やまけんの出張食い倒れ日記

沖縄・石垣島へ講演で出張する。島の、心豊かな人達との交流がじつに最高だった! 一日目 アートホテルの蛇口を捻ればでてくる甘いおいしい水に驚いた!


先日、沖縄の石垣島で和牛繁殖を行っている人達の組合である、石垣島和牛改良組合からのお招きで、40周年(!)の記念講演に伺った。そのきっかけは、2008年に同じ沖縄の離島である宮古島で開催された牛を飼う女性生産者の集い「モーモー母ちゃんの集い」だ。スーパー獣医師である松本大策センセに呼ばれて、ここでも講演をしたのだが、それを聞いてくれていた比屋根(ひやね)恵さんが奔走し、実現したようだ。


石垣島は、飛行機の乗り換え時に降り立ったくらいで、ゆっくり島内を見てまわることはしていなかったので、未踏の地と言ってもいい。空港のまわりには、さっそく黒毛の繁殖メス牛が放牧されていた。

やっぱり自然豊かだなぁ、西表島みたいな感じなのかなぁ、と思っていたら、中心部へ着いたらかなりの都会であった!


宿泊は比屋根さんおすすめのアートホテル。もとはJAL系のホテルだったらしい。ここに来る前に、地元スーパーのサンエーによってもらい、部屋で飲む用にさんぴん茶とうっちん茶を買ってきた。出張先では基本的な行動なのだが、、、

なんと、このアートホテル、お水がとてもおいしいのだ!


お水と言ってもミネラルウォーターではない。個室の洗面室にある蛇口を捻ってでてくる水が、すばらしくおいしい。沖縄の離島だから、比較的硬度が高いのではないかと思っていたがいやいや関東の利根川水系の水道水よりもはるかに柔らかいのでは無いかという、トロッと甘みを感じる水だった。

部屋の説明を観ると、ちゃんと書いてあった。

ホテル館内のお水は石垣島の地下水を磨き上げた超軟水(限りなく硬度0に近い水)を供給しています。 お部屋の水道水も、大浴場のお湯も、この超軟水を使っています。

ええええええええええええええええええええええええええええ そういうことなのか!

まじかよ、お茶なんて要らなかったな、ということで後日、暑い中で作業をする比屋根さんの牧場へプレゼント(笑)

八重山諸島の中でも、珊瑚礁がベースとなった琉球石灰岩地層でできた島(宮古島とか)もあるが、石垣島は火山の隆起によってできた島で、その山脈が湛える地下水もあるため、硬度の高い水と低い水が混在しているそうだ。アートホテルはなんらかのしかけで軟水を得ているのだろう。それにしても、ホテルの個室でおいしい水を得るためには、ただ軟水にすればいいというだけではなく、水道管のメンテナンスも欠かせないだろう。都内のビルでは、いったん屋上の水槽にくみ上げて各階にまわす仕組みが多いため、水槽が汚れて水質が落ちることが多い。そんなことを考えながら、アートホテルの水を味わった。

なおこのホテルでは、連泊する客には「室内清掃やタオル交換をなしにしていただくと、1000円の館内利用権を差し上げます」というのをやっていた。じつはこの時、部屋数の問題からか、ツインの部屋を使用させてもらっていたので、タオルも二人分備え付けてあった。じゃあ掃除しなくていいよということにして1000円券をいただく。


館内には石垣島と宮古島に展開しているDoug'sコーヒー(グループのハンバーガー店もあるそうだ)が出店していたので、イルガチェフをいただきました。


館内の水と同じなの?と聞いたら「そうなんです」と。硬度ゼロの軟水で煎れると、同じ豆のコーヒーでも、味が大きく変わるだろう。硬度違いの水と比べてみたかった!


なお、昼ごはんにサンエーで買ってきたお刺身類を摂取。キハダマグロは生ですよ、生、、、モチッとした食感がこの値段で食べられるなんて!

あと、おにぎりかと思って買ってきたものが、なんとイカスミで真っ黒にしたかまぼこで、沖縄で炊き込みご飯であるじゅうしいを包んだもの。


これが、イケた、、、(笑) 次回もリピートすることにした!

夜は、比屋根夫妻と石垣牛の焼肉。





基本的には塩のみで各部位を味わせてもらった。各部位をしっかりたべさせていただいたが、比屋根さんとも「うーん、、、」と首を捻ったのがこれ。


どこの部位かは忘れてしまったが、もはや白い、、、

「こういう肉が出て、喜ぶ人がいるんでしょうかね?」

と肉牛農家の比屋根さん自身が疑問をもってしまうお肉がある。これはさすがに、おいしいとは言えませんでした。でも、格付け上は最上級なんだよなあ。

なにをかくそう、石垣島は人口比で焼肉店が全国の中でもトップクラスに多い町。そりゃみんな喜ぶよね。ただ、特産品である石垣牛をもっともおいしく食べる方法が焼肉なのかどうかは、ちょっと考える必要があるよな、、、と思った夜だった。熟成度合いも、とても浅かったしね。おそらく、個体数に限りがあるから、さっさと肉を出してしまう状況なのだろう。

でも、楽しみました。さて、寝るかとアートホテルで甘い水をいただいて、就寝したのである。