やまけんの出張食い倒れ日記

某日の水曜日 もうすぐ日本を離れる米澤くんと人形町「かつ好」からの「イル・タンブレロ」大坪さんの技に舌鼓!

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短大の前期が終わって、ふうと一息ついている。ブログを書く余裕もない日々だった、、、

ということで久し振りに。僕の大好きな米澤文雄シェフが、もうすぐ新天地であるサウジアラビアへ行くこととなったのはご存じだろう。それまでに一度飯を食べようと、人形町の「かつ好」へ。夜のNO CODEの営業があるのでランチしかできないのだ。かつ好の一階カウンターを予約して、水上さんの揚げ技を楽しむ。

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この店にとんかつを食べに来る人は多いが、コース仕立てで食べさせて欲しいとお願いすると、素晴らしい一時を味わうことができる。

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おいしい和風ドレッシングのサラダから始まり、、、

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穴子のフライが表面カリッ、中身はふっくらととてもおいしい。

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豚バラの角煮に、この店が大事にしている和辛子がのっていて、これがビンと効いてうまい。

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塩コロッケとエビフライ。

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ホックホク、サクサクの塩コロッケに歯が通った瞬間「うおっ なんすかこれ!?」と米ちゃんが唸る。おいしいよねぇ。

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水上さんの、粉もたまごも極限まで薄くなるよう落としながら、油の温度を見極めているまなざしが鋭い。

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かつはもちろん「特ロー」でお願いする。 昔も書いたが、とんかつを塩で食べる提案をはやくからしていたのがかつ好だった。衣がびしゃっとならぬよう網に乗せて提供するのもかつ好が早かったと聞いた。ふつうのとんかつ店では、「かつはソースを食べる媒体」と考えてどっぷりとかけてしまうのだが、どうしてもここでは塩でたべてしまう。実にじつにおいしい。米ちゃんも満足してくれたみたい。

米澤シェフがThe BURNに着任したころ、ジャーナリストの佐々木ひろこさんに紹介してもらい、dancyu編集長を降りて「料理男子」の編集長をしていた江部さんと食べに行ったのが初だったと記憶している。まったくもって禁欲的でない、おいしいヴィーガン料理を食べて感動して、その後「ヴィーガンレシピ」をグッドテーブルズで編集するきっかけとなった。なお、編集実務はすべて、社員として頑張ってくれていた柿本礼子さんが行った。いまに至ってもヴィーガン料理の名著だと思う。

以来、米ちゃんとはいろんな産地に行ってもらった。見た目だけでは無く内面も爽やかな米ちゃん、サウジでも成功を収めて、いずれまた凱旋して欲しい。

東京駅からレンタル自転車で来ていた米ちゃんを見送り、さて帰るかと思ったのだけれども、足が自然に以前の事務所近くへ向かう。そう、昔、グッドテーブルズは日本橋小舟町にあったのだ。その近くには、名古屋のあんかけスパ名店が使う極太スパゲッティ「ボルカノ食品」の支店があったり、イタリア高級食材の輸入商である「登馬商事」があったりして、実にたのしい地域だった。

そして「まだ入れる?」と扉を開けたのは、大好きな「イル・タンブレロ」。

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その前日だったか、大坪さんがナポリピッツァ職人世界選手権カプート杯で優勝したというのをみたのだ。それも、マリナーラで。

横浜のガストロノミアヘリテージヨコハマのパーティーで会ったとき、すこしも老けてないなあと感動したのだが、それどころかますます前進している!

ランチタイム終わり頃でもほぼ満席。「なんだ、やまけんさんじゃん」はい、顔を見にネ。

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もちろんオーダーはマリナーラ。チーズを乗せない、トマトソースにニンニク、オレガノ、バジルの葉っぱだけの、店にとっては超・利益がとれる、客としては頼むのが悔しいメニューなんだけど、けっきょくこれが一番うまいのだから仕方ない。

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大坪さんのピッツァは生地が最高にうまい。乳製品がのってないから、切れ味抜群だ。

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事務所では妻が黙々と事務作業をしてくれているので、マルガリータをお土産にする。「え、ゆっくりしてかないの?」と言ってくれたが、顔だけ観に来たんす。ほんと、おめでとう!

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トースターで温め直しをして食べたが、やっぱりうまい!

米澤くんと大坪さん、2人の料理人とひさしぶりに会って、前進し続ける勇気をもらった一日だった。うーんやっぱり日本橋・人形町界隈はいいな!