やまけんの出張食い倒れ日記

やつぎばやにリバティフーズのコンビニパン登場、次は特製のコンビーフをコンビーフバーガー!コーンドビーフともちょっと違う、コンビーフって面白い食材だよね!

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先日掲載した、村田農園イチゴのクリームを使ったシューデニッシュに続いて「送るからさ!」とリバティフーズ鳥山さんから送られてきたのが、写真のコンビーフバーガーなるものだ。

「コンビーフ」って不思議な食べ物だ。ほんとうはコーンドビーフというはず。ソミュール液に牛肉のブリスケなどの部位を浸漬(塩漬け)し、それを流水で洗って適宜塩を抜き、肉が硬化しない温度で茹でる。これの発展版がパストラミビーフである日本で言う缶詰コンビーフと違ってほんとうのコーンドビーフはほぐされてはいない。それが缶詰のコーンドビーフになるときに、おそらく塊肉だと食べにくかったからだろう、肉がまだ熱くやわらかなうちに繊維を壊さないようにほぐし、脂と共に缶に詰める。ほぐされたものをハッシュというが、缶詰はハッシュ状態が普及された。

日本では代表的なメーカーである野崎などが最初からハッシュ状態のコンビーフを缶詰で販売したため、本物のコーンドビーフはどこにも存在せず、ハッシュドコンビーフ缶詰がデファクトスタンダードになってしまったという順序だろうか。

僕が子供の頃、母がよく中元などで贈られてきたコンビーフ缶をあけ、刻んでキャベツと一緒に炒めて食卓にだしていた。一般的にそういう食べ方があったのかどうかはしらないが、それに中濃ソースをかけて食べるのが我が家のスタイルだった。こういう刷り込みがあるともう本当にダメですな、コンビーフといえばキャベツ炒めにしてソースというのは、僕の中では鉄板の存在となっている。

さて、そういうノスタルジーはいいとして、さすがはリバティフーズの鳥山さん、この商品のコンビーフは普通の缶詰ものの流用ではない。昨今、肉屋がつくる高級コンビーフに着想を得て、いろいろ研究したそうだ。

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「最初はどうつくればいいかわかんなかったんだよね~、いろいろな人に声かけました。ポイントは肉の部位と、肉の繊維の残しかた(部位と調理方法・時間)、旨みだとわかってきました。そこまで1年かかった!

味を整えさせたら最高と言われているメーカーと取り組みしましたが、なかなか合格点が出ませんでした。最後に旨みの素(某社のアミノ酸製品ではありませんよ(笑))を加えておいしくなりました。

お肉を使うので消費期限までの時間が短め、今の流れだと廃棄が出る可能性もあって、取り扱いしたくないと言われる可能性もある。でも、これを好きという人がけっこういて、毎日買ってくれているようです。

当初から40代後半以上の男性には支持されると予想していましたが、、、蓋を開けてみたら40代後半以上の女子の熱烈支持がありました! その世代は子供のころの食体験に男女差があまりなかった時代なんですね、

さてそのコンビーフバーガーをいただいてみたのだが、じつにコンビニパンらしくない!

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なにからなにまですんげー上質なのですよ。バンズはふんわり、空気を含みまくっているので食感が本当にやわらか。そんで、コンビーフは丁寧にほぐされており、マヨネーズ状のソースで和えられているわけだが、これまた味わいがやわらか。アタックの強いのを想定していたら、ぜんぜん違います。塩味もガツンとこない!

その分、鳥山さんがとりくんだ「旨み」が聞いています。まろやかながら十分な旨み。コンビニ食品にありがちな、アミノ酸をビリッと効かせまくった味ではなく、あくまでやわらかな旨み。

美味しいね! 正直、もっとB級感ただようものを想定していたので驚いてしまった!

いくつか送ってもらったので、オーブントースターで焼いてみた。

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あ、これ美味しい。ポイントはバンズを開いて焼き目をつけること。少しカリッと感が出て、コンビーフにも軽い焼き目がつくので、味のアタリが濃くなる印象だ。ただ、マヨネーズ状ソースが加熱で乳化状態から油状態になってしまうので、食感がサラリとしてしまう。生状態と焼き状態、トレードオフがあるので、入手可能なかたは試してみてください。

鳥山さん、美味しかったよ。ごちそうさま!次はなにつくるの?