先日は仙台に出張。朝からの取材だったので、前泊したのだが、仙台と言えば、この店にまた行きたいと思っていたのだった。その店とは、仙台駅の駅ビルに入っている、新幹線改札から歩いてすぐのところにある洋食「ハチ」だ。
■仙台の老舗洋食店「ハチ」の名物はハンバーグナポリタンだけれども、俺的には土鍋一杯のクレソンサラダの旨さに大感動した
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2020/05/30063.html
これは関東とかのチェーンでは無いなあ、地元の店だろうかという風情があって、どうしても気になって入って大当たりという、僕の食い倒れ歴が育んだ勘による大ヒットであった!
ナポリタンの旨さはもちろんだけれども、感動はクレソンサラダ。それも、このハチの社長が惚れ込んだクレソン生産者である渡辺さんという方のものを直取引して出している。ほんと、こんなにおいしいサラダ、ありませんよ。
しかも、この体験をラジオで話したところ、店の名前はNHKなので話していないのだけど、社長に近しい方が「ハチのことだと思う」と連絡、らじるらじるで聞いてもらってビックリということで御礼状をいただいた。
こちらからも連絡を差し上げて、今度仙台に来るときは飲みましょうと言うことになっていたのだ。
ただし、この日は都内で一件ヘビーな取材があり、撮影してから行かねばならなかったので、店が閉まる時間になってしまいそうだったので、連絡はしなかった。ところが予想以上にスムースに取材が済んだため、ラストオーダーぎりぎりに入れそう。そこで社長にSMSで「閉店間際ですがナポリタン食べに行きます」と連絡したところ「行きます!」と言っていただいたのだ。
仙台駅に到着、改札から真っ直ぐ進むと、「ハチ」の前に角田社長がたって待って下さっていた。
「いやーーーー やっと会えましたね!」と握手! いや本当に、、、
笑顔が実に素敵な角田(かくた)さん。お父様が創業されたハチを引き継ぎ、拡大している意欲的な経営者だ。
ビールで乾杯しながら、まずはクレソンサラダ、、、なのだが!
残念なことに、コロナ禍対応のためかMサイズ、Lサイズの選択ができず、Sサイズ(200円)のみ。まあ仕方が無い。はやいLサイズの復活を望みます!!!
そして、このクレソンサラダには、このドレッシング!
そう、クレソンのドレッシングには、ニンニクまたはタマネギといった、ネギ科植物を使ったドレッシングがベストマッチなのだ!
絶品です!
さあ、この店自慢のスパゲッティはやっぱりナポリタン、、、かと思いきや!
「これね、ジャポリタンっていう名前にしたんですけどね。まあ洋食店ではどこでも、バター風味で醤油味のこういうスパゲッティを、まかないとかで食べていたものなんですよ。」
と!
これが秀逸! 銀座「ジャポネ」のジャリコを思い起こすところだが、味わいはかなり違う! ふんわりバターの香りが上品で、やはり東北の洋食店が丁寧に作っている和風パスタとしての矜恃がある。麺は極太モチモチである!
そしてナポリタンは、、、
上に乗っているサーモンフライに注目。じつはこのフライ、宮城県産の食材が使われている。それは魚ではない。衣になんと、登米(とめ)市で生産されている油麩を使っているのだ。
「仙台麩と呼ばれてますが、作っているのは登米市です。油で揚げた麩ですが、必ず端材が出ます。それをメーカーがまとめて、私たちのような業務店に安く卸してくれるんです。捨てたらロスですからね。これを細かく割って、衣にしているんです」
うん、このサーモンフライがまた実にサクサクふわりとした食感で、おいしい!
ハンバーグが定番なんだけど、この時期、ぜひこの油麩衣のフライをお試しあれ。
21:00に入店して、21:30には閉店だったので、慌ただしい初対面となったけれども、実に嬉しい出会いだった。
実は翌日の取材後、新幹線発車までの間に滑り込みでハンバーグナポリタンとビーフジャポリタンをテイクアウト。クレソンサラダはなんとテイクアウトだと二人前(つまりMサイズ)が買える!ということで、夕食としてテイクアウトしたのである。東京までわずか一時間半ですからね、帰ってもホカホカしてました。
今度は一号店である名取店に行きたいと思う。角田さん、どうもありがとうございました!