やまけんの出張食い倒れ日記

讃岐の食の旅は、地元のエイジングブースター遣い手である小川翼シェフ率いるイタリアンの「アラドーラ」にて怒濤の会食! そこで判明したこと、なんとエイジングブースターはお酒の熟成も進めるようなのだ!

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ところで、香川県にはこんなこんもりした形の山が多い。

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古代人が残したピラミッドなんじゃないか伝説みたいなのもあるけど、実は土質に関わる理由でこうなっているのだと聞いたが、本当でしょうか。ワクワク(笑)

その前後に昼食。

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それはもううどんになりますね。すみません、わたしはモリモリでいきます。タケノコ天とちくわ天のせ冷や、おでん豆腐スジ肉、とり天いなり寿司。

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さて、讃岐の食の旅、以前に書いた金時ニンジンの畑へ行ってました。

■正月食材といえば、香川県の金時ニンジン!煮物もいいけど、jitsuhaキンピラが最高だよ!タップリの太白胡麻油で、透明な脂に紅色がしみ出るくらいまでじっくり炒めて塩するだけで、ビックリの美味しさに!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2019/12/30000.html

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こうして食の旅は仕上げに。高松市の繁華街はアーケード!

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アルベッキオ・ドゥオモを初めて訪れたのは2018年10月の終わり頃。

■香川の高松に絶品の郷土イタリアンがあるとは!アルヴェッキオ・ドゥオモで食べた「香川本鷹」練り込みパスタの旨さ・オリジナルさに驚き喜びを感じた!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2018/10/29703.html

シェフを務める小川翼くんがそのとき二号店の話をしていたのだが、今回ようやく行ける。それがアラドーラだ。

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Antico Forno Aladora アンティコ フォルノ アラドーラ
760-0045 香川県 高松市
香川県高松市古馬場町1-2中村ビル2F
087-802-5432

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この日はどうやら貸切にしてくれました!

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アルベッキオ・ドゥオモには店内に石窯があってピッツァをいただけるのだが、この店にもちゃんと窯がしつらえてあった!

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この店にはフレンチ出身の仲塚元秋シェフが就任。フレンチやってた人がイタリアンに挑むと、はまる人ははまるし、はまらないひとはフレンチをひきずってしまうこともある。ぜひハマってちょうだいね!

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お薦め上手なソムリエ氏のおかげで楽しく乾杯から。

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さて、この旅はエイジングブースターという機械のテスト機をモニタ使用してくれているシェフたちとまわっているのだけれども、ここでひとつ、重要な示唆がある。

四国計測工業というおかたい会社が生み出した、熟成を促進する機械であるエイジングブースター。

■エイジングブースターという、食材の熟成を促進する装置がスゴい!誰も考えつかなかった原理でお肉のみならず、生ハムや魚や果実などを、本当の意味で「熟成促進」させる!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2019/10/29941.html

この機械にいろんな食材をいれて熟成促進の実験をしてきたわけだ。

前回書いた、福島県のフレンチレストランHAGIでは、肉やシャルキュトリ、魚といった、主にたんぱく質と脂質で構成された食材の熟成がとてもよく進むということがわかった。

■福島県いわき市の食材伝道師にして、エイジング・ブースターの伝道師。HAGIフランス料理店の萩シェフの心と技術のこもった料理に脱帽するしかない!そしてエイジングブーストした食材でもっとも感動したのは、意外なものだった!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2020/01/30010.html

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そして、湯葉料理を食べてびっくり、そうか湯葉だってたんぱく質だもんね、と納得したわけだ。熟成を促進する機構があるということは、ほんとうに幅広い食材の食味を改善することができる、それもタイムマシンを使ったかのように短時間で効果を得ることができるというわけだ。

しかしそこにもうひとつすごい熟成対象があったのだ。

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そう、お酒である。じつは早い段階からこの可能性も示唆されていたのだけれども、「まあまあ、どうだろうね、マイクロ波を酒にあてるってのは」と及び腰だった部分がある。でも、シェフはやっちゃうのです。結論としてお酒の熟成は大幅に促進されます。ビックリするほど!

なんでいままで書かなかったかというと、重大な事実なので、特許申請をやっておかないとフォローされてしまうから。先日、無事に手続きが終了したらしいので、やっと書くことができます。

さて、酒はもうおいしくなるのがわかってるので、ここではトウモロコシポタージュのエイジングブーストしたのとしてないののテイスティング。

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口当たりのまろやかさが大きく変わります。官能評価試験をすればほぼみなその差を感じるでしょう。

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小川シェフが、出入りの魚屋さんにお願いしてスペシャルなものを入手してくれたウツボと瀬戸内タイ! どちらも軽い塩うち後オイルを塗って 1日弱のエージングブーストをかけたもの(小川翼調理)。

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肉厚で、皮のプルプルねっちり感がすごい。

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しかも、鮮度が高いのにもかかわらず旨みが引き出されている。

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鮮度が良く食感はコリッとしていても旨みが生成されていないというものはあまりおいしいと感じないものだが、このウツボ、タイはしっかり旨みを感じる。エイジングブーストの成果でしょう。文句なしの旨さです。

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お次はSANUKISから運ばれた、香川のおいしい野菜のサラダ。野菜の上にはコンソメのジュレが乗っているが、このコンソメは地元・香川が誇るオリーブ牛のもも肉を3日間、風を当てながらエージングブーストをかけたものからとったもの。ちなみに、コンソメは仲塚シェフの調理!

