今日12日日曜日までなので、ぜひ足を運んで欲しい!
代々木駅から参宮橋方面へ向かうあたりは、僕が大学時代から社会人時代まで10年以上通っていたヨガの教室があるので、大好きな場所だ。そこに久しぶりに足を運ぶこととなった。
高知県の土佐山田町に、不思議な店がある。見た目はこの渋い街並みにそぐわない赤いビル。その2階に、ナッツバター専門工房&カフェがあるのだ。
ナッツバターとは、木の実つまりナッツを擂りつぶしてペーストにしたもの。ピーナッツバターを思い浮かべればわかるだろう。ゴマペーストも同じようなもの。けれども世の中には他にも木の実が、クルミやヘーゼルや、もっといろんなものがある。様々な良質なナッツを集めてナッツバターにして販売しているのが、このダダナッツバターを始めた武智まりかさんだ。
ぼくはここのナッツバターはもちろんだが、それ以上に彼女が創り出した不思議な複合調味料群に圧倒されてファンになっている。
たとえば在来種のあんずである八助梅がベースとなったODDアジカ。僕の一番のお気に入りだ。あんずを梅干しのように漬物にしたペーストにさまざまなスパイス、オニクルミなどのナッツといったものがミックスされて、複雑で奥行きのある味わいの、何とも表現する言葉を持てないような調味料となっている。そうめんを茹でて、めんつゆを薄めたものに、小さじ一杯このアジカを加えてめんつゆに溶き入れる。それだけでいきなり
「ええええええっ これどこの国の料理!?」
と驚く、エキゾチックなおいしさになるのだ。
そのダダナッツバターでさまざまな調味料を産み出す武智まりかさんと、料理家の船山よしちかさんのユニットが、代々木の大人気パン屋「パン屋塩見」でコラボをするというので、足を運んできたのだ。
代々木駅からトットッと歩くと10分もかからない。マンションが並ぶ路地にいきなりひとだかり! 小説家・田山花袋ゆかりの地に建ったパン屋塩見、すげー人気で、開店前に行列ができていた。
その店頭で、ダダナッツバターの二人がナッツバターやアジカ、そしてこの日の特製シチューを売っている。この二人が武智まりかさんと船山よしちかさんだ。
彼女たちが売るのが、ジョージアの郷土料理であるハルチョー。
これには僕がハマったODDアジカがたっぷり使われ、土佐あかうしの肉と、長崎県の雲仙で在来野菜を継いでいる岩崎政利さんの野菜もたっぷり入っている。
それに、パン屋塩見が焼いた二種のパン、フルツ小麦使用の物と、農林61号使用のパンがつく。
それにつけるディップ(アジカ入り!)が着くという。これで1200円! パン屋塩見の業麗に並ぶよりこっちの方がお得かもしれません(それは言い過ぎか!?)。
パン屋塩見さんのパン、初めて食べたが、実にしっかり発酵させた、酸味の効いたズッシリしたパンだ。フルツ小麦のパンがとてもおいしい!
農林61号のパンにディップを載せていただくと、これがまた素晴らしい、、、これだけで食べ進んじゃうよ!
と言ってると、ハルチョーが出てきた!
ハルチョーはジョージアの肉と野菜のシチューだが、料理人の船山さんいわく決め手はナッツだという。実に複雑な調味料使いで具沢山に仕上げている。ていうかマジ旨い!
これ、いままで食べたことない煮込みの味だった。現地ではプラムのピクルスを酸味漬けに入れるそうだが、これが効いてて、うま味の濃いシチューというだけではなくて、シュッとした酸が効いて鮮烈な印象だ。辛くないスパイシーといえばいいのか。そうそう酸と言えば、高知県のレモン果汁も入っています。
それにしてもあかうしのスジ肉がどっちゃり入っている!~
ここにパンをとぷっと浸して食べるもよし。
ディップでいただくのもよし。
ちなみにその横では、国産ワインやどぶろく、日本酒などを売るKIKI WINE CLUBのあらいさんが出店。
用事があってアルコールを飲めない状況だったのだけど、ノンアルもすばらしいラインナップ。
朝倉山椒のレモンシロップのソーダ割り、アダルトピーチとジンジャーのシロップを割ったものが旨い!
ということで、まだ間に合うので代々木近辺にお住まいの方はぜひ行ってみることをお薦めする。
その際には、ぜひこれらのオリジナル調味料群を買ってみることを強く、強くオススメする!
どれを買えばいいの?と迷うと思うが(味の想像がつかないからね)、アジカかムンボが僕のお薦め。魚介ダシが好きな人はセンレンジャンも行けます。