やまけんの出張食い倒れ日記

羊好きならここに集合! 札幌は北大から至近の北12条「ゴビィー」で容赦なき本場内モンゴル料理を楽しめる。東京で食べるラムクミン串の軽く倍の肉量がお得だぜ!


北大詣でで必ずお会いしたいと思っていたのが、我が師である坂下明彦先生だ。農業経済学の中で「協同組合論」という、いまとなっては実にニッチな研究分野の専門家である坂下先生こそが、僕を博士課程で受け入れてくださった恩師である。僕の卒業年に北大を退官されて、いまは北海道地域農業研究所の所長をされている。

農業の協同組合と言えば、日本では真っ先にJAグループ、つまり農協が挙げられる。いろんなメディアから「農協は農家から搾取している組織」「農協不要論」みたいなことばかり言われているので、一般からすれば「悪の組織」みたいな見方をされることが多い。でも、日本の多くの農家にとって、農協は銀行と商社機能付きのお役所みたいなものだ。国や都道府県、市町村といった行政には常に批判すべき点があるし、完全な自治体など存在しないだろう。けれども、明日から自治体がなくなってもいいですか?公共サービス全部なくなりますよ?となったら、日本はパニックになるだろう。それと同じで、農協は多くの農家のフロントエンドに立ち、様々な機能を発揮する主体でもある。協同組合論は、農業における協同組合のあり方を、全国の農協の農家の動向、経営状況や財務状況の分析を行いながら、あるべき協同組合のあり方を探る学問領域だ。みんな知らないだろうが、日本の農協システムはアジアのいくつかの地域からすると「なんて素晴らしい仕組みなのだ!」と羨望のまなざしでみられるような存在だ。ものごとにはすべて表と裏がある。日本の農協システムのことも、ちゃんと識った上で批判してほしい。

北大の協同組合論研究室では、北海道という日本で最も重要な食料供給産地であり、また消費地から最も遠く半年間は雪の中という過酷な環境と農協との関係性を主に研究してきた。北海道の生産者が一から自分で販路を組み立てるというのは容易ではない。もちろん独立系生産者は数多く存在するが、逆説的に言えば農協組織の流通があってこそ、彼らが輝くのだ。

ということで前置きが長くなったけど、札幌行き前に坂下先生にご都合を尋ねたところ「まあメシでも食べにいこうか」と。どこにしようかと考えたとき、いまや北大生であるバイト市村が「坂下先生がよく行かれるモンゴル料理店がいいと思いますよ」というではないか。

モンゴル! ああ遙かなるモンゴルよ!

ということで、北大正門からはやや歩く北12条へ。

■ 大衆中華酒家 ゴビィー 

ここ、結構前からあったらしいのだが、はじめてだ、、、中華と書いているが、店主が内モンゴルから日本へやってきた人で、もとモンゴル相撲の力士でもあっただそうだ。ということは、中国が統治してはいるけれども、文化はモンゴル。当然料理もそっち系なのだ。
予約はしていたので、店に入ってあとから二人来るよと伝える。
「ああ、わかりましたよ~」と忙しい様子。で、坂下先生が来て一緒に座ったら、「ああぁ~! 先生!」と大・大・大歓待。坂下先生はモンゴルやキルギスなど、かなり奥地まで行って農民と協同組合の研究をしているので、このあたりの文化圏とはむちゃくちゃ仲がよろしいのである。

渡されたメニューに日本語がない(笑) そういえば我々以外の客はほぼ中国系の人たちっぽい。北大ちかくにこんな店があるとは、、、

と思ったら、坂下先生の弟子であるアカリちゃんが「えーとね、社長、あれとこれと、んー野菜も食べたいからそれ」という慣れた感じでオーダーしてくれた。もうツーカーなのである。

そして運ばれてきた料理がもう最高!

定番の羊肉串は、クミンだけではなくスパイスをまぶしたものなのだが、、、

肉のサイズがでけえ!
東京の現地系中華の店で出てくるのは竹串でしょ。そんで、肉片は小さい。それでも旨いけど、、、ゴビィーの羊串は東京の羊肉串と値段は同じくらいで、肉片の大きさは2倍から2.5倍くらいはある! 超・超・超お得である。
そして、、、

「はい、食べてねぇ~」
とドデカい大皿で出てきたのが!

モンゴルの家庭料理、ツォイワンと思われるものである!
サイズ感よくわからないだろうけど、「四人でもこれ食べきれないんじゃね!?」というくらいにでかい大皿です。40mレンズだと表現しきれません。

麺はおそらく塩の入っていない生地を伸して包丁でカットしたびろびろのちぢれうどん麺。最大の特徴は牛肉など共に、フライドポテトサイズのジャガイモが入っていること。味付けは日本人も大好きな甘辛味(と思うけど)で、ところどころスパイシー。おおくの日本人が大好きな味だし、満腹になることこのうえない!ジャガイモの使い方が、ペルー料理におけるロモ・サルタード風だと感じた。あっちも醤油味だしね。

こちらは野菜補給用の青菜炒め。おいしゅうございました。
いや、満腹満腹、、、日本人向けアレンジとかぜんぜんやってなさそうだが、すばらしくおいしい。ちなみにエビチリとかのふつーの中華料理メニューもありました。でもここでそれ食べてもなあ。次回は夜に来て、もっと一杯にモンゴルの味を楽しみたいと思う。坂下先生によると、ここのシェフは羊肉料理に関しては素晴らしい腕前だそうなので、、、

店を出て、、、発見↓

そうか、ビャンビャン麺もやるんだね。次回試してみよう。
札幌で食べる内モンゴル料理はすばらしいものでした。次回もっとしっかり食べるぞ!