やまけんの出張食い倒れ日記

こういうときは自宅でこもってライティング撮影! 入手困難になってしまったNissinのアンブレラホルダー「フリーチルター FT-01」を手に入れたぜ!よく考えられ、よくできた小型ストロボ用ホルダーの登場だ。

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志村けんさん RIP。ヒゲダンスのあのサウンドと、思わず笑っちゃう動きは、今から思えば無国籍ノンジャンルなパフォーマンスでした。

首都がロックアウトしそうだとかなんだとか、いろいろな情報が飛び交っていて、これこそが情報社会というものなのだなと思うこの頃。外出が推奨されないのだから家にいるしかありません。家の中で写真を撮ろうとすると、光が足りません!ということで、自宅でライティングです。

そもそもわたしは仕事柄、自宅にも全国からいろんな食べ物が届いてしまうため、理想的な撮影環境を構築している会社だけではなく自宅にも撮影環境を作らねばなりません。ですから、自分の部屋には会社と同じ東洋リビング製の防湿庫を置いており、なんらかのカメラで撮影できる状態にしてあります。

でもね、重要なのはライティングなのですよ。最低限、トランスルーセントのアンブレラ。できればソフトボックスで撮影したいもの。いや、トレペもアートレもありますが、さすがに自宅ではそこまでやりません。ただ、ソフトボックスはサイズ違いで3種は常備してあります。スタンドは6本くらいかな。

この時に重要なのはフラッシュ。会社では光量の大きなものを使用しますが、自宅ではクリップオンストロボと呼ばれる、カメラの上に装着するタイプを使用することが多いです。それをスタンドに装着し、またアンブレラやソフトボックスを使用する場合に必要になるのが、アンブレラホルダーというもの。

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もっとあるんですが、とりあえずこんな感じで。あ、数えてみたらアンブレラホルダーだけで12個持ってました(笑)買ったのをそのまま使ったり、先っぽにつけるホルダーに違うものを持って来てアッセンブルしたり。

このアンブレラホルダーにも善し悪しがあります。よくやってしまうのが、フラッシュを装着する部分の固定方式に問題があって、撮影中や撤去時に「ぐちゃっ」とフラッシュを落としてしまうこと。これ、クリップオンでライティングをする人あるあるです。

かといって、ガッチリした構造のものを使用するとすっげー重いのです。クリップオンを使用する意味は、モノブロックと呼ばれる少し大きめのフラッシュを使わなくて済むからなのに、ホルダーで重くなるのはちょっとね、、、

そんな人のために、純然たる日本のフラッシュメーカーであるニッシンジャパンさんが投入した新製品がこのフリーチルター FT-01。

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これがねぇ、ほんとにいま手に入りません。中野のフジヤカメラ用品店にわざわざ行ったのに「あ、ないんですよ、、、」って。あー 電車賃が!

しかし、蛇の道はヘビです。ニッシンジャパンの製品を販売する店はいくつかあるのですが、ネット系はすべて×。ということは、実店舗を持っているところなら在庫があるかもしれない!? じつはニッシンジャパン製品の販売店の一つが、宮崎県から超オリジナルな製品を世に問うている「よしみカメラ」さんだ。

■よしみカメラ http://www.443c.com/

上の写真で社長が手にしているのは、クリップオンストロボに着けられる小型ディフューザー「でんでんディフューザー」。これ、実際に愛用してます。ていうか、出張先に持っていくド定番の製品。使い潰してすでに2つ目です。オーロラ社とか中国製の安売りされてるのも買ってみたけど、色温度と形状の安定性からこのでんでんディフューザーが一番!

「一木社長、あの、ニッシンのフリーチルター手に入りませんか?できれば二つほど、、、」

「ちょっと待ってて下さいね~! なんとか一つだけ確保できました。もうしばらく手に入りません。」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

さすが一木社長!ありがとうございます!

さて、そういうわけで手に入ったフリーチルター。テイクから購入してカスタマイズしたのとかと並べてみます。

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大きく違うのは、フリーチルターはボールヘッドを採用して、上下左右自由自在に動く構造であること。通常、アンブレラホルダーは上下動しかできないかみ合わせ式の機構を持っている。クリップオンストロボは軽いけど、アンブレラやソフトボックスのサイズによってはけっこうな重量になる。それを支える構造としては、ガッチリ固定できる方がいいからですね。

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さて、実測すると製品仕様に書かれている170gピッタリ。

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こちらの愛用しているカスタマイズ型ホルダーは、、、あれっ 148gだ!?

