やまけんの出張食い倒れ日記

会津のお菓子といえば太郎庵、という常識に触れた後、路面の精肉店で馬刺しが無造作に売られているのに驚く!

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さて会津での講演、馬刺し定食(ロース&モモ)を10分以内でかっこんで大満足したのち、秒速で農協の事務所へ向かう。すでに続々と組合員や関係者が集まる中、講師控え室に入ると、こんなふうにお菓子盛り合わせが。しかも嬉しいことに、いわゆるナショナルブランドのお菓子ではなく、地元産のお菓子ばかりだ。

「これ、この辺のお菓子ですか?」とお茶を出してくれたチャーミングな女性に尋ねると

「はい、地元の太郎庵というメーカーのものばかりです。お茶は、うちの組合で出している”会津生まれの米茶”です。」

こういうのはほんとうによいね!お茶菓子にハッピーターンとか出てくると萎えちゃうんだよ。しかもこの太郎庵のお菓子、どれも美味しい!

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レアミルクまんじゅうと書かれている通り洋風白あんのおまんじゅうという感じで、片っ端からばくばくいただきました。太郎庵は地元の菓子メーカーで、どうやら他県には積極的に販売していないらしい。この辺の菓子といえば「ままどおる」が有名だけども、この会津地域では太郎庵が支持されているのだそうだ。いいですね、そういうの。

講演はありがたいことにみなさん熱心にきいてくれた。1時間45分くらいぶっつづけでやったんだけど、「いつもならみんな途中で帰ってしまったり、だんだん居眠りして椅子の上で後ろに反り返ってくるんですけど、今日はみんな時間が経つごとに前のめりでしたよ!」と言っていただいた。よかったよかった。

ちなみに僕の講演は、産地・生産者に向けたものなんです。よく「やまけんさんの講演を聴きたい」という一般の方から問い合わせをいただくんですけど、産地でやる講演にきてもらっても、おそらく戸惑うと思う。あ、でもそんななか、7月9日(土)は名古屋のシンポジウムで話をします。それはあとで告知しますね。

 

さて、終わって懇親会に行こうとしたら、役員の方に呼び止められた。

「いやセンセイ、面白かったぁ、、、俺はきょう、他の会合があるんで帰るつもりだったんだけど、センセイの話しきいて気が変わった。懇親会、行きますから一緒に呑みましょう。」

と言って名刺をくれたのだが、そこには「そば打ち」の写真が載っているではないか!えっそば打ちやるんですか?

「そうなんですよ。それも、そば粉も自分で栽培したモノを挽いてね。まあ、後で話しましょ」

この出会いが実におもしろかったので、後に続く。

さて懇親会会場に行く途中、担当者さんが「穫れ立てのキュウリを囓っていただきたいので、農家さんとこに寄りますね!」という。農家さんの選果場らしい建物にすすすっと入っていくので僕も付いていった。

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「おおお、俺なんかとらんで、息子でも撮ってくれ」とおっしゃるけど、いえいえそのお顔がイイです。

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会津はどうやら水がイイ。 用水が街中にも豊富で、こんなふうにちょろちょろと流れを御して使っている。

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さてキュウリをいただいた後、これまた「センセイに食べて欲しいので、馬刺しを買っていきましょう。さっきはドライブインほりでたべていただきましたけど、それ以外の味もしっていただきたいので!」と、キキッと車を停める。

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えっ ここですか!? とおもう、ぞんざいなつくり(失礼)の精肉店。それほど大きくない店なので、あれあれれと思う。が、しかし中に入ってビックリ!冷蔵ショーケースの中には馬肉製品ばかりなのである!

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あの桜肉を甘塩っぱく煮付けたのも売ってる!

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し、しかも!「桜ホルモン」つまり馬肉ホルモンがたっぷり!

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「じつはですね、馬刺しもさることながら、坂下(ばんげ)町では「味付け馬ホルモン」が愛されているんです。これを食べていただこうと思って!」

嬉しいねぇ、、、

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オーダーに応じて、その場でロースとモモを刺身に切って包んでくれる。いや、素晴らしいですね。ここにくるまでなんで坂下町周辺で馬刺しなんだろうと思ったが、まあ会津は福島の浜通りからは遠く離れた内陸なんですな。当然、鮮度の高い魚などはやってこない。それもあって馬刺しが好まれたのではないか。そういえばこの辺の名物は棒タラ煮や身欠きニシンの山椒漬けだったりと、干し魚を多用しているしね。

そうしてわれわれ、懇親会場に向かったのである。

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つづく!