もう今年もシーズンは終了だろうか。山形県と秋田県の食用菊、カラフルに。
JA山形の黄色品種。
秋田県十文字農協の黄色品種。
そして山形の「もってのほか」。
やっぱり個人的に好きなのは、紫かな。
ゴージャスに、全色混ぜておひたしと大根おろしの酢の物に。
できれば来年は、自分でも植えてみたいものだ、、、
でも、面積が一杯必要だな!
ほんとうに山形ではこの食用菊が普通に食卓に上る。
お蕎麦屋では天麩羅盛り合わせに。
一番多いのはやっぱりおひたし。
そうそう、この食用菊、山形県の自家用としては、こんな風に育てられている。
じつはここ、いつもお世話になっている、山形県朝日町の阿部さんのご自宅。お父様が菊栽培担当だ。
「待ってろ、綺麗なやつを摘んでやるから」
と、選り抜いてくれているのだ。
やっぱりなんともありがたい食べ物ではないか。
まだ食べたことがない人、来年はぜひトライを! 
なんでこれが「菱形」と説明されるのかほんとによくわからないが、これが「菱(ひし)の実」だ。
どうみても、角が生えた悪役の仮面、という感じなんだが、、、
割ってみると、でん粉質の実がぎっちりと詰まっている。
皮付きのまま、塩を振った湯で20分ほど茹でる。火が通りにくいから、結構時間がかかる。茹で汁には盛大に茶色いアクが溶け出す。
ふやけ気味の皮をうまく割って取り出すと、ホッコリとした食感に茹で上がった実が。
水栗と称されることもあるだけに、実にホックリさっくりとした佳い食感。味というよりも、独特な香り、風味が心地よい。
本品、久留米周辺で栽培されたものを、福岡県のトミマツが送ってくれたものだ。ご馳走様!
岩手県とリンゴ、というイメージはあまり関東以西にはないだろう。けど、立派なリンゴ王国である。
ええと、二戸の農協直売所で、時間がないからあわてて買ってきたので、品種ワスレタ。フジじゃあない。パキッとした歯触り、香りも十分な、美味しいリンゴでした。
今年もいろんな産地のリンゴをいただこう。
気になるのは、リンゴの生産適地がやっぱり北上してきているという話。温暖化の影響は間違いないようで、北海道のリンゴ生産が本格的に良くなってきているらしい。そうすると、いずれ東北でもきちんと色がつかなくなったり、味が乗らなくなったりするんだろうか。温暖化対策は 、こと食に関しては待ったなしに真剣に取り組まないといけないはなしだ。最近、地球温暖化対策を揶揄するような論調も多いようだけど、農業の現場では、温暖化による影響で被害が続出していることは事実なのである。
そんなことを思いながら、リンゴを囓る。
今年も、竹鶴酒造の石川タツヤンから西条柿を送ってもらった。
渋を抜くと強烈に甘くネットリした果肉を誇る、ブランド柿である。
今年もおいしくいただきました、、、 ご馳走様!
らでぃっしゅぼーやの記事を書いていて思い出した。先日の東北集会にはせ参じる前に、伸栄に行っていたのだった!
伸栄とは、秋田県庁の近くにある小さなホルモン屋さん。昔、県庁の中田さんと仕事をした際に連れて行ってもらって、えらく気に入った店である。
■過去ログhttp://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2004/12/post_427.html
ちなみにここのホルモンは、鹿角にある「幸楽」という店のものだ。幸楽と伸栄がどういう関係なのかわからないが、伸栄のホルモンは幸楽から仕入れているので、同じ味である。幸楽も、鹿角にある本店だけではなく支店があって、僕はその支店の方に数回行っている。小坂町という、銅山として有名だった町に、幸楽本店の親戚のおばちゃんがやっている店があるのだ。
■幸楽 小坂町店の過去ログ
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/03/post_498.html
イヤー懐かしい。
ホルモンといっても、近年の中央焼き肉界で主流となっている、生ホルモンを焼いて塩で食す系のプレーンなタイプではない。ニンニク一杯のツケダレの味が嫌と言うほどついた、肉の風味なんぞどっかにいっちゃってるホルモンだ。けれども、僕はそっちの方が好きなんである。
とりあえず入店したら、人数分+1人前のホルモンとサガリをオーダー。サガリとはハラミのことだ。ちなみに豚ホルモンです。ジンギスカン鍋のような、中央部が盛り上がった鍋を、コンロに網を乗せた上に持ってきてくれる。ホルはドカンと投入。下の写真の、上部に載せられているのがサガリ。
じわじわと火が入っていく間に、キャベツ投入。
このキャベツがめっぽう旨くなる!
ホルモンと交互に食べることで、風味がリフレッシュされて食べ飽きなくなるのだ。
おっと忘れちゃいけない
豆腐も頼んで、鍋のへりに置いて汁を吸わせる。
ホルに火が通ってきたらいただきまーす
酒は飲まず、ひたすら白飯に載せてがばがばとかっ込む。
ホルモン追加3人前もいい具合に食べ終わりかけたら、うどん投入!
