混ざった塩で。

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あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これは旨い!

ラムよりも長く生きている羊だから、しっかりとした味わいがあって、旨み十二分!しかも、雌肉なので柔らかく、金城さんが大事にしている栄養価の高い牧草でフィニッシングされているから、とても芳醇な羊肉である。脂の香りもよく、グラスフェッドゆえクドさはまったくなし。

「おいしいですよね、この店で扱う羊に関しては、NZのアランが責任を持って牧場を選んでいますから」と金城さん。

アランとは、NZで肉牛や羊の生産者が頼りにしている牧草コンサルタントだ。

牧草専門のコンサルタントという職業が成立するNZ

クライアントの牧場を廻って、栄養価の高い牧草が連続的に生えているか、土質をどのように改良したらいいか等を指導するという仕事が成立っているNZは、本当に牧草先進国だと思う。

こんなに広大な空間で育てられるNZのアンガス牛

アンガス牛の写真でスミマセン。

こんなみどりの中で、羊も生産されている。

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金城さんがやりたいのは、どこの生産者かわからないものではなく、最高の牧草で育てられた羊を特定して持ってくること。それについては期待していいだろう、このひと以上にNZの肉の世界に深く分け入った人はいないのだから。

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つづいては、ワイカトのマトン!

マトンというと、一定の世代以上は臭いとか硬いとか、想起するかもしれないが、全然違います!

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ほんとうに芳醇な肉質。噛むごとに美汁があふれ出る!

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そして珍しい、ハラミの部位も。

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金粉がついてるみたいにみえるだろうけど、レモン塩のピールです(笑)

脂のない純粋な赤身のハラミがまた味わい深くおいしい。

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まさに金城劇場です!

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そして〆は麺、、、

スープを飲んで驚いた、これ、羊の出汁を使ったスープだ!

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正式オープン前なのでこの日は「買ってきた麺です」とのことだが、それでも旨い!ちょっとビックリしてしまった。羊のスープってこんなにも上品で、ふくよかで芯の強い旨みがあって、おいしいのか!

シェフは写真の左端。これ美味しいですよホント。

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このスタッフがみなさんを迎えます。

Azabu ewe(ユウ)、羊肉好きなら行かねばならないお店になると思う。とりあえず今、入荷している羊のロットは素晴らしい!ぜひお試しあれ。金城さん、おめでとうございます!