お待たせしました。先週から、いきなり「えっ マジ!?」という大仕事が、しかも超短納期の案件が入ってきて、なかば死んでます。でも、これはアップしておかないとね。
早朝から酒母の世話をし、酛すり前の状態を確認したら、今度は麹仕事。麹室に入れてもらうのは、いつもなんだか緊張する。あれ、おれ納豆やヨーグルトとか食べてないよね?と。
麹を、麹蓋(こうじぶた)とよばれる木箱へ移していく作業だ。
一粒のこさず麹蓋へ移し、、、
麹を作る際、大きな箱があるのになんでわざわざ、小さな箱に移して管理すんだろう!?見ての通り、こんなちっこい箱に少量の麹を入れて醗酵させるなんて、なんだか手間ばかり多くて無駄ではないか、と思ってしまうひともいるかもしれない。
ところが、石川達也によれば、ここには重大な意味がある。麹蓋を使うことがよい酒造りに貢献する、深い意味があるのだ。
だが、それについてはここでは書かない。詳しくは、3月に発売される月刊専門料理の対談に書くので、ご覧いただきたい!
麹蓋におさまった麹たちにしっかりと布をかけて、保温保湿。
麹室を出ると、のちほど麹に仕込む米を蒸していて、甑(こしき)から盛大に湯気が上がっていた。
「さあて、じゃあ朝飯にしようか。」
なんとありがたいことに、夜の会食は禁止だったものの、月の井の社長と専務のご厚意で、朝ご飯と昼ごはんは「ぜひ食べてね」とお誘いいただいた。もちろん、僕は口に運ぶとき以外はマスク着用で臨みました。
朝ご飯をかいがいしく造って下さっているのは、なんと坂本敬子社長!(奥にいらっしゃいます)
汁物は、大洗特産のしじみ汁!
いやーーーーー最高!
時刻は朝6時半。こんな最高な朝ご飯、たまりません。しかもですな、これまた大洗で上がったは回ってくるし、、、
なんだか最高クラスにおいしい漬物も山盛りだし、、、
あれ?キュウリの右横にある、醤油と味噌の中間のようなものはなに?
「これは、一升漬けです。トウガラシと醤油と麹を漬けたものですね」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
やう゛ぁい、これ最高!これだけで飯が食えちゃう、、、 そうか、以前はこの蔵では南部杜氏に来てもらっていたので、東北のこうした郷土料理が出てくるのかもしれない。
「やまけんさん、石川杜氏のごはんみてください」
ん?
えーと、茶碗ではなく丼です。親子丼とかカツ丼が入るような丼にドカンとごはんが盛り込まれています。
「あ~ 冬はだいたい、ワシは太るのが毎年のことでねぇ~」とタツヤン。まあ、あれだけ動いて、あれだけ神経をすり減らしていれば、そりゃ消費もするよなあ。
なんとデザートまで、、、満ち足りた食生活! 坂本社長さま、ごちそうさまでした!
甑からはいよいよ盛大に湯気が吹き上がっている!
さあ、蒸し上がった!
その横で、やおらタツヤン、お米を練り始める。
蒸し上がったばかりでまだアツアツであろう酒米を、体重をかけてぎゅっぎゅっと練っていく!
そして、ものの3分と経たないうちに、ひねり餅のできあがり。「あとで、焼いてたべるからね」。
わざとブラしているのではなく、彼らの動きが秒速で速いので、こうなっちゃうのである。そして、麹の仕込み。
ここに「もやし」と呼ばれる種麹を振っていく。
もやしを振ったら、しっかり揉み込んでいく。
ちなみに、もやしを振る容器は、ケーキ作りのさいに粉糖を振るやつだ(笑)
なかなか酛擂りにならなくてゴメン。一呼吸おいて、いよいよ酛擂りです。