いや、至福至福。
おなかパンパン、
口からはニンニク香がぼわーっと放射される。
伸栄の後には人に会いにくいが、それなら一緒に引き込んでしまえばいいのである。
ひさびさに美味しゅうございました。
まだいったことのない、鹿角本店にも行ってみたいものだ、、、
今、博多に居ます。
これから姫路に移動して酪農関係者とお話し。夜は東京で講義を持ちます。
土曜日の朝日新聞朝刊にて、大地を守る会の藤田会長がどでーんと大きく掲載されたらしい。藤田会長とは、僕が大学生の時からおつきあいさせていただいているので非常に長いのだが、最近では社会起業家として、いろんなメディアを賑わせているようだ。
そして、いやー とうとうかぁ、、、というニュースが、先日もたらされた。
らでぃっしゅぼーやがJASDAQ上場の最終段階に入ったということだ。
同じ時期に、この二者が、対照的なニュースとして採り上げられているのが興味深い。
特にこの時期、このタイミングでらでぃっしゅが上場というのは、今後の食の業界の動向をうらなう意味でも非常に大きな意味を持つと思う。
らでぃっしゅぼーやの動静に関しては、ここ数年ホットだった。もともと日本リサイクル運動市民の会というNPOの活動から生まれたこの会社は、有機・特別栽培農産物や、無添加食品等をメインの商材として、創業当初から個人宅への宅配サービスを行ったパイオニアだ。
この業界で最も古くからそうした事業を展開しているのは、「大地を守る会」だが、大地の方は当初、生協のようなステーション制(地域でグループを組んで、そこに一括してドサッと荷物を届ける。グループのなかで分配する)だったと聴く。宅配に重点を置いたのはらでぃっしゅだったということだ(もちろん現在では大地も宅配中心だ)。
初期のらでぃっしゅぼーやの代表を務めていたのは高見さんという人と、徳江さん。徳江倫明さんは僕の師匠のような人であることはこれまで再三述べたとおりだ。その徳江さんが離れた後のらでぃっしゅぼーやは、青汁のキューサイに買われることとなった。その時、新しく社長に就任した緒方さんに、徳江さんと一緒にお会いしたことがある。博多のイカの活け作りを食べたが、やたらめっぽう旨い店だった。なかなか味には確かな方であった。
その後、2006年にキューサイからMBOの形で独立。筆頭株主はなんとベンチャーキャピタルのJAFCOである。このあたりで、以前から有機・無添加食品の関係者の人達から、
「そりゃぁ やばいよなぁ、、、ベンチャーキャピタルなんて、高く売ることしか頭にないんだから、、、らでぃっしゅぼーやの理念とか、どうなるんだろ?」
とささやかれた。この間、いろいろとリストラがあったり、昔から付き合いの深かった事業者が離れていったりということもあったようだ。現に僕も、「らでぃっしゅとはもう付き合いたくない」と離れていったメーカーさんを知っている。
らでぃっしゅの内部にいる同世代の友達と会って話をしている時も、
「うーん、、、 俺たちにできることは、いまやるべきことをやるだけだよ」
というなんとも辛そうな言葉が出てくることが多かった。それでも、以前かららでぃっしゅぼーやを支えてきたコアな若手メンバーはきちんと残っていて、踏ん張っているようだ。
先日、らでぃっしゅの生産者団体であるRadixの会の東北集会に行ったとき、僕は変わろうとしているらでぃっしゅと、その変化にどう対応しようかと牽制する生産者の丁々発止のやりとりを観た。それはある意味、健全なやりとりだったと思う。僕の友人でもあるらでぃっしゅの農産課長は、数字をあげなければならないという会社の方針と、生産者たちとの信頼関係をなんとか両立させていこうと、ズタボロになりながら歩いていこうとしているようだった。
生産者団体であるRadixの会の代表である河野和義さんがこんなことを言っていた。
「我々はらでぃっしゅぼーやと取引をしているんじゃない。取り組みをしているんだ!」
単なる物品の売買ではなく、佳いものを作ることと、その生産を支えることを組ませるということだ。僕はこの言葉に感動した。Radixの会は日本でも有数の生産者団体だと思った。
らでぃっしゅぼーやの商品配送を行うRadicleの会の素晴らしさにも触れた。らでぃっしゅの会員9万6000会員への配送は、数社の運送会社が分担している。その運送会社がRadicleというチームを組んでいるのだが、単なる配送だけではない、ココロの配送とでも言うべき取り組みをしていた。
らでぃっしゅぼーやが上場することを待ちわびてきた株主達も多いだろうけれども、らでぃっしゅぼーやの素晴らしい要素が上場によって無くならないように、心から祈るばかりだ。
「安心できる食」を販売する企業が上場するということは、いったいよいことなのだろうか?と考えたときに、まず頭に浮かぶのは大地を守る会の立ち位置だ。
学生時代に藤田会長に会ったとき、こんなことを話してくれた。
「大地を守る会はね、3者から成り立ってるんだ。まず消費者、そして生産者。そしてこの中間で両社を取り持つ大地。そして、消費者も生産者も、まずは大地の一口株主になってもらう。そうすれば、株主のために大地が働くということになり、消費者も生産者も等価として、双方のために働くことになるんだよ。」
僕はこの言葉にドキューンとしびれた。
今、この日本では、誰も疑問に思うこともなく「消費者のために」という言葉が舞い踊っている。けれども、そんな消費者中心主義はここ20年くらいの間に醸成されてきたものであって、おかしなものだ。「消費者のため」を追求すれば、全てのモノやサービスはタダとなるしかない。そしてどんな企業活動も成り立たなくなる。まさに今、そうなろうとしている。「新鮮で、美味しくて、しかも安全で、それでいて安いモノ」なんて存在しないのに。
けれども大地の理念は、「消費者」だけでもなく「生産者」だけでもない。まして「流通」だけでもない三者の関わりとしてあるのだ。
ちなみに、この一口株主制は現在ではとられていないようだ(商法上難しいらしい)が、理念としては変わっていないはずだ。
上場するということは、「株主のために」事業をするということになる、と僕は認識している。株主にはいろんな人達がいるだろうけれども、JASDAQに上場するという場合、純粋に経済活動から得ることができる利潤を期待する人達がメインの株主になるのだろう。
そうなった場合に、「安心できる食」を提供することや、「生産者との正しい関係性の維持」といったものが第一義になるのか、非常に不安である。これまで多くの企業が利益追求の末、そうした旨を捨てていっている状況をみれば、この不安は根拠のないものではない。
そういうわけで、らでぃっしゅぼーやが上場した後、これまで通りのらでぃっしゅぼーやであり続けるのか、もっと良くなるのか、そうではないのか、非常に注目すべきことだと思う。
個人的には、たくさんの友達がいることもあり、いい上場になって欲しいと願う。
頑張れ、モリサキ。
野菜をメインにしたメニューを提供するカフェが結構増えているようだ。これまではオーガニック系の流れに乗っているものが多かったが、特にそれにはこだわらず、むしろ品種や地域の在来種などを取り上げるようなココロザシある店も散見されるようになっていると聴く。
「札幌でね、僕ら食品関係事業の人間がたむろする店があるんだ」
といって、望月製麺の泉田社長が連れて行ってくれたのがここ、ベジカフェ まーくるだ。
■ベジカフェ まーくる
札幌市中央区南1西6-21-1
店のオーナーの吉川(きっかわ)雅子さん。北海道産の米や野菜、食材にこだわったメニューしか出さないという方針を貫いている。北海道新聞などにレシピの連載を長く続けているそうだ。
店内には、カフェスペースだけではなく物販スペースも。なるほど北海道産品ばかりで、僕もみたことがないようなのが並ぶ。
それだけじゃなく、彼女はパッケージングを変えることで販促につながるような試みをしている。
「北海道産の豆ってホントにいいんだけど、ガバッと大袋に入ってても若い子は買わないのよ。だから、うちで小分けして、煮豆2回分くらいの分量で小売すると、けっこうみんな手にとって買っていくのよね。」
なるほどカワイイ。
北海道産の豆は、丹波の黒豆とかとは違って、磨きというのをかけるので、豆がピカピカになる。だからこういうパッケージだと綺麗に映えるのだ。
「これ、呑んでみて!」
ううむ 見るからに濃厚なトマトジュース。
適度な粘性、複雑なアミノ酸組成を思わせる、旨味たっぷりなジュースだ。これはもう、単品でオカズである。
「これ、シシリアンルージュなのよ! 私、シシリアンルージュの北海道ファンクラブなの!」
シシリアンルージュとはトマトの品種。イタリアのシチリアから、パイオニア・エコサイエンスという企業が輸入販売しているものだ。日本で主流の桃色系品種とは違って、生ではなく加熱料理をして食べることが推奨されている。それだけ旨味が濃いということで、僕もこれまでいろんなところでテイスティングさせてもらってきた。
出来は生産者によってばらつきがあるようだが、このジュースは非常に美味しかった。
「このシシリアンルージュを北海道に広めたのが、この人なのよ!」
「やあどうも、山本さんとはトウモロコシのプロジェクトでメールをやりとりしましたね」
え?