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なるほど、コンソメにかけるには見た目や色合いを気にせず、旨みがとにかく引き出されていることが大事。ただし、劣化し腐ってしまってはダメ。それを、エイジングブースターならば、腐らせずにすみやかにたんぱく質分解が進むので、コンソメ用の素材をブーストかけるというのはとてもいい手法かもしれない!

さて、お次は立派な伊勢エビ!

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伊勢海老は芯温10度で半日エージングをかけて、焼く前に芯温を20度まで上げてから、ピッツァ釜で焼いたものだ。たしかに、半割りになった伊勢エビの尾肉の表面、水分が切れていて、テカッとしている。これもエイジングブースターの作用だ!

しかもとても面白い小川君の使い方をおしえてくれた。

「僕は、熟成で味をよくするためだけではなくて、店のオペレーションを考えて、素材の芯温を適度に上げるということもエイジングブースターのメリットだと考えてるんです。冷蔵庫でキンキンに冷えてしまった素材を火にかけても、中に火が通るまで時間がかかり、その間に表面に火が入りすぎになってしまう場面が多々あります。でも、エイジングブースターは素材の表面を冷やしながら芯温を上げることができる。それならば、いっそ調理の一環として芯温をあげてみようと。」

なるほど!

熟成のためだけではなく、芯温のコントロールをして、すみやかにオーダーにこたえることができるための使い方なのだ。

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その成果がこれ! うわーーーーーーー なんて美しい!

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芯温があらかじめある程度まで上がっているから、表面をピッツァ窯の高温で瞬間的に焼けば供せるというわけだ。その結果、このように芯の部分はやわやわ、レア目でとろけそう、まわりは絶妙に火が入っているといういい火入れが実現している!

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いや、素晴らしいね! ちなみに、魚介類をこのようにブーストする際には、表面の乾燥を防ぐため、オイルを塗るかオイルやマリネ液に浸しておくことが有効だそうだ。彼は白身魚の切り身などはタッパーでマリネしながらエイジングブースターにかけていた。

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調理場をのぞいてみると、、、

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麺だ!

「冷製パスタは北海道産鮭の冷製パスタです。この皿では手打ちのタリオリーニの記事と、塩を打った鮭をエイジングブーストしています。パスタも鮭も美味しさが増しています。」(小川シェフ)

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なるほどなるほどなるほど!!!!!!!

美麗でおいしい!

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冷製パスタは冷たさで味わいが舌にあまり感じられず、それもあってキャビアやフルーツトマトなど味の濃いソースが必要になるものだが、この鮭のパスタはしっかり美味しさを感じることが出来る。

ここで、エイジングブースター関係者、新たにワインのエイジングブーストの途中経過をみながらあーだこーだ。

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そうこうしているうちに今度はピッツァ!

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「生地は手練りした後、エイジングブースターで芯温10度で6時間半熟成させ、そのあとに玉どりして次の日に焼きました。通常は手練り後、1週間冷蔵庫で低温熟成後、玉どりをして焼きます。エイジングブースターを使用すると、1週間寝かせないでも記事がおいしく仕上がります!」

なお、この生地を仕込んだのは若手ホープの入江聡美ちゃん、仕上げをしてピッツァ窯で焼いてくれたのは小川シェフの親友、いわき市のHAGIにも一緒にいった森永勝君!

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いやこのピッツァ最高においしい! 考えてみればアルベッキオ・ドゥオモもアラドーラも、地元ではどちらかといえばピッツェリアとして有名なのだった。読者の皆さんにも、店に行くならピッツァをミニサイズでも焼いてくれるので、食べてみて欲しい。低温熟成生地の、本当においしいピッツァを楽しめる。

その後もいろいろ試しつつ、、、

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セコンドの肉をしとめたハンターくんがやってきました。

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彼は山でイノシシやシカを撃ちながら、肉への処理もしているという。

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そのイノシシ肉は、ヒタヒタになるまでオイルに溺れさせ、芯温10度で4日かけてエイジングブースト。

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うん、この肉の処理に関してはまだまだ課題があるけど、ブースターの意義は感じる。仕留めた後の処理と熟成、そしてしあげのブースターの連携の理想形を追求して欲しい!

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いや、おなかいっぱ、、、あれ? そういや今日、アレ食べてないんじゃなかった!?

小川君、だめでしょー、俺が感動したアノ料理、作ってよ!

「えっ マジですか? やべっ今日はこっちの店では準備していなくて、、、いいや、あるものでなんとかやります!」

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そう、小川翼といえばシグネチャーディッシュはこれでしょ!?

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瀬戸内産貝類の岩礁風(スコーリオ)本鷹練り込みパスタ!

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いきなりだったから、貝はアサリのみ、そして旨み補強のためか白子が入っているけど、これがまたうまい!

ちなみに香川本鷹という在来トウガラシのパウダーを練り込んだこの名物パスタ(というかうどん)なのだが、残念なことに製造元が閉業することになってしまったという。もう食べることができない!

どこか麺業さんでこれを継いでくれるところがないものか、、、

ドルチェがまた美しいモンブラン!

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いや、最高に楽しみましたねぇ、、、

シェフ達も快心の笑みで集合!

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そして卓を囲んだみんなで。

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エイジングブースターを使うと、こんなに食材の美味しさを拡張することができるということを確認しながらの食事。エイジングブースターについてはまたじっくり書いていこうと思う。

四国計測工業のみなさん、フレンチHAGIのお三方、そしてアルベッキオ・ドゥオモ、アラドーラのみなさん、ありがとうございました!