さて今月の専門料理、そういうわけで僕の関係する記事ページが多いのだけれども、本命の連載記事「やまけんが聞く!!」はあの後閑信吾さんです。日本では渋谷の神南地区を本拠に、中国にも展開するバーテンダー集団SGグループ。それを率いるのが後閑(ごかん)信吾さんだ。
じつは彼との出会いは高知にSGグループ向けの産地ツアーを決行したことにあるのだけれども、その話しはのちほど。
この記事で採用された後閑さんのプロフィール写真は、穏やかな笑みを浮かべる彼を、旗艦店であるSGclubの二階で撮影したものなのだが、じつは掲載されなかったアザーカットがある。
どちらかというとそのアザーカットの方が、僕としては本命だったのだが。
この部屋はとても撮るのが難しく、ライトを置くスペースが難しい。隣の部屋から左右に一灯ずつB10Xを置き、なるべくこのバーカウンターまわりの雰囲気を壊さない形で当てた。そして後閑さんには、マティーニを想定してカクテルを上からマティーニグラスへ注ぐ。この時、普通はグラスを凝視しているわけだが、目線をカメラに向けてもらうと言う離れ業をお願いした。
グラスに注がれる液体の軌跡が眉間を通るようにしたいので、何度か撮り直しをした。グラスの中央部に液体が落ちるようにしたかったが、流体力学的にちょっと無理だった。このショット、なかなかよいと思いませんか?
「こんな撮影、初めてです」
と言ってもらえた。さて、この後閑さんとのインタビュー、面白いので、ぜひ誌面を手に取っていただければと思います。