えええええええええええええええええええええええ
雪印種苗の安達英人さん?
いやぁビックリだ。 夏に開催した、「料理人のための食材研究会 トウモロコシ編」にて、北海道が誇る名品種「ピュアホワイト」を提供していただいた。その窓口が安達さんだったのである。
「実はね、本州に行けっていわれて、僕は北海道で仕事をしたかったので、会社を辞めちゃいました。」
なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
ホントですかぁ、、、
淡々とした安達さんのお話を伺うが、道産野菜に対する、とてつもない愛と知識の持ち主である! こんな人材が「辞めちゃいました」なんていうのはあまりにもったいない、、、
安達さんがこれからも北海道野菜と関わりを持ち続けて行かれることを祈念する。
紹介が遅くなったが、この方がそもそも今回僕を北海道に誘った、望月製麺所の社長である泉田さんだ。以前、ラーメンサラダの紹介の時に掲載したよね。
「ねえねえ、この油、みて! 」
おお、菜種油である!
「これはね、菜種農家さんが、自前で圧搾の搾油機を買って、絞ってる油なのよ。」
ひええええええええええええ
国内で使われている油はそのほとんどが輸入品、または油脂植物を輸入して絞ったものである。国産の菜種油は、その存在だけでも非常に尊い。
これにねぇ、面白いものを合わせて食べる方法を編み出したの」
といって彼女が取り出したのが、スパイスのような面白い粉末だ。
これ、海藻パウダーなのだ。昆布とは違う、ガゴメとかなんとか、いろんな海草類をパウダー状に加工して、振りかけて使えるようにしたもの。もちろん昆布と同じくらいか、より強い旨味と風味を含有している! これは函館のある海藻を研究している機関が作っているものだ。
「このガゴメの粗挽きを、菜種油に振って、道産小麦のベーグルにつけて食べると美味しいのよ!」
うお!
これはウマイ!
菜種油のしっかりと主張する香りと重さ、ベーグルに練り込まれた全粒粉の香り、そこにガゴメ粗挽きの粒から、しっかりと海藻類のグルタミン酸のうまみが舌に強くポイントされるのだ!
ああ、これは面白い。何が面白いって、吉川さんは「食べ方マイスター」なのだな、ということだ。
農林水産業は、素材を創り出す仕事だ。素材をいかに流通し、販売するかは中間流通業・小売業がなすべき仕事という分担だ。
けれどもこんにち、小売業者は 「これはこうすると美味しいんですよ」という「販売促進」の部分を、さぼっていることがほとんどだ。スーパーなどではメーカーに対して「なにか提案してよ。よければ店頭に置くからさ」という対応をしていることが多い。
これは職務タイマンである。小売が率先して食べ方発見・訴求をしなくて、誰がやるのか。その点、この吉川さんがやっていることは尊い。
「この、シシリアンルージュのドライトマトとベーグルも合うのよ!」
うむ、相性抜群。こういう創意を発揮しながら、地元食材を使った料理を提供する店は、安達さんはじめ地元の生産側にいる人たちにとっては重要な存在だろう。
で、ここはカフェということで、朝と昼と夜はきちんとフードメニューが提供される。
この日はこの後にホクレン寺尾さんとの会食が待っていたので失礼したが、翌日朝、しっかり朝食をいただきに上がったのである。
もちろんおにぎり2個セットをオーダー!
おお、思ったよりもしっかりとした量のプレートが出てきた!しかも汁物付き。
驚くのは米の旨さだ。おにぎりは、店内でも販売しているピリ辛味噌とゆかりをまぶしたものだが、「ななつぼし」の新米をつかったご飯が実に実に美味しい。
もっちりして風味も豊か。道産米がぐんぐん品質向上しているのは、温暖化の影響もあるのだろうが、品種改良と栽培レベルの向上が資するところ大だろう。実にウマイ!
こんど、必ず昼のビュッフェか夕飯をいただきに上がりたいと思う。
吉川さん、どうもありがとうございました。また伺います!
さて札幌の夜はまだ始まったばかりである、、、
日本で発行されている新聞の中で、最も古く長く食の問題に取り組んでいる西日本新聞。その長期連載「食卓の向こう側」の仕掛け人である、編集委員の佐藤さんから、イベントの連絡が来た。
どうなる、どうする日本の食シンポジウム in 東京
「ひろがれ弁当の日」子供が作る「弁当の日」。
自分で作る「弁当の日」。
一品持ちより「弁当の日」
そんな取り組みが広がっています。自分で作ることで、食材を作ってくれる農家
いつも料理を作ってくれる人に感謝できるようになります。誰かのために作れば、
できるだけ安全な食材を選びたくなります。
国産の、できれば地元の食材を選びたくなります。「食の安全・安心」「食料自給率」の問題も
弁当の日が超えていくかもしれません。
日本の食と農をかえていくかもしれません。たかが「弁当の日」。
されど「弁当の日」。
とても楽しい「弁当の日」。
みんなで考えてみませんか?日時:2009年1月10日(土) 13:00~16:30
場所:東京大学弥生講堂一条ホール
〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1
Tel. : 03-5841-8205
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/
「弁当の日」は、香川県の小学校で考案されたものだ。いつもは弁当をつくってもらっている生徒に、「自分で弁当を作ってきなさい」という。子供達は四苦八苦しながら弁当を作る中で、いつも自然に、なんの感慨もなく食べている弁当が、こんなに苦労して作られているのかということを自覚する。また、弁当造りの大変なプロセスをそれぞれ経ているから、他人の弁当の中身がどんなものであっても、悪口を言ったりしないという。
これを機に、この小学校の生徒だけではなく、親も、地域も大きく変わっていく。そんな話を、一昨年度に開催された「食生活ジャーナリストの会 シンポジウム」で佐藤さんが報告してくれた。その話をもっとつっこんで聴くことができるイベントだ。
関心のある人はぜひ参加を。僕も行きます。
「え?北海道にいるんじゃないの?」
と言う方もいるかも知れませんが、このブログは、書いている日付と、実際にそこへ行った日付とは対応していません、、、当たり前の話しですけどね。北海道はもう先先々週の話しになってしまった。今、沖縄の離島・宮古島に来てます。離島、初体験。
全国の牛飼いが集まるイベント「モーモー母ちゃんの集い」に呼ばれてお話しをしに参りました。兄貴分の獣医師・松本大策先生がいらっしゃるというので、来てしまったわけです。もう、お母さんパワーにやられっぱなしの二泊三日を過ごしています。
というわけで、これから宮古島の子牛セリ市場に視察に行って、夕方に帰京します。
