やまけんの出張食い倒れ日記

やっぱり宮崎は最高! 高岡町の一里山で芝桜を愛でていたら、「みやだいず」の普及の立役者の井ノ上さんや、日本茶で有機JASを取得し、海外から評価される小浦さんとも遭遇できた! その後、バー「バトラー」の吉瀬マスターが切り拓く山の風景に驚嘆し、加藤えのきの現代的建築社屋を堪能した!


さて、もう情報解禁になったので書きますが、先日お伝えした大粒「みつひめ」イチゴのピエロハウス河野さん、なんと宮崎市で開催されたG7の会議へのイチゴ出品者に選ばれていた! それも、摘み取ったイチゴを出品するのではなく、鈴なりのイチゴが植えられた畝ごと会場に展示して欲しい、というリクエストだったそうだ。サービス精神旺盛な河野さん、頑張って会場に搬入。終了後、引き取りに行ったところ、鈴なりに大玉を生らせていたイチゴはすべて摘み取られていたそうだ。きっと各国の閣僚達も、「宮崎のイチゴはおいしい!」と舌鼓を打っただろう。

さて、その後。

「高岡町の一里山に、芝桜を楽しみに行きます!」と。芝桜、、、車窓からささーっと花を観て通り過ぎるのかと思ったら大間違い!


地域一面、芝桜の可憐なピンク色が展開されている!


この一里山という地域、「どこから来ようと思っても一里は山を登る」ということから付けられた名前だそうだが、地域の有志が芝桜を植えて維持管理し(なんとすべてボランティア!)、県内外の来場者の目を楽しませているそうだ。芝桜は維持していくのがとても大変なのだが、50名以上の植栽ボランティアがいて、自分達が植えた芝桜の花を通年にわたり管理してくれているのだそう。


なので、3月下旬から4月中の見頃の時は、各所から一里山に車で観に来る人達が後を絶たない。


それも、たんに芝桜を見せて楽しませているだけではない。


これは、ちゃんとお願いをすればのことだと思うが、スタッフのみなさんが芝桜のスポットを車で案内してくださるのだ。その代表が福田さん(中央右のメガネをかけた方)。大型車に乗り込むと、名調子で一里山地区のなりたちを話してくださる。一流のジョークを添えながら!


村の端の方まで行くと、九州電力の水力発電ダムが。


そして、有機JAS取得のほ場で茶を育てる小浦さんの茶園へ。


なんと、県内に100ha、また県内外の協力ほ場を加えれば200haを超える面積でオーガニック認証取得の茶を生産しているという。



ここでもお茶や漬物をいただきました。

こんな感じで、要所要所で爆笑しながら村の名所を廻り、最後に集会所のようなところへ到着。


この隣にはパン工房ヴェルデという大人気ベーカリーもあるのだそう!(残念ながらこの時すでに売り切れ!)

    

うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 買って帰りたい! 特に関東では生では並ばないタカナ、、、炒め物に最高なので買って帰りたかったが、さすがに持てねぇと断念。


ツツジの木もこんな立派なのが一株2000円くらいだったかな?

そして、、、「お昼ご飯はおにぎりと豚汁ですよ!」と、芝桜を見下ろせるスポットで。


うわあ、僕にはこのおかずセットがたまらない!



そこに、なんと、さきほど行った時には不在だった小浦農園の小浦さんが、農業改良普及員の方々と一緒に談笑している!

ということで、一緒に昼食を。


小浦さん、オーガニックの茶を日本向け市場に出荷しているのではない。ヨーロッパの業者さんに大量に輸出している。話しを聴いたが、驚きの内容だった。

「日本ではオーガニックの茶といっても、それに価値を感じてくれる業者も少ないですが、ヨーロッパではオーガニックであることが評価され、しっかり品質をみて取引をしてくれます。」

現在、ドイツの大手メーカーと交渉をしているそうで、正直なところ、もう日本を相手にしていないという感じだった。そりゃそうだ、日本のマーケットは稚拙、幼稚だもんな。消費者も流通もオーガニックの価値を「健康にいいんでしょ?」位にしか考えていないんだから、、、いずれ、こんな風に、海外を向いた農業者が増えてくるんだろうな。

