やまけんの出張食い倒れ日記

こんなにおいしいマーマレードあったか!? あの高級柑橘「せとか」で造ったマーマレードを惜しげ無くデニッシュにした「愛媛県産せとかのデニッシュ」誕生! 造ったのはもちろん北関東のセブンイレブンにパンを供給するリバティフーズの鳥山さんだ!


「やまけん、今日出社する!? 秋葉原によるからさぁ、せとかのデニッシュ、受け取ってよ!」

といきなりメッセージが鳥山さんから来た。鳥山さんはこのブログではおなじみ、リバティフーズの鳥山さんである。

■茨城県でコンビニパンを超えたコンビニパンを生み出すリバティフーズの新工場に行ってきた! - やまけんの出張食い倒れ日記
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2018/05/29607.html

じつは先日、茨城でご一緒した際に、このプロジェクトのことは聞いていた。せとかマーマレードを使ったパンの商品化だ。せとかは僕にとって柑橘のなかでもっともおいしいものという位置づけである。ぼくは2000年代初頭に初めてせとかと出会い、「なんて旨い柑橘なんだ!」と驚き、2002年にオンライン販売をさせていただいたことがある。極薄の皮、そしてじょうのうも極薄、デコポンと比べると如実に柔らかな砂じょうから溢れる果汁のなんと高貴な香り! こんなおいしい柑橘あるんかよ、とそれ以来の大ファンだ。その頃は愛媛の東予園芸というJAからの出荷だったが、その後、せとかの栽培は愛媛県中に広まった。

「マーマレードってさ、おいしいのってあまりないじゃん。こないだはジャムで有名な●井沢のスーパーにもいって買ってきたけどさ、ぜんぜんおいしくねーんだよ。だから自分で造ってやろうって思ってさ。」

たしかにマーマレードは、皮を入れることもあるので、その苦味とかが嫌だという人がいる。僕は好きだけど、、、

それでしかしなんでせとかにいくかなあって思うけど、とにかく西宇和の産地とつながり、せとかの規格外品を大量に買い付けることにしたらしい。

それでできたのが、これである。


デニッシュ、である、パイ生地のように層をなした、油脂分多めの生地を焼き上げた甘めのパンだ。その真ん中にトロリと盛り込まれているのが、せとかのマーマレード。その下にカスタードクリームが敷かれているという布陣だ。


セブンイレブンで販売するデニッシュだから、さすがにバターは使えないのだろうと思うが、それでもすこしフワっとバター様の油脂の香りがたつ。そして、見事に層をなした生地の食感が素晴らしい。この辺は、リバティフーズ社の技術と設備の素晴らしさを感じる!

しかしそれよりもなににも増して、オリジナルだなぁと思うのが、せとかで造ったマーマレードの味わいである。このマーマレード、どこまでも滑らか。ごらんの通り、トロリと流れてしまうかしまわないかという絶妙な塩梅の濃度である。「おいしくないんだもん」のマーマレードにありがちな苦味など皆無!

おそらくせとかの、皮を剥いた内部のみを煮詰めて造ったのだろう、、、(ですか?鳥山さん)贅沢だな!


なお、せとかマーマレードの下にはカスタードクリームが敷かれている。これは、もしかしたら無くてもよかったかもね。せとかの甘さにカスタードの甘さが掛け合わさっているので、甘さが強調されてしまう。せとかが十分甘く、酸味が少ない柑橘なのだから、ここは何もなしか、または酸味のあるクリームチーズなどを合わせた方がよかったんじゃないだろうか。まあ、商品になっちゃったんだから仕方ないけど。

なんにしても、コンビニパンとしては最高峰の製品であることは間違いないだろう。

なお、残念ながら本商品は東京などでは買えない。北関東の、茨城、栃木、群馬などでしか購入できないので、悪しからず。これを買うために遊びに行ってもいいかもよ!

追伸!
朗報です。このせとかデニッシュ、リベイクしたらムチャ美味しくなるよ!
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トースターで、弱い出力で2分ほど。デニッシュ生地がパリフワサクになり、バター様の香りがふわっと立つ!
そしてせとかマーマレードがとろーりとして、温まることで味わいがハッキリ感じられる。
ぜひお試しあれ〜!