明日夜からは丹波篠山。週明けは福岡~姫路~那須高原。出張月間は続く、、、
北海道の二日目、北海道農業協同組合学校、通称JAカレッジにて講義だ。
昔は、このような農協 が経営する学校組織が各地にあったそうだが、今はこれほどの規模のものは北海道のみらしい。これがまた、高校を卒業した世代の学生達が学、大変にきちんとした「学校」なのである。勿論、卒業生は各地の農協への就職を希望する。この日、僕は北海道内の組合長または役員つまりトップ層の研修に招かれたのだけど、休み時間の前には、これから卒業を迎える学生達のお披露目があった。それぞれの進路となる農協の経営者層から「頑張って働けよ!」などの声が飛ぶ。面白い制度だ。やっぱり分厚い層を誇る、北海道の農協組織と思ってしまった。
さて1時間半の講演終了。いくつかの農協の方々から声をかけていただいた。まだ北海道には足を踏み入れてない場所が多いから、いろいろと廻ってみたいものだと思う。
江別には初めて足を踏み入れた。札幌から近いとはいえ、用事がなければ立ち寄らないところだ。ここには僕が昔から、その製品に親しんでいる「江別製粉」がある。
江別製粉といってもわからないだろうが、寒干しラーメンの「菊水」という製品を知っている人なら、あのメーカーだといえばわかるだろう。ノンフライの寒干しちぢれ麺が美味しい、インスタントといいたくないほどの完成度を誇るラーメンだった。
江別製粉は北海道産の小麦を使った製品を数多く排出している名企業だ。以前、農林水産関連の表彰事業のパネリストになったとき、江別製粉が受賞しているのを知ってブースに足を運んだことがある。「ファンです」と話すと、みなさん笑って、小麦粉などの製品を「持って行ってください」といただいたものだ。いつか江別製粉にも行ってみたいものだ。
そして、この江別には応援している農業気象ロボット「ウェザーバケット」を製作・販売するアグリウェザー社がある。明日、その横山社長とも会える予定だ。
さて、JAカレッジでの講義後、カレッジの竹原さんが「せっかくですから、本場の石狩鍋を食べに行きましょう」と車を走らせてくださる。
僕には北海道の地理感が全くといっていいほど無い。昔、札幌は北海道の真ん中にあるものだと思っていた(笑) 十勝平野には海なんてない、とも思っていた(大笑)
石狩平野という言葉は社会の教科書でみた記憶があるが、札幌から1時間とすこしでいけるなどとは思ってもみなかったのだ。
■割烹 金大亭
「ここではね、最初から最後まで鮭のフルコースを楽しめるんですよ。石狩鍋も本場ですから、美味しいと思います。」
と竹原さんが案内してくれる。実に渋い渋~い、歴史のある店である。
あらかじめ前菜がセットされているが、ほんとうに鮭づくしだ!
鮭とば、鮭のイズシ、鮭頭のなます、イクラ醤油漬け、とも和え、、、
鮭の切り込み、めふん。一番手前のめふんは、鮭の背わたの塩からだ。二つ目の切り込みは鮭とイクラを麹でつけたもの。こいつが絶品!
写真上の鮭のいずしは、鮭の身をご飯と一緒に乳酸発酵させたもの。キャベツが入っているのが北海道風だ。
とも和えは、鮭の内臓を肝で和えたもので、鮭が呑みたくなってしまう味だ。
鮭の頭の軟骨部分を切ったなます。軟骨がコリコリとしていて美味しい。
おっとこれは鮭の心臓!一匹から一つしか獲れないのだろうから、貴重品だ。鰹の心臓を食べたことがあるが、それと形が似ている。こってりしていて強い食感。
鮭の三平汁。これが実にじつに美味しい!
汁を啜ると酒粕のような香りがふわっと香る。移動中はずっと暖房の効いた車の中だったけれども、それでも暖かい汁を呑むとホッとするのはなぜなんだろう。鮭の切り身も火が入りすぎておらず、ホックリシットリと身が割れてくれるのだ。
見事な生鮭の切り身。本州に住んでいると、生鮭を食べる機会があまりない。だから、塩をした鮭こそが鮭の味だと思ってしまいがちだけど、生鮭の旨さはまた全くの別物。塩蔵にした肉が、生の肉とは全く味が違うものになっているのと同じだ。
脱水作用のある塩が回っていないからか、細胞が柔らかというか、ジューシーである。鮮度干ばつ群。
そして、、、
「鮭の白子です」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
でたぁ~
やっぱ鮭にも白子がある!(←あたりまえ)
ほっくりネットリとするこの白子、熱々のうちにかぶりつくのが吉だ。トロッと中から出てくる白いマグマが唇の周りをやけどさせそうになるのが、またウマイ!
しかもなんとこの白子の甘露煮まで出てきてしまう!
こちらも甘くあまーく煮付けてあって、すでにご飯が食べたくなる味だ。うーむ 同じオスとして白子を食うときはいつも逡巡してしまうが、いやなんのその。ありがたくいただくのである。
ルイベ。美味しゅうございました。
鮭の切り身の磯辺巻き揚げ? これも美味しゅうございました。
そしてメインイベントは、、、やっぱりこいつだ! 石狩鍋の登場である!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
なんと旨そうなプレゼンテーションなんだぁあああああああああああ!
じつはけっこう、鮭攻撃で腹が一杯になりつつあったんだけど、ここへきてこの旨そうな汁にノックアウトされた!
このベージュ色に濁したスープから、異様に濃厚な香りがぶくぶくと沸き立って部屋中を満たすのである!ふがっ 旨そう!
おかみさんが取り分けてくれる。
「お客さんでこの鍋を食べてから、『あの味が忘れられない』ていって再訪してくださる方が結構いらっしゃるんですよ。味付けはお味噌だけ。けれどもうちでは、ある香辛料を隠し味に使うんですけど、おわかりですか?」
うーーーーーーーーーーん
全然わからない。思ったよりもこの石狩鍋のスープはこってりしていて、下手なラーメン屋のスープより全然美味しいのだ。その凝縮された旨味の重奏に隠れて、その隠し味がなんだかわからない。
「山椒、なんですよ。」
おおおおおおおおおっと
そうか、なるほど、言われてみれば、、、
けど、本当に山椒が山椒っぽくない変化をしている。昆布だし+鰹だしが旨味を倍加させるように、ここでも1+1=2ではないのであった!
そして、、、とどめのイクラ丼だ!!!!!
東京の割烹でチョイと出る、小ぶりな丼ではない。どでーんと どデカイどんぶりである!
うーむ
塩蔵でない生イクラの醤油漬けは、なんとも清く美味しい、、、
プチプチではなく、ヌチヌチという、なまめかしい食感で弾け果てていく赤い果実は、やっぱり白子よりも美しくはかない。
腹一杯になりつつ完食。石狩鍋はほとんど私一人でいただきました。
いやーそれにしても北海道の広さをまた感じる。札幌から車で少し遠出して、石狩。車がないと始まらないが、車で全道を走破するのもまた楽しそうだ。いずれ、やってみよう!
