やまけんの出張食い倒れ日記

これでSIGMA fp は料理撮影用の素晴らしいカメラとなった! SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Artはぶっちぎりの描写をする美しき中望遠レンズ! fpでフラッシュを使う場合はシャッター速度を1/30にしなければならないので注意!

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いまもうすべてが解決してしまった感がある。というのも、料理を撮影するためのマクロレンズの不在に悩んでいたのだ。

現在スチル(静止画)撮影でメインに使用しているのはニコンZ6、動画にはSIGMA fp、重量を抑えた出張撮影の場合はOM-D E-M1markⅡなのだが、静止画メインのZ6に純正でつけるZレンズには、まだマクロがない。先日入手した70-200mmf2.8でなんとかなるか?と思ったのだが、さすがに最短撮影距離が少し長く、僕の身長では満足にテーブルフォトを撮ることが難しい(残念!でも最高のレンズです)。ニコンのレンズロードマップを読み解くに、105mmマクロが出る予定ではあるが、来年以降となるだろう。

Fマウントをメインに使っていた時には、タムロンの90mmマクロを愛用していたのだが、これがZ6では使えない。タムロン公式ページには今後対応予定(時期未定)とあるが、期待できないな、これは。ということで現在、アオリができるFマウント用のPC-Eマイクロニッコール85mmf2.8を使用しているものの、超高画質ではあるけれど、マウントアダプターをつけると大柄になるし、マニュアルフォーカスなので、自分が箸を持って撮影する時にけっこう困る。

また、SIGMAから70mmf2.8マクロが出ているのだが、70mmというのは、料理や皿の形を綺麗に撮るにはちょっと、焦点距離が短いんだよね。ああ困ったなあ、、、というところに登場したのが、、、SIGMAが誇るキレキレマクロレンズの雄、105mmf2.8である。

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なんとシャープな外観! 丸っこくないのがキレキレ画質ですよと言っているかのようだ。

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個人的にはツァイスの最近の丸っこい外観のレンズは好きじゃない。やっぱりこうじゃないとね。このレンズ、現在はLマウントとソニーEマウント用が出ている。僕はソニーは使用しないので、当然ながらfpのLマウント。

じつを言えば、いま一番待ち望んでいるのはLマウント→Zマウントの、AFが駆動するマウントアダプターだ。理論的にはできるはずなので、テックアートあたりからでないかなあと待っているのだけれども。そうしたら、LマウントレンズがZで使用できるので、SIGMAレンズを使い放題になるのだが、、、

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右は、いまfpで絶賛使用中の24-70mmf2.8Art。このレンズはね、1本持っておいて損はないです。どうかんがえてもバーゲンプライスですからね。買ってから、評判のよい小型単焦点である45mmを使わなくなってしまいました(あれもいいレンズなのですが)。

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フードをつけると、ボディがどうしても小さい関係でアンバランスにみえる24-70mmだったけど、105mmマクロだと実になんというかシャープな印象となる。

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さて、このレンズを使用するシーンとしては、自然の中で昆虫や植物のクローズアップ撮影を行うのが一般的な使用方法だと思う。そうした作例はぜひこちらの公式ページでご覧あれ。

■SIGMA公式作例ページ
https://www.sigma-global.com/jp/lenses/cas/product/art/a020_105_28/impression/

もちろん自然光での撮影もいいんだけど、、、料理を撮るなら僕はフラッシュを焚いて撮りたい。その際、SIGMA fpならではの注意点がある。まず、fpボディにはフラッシュにレリーズ情報を伝えるホットシューが内臓されていないので、上の写真にあるように付属のホットシュー付きのアダプターを装着すること。

そして重要なのは、ISO感度を100まで下げること。なんでかっつうとfpは電子シャッターしか備わっていないので、フラッシュ撮影時の同調速度が1/30になってしまうんですな。つまり光をとり入れる時間が長いので、ISO感度を下げておかないとブレますよということだ。通常のカメラだと1/200などの高速での同調が可能なのでブレない撮影が可能だが、このfpはそれが出来ない。

なので、マニュアルでISO100(それ以下の拡張低感度は使えない)にして、できる限り室内の灯りも落として、フラッシュを焚かずに撮影すると真っ暗な写真になってしまうくらいにしておくことが肝要だ。その状態でフラッシュ撮影をすれば、シャッタースピードが遅くても、フラッシュの閃光時間のほうがもっと短いので、ブレないで撮影できる。これが、明るいところだとブレが写ってしまうというわけだ。

そうやって撮影した被写体として、今回の趣旨にもってこいのものが届いた!

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f5

左が干したホンシメジ、右が干したコウタケ。どちらももちろん天然だ! 岩手県久慈市山形町の森の妖精・新井谷のおじちゃんに送っていただいた。

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f3.2

さてだんだん寄っていこう!

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f2.8

もちろん手持ちである。しかもこの時は液晶ルーペも使用せず、背面液晶にタッチパネルでフォーカスを合わせて撮影している。干しホンシメジの傘の裏、ひだひだの部分が実に高精細に写っている。

f2.8の開放だと何が何だかわからないくらいボケてしまうので、f8に絞る。

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f8

この絞り値で寄ると、、、

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f8

スゴいなあ、ひだひだについている微少なホコリまでクッキリと写ってしまう!しかも、軸の部分の根本の乾いた表面なんか、あまりにリアルだ。みていて身震いがしてしまう描写である。

ちなみに、こんな極小サイズですからね!?

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f10まで絞ると、フラッシュの光量も上げなければならないけれども、全体的にシャッキリとした写りに。

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だからといって、特に回折の影響もこのくらいでは出てこない。素晴らしいね!

f8で干しコウタケを撮影した写真がまたエグい!

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干しコウタケはカットして干されているので、そのヒダの断面が未確認生物のような生々しいものになっている!

さてこういった、フォベオン物件ともいわれる、ザラついた表面でクローズアップすると「うおっ」となるものだけでは、この105mmの真価は計れない。

やっぱり料理でしょ!

ということで、新井谷のおじちゃんのとったコウタケを、広尾の有機和食 山藤の梅田さんに教えてもらった炊き込みごはんのレシピで!

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f8

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f2.8

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SIGMA fp + 105mmf2.8 ISO100 1/30  f5.6

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ちなみにシラウオのエントリの写真もこのレンズとfpですからね!

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いやーーーーーーーー

素晴らしい!

これまで動画機としてガンガンつかってきたけど、料理写真もバッチリじゃんか! これからは動画撮って静止画もということで、装備の付け替えが大変になるかもしれない。

でもそれはこの105mmマクロが出てきたからだとも言える。これで24-105mmf4がでてきたら、もうシステムとしてはほぼバッチリだな。

SIGMA fpを持っているならば、SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO Artはぜったいのお薦めだ。違う世界が広がること、間違いない!