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もう少しシンプルなやつだと、138g。

あれれ、フリーチルターは、重量だけでみると他の製品よりも重いようだ。まあ、たった20~30gですが。

でもね、使ってみて納得なんですよ。

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このフリーチルターを使用する際に推奨されるのが、おなじニッシンジャパンから発売されている超軽量カーボン製のスーパーライトスタンドLS-50Cだ。その他にも二種、ライトスタンドが出てるけど、僕は発売と同時に2本買って愛用しています。

このライトスタンド、先っぽのネジが二種類使い分けられる構造になっている。細ネジをくるくる回すと、、、

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ご覧のように太ネジがでてくる。

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じつはフリーチルターの中を覗いてみると、、、

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この太ネジにあわせたネジ溝がきってある!そこで、スタンド先端にフリーチルターを差し込んで回すと、、、

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じゃじゃーん! 見事に、一切の緩みなく、あたかも「最初からわたしたち、ひっついてますけどなにか!?」というたたずまいに落ち着くのだ!

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この製品、使ってみなければわからないのが、このボールヘッドの締め付けで、どれくらいの荷重を支えることができるか。

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フラッシュを装着してみようと思いますが、それにしても丁寧な造り。

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シュー部分はコールドシューといって、金属接点がないものです。昔の製品には、ストロボのシューと設置する部分が金属で、通電しちゃって意味なく光ったりすることがよくあったんですよ。

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出張のお供は、GODOXのV350。もっと安い製品にTT350がありますが、お勧めしません。TTシリーズはエネループなど単三電池で運用し、Vシリーズは専用のリチウムイオンバッテリで運用。あのですね、リチウムイオンのパワーと持続力、単三電池の比較になりません。Vシリーズ二灯持っていけば、かなりのシーンに対応できますよ。いまどき光量が小さなフラッシュでも、ISO1000くらいまで上げても問題ないのでね(もちろんその辺は撮影の内容にもよりますが)。

上の写真で僕がつまんでいる部分、これなにかな?と思ったら、、、

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ストッパーですね。先に述べた、シューの締め付けが甘くて、何かの拍子にフラッシュを落としてしまうのを防止する機構ですよ。素晴らしい!

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そのシューの下にある穴にアンブレラを刺していきます。

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これもまたくせ者で、世の中にはアンブレラのシャフトの規格がいくつかあって、太めのシャフトが入らないアンブレラホルダーもあるんですよ。過去ログご参照。でも、このフリーチルターの穴は10mmでも対応できますね。

■ご注意!便利なはずのラストライト社の折りたたみ式アンブレラ、どこみてもシャフトが8mmと書かれているけど、買ってみたら10mm径だよ!日本の多くのアンブレラホルダーで使えないよーん!
https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2017/08/21836.html
※この記事掲載してしばらくして、表記が10mmに修正されました。

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この程度の重量なら楽勝で、キュッと締まり固定できます。ではテスト発光!

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いいですね、キレイに光が回ります。

ではもっと思いソフトボックスを。出張撮影で考えるなら、現実的なのはSD写真工業の80×80ソフトボックスでしょう!

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よっこらせ

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見事がっちり固定できました!

では、テスト撮影!

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これ、手前のフリーチルターと左のセンサークリーニングキット以外は、よしみカメラさんのオリジナル製品群です!

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これ、スゴいんですよ。音モアと名づけられた、ヘッドフォンのようにかけて、集音器! そう、むちゃくちゃアナログですが、耳の横に手をあてて「ん?」とするのより強い効果で、電気的な増幅をまったくせずとも音がよく聞こえるようになるという製品!

■音モア http://www.443c.com/product/otomore/otomore.html

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我が社の守り神いわく、「おおっ やまけんちゃんこれよく聞こえるよ~!」と!

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こちらの製品は、マカロンという、スマホなどでの自撮り撮影用のライトなのだけど、これがすごい。スマホのレンズ部分にクリップのように挟むと、リングライトのように撮影できるというものだ。上の写真も発光してるのわかりますかね?こちらは白熱灯の色の光り。

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しかも裏側は手鏡になっていて、これで自分のみだしなみをチェックできる!

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しかも、手鏡部分のまわりにもライトがついていて、こちらは蛍光灯色の光り。これはまだ正式発売していないみたい。欲しい人、お待ちください。

いや、よしみカメラの製品、ホントに誰が思いつくのかと思うものばかり。いや、おそらく一木社長が考えてるけどね!

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いいですね、フリーチルターFT-01。とにかく、スタンドとアンブレラホルダー間の固定がガッチリしていてぐらつかないこと。そして、コールドシューからフラッシュが落下しない対策がなされていること。ボールヘッドが自由自在に動き、そこそこの重量を固定できること。

これらをはっきりと確認しました。

あとはね、コロナ問題もあって製造がストップしていると思うんだけど、最低でももう一つ欲しいです。はやく正常化されて、次回ロットが手に入ることを祈っています。

あ、ひとつだけ困ったことがあります。

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細ネジアダプター部を無くしちゃいそうなんですよ、、、これはこれで大事なパーツなので、困っちゃうんですよね、、、

■ニッシンデジタル フリーチルター FT-01
https://www.nissin-japan.com/product/ft-01/