石狩からの帰り、地元の有名企業である佐藤水産へ。東京農業大学の醸造学科の小泉武夫先生が監修された「鮭醤油」を買い求めて、一路札幌へ。夜は登別からやってきてくれる泉田さんと落ち合い、カフェ「まーくる」でお茶した後、ホクレン寺尾さんと「またつ」再訪である。
雑誌連載用に撮影した、短角牛のリブロース。いつもお世話になっている山長ミートの槻木専務が「たまには嫁さんにも食べさせてやんな」とポンと渡された。といっても、ポンと手渡せる重さじゃない。発砲スチロール箱にズシッとくる重さ。会社に戻って社員に切り分けて、自宅用に持って帰ってきてこの厚みだ。
このリブロース、短角牛にしてはかなりサシの入りがいい。
「短角は赤身が旨いって言ってる立場からすると、こんなサシ入りの肉じゃダメなんじゃないの?」
といわれそうだが、実は短角の脂は、粗飼料を多給されているからか、くどさがあまりない。だから、これだけ脂が乗っていても、嫌にならず美味しく食べられる。
実は昨日、我が子牛の「さち」にも会ってきた。
放牧されていた山を降りて初めての牛舎の中に入ったことで、環境が激変し、ちょっと興奮状態にあった。もちろん、近づこうとしても全く馴れてくれない。
さちが肉牛として仕上がるのは、再来年の夏あたり。その間、ゆっくりお付き合いをしようと思う。
ちなみにさちの母親は、すでにもう次の子を孕んでいるはずだ。僕の短角牛オーナーの二シーズン目が始まろうとしている。
今朝の朝一便で、佐賀空港に到着。空港の周りはすぐに田園風景と、海!
川副町のあたりで、なにやら稲刈りの終わった田んぼに、大勢で黒いネットを干している風景をみた。
「あれはなんですか」
と聞くと、なんと
「海苔を干している」
んだそうだ!
そう、佐賀県は国内の海苔生産の主産地で、この辺一帯で年間200億円の産業となっているらしい。
この段階では小さい海苔が、成長するとブワッとシート状になるのだそうだ。
海苔は非常に生命力が強いので、いまこうして幼い段階のものを引き上げて乾燥させ、マイナス30度で冷凍する。なんと、その状態でも細胞は壊れず、活きているのだそうだ。
それを、いま成長させている海苔を収穫し終わってから再度海に沈めて二毛作するらしい。養殖とは海の農業といえるものだが、海苔については全く知らんかった。勉強になりました!
それにしても、佐賀の海はまた実に気持ちよい。
干満の差が激しく、水位は6メートルも変わるそうだ。いまは満潮。干潮になるとほとんど水が無くなり、船はドベッとじべたについてしまうらしい。
「ですから、作業出来る時間が6時間程度しかないんです。だから、この辺の人たちは自然とせっかちな感じになってしまうので、県外のひとからみると「気性が荒いねぇ」と言われたりするんですよ。」
とは、ご自身の実家が海苔の生産をしているKさんだ。
「あのですね、今はまだ獲れませんが、生産者が干した海苔を入手して、自分でサッと焼いて食べると、あまりの味の違いにビックリすると思いますよ。そりゃあもう、美味しいです。私らは毎日それを食べますが、、、」
うーーーーーーむ
そいつぁ、食ってみたい!
街道沿いには、転作ダイズが収穫を待っている畑が拡がっている。
この辺の品種はほとんどがフクユタカだそうだ。
ちなみに識らない人がたくさんいるけれども、エダマメはダイズの未熟果だからね。あれをそのままずーっと放っておくと、ダイズになります。
連れて行ってもらった直売所では、海産物を使ったすり身製品や、馬刺しのブロック、鮮魚類、そして野菜が並ぶ。馬刺し用の馬の肥育をする産地でもあるのだ。
これはタコ。スミを吐いているのをさっと洗ってそのまま酒で煮込み、砂糖は使わず醤油だけで味をつけて食べるのが旨いそうだ。
「墨もいっしょに煮ないと美味しくないわよ」
とのこと。
こちらはなんとも無造作に売られているハモ。
どーんとでかい切り身が200円とかで売られているのをみると、なんだかなぁ、と思ってしまう。この辺の人たちは家で骨切りまでしちゃうらしい。
インターナショナル・バルーン・コンテストというのが開催される河川敷に、サギが餌を探していた。このコンテストに100万人もの人が集まるそうだ。
お昼ご飯は寿司。
さあて、これから仕事です。
当たり前のことだけど、雪が降ろうとしているこの時期、すでに小麦の収穫は全道で終了している。今は、刈り取った麦の貯蔵段階だ。
「この辺ではJAいわみざわという農協が、小麦の生産に熱心なんですよ」
と、北沢さんが連れて行ってくれたのが、JAいわみざわの集荷施設だった。ワンワンと機械がぶんまわされる音が響く中、事務所では小麦大好き職員である瀬尾さんと西飯(にしい)さんが待っていてくれた。
そもそもこの旅の大きな動機が、「きたほなみ」という、新しい小麦品種について識りたいと思ったことである。きたほなみとはどんな粉なんだろう?
「小麦には、大きく分けると春まき品種と秋まき品種があります。だいたい、春播き品種はタンパクが多く、グルテンが強く、パン・中華麺用に向きます。「ハルユタカ」や「春よ恋い」などがそうですね。
これに対して、秋まき品種はタンパクがやや少なく、グルテンの弱い、うどんなどに向く小麦です。「きたほなみ」は、秋播き品種です。これまで、うどん向けの品種として栽培されていた「ホクシン」を代替するものとして期待されているわけです。」
ホクシンは有名な品種だが、うどんにした場合、黒ずんだような色になることが指摘されていた。
「このきたほなみは、ホクシンと比べると明らかに純白です。その上、ものすごいことに耐病性がホクシンより強く、収穫量も1~2割程度上回るのです。農家にとってはこれ以上のことはありません。我々も期待しています」
なるほど。
農家にとって最も重要なのは作りやすさである。病気に強いか、収量が多いかが品種選定のテーマとなる。しかも、うどんにした際に綺麗な純白が出るということで、さぬきうどんに使われているASW(←識らない人は検索してみてね)規格の小麦に迫るのではないか?という期待があるわけだ。
「ホクシンの黒っぽさは灰分(かいぶん)という要素が多いからでした。今回のきたほなみは、灰分の含有率が非常に低い。非常に特徴的です。味がどうなるのか、まだ私も食べていないのでわからないんですが、、、」
と西飯さんが言う。これは実に楽しみだ。ASWに迫るというと、さぬきうどんのお膝元である香川県の試験場がうどん用に育種した「さぬき夢2000」という品種が有名だ。僕もこの粉でうどんをいただいたことがあるが、ASWとさほど変わらない印象で、昨今の穀物高で今年度は引き合いが多かったようだ。
でも、うどんの種類はさぬきだけではない。全国にいろんな食感のうどんがある。その素となる小麦にバリエーションが、しかも国産麦のバリエーションがもっと合った方が、シーン全体が面白くなるではないか!