さて、この一里山では地域の食にかかわるさまざまな仕事をされている井ノ上 亜里沙との出会いもあった。


井ノ上さんが持っているのは、都城市の在来品種である「みやだいず」の蒸し大豆。お土産にいただいたけど、これ、すばらしく美味しかった!ほんとにそのままでおつまみになる旨みの濃さ、香りの佳さ。都城市をはじめ、宮崎県内の地域食のプロデュースをしておられるとのことで、さきの小浦さん含め、行く先々の生産者さんと話をしておられた。


その井ノ上さんの車でちょっとお話しをしたのだが、「そういえばやまけんさん、宮崎のバー「バトラー」はご存じですよね?吉瀬マスターがいま、山を開墾しているんですよ。遊びに行きませんか?」と。

なんと! 宮崎の「バトラー」といえば、宮崎市内のバーテンダーをまとめるお店の一つ。吉瀬マスターには以前、フルーツカクテルのコンペで大変お世話になったのだ。

その吉瀬さんが開墾!? 何のことかと思ったら、、、

「おお~っ やまけんさん!? 来ていただいて嬉しいです!!」と迎えてくれたその場所が、マジで素晴らしかった!!


雨をしのげる屋根があり、、、


宿泊できるコンテナが数機設置されており、、、


展望は素晴らしい! 眺望眺望!


なんとお父様が20haくらいの山を購入し、10年以上かけてサクラを植樹したり、岩を重機でもってきたりと、山に人が来て楽しめるように整備してきたという。そこに吉瀬マスターも加わっているわけだ。

「ここに、川を見下ろしながらカクテルを楽しめるバーを立てようと思っています。」


マジかああああああああああああああああああああああああああああ


いや、スケールが違うわ。数年後、ここでカクテルを楽しみに来ることを約束して、吉瀬マスターとお別れ。井ノ上さん、どうもありがとうございました!

町を出るところで、超現代的なかっこいい建物の横を通る、、、

「あれっ やまけんさん、ここが加藤えのきさんですけど、寄っていきます?」

えっ あれが加藤えのきの社屋!?

加藤えのきとは、宮崎県で有力なえのき栽培の事業者。社長の加藤君とはいっしょに台湾にいったりしてきた。


じつは、高岡町の直売施設である「ビタミン館」に寄ったとき、冷蔵陳列ケース一面に加藤えのきの商品が並んでいるので「なんで!?」と思いながら、いくつか買っていた。手前左の商品は、塚田農場で有名なAPカンパニーが商品開発したえのきの根元をステーキのようにして焼くアレ。あのオリジナルが加藤えのきなのだ。

加藤君に「今近くにいるんだけど」と電話したところ「来て下さいよ~!」と行ってくれて、寄ることに! いやー こういうとき、遠慮しちゃいけませんね。


相変わらず爽やかな加藤君が、こんな素晴らしい社屋で迎えてくれる。


この超かっこいいオフィスは、働くスタッフの意識にもよい影響を及ぼしているようだ。


「キノコ生産ってこんなにかっこいいの?って思ってくれるだけでもいいと思うんです。求人募集でもこの社屋がいい影響を及ぼしていると思いますし、取引先さんが来て下さるときも、この社屋を見た瞬間に表情が変わるので(笑)、いいことだと思ってます」

二人三脚で事業を伸ばしてきたご妻君にも会えて、とてもよい訪問だった。ありがとうね~加藤君。次は呑みましょう。

そして、ちょっと早めに宮崎ブーゲンビリア空港に寄って、ホテルから発行された地域クーポンを使うため、3Fのレストランコスモスへ。


ここで、黒豚カツカレーを「ルーをガンジスカレーで造って下さい」とオーダー。

ガンジスカレーの取材から、よく社長さんとお付き合いさせていただいたこの空港も、社長さんがしばらく前に変わられたとのことで、もうあまりお付き合いもなくなるな、と思っていたが、、、

席に着いてメニューをみようとしたら、ウェイトレスさんが「カレーはこのページですよ」と!

えっ 覚えていてくれたの!? 「宮崎はお久しぶりですか? ガンジスカレーはおかげさまで好評です」と。いやあ、嬉しい。

前社長も会長として替わらずいらっしゃるとのことで、しかも以前、ガンジスカレーをつくっていられた重永元料理長が、嘱託職員としてカレーを仕込みに通っておられるそうだ!

■なんども言うが、宮崎県最高のカレーは宮崎空港の「ガンジスカレー」である。宮崎空港ビルさんのご厚意により、その製造現場を見せていただいた!そしてますます好きになったのだ
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2012/03/2489.html

いやぁ、やっぱり宮崎は佳い。

またすぐに来たいと思ったのである!