やまけんの出張食い倒れ日記

春の訪れをしらせる実エンドウの本場・鹿児島県が総力を挙げて新品種を生み出した、甘くて美味しいグリーンピース「まめこぞう」を試してみて欲しい!鹿児島県より、料理家・料理研究家・飲食店・ええい一般の人も、限定20名に一箱(2kg程度)ずつ「まめこぞう」をプレゼントするぜ!

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昨年末、僕とはもう23年の付き合い(学生時代からだ)になる鹿児島県庁の山内さんが訪ねてきてくれたとき、このブログでも簡単に報告した。

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山内さんはいま県の東京事務所にいて、県産物の売りこみを仕事としているわけだ。その彼がこの時「ぜひ、食べてほしいものがあるんだよ!」いって持参してきたのが、鹿児島県が育成した実エンドウ(いわゆるグリーンピース)の新品種「まめこぞう」というものだ。

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いったいどんな特徴が?と思いながらサヤを開けて一粒そのままでパクリ。基本的に豆の生食はしないほうがよいだけれども、味を見るために一粒二粒食べることはまあいいでしょう。ところがこの時、「んん!?」と驚き、5粒くらい食べてしまったわけですね。

「なんだこりゃ!?生の状態でも甘いじゃん!」

という僕の様子をみて山内さん、ニヤッとしながら「これはね、鹿児島県のグリーンピース起死回生の品種なんだよ。」と言ったのである。

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実エンドウの生産量トップはダントツで和歌山県で、全国のおよそ4割を占めている。とくに関西ではウスイエンドウという品種が人気で、料理人さんにも「ウスイ豆でないと」という方が多いことは、このブログ読者ならばご存じだろう。

次いで、生産量二位に位置するのが鹿児島県。冬から春先までの産地としては他の追随を許すことがないのだが、そこには鹿児島の深い深い悩みがあった。それは、、、鹿児島で主流の品種「スーパーグリーン」は、ウスイエンドウに比べると多収量だが、かんじんの食味が劣るという欠点があるのだ!

「鹿児島のグリーンピースは、色は濃いけどあまり美味しくないなあ」といわれ、関係者は悔しい思いをしていたのである。

そこで!

鹿児島県が総力を挙げて品種改良に乗りだし、生み出した品種がこの「まめこぞう」なのである。ちなみにこの名前は鹿児島県立の山川高校の生徒がつけた名前で、

「ま」んまるで
「め」っちゃあまい
「こ」どもも大好き
うまい「ぞう」

という意味があるそうだ!(笑)

それはともかく、まめこぞうの特徴としてまずは、ハッキリと甘くて食味がよいということが挙げられる。っていうか、消費面からいえばそれが全て!豆の香りがとても強く、そして濃く甘やかな味わいなので、いままでグリーンピースが好きじゃなかったという人でも絶対に気に入るはず!

で、それはそうと、まめこぞうは栽培面からもメリットがある。この豆、生育がとにかく旺盛で、従来品種よりも早く収穫ができるのだ。生産の関係者でなければ「だからなんだ」と言われるかもしれないが、旬のはしりのものを早く出せるというのは、飲食業界にには喜ばれ、買ってもらえるので、産地としては強みになるのである。

ということで、先日の鹿児島編の続きをここで。まめこぞうを栽培する指宿市と出水市に行ってきた。鹿児島市から車で1時間半、指宿市へ着くと、Tシャツでいいやと思うほど暖かい。この気候のため、冬場の空豆やキヌサヤの出荷は鹿児島県が全国トップなのだ。

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もう、至る所でサヤエンドウを栽培している!

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Nikon D850 + SIGMA12-24mmf4

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畑で待っていてくれた生産者の西山昭二さんが「他のエンドウマメとこのまめこぞうの畑を比べてみて下さい」という。すると、たしかに隣のスナップエンドウの背丈が150cm位なのに対して、まめこぞうは2メートルを超えてもっさり繁茂しているのだ!