「うちの管内では、来年度からきたほなみに切り替えます。どうなるか楽しみですね。やまけんさん、このサンプルの麦はどうぞ持って帰ってください」
と、まだ精麦していない小麦をいただいたが、、、
これって、持ち帰って何か使えるんだろうか?
「いや、個人の自宅では全く使えないでしょうね(笑) 皮を剥いて麦芽をとって、粉を何段階かにわけて挽かなければ役に立ちません。石臼みたいなのがあれば、全粒粉として使ってもいいかもしれませんけど、、、やりませんね」
というように、小麦の世界は「製粉業者」なしには成り立たないらしい。
「でもねヤマケン、この麦にどれくらいグルテンが含まれてるかってのは、こうしたらわかるよ」
と言うのは、古くからの友で、この旅に同行してくれた岩崎農場のヒデノリ氏。やにわに、きたのほなみを手のひらに載せ、口の中に放り込む。
「このままくちゃくちゃ噛んで、唾を連続的に飲み込んで粒は残るようにすると、グルテンがまとまってガムみたいになるんだ。その量をみれば、この小麦のグルテンの量や性質がだいたいわかる。」
かなり荒い方法らしいか、そういうことだそうだ。僕もやってみた!
全粒のままの生の小麦をバクッと口に入れて噛みしめる。美味しいもんじゃない(笑)
ゴリゴリと歯で潰すようにしながら唾を貯めてキュッと飲み込む。その際に、麦の粒子は流れないように注意。
5分ほどこれを続けていると、、、口の中にガムのようなクチャクチャしたものが生成された!
汚くてごめんちゃい。
こんなのが口の中に生まれたのです。
「うん、量は多そうだね」
というが、比較対象がないから俺にはわからないよ~
ご存じだと思うが、グルテン量が多く、しかも強い性質でなければ、パンやパスタなどには向かない。日本ではあまりグルテンの強いものができなかったから、、、
「いや、そんなことないですよ! 日本の品種でも十分にパンやパスタができるものが生まれています。」
例えば秋まき小麦の「キタノカオリ」などはとてもグルテンの強い品種だそうだ。
、、、って、さっき昼食で食べたフェットチーネはキタノカオリじゃんか!?
しかも一緒についてきたパンの香り高さ、美味しさは半端じゃなかった。
日本の小麦って、品質いいんじゃない?
「そうですね、外麦と比べると落ちるといわれていた時期もありますが、いまでは差は拮抗してるんじゃないでしょうか」
という力強いお言葉。ぜひ、国産小麦のさらなる品質向上を目指していただきたいと思ったのである。
事務所の外では、大豆の集荷が始まっていた。
ものすごく種類の多い機械群。これを操縦するのもJA職員だ。
うぎゃー
みてるだけで頭が痛くなりそうである。
「うちの施設は大きい方ではありませんよ」
と笑われたが、そうなのかよぉ、、、圧倒されてしまった。
さてお世話になったお二人と、懇親の場に移動。
「近辺の農家さんにも声をかけておきましたので」
といっていたとおり、賑やかな会になったのである。
■旬菜ダイニング GONJI
北海道岩見沢市2条東1
0126-22-7681
北沢さんが、このあたりで醸されているワインを持参してくれた。
山崎ワイナリー。彼の超・お薦めとのことだったが、確かに丁寧に丹精されているなぁ、という のが伝わってくる味だった。
料理にはもちろん、岩見沢の食材と、小麦がたっぷり使われている!
キタノカオリのパン、やっぱり美味しい。
サンマを軽く燻製にしたモノを生ハムのように切って、サラダに。このサラダが、写真ではレタスに隠されているけど、 いろんな野菜が入っていて美味しい。もちろん道産野菜ばかりだ。
はい出てきましたフェットチーネ!
道産小麦の手打ちパスタは、きっとやわやわと柔らかいんだろうなと思ったら、 そんなことはなくて適度な弾力が生まれている!
「いや、道産小麦はコシがないなんてことはありません!粉によっては、それ一品種だけで麺を作ったら、硬すぎて喰えないっていうくらいのもありますよ!」
という。そうか、そうなのか、、、僕はいままで北海道産小麦を過小評価していたのだな、と思ってしまった。
ジューシーに焼き上げられた豚肉の下は、ジャガイモのニョッキ。チーズの薫りがふわっとして美味しかった。ほとんど全ての食材が道産。北海道は、食についてはすぐさま独立しても自給率100%以上で食べていける独立可能国家だ。素晴らしい。
それにしても、この席に集まってくれた農家のみなさん、皆若くそして自立した経営をしている人達ばかりだった。
小麦農家の片岡さん。しばらく前までJA職員だったそうだ。この片岡さんの父上が、小麦の「初冬播き栽培」という技術を開発した偉大な人だという。
初冬播きとは、本来は春播きの品種を、雪が降る少し前に播いてしまい、雪の下でジッと越冬させる方法だ。こうすると、融雪後すぐに成長が始めることができ、生育期間が長くなり、収穫量が安定するという。ちなみに片岡さんの小麦製品は、札幌駅前の大丸の中でも販売コーナーがあるらしい。
渡辺さんは、先に「札幌黄」というタマネギの名品種を紹介したが、その栽培をしている張本人だ。80Haもの大規模で、タマネギと小麦、野菜の輪作をしている。輪作体系のなかにクローバーを入れて緑肥にしているのが、彼のスタイルらしい。今度ゆっくり書くが、送っていただいた札幌黄、非常に旨い品種である!
手前が、新規就農数年目の野見山さん。なんと九州からこちらに入植してきたという。北海道といえば、大規模農業かとおもいきや、なんと彼は多品種栽培の野菜販売で頑張っている。こちらではけっこう珍しいスタイル。頑張っていただきたい!
そしてさきほどまで対応していただいたJAいわみざわの瀬尾さんは、北海道フードマイスターという地域検定に見事合格した方だ。この北海道フードマイスター検定の教科書がなかなか充実していて、道内で獲れる農産物や魚介、肉類などを細かく解説している。帰りの千歳空港の書店で見つけて僕も買いたかったのだが、荷物が多すぎたのであえなく断念。それにしても瀬尾さん、いつも岩見沢の食材の売り込み、用途開発に余念がない。この店のシェフと仲良くタッグを組んでいるのも瀬尾さんなのだ。
西飯さんは「米穀部」という所属で、文字通り穀物専門だ。さきほど観た圧倒的な機械類を動かし、農家の収穫した穀物を安定した環境で貯蔵する。そうした装置産業的な側面に加え、 販売するという商行為もしていかなければならない。JAは大がかりな装置企業であり、商社なのである。
ちなみに、おどろいたことに、西飯さんの娘さんが今、僕の母校(高校)に通っているという!
