やまけんの出張食い倒れ日記

インドネシアのカカオ生産者を叱咤激励したら「お前が買ってくれるんだろ!?」と詰め寄られ、数百キロのカカオを輸入し販売しなければならなくなった男、吉野慶一君。奇跡のチョコレートメーカー Dari K 始まりの物語が実に素晴らしい!


今月号の専門料理は「シェフ達が今、注目していること。世界のトップシェフや日本の20名のシェフが今まさに気になっていることがわかります。



なんと最近は動画広告もあるんだな。

 

で、僕の連載「やまけんが聞く!」でお話を伺ったのは、、、


チョコレートメーカーであるDari K(ダリケーと読みます)の吉野慶一さん!

いやもうね、ここ最近でお会いした中でも、飛び抜けてナイスな人です。

ネットで彼の経歴を調べれば概略は出てくるけど、多くは「モルガン&スタンレーからヘッジファンドのアナリストに。金融業界で大成功を収めるも、インドネシアのカカオと出会い、フェアトレードチョコレートメーカーを設立」みたいな感じだ。でも、じっさいにはそれだけじゃ語れない、強い必然性のある物語が、彼の経歴の背景にあった。

「こんなところまでお話ししたの、初めてですよ」

と吉野さんに言われるほど濃密な物語を4Pにギュッと圧縮したので、ぜひ対談ページをお読み下さい。きっとあなたもDari Kのチョコレートを食べたくなること間違いなし!

ちなみに、東京駅丸ノ内北口から徒歩1分、丸ノ内オアゾ一階にDari Kの直営店ができたのをご存じだろうか。




じつはインタビューを実施したのは、この店舗のプレス発表会の当日の朝!

「このお店に入る一般の方で一番最初がやまけんさんになりました。」と言われてちょっと嬉しい(笑) インタビュー終了後、多くのプレスの方がいらっしゃって、会が始まった。


この店では、店内製造したフレッシュなチョコレートトリュフを購入することができる。



のだが、この店の最大の売りはなにかというと、、、おそらく世界で一番といっていいほどに鮮度の高いカカオペーストをつかったカカオラテを飲めること!


鮮度といっても、カカオの収穫からの鮮度ではない。カカオ豆は通常、乾燥したものが来るからね。鮮度というのは、そのカカオ豆をペーストに加工してすぐに飲めるという意味での鮮度なのだ。


この機械、上から入れた何かを抽出摺るマシーン、とみえるだろう。その通りなのだが、これがDari Kの素晴らしい発明、カカオグラインダーという機械だ。

ここに、焙煎したカカオ豆をいれてスイッチオン。


すると、1分ほどしてからビュロロロォ~と、カカオペーストが出てくる!


へえええ、珍しいね、で終わりそうだが、
これが世紀の大発明なのです‼

なんとこの機械が登場するまで、この工程には72時間~8時間もかかっていたそうなのだ!

8時間が1分ですよ1分!? つまり、酸化の余地がまったくないってことだ。考えてみれば多くのチョコレートは、すでにカカオマスやカカオオイルになったものを購入して、それを混ぜてつくられている。その時点でかなり高度に加工処理され、時を経ているわけだ。

でもこのグラインダーを使うと、「豆から一分」なんですよ、、、これってすごくないですか?もしかするとチョコレートの民主化ともいえる動きが興りそう。だからこそこの機械、各国のチョコレートの展示会でいまセンセーショナルな話題を呼んでいるそうなのだ。

ちなみに、このオアゾ店で販売されるチョコレートトリュフは、このグラインダーでペーストにしたカカオを使って製造しているので、本当にフレッシュなのです。


お土産によろこばれますぞ。ただし、賞味期限三日間なのでなにとぞよろしくお願いします。


で、これはお土産用にとてもいいのだけれども、この店だけでしか飲めないのが、「マイカカオラテ」。

先のグラインダーで絞ったペーストをシュガーとミルクで割ったチョコレートドリンクを飲むことができる。


しかも嬉しいのは、シュガーの量は5段階で選ぶことができ、初めての人にはお勧めしないがシュガーなしも味わうことができる。僕は少しだけシュガーを入れた「ビター」が好きです。そしてミルクも、通常の牛乳だけではなく、カシューミルクやアーモンドミルクといったプラントベースミルクを選ぶこともできる。じつは僕は若干、カゼイン耐性が弱いので、カシューミルクがお気に入り。

なんだかね。これを飲むと、後頭部のあたりでジワッと血流が活発化するイメージがある。カカオはポリフェノールの塊だからね。それが、まったくの酸化なく提供されるのだから、これはスゴい飲みものです。もし、バターコーヒーを頭の覚醒のために飲んでいる人が居るなら、きっとこのマイカカオラテもはまると思う。

吉野さん、本当に素晴らしい人です。無心で応援したくなってしまった。

そんな吉野さんがいま、このカカオグラインダーを世界に拡げる仲間を募っています。
 


 

語学と営業の力を持っている人、ぜひ僕の分も彼のお手伝いをして揚げて下さい!

ということで、もっと深い話しが今月号の「専門料理」に掲載されています。ぜひ買って読んで下さいね!