師走ですな。皆さん今年もお世話になりました。個人的には、今年ほど忙しかった年は今まで無かったと思う。一年間の出張日数はおそらく160日は越しているはずで、尋常じゃなかった。純粋な営業職の人なら出張で営業するのが生活だろうが、僕の場合は廻るだけではなくて、それに伴い文書の作成などが伴うので、これはもうさばききれる限界を見た感じだ。
そして、身体をこわした。9月あたりから明らかにおかしくて、二週間ごとの週末に高熱が出て、万全な体調で仕事をするということがほぼ無かった。10月あたりには人生で初めて「めまい」を感じた。朝起きて身体を起こすと、体感的にはギューンと倍以上の動きをしたかのような感覚(三半規管がおかしかったんだと思う)がするのだ。さすがに検査に行ったけれども、やはり西洋医学上は「異常なし」。明らかに移動と睡眠不足。
きたる3月には僕もとうとう40歳になる。今までのようなペースでは働けないだろうな、、、でも食って行かなきゃならないからな、、、いろいろ考える今日この頃です。
さて、久しぶりに年末企画として、一年の食い倒れ日記を振り返ってみようと思う。今年は忙しくてあまり書けなかったなぁ、と思っているのだけども、管理画面でエントリ数を数えてみたら、276記事書いている勘定になる(本エントリはカウントしてません)。てことはあと3日に一記事ずつ書いていけば279記事ってところでしょうか。割と書けていますな。
ブログ執筆の環境としては、WindowsLiveWriterというブログエディタを使っていることが武器にもなり、一方でデメリットにもなる一年だった。僕のブログでは、多いときには一エントリで30枚程度の写真を掲載することがある。それらをいちいちHTML生書きしたり、ブログエンジンであるMovableTypeの管理画面でシコシコと書いていくのはあまりに面倒だ。なので、ローカル環境でワープロのように記事を書き、投稿ボタンをおせばサーバーにアップロードしてくれるツールが必須。それがWindowsLiveWriterというブログエディタだ。
しかし、今年度前半中は、まだ旧バージョンしか無くて不具合がてんこ盛り。無線LANやウィルコムPHSの通信カードでインターネットに接続しているにもかかわらず「ネットワーク接続がありません」とか言いやがって、エラーで発信できないということが多発していた。それだけならまだしも、なぜか画像のアップロードができなかったり、最悪なことに新規インストールすると編集画面が立ち上がらないという、恐ろしい事態に。
なんだよこれはと思ったけど、後半にようやく新しいバージョンが出てうまく動作するようになった。ただし、残念なことにこの新バージョンはVista以降のOSでないと動かない。軽快に動作するXPマシンを愛用していたけれども、