やまけんの出張食い倒れ日記

子牛時代を放牧で育て、粗飼料を多給して肥育した特別な土佐あかうし「かずな」号のお肉を販売します!

_DSC9229

あけましておめでとうございます。すっかり投稿が減ってしまっていますが、それはもうひとえに短大の業務が繁忙過ぎるからです。今年はなんとか隙間をつくり、隙間をかいくぐってブログ書きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、のっけからスミマセンが、土佐あかうしの販売をはじめます。それもただのあかうしではありません。あの瓢亭さんと共同オーナーをしてきた、放牧を経験し、粗飼料を多給することで赤身のおいしさを最大化した、オーダーメイド型の育て方をした土佐あかうしです!

2023年に、こんな長大なエントリを書いたことを覚えておいででしょうか。

■あなたの店も土佐あかうしのオーナーに! 四国カルストの放牧場で遊び、粗飼料を多給して育った土佐あかうしの共同オーナー制始めます。6人の料理人があかうしをどう料理したか!?  その1

https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2023/09/30539.html

■その2 宴は超ド級6cm厚の肉焼きから始まり、繊細なるスティックアッシェと土佐あかうしバーガーへと続く

https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2023/10/30545.html

■その3 - 6人の料理人があかうしを料理して、こんな素晴らしい夜となった!

https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2023/11/30549.html

そーですそーです、あの狂乱の夜。むちゃくちゃ贅沢な夜。ほんとにエラいことやってたんですね、私のブログ(笑) ちなみにこの時の舞台となった、はりまや橋から超近いキッチンスタジオは、いまはもうありません。残念だなぁ、、、

で、この時視察した津野山畜産公社で4頭の子牛がオーナーを募っていたのですが、2023年10月にこの時高知へ足を運んでくれたシェフ達が「オーナーやります!」と名乗り出てくれ、めでたく4頭の牛の嫁ぎ先が決まりました。一人で一頭のオーナーになったところもあれば、一頭を数店で分ける共同オーナーの形も。

そんで、僕は、、、「かずな」というメス牛のオーナーになりました。この子は、増体(でかくなる能力)はそこそこですが、比較的サシが入る血統だそう。土佐あかうしも黒毛ほどではないけど、短角に比べれば霜降り度合いが高くなる牛。今回、配合飼料中心ではなく粗飼料を多給する予定なので、そうした血統の牛だと「ちょうどいい霜降り度合い」になるのではないか!?と思ったわけです。

そうしたら、、、「やまけんさん、一緒にオーナーやりません?」と瓢亭の髙橋義弘くんが! マジですか!? ぜひやろうよ!

2017-06-15-13-10-27

京都で400年の歴史を持つ瓢亭だが、その料理は伝統を重んじつつも自由闊達。お造りにトマト醤油を添えて出してくれることは有名だが、じつは義弘君は牛肉料理も得意中の得意。

2017-06-16-16-31-18

写真は拙著「熟成肉バイブル」で登場していただいたときのものだが、炭火で焼く火入れ技術、日本料理での味付けはお見事の一言だった!

2017-06-16-14-01-14_001

2017-06-16-14-54-58

2017-06-16-15-12-06

2017-06-16-15-21-12

さてそういうことで、おいしくない牛を育てて瓢亭さんの顔に泥を塗ることは出来ないという、まさに責任重大なことになってしまった。

では飼料設計をどうするか。基調路線としては、子牛時期は四国カルストで放牧する。それも放牧期間を長めにとっておく。そして牛舎に入れて肥育段階にはいると、僕がずっと追求してきた粗飼料多給を行う。誤解無きようにいっておくと、配合飼料を否定しているわけではない。ただ、どこにもないオリジナルなおいしさの土佐あかうしを育てようとすれば、多くの生産者が無条件に使っている配合飼料から離れたほうがよいと僕は考えた。

基本的な育て方はこうだ。

akaushihiiku

※津野山畜産公社の秋澤君作成。ただし、増体を考えて30ヶ月以上飼っています。

まずは広大な四国カルストでの放牧だ。

「めしにしましょう出張食い倒れ編」を書く小林銅蟲君を連れて行ったのは、2024年8月のこと。この頃はまだかずなは外に居た。

20240820135643

「あの辺にいますね!」と現場担当の秋澤君。みえねーよ!

20240820135729

さあ、みなさんみつけてください。

20240820140147

20240820140520_001 (2)

秋澤君が駆け寄っていくと、こちらに歩いてきてくれた。

20240820140558_001

20240820140627 (2)

このこ↓がかずなちゃん。可愛いでしょ?

20240820140630_002

20240820141539

20240820141955

この二ヶ月後から牛舎に入って、肥育段階へ。肥育といっても、配合飼料を毎日1kg程度しか与えず、粗飼料を多給する肥育だ。ただしその分、栄養価の高い粗飼料を与える必要がある。稲わらばっかり与えても、大きくはなってくれないのだ。そして残念なことに、高知県には栄養価の高い粗飼料を生産できる農地があまりない。「農地、あるじゃん」と思われるかもしれないが、高知県に平地は16%程度しかなく、84%が森林部なのだ。田畑として耕作できる平地部には、米や野菜など換金性の高い作物を育てるほうがいいのだ。

ではどうするか? あまりサステナブルではないが、国内で粗飼料生産が得意な地域から持ってくるしかない。そこで打診したのが、鹿児島県の志布志でデントコーンサイレージを生産し、畜産農家に販売する株式会社さかうえだ。

20221028puruci390志布志湾を見下ろす

同社は、この豊かな地域の耕作放棄地などを集約し、デントコーンを栽培している。それらを刈り取ってラップで巻いて、サイレージ(発酵飼料)にして販売するというビジネスを展開し、成功をおさめているのだ。

20221028puruci360トウモロコシ収穫シーン

20221028puruci369

20221028puruci388トウモロコシを破砕してラップしているところ

なお、彼ら自身が、有り余るほどのデントコーンで育てている「里山牛」は、粗飼料多給のすばらしくおいしい黒毛和牛である。

20221028puruci349

20221028puruci379試食した肉

高知向けに卸してくれないかとお願いしたところ、本州には定期便が出ているので、なんとかするということで取引が成立した!

長くなるので続きます。

なお、もう発注したい方はこちらをごらんあれ、、、まずはブロック状態のお肉で販売します。

■土佐あかうし「かずな」号 販売注文フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelxaxKt6P69JVNQ92XFrZ6Fc_ioVHwuqTdFr33Z00yfLYcFw/viewform