「まじですか!」
「私も、やまけんさんが先輩だって北沢さんに聴いて驚いたんですよ、、、」
世界は不思議な縁で繋がっている。
そして、我が友・イワサキ氏。今は高糖度トマトがメインだが、彼にまた紅肉メロンを作ってもらう日が来ることを、願ってやまない。
さんざん話し、店を出ると、雪が降っていた。これが札幌・岩見沢の初雪だという。
麦を巡る物語は、みえるようでまだみえない。明日はJAカレッジという、農協が運営する学校にて講演。宿でベッドに入ると、もう暖房が入れられていた。ここはやっぱり北海道だ、、、
(つづく)
札幌黄を作っているという農家、渡辺さんに会った。これについてはまた詳しく書こう。これから日帰り福井出張なので、また帰ってから、、、

いや、もう小麦に関する考え方が根本的にひっくり返ってしまった。国内産小麦は佳い。観念的に、地産地消に資するからよいというのではなく、品質的に断然いいじゃないかということだ。眼を開かせてくれた皆さんに感謝したい。
東京ではまだ、室内ではTシャツを着るような感じだったので、「ダウンジャケットもってこうかな、どうしようかな」と言っていたのだが、、、持って行って佳かった!
札幌周辺では今年初雪を迎えることとなった。
ことの発端は、北海道の農協連合であるホクレンの、岩見沢支所に勤める北沢さんという方からメールをもらったことだ。
今年の1月~6月一杯まで、 日本農業新聞の小説欄にエッセイを毎日連載していたのだけど、そこで「農協はまったく女性が活躍できていない。農産物を買ってくれるのは圧倒的に女性なんだから、これじゃダメだ」という話しを書いた翌日、それこそ全国から「そうなんですよ!」というご賛同メールをいただいた。おおむね女性からだったのだけども、その中で一通だけ男性から「全くその通り。そこで、我々はこういう取組をしています」というメールをいただいた。それが、北沢さんだった。
「その話はともかく、こちらでは新品種の小麦を試験中です。いままでの国産小麦と違って、美味しくて純白、コシのあるうどんが作れる小麦なんですよ。」
というくだりに、ぼくが反応しちゃったのである! それ、みたい、観たい~!
よくしたもので、その前後に、以前書いたラーメンサラダの「ラーサラ三郎」を商品化した、望月製麺所の泉田さんと知り合い、道南の伊達市での講演に誘っていただいた。それに重ねて、北海道のJAが経営する学校組織「JAカレッジ」からも、全道の農協役員さんに対する講義の依頼をいただいた。
よし、まとまった期間とって北海道に行くぜ! と相成ったのである。
「まずお昼ご飯食べましょう。「パストラル」という店がありまして、ここではご自宅の野菜や、道産小麦のパスタを食べられるんですよ。」
おっと 北沢さん、W-ZERO3esを取り出した! まじかよ!
ビックリしたことに札幌周辺や岩見沢といった地域では、完璧にウィルコムのPHSが使える。「畑のあしあと for W-ZERO3」を使ってくれる農家さん、いないかなぁ。
■レストラン パストラル
〒069-0373
北海道岩見沢市幌向南3条4丁目297番地
TEL/FAX 0126-35-9266
営業時間:LUNCH TIME 11:30-14:00
DINNER TIME 17:30-21:00
Last Order 20:30
定休日:水曜日・第3火曜日
道々話しをしていて、北沢さんとは実に不思議な縁があったということがわかる。まず、彼のパートナーは、なんと僕の高校時代の母校である自由の森学園の2期下の後輩なのである。そしてウィルコム使い、それもスマートフォン・W-ZERO3であること。最後に、重度のカメラ好きだということ! もちろん彼の方が筋金入りで、デジタルは使わず銀塩カメラのユーザであり、コレクターでもあるのだ。車の中での話題はほぼそちらに傾倒してしまった!
それにしてもこのパストラル、実に好感のもてる店だった。自宅の農園で収穫した野菜や、岩見沢周辺の小麦を使用したパスタを食べることが出来る。しかも、関東基準で考えると、とてもお安い、、、
野菜の一つ一つにきちんと味がある。濃深紅のビーツ、風味たっぷりでした。
このパン、全粒粉の旨そうなテクスチャだが、キタノカオリという北海道産小麦100%だ。 名前の通りに実に芳醇な薫りがする!極めて美味しいパンだった!
もちろんパスタも道産小麦使用だ。岩見沢産キタノカオリで打ったフェットチーネ。適度なコシがあり、麦の風味をきっちりと味わうことが出来る。
それにしても、、、旨い!
フェットチーネはどちらかというと無難な、優しい味のソースでまったり食べるものと思っていたけど、この店のパスタは余計な隙がない。柔らかめの野菜中心のソースだけども、優しいだけじゃなく芯の通った味がする。道産小麦のパスタというと柔らかな印象だが、そんなことはない、きっちり主張が入っているのだ。
ちなみに、この店は柔らかだがしっかりした自然光が入るので、フラッシュを使わず撮影。久々に自然光で納得いく写真を撮ったなぁ、、、
「じゃあ、JA岩見沢で、小麦と対面しましょう!」
(つづく)
山形県の須藤さんから、大好きな薄皮丸茄子の漬物が届いた。ご馳走になります!
その丸茄子の漬物の瓶 二本をいれた箱に、クッション材と一緒に食用菊が一杯に詰められていた。漬物を出荷している佐藤さんのサービスらしい。
嬉しい、、、
食用菊は、山形県内では日常的に食べられているけれども、関東ではよほどのことがない限り手に取る人がいない。和食の料理教室にでも行かなければ、若い女性が買い求めることは少ないだろう。
しかしこれほど美味しいものもそう無いのではないか、と思う。食用菊には黄色と紫があるが、今回は紫(というよりピンクか)。おそらく、山形で「もってのほか」と呼ばれる品種だと思う。
なんで「もってのほか」なのか、、、あまりに有名な逸話だが、山形では昔から菊が好まれていた。しかし、菊と言えば、、、菊の御紋! それを食べるとはもってのほかである、という話しだ。
すぐにシナッとなってしまうので、大量の菊をすぐに茹でる。軸を持ち、ガクの部分から花びらをむしる。全部の花から花びらをとるのは結構時間がかかるのだけど、ここは根気強くやりきる。
花びらがザル一杯になったら、鍋に湯を沸かし、お酢を軽く一ふりまぜて菊を入れる。茹でるというより湯通しするという感じで、サッサッサと湯に全体をつけて、冷水にとってすすぐ。
キュッと水気を絞って、甘酢などで和える。それだけだ。
世にも美しい食べ物ではないか!
