やまけんの出張食い倒れ日記

あの伝説の「野菜を食べるカレーCamp」創設者であるブルース佐藤さんが聖地・代々木に開いた「JB's Tokyo」のハンバーガーが素晴らしく旨い!店内でパンを焼き、ピクルスも豆乳マヨも自作、これは新しいハンバーガー文化!?


Lumix GF9 + 25mm, 42.5mm

「野菜を食べるカレーCamp」といえば、一号店が代々木駅からちょっと歩いた半地下で営業していた伝説の店だ。代々木にあるヨガ教室にズッと通っていたこともあって、僕は月に2~3回はここで食べていた。その厨房に背の高い、眼のぎょろりとした人が中華鍋を振って炎を上げ、そこにカレーソースをジャーッと入れて仕上げをしていたが、それがブルース佐藤さん。後年ぼくは食材のアドバイスや、店内フリーペーパーの取材同行などのお役目もいただくようになった。懐かしいねえ、佐藤さん。

ただ、残念なことに「野菜を食べるカレーCamp」は消滅した。JR東日本グループとの提携があり、品川や池袋などの駅構内でも展開していたのだが、佐藤さんが参画していた運営会社との契約の問題でいろいろあったのか、最終的に日本国内からCampは無くなってしまった。

野菜たっぷりの具材を中華鍋で豪快に炒めたなかに、ルーを入れて仕上げるという手法は、それまでも夢民などの店で行われていたが、それらとはまた違った切り口でのスマッシュヒット。僕はCampを忘れない。

その佐藤さんがCamp創業の地である代々木駅前にハンバーガーショップを開いたということは耳に入ってきていた。カレー評論家のはぴいさんが上げてくれていたのをみて「いかなきゃな」と思っていたのが、ようやく実現した。


JR代々木駅の出口すぐのところ、むかしならもうちっと深く歩くとCampがあったのだが、ずいぶんとアクセスがよくなりました(笑)


JB'sとはなんとも、アメリカ文化好きな佐藤さんらしい。店の作りも可愛くて、ポートランドにありそうな感じの店構え。一見するとテイクアウトオンリーに見えるが、店内で飲食可能。ただし3階まで上がる必要あります。一階のカウンターで注文なので、メニューは事前に調べておくとよいですよ。


わたくしはJB'sスペシャルとポテト、ドリンクをば。購入したら三階へトトトッと上がります。


ソウルフルな壁面イラストの店内が心地よい空間。


この後、女性客がどんどん入ってきていた。



バーガーは注文後にビルドされるので、店員さんができたてを持って上がってくれます。

※あ、「ハンバーガーのビルドってなに?」に関しては、弊社が編集に携わったこの名著をご覧下さいね。


 


おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、すでに情報は得ていたけれども、素晴らしいじゃないか! JS'sスペシャルバーガー、ポテト、アイスティー!

このバーガー、特徴はなんと言っても、ハンバーガーでよく観られる丸いバンズではなく、角食パンをスライスしたもので挟んでいること。しかもですね、この角食は店内で捏ねてベイクしているというのだ! そんなの、アリ!?


横から見たら、パティが2枚!


鮮度の良いレタスとスライストマト、チーズ、ケチャップ。

そして、僕的に「これが嬉しい!」は、、、


ピクルスだ! この色でわかりますかね、市販のガーキーピクルスみたいなのではなくて、この店で仕込んだものなのである。


パンをちびっと齧ってみる。北海道産100%、ゆめちからを主体にしたパンはフッカリして美味しい。ハード系ではないのが佳いですねえ。しかも、このパン、動物性の油脂を吸わせているようで香ばしく美味しいのだ。

パティはUSビーフ主体。ただし通常の大手チェーンのバーガーパティの2倍程度の肉の分量が使われている。通常、マクドナルドやモス、バーガーキングといった店のパティが焼成前45g程度のはずなので、90g程度使用されているということだろう。JB'sスペシャルはそのパティが2枚なので焼成前180g程度あるということ!


あっというまに食べ進んじゃう。マヨネーズも豆乳ベースで店内製造したもの。


「ケチャップだけは、ハインツに勝てませんでした」ということで、ハインツ製。やっぱそうだよね(笑)


その他、この店が何を考えているかはこちらをご覧あれ。



満ち足りていたところに、ブルース佐藤さん登場!


変わってなくて安心(笑)

「この店は、グルメバーガーの高級店にしたくなかったんですよ、それって僕のキャラじゃないし。あくまでファーストフードとしての最良を目指しました。」

うん、その狙い、とても当たっているように思う。とても美味しいが、その美味しさがとてもライトな感じ。それは「究極の」とか目指していないからだろう。でも、店内製造のパンや豆乳マヨ、ピクルスといったところも、上手にオペレーションが廻るようにしているのが佐藤さんの手腕だ。

「あ、そのパンね、パティを焼く時の鉄板で、肉の脂を吸わせてるんです。バターみたいな香りでしょ。」

うん、そういうことか!納得です。


Campがどうして無くなったのか、などいろいろ話を伺ったが、どうやら佐藤さんは停まらず前進し続けている! こういうの観ると嬉しいね。

JB'sは店舗展開を目指すそうだ。フランチャイジーに興味ある方は問い合わせてみたらいいと思う。こりゃ、イケますぜ。

佐藤さん、これからの展開も楽しみにしてます。いつかカレーもまたやってね!