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Nikon D850 + Tamron70-210mmf4

西山さんは、いぶすきの豆類の生産者部会長である。エンドウマメはグリーンピースだけではなく、キヌサヤもスナップエンドウも栽培している。そんな中で、今一番期待しているのがこのまめこぞうなのだそうだ。

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「このまめこぞうは、とにかく生育力が旺盛で、芽が次から次へと出てくるんですよ。それを摘んでいかないと葉ばかりが茂ってしまうので、作業も大変です。でも、その分美味しい実がなるので、この品種には期待しているんですよ。」

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「だってね、本当に甘くて美味しいんです。実エンドウって、全国的にどんなスーパーでも年々、売上が落ちてるんです。きっとサヤを剥くのが面倒だとか、料理自体しなくなったとか、そういうことだと思います。でもね、、、」

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「このまめこぞうは、本当に美味しいんですよ!とくにサヤから剥いたものをすぐ料理したら、ほんとうにビックリします。だから、ぜひ面倒でもサヤを剥いて料理して欲しいんですよね、、、」

とのことだった!

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じゃあそのお味は!?ということを確認するために、今度は地元の料理名人さんのところへ!

JA女性部の料理名人である滝下真弥子さんの自宅でまめこぞう料理を用意していただいた。
じゃーーーーん!

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豆ご飯に始まり、、、

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おかか&チーズをまぜた豆ご飯おにぎりに、ソラマメ揚げ。

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お椀の種は、なんとはんぺんをフードプロセッサーでペースト状にして、まめこぞうと捏ねたもの。アイデアがスゲえっ。

奥にあるのはまめこぞうをペースト状にして固めた、まめこぞう豆腐。

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これが、、、

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マジで旨い! 豆ご飯おかわり2杯、おにぎりは3つ食べてしまった!

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ちなみに僕は、豆ご飯を炊く時、最初から豆を入れて味と香りをしっかり出すのが好きだ。それどころか、昔書いたように、エンドウマメのサヤをよく洗って鍋で煮て、甘い汁を煮だして、それでご飯を炊くようにしている。大阪の料理人である上野修三さんのお話しにそうするといいというのがあったからだ。

ところが、まめこぞうではそうしない方が美味しいのだそうだ。

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「まめこぞうで豆ご飯作る時は、別鍋で塩ゆでした実を炊き上がったご飯に混ぜて蒸らすだけでいいの。豆の味も香りも濃いから、それで美味しいの!」

え、ホント!?と思ったがすぐに納得。だってこの豆ご飯、豆の甘み、青い香りはしっかり出ている。炊き込まないことで緑の色も鮮やかにでており、とても美味しい豆ご飯に仕上がっているのだ!

豆ガールズのみなさん、ありがとうございました~! こういうとき、JA女性部はとても強い!

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さて、本題だ。

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この「まめこぞう」、もうすでに全国の有力市場へ出荷されている。でも、おそらく「まめこぞう」という品種は冠されず、ただの「グリーンピース」として販売されているだろう。そこには、まだ切り替え前の、以前の品種も混ざってしまっているかもしれない。つまり、興味を持ってもなかなか買うのも大変かもしれない。

そこで!

まめこぞうの美味しさを識ってもらいたいので、まめこぞう2kg箱を20名にプレゼントします。あ、もちろん僕からのプレゼントではなくて、鹿児島県がプレゼントします!

できれば飲食店か料理家・料理研究家さんにもらっていただきたい!2kgあれば豆ご飯だけじゃなくていろいろできるでしょう。それをSNSとかに載っけてくれたらなお嬉しい!(マストじゃないけど、やってくれたらリンクします!)

ショートノーティスだけど、いまから21日(木)の23:59まで募集します。

「おう、料理してやろうじゃん!」という方、ぜひぜひご応募下さい。22日(金)中に、当選者だけにメールで連絡します。

■応募フォーム https://my.formman.com/form/pc/8GMIwFwHkvWt3Puj/

よろしくーーーー