だって花だよ!? サフランや紅花も、こんなふうに花びらを主役として食べるワケじゃない。こんなに素晴らしい食べ物って、そうそう無いと思う。
口に入れて歯を立てると、サックリという食感と、クンナリという食感が混ざり合ったような、絶妙な色気のある歯触りがする。そして、ほのかに立ち上る菊の香り。ガクをとっているからか、菊の花から漂うあの強い芳香は感じない。ただただ、ほのかに美しい薫りが感じられるだけだ。そして、その薫りが味覚を誘導しているのかもしれないが、気品のある甘さが続く。甘酢のように酸味が少し足されていると、菊が持っている薫りと甘さにちょうどマッチする。
そういえば、山形・庄内のアル・ケッチァーノの奥田シェフは、山形在来作物研究会の懇親会で、この食用菊を鯖の切り身をソテー(またはグリル)したものに乗せていた。
これも旨かったなぁ、、、
まだ、食用菊を食べたことがないという人には、ぜひお勧めしたい。たべぬは一生の後悔ですぞ、、、
以前にも書いたと思うけど、いま、満足度が最も高い蕎麦は山形の蕎麦だ。技術的な問題はどうだからしらないが、山形県で食べる蕎麦は日本のどこで食べるよりも、食後感が素晴らしい。そのポイントは、そばつゆにあると思う。東京ではそばつゆは濃いめだが、山形ではたいがいの店が、蕎麦をずっぽり漬けて食べて、それでちょうどよい濃度に設定されていることが多い。蕎麦の旨さに加えて、ダシをけちらぬその姿勢やよし!山形にいけば、なにはなくとも蕎麦を食べる。それはそういう理由なのである。
で、某日、米の新品種「山形97号」の正式名称を検討するために山形に向かった。この日の早朝はNHK生活ホットモーニングという番組に出演したので、それが終了してからダッシュで東京駅にいき、山形新幹線に飛び乗った。
米沢を超えて、上山温泉に至る途中の風景が、実にダイナミックで大好きだ。
山になんだかよくわからないものが覆い被さっているのは、山肌に植えられたブドウ(デラウェア)の雨よけハウスだ。
この辺から、小さな田圃が点々と続く。春になったらこのあたりをレンタカーで、心ゆくまで写真を撮りながら移動してみたいと思っている。
さて、会議が終わり、山形県庁の農林水産課・芳賀さんと一戸さんとそば屋巡りである。
■蝋燭庵(あかしあん)
山形県山形市大字新山161
023-629-2134
とにかくこの店、隠れそば屋のごとくにわかりにくい場所にあるが、直下を川が流れており、素晴らしい景観である。晴天の日にきたら最高だろうなぁ。
僕を山形そば好きの道に引き入れた張本人達が、この芳賀さんと一戸さんだ。一戸さん(右)はそれに加えて、 僕を「まあ・どんな会」に引き合わせてくれた恩人でもある。
いつの間にか一戸さんは折り紙の達人になっていた、、、(笑)
幸いなことに新そばが入荷しているということだ。ここは一発、どかんと板そば(3人前)2100円を注文。
さっそくなにもつけずに数本すすってみる。
「!」
芳賀さんと僕が無言で見合う。 実に実に素晴らしい、そばの強い香り!
程よい硬さに引き締まったそばを噛みしめると、特有の香りがほどけた後から、実に甘い汁がにじみ出してくる。うーん、これは最高だね!
「香りが強いね。もしかして粉は”でわかおり”かな?」
「あ、今日はキタワセだそうですよ」
「そうかぁ、キタワセでも新そばはこんなに香りが味が強いんだな」
そば湯も濃度たかく、これに自家製の梅干しを落として呑むというスタイル。
この梅干し入りそば湯が実に佳い。酸味で口の中が引き締まる。いや、堪能いたしました。
しかし、3人前と書いてはいるけれども、正直なところ僕はもう一枚食える。いや、時間さえあれば食いたかった!もう少し盛りが佳くてもいいぞぉ。
この後、芳賀さんのお住まい近くの農家レストラン「エルベ」にて、これまた懐かしいお顔、須藤さんと再開!
ピザをいただきながら、僕が山形県の方々といろいろ関わりをもたせていただいた2003年あたりのことを回想する。うーん、前の会社にいた頃だ。
あのときと今とでは、状況があまりにも違う。けど、やっていることやマインドはあまり変わっていないように思う。
山形の皆さん、これからもどうぞよろしくお願いします。芳賀さん、いつもご案内いただいてありがとうございます!ご馳走様でした!
先日うかがった石川・金沢の講演では、実にじつに意欲的な農家さんや農業法人の人達が集まっていた。圧倒的にコメが多いけれども、伝統野菜として知名度の高い加賀野菜を生産する農家さんや、面積は小さいながらも有機栽培で、直売メインで売り切っている人など、なかなかに興味深い顔ぶれ。講演後の質問では、「短角牛が未来的って言うけど、30年ほど前に実験的に導入して、評価されなかったよ」という人まででてきた。講演はつたなくて申し訳なかったが、他の地域より質問も多く、積極的な会となってよかったです。
そのアグリファンド石川の人達から、素晴らしき食材群が!
本当はもっとたくさん、、、なのだけど、納めきれないのでこの辺で。すでに封を開けて食べちゃっているのもある。
とくに、無農薬で野菜を栽培して、漬物なども作っている源さんシリーズは食べちゃった!掲載できずゴメン!
■風来 源さんの無農薬野菜など
http://www.fuurai.jp/
かぶら寿司で過去数回掲載させていただいた「六星」さんもだ。
■六星
http://rokusei.se.shopserve.jp/
かぶら寿司といえばこちらも有名。ぶった農産さん。佛田さんご無沙汰でした。
■ぶった農産
http://www.butta.co.jp/
そして、アグリファンド石川の長である、林さん。
■23世紀型お笑い系百姓 林さん
http://www.hayashisanchi.co.jp/
お笑い系農家と自称する林さん、実にいい味である。ちなみに写真が趣味らしく、移動中、ほとんど写真の質問ばかりされていました(笑)
あっと他の情報、家に帰らないとわからない、、、スミマセン順次掲載します。
ところで、林さんが「おひさまの味がすると思います」との言葉と共に、天日干しの「ひとめぼれ」を入れてくれていた。
うーん
旨い!
新米はどこのをいただいても美味しいと思うけど、天日干しはやっぱり格別の味です。
林さん、どうもご馳走様でした。
この白飯に、源さんが送ってくれたヘシコ(サバのぬか漬け)をのせていただく。
ヘシコ(こんか漬けとも言う)は鮭のつまみに最高だけど、僕はご飯の友としても最高だと思う。丹後の宮津では、これをにぎり寿司にするところがあって、これがまた、堪らなく旨い。ぬかによって醗酵した鯖の身の旨さ、しょっぱさ、、、もう、これだけで何杯でも飯を食えてしまうのである。
大ご馳走でした。アグリファンド石川のみなさん、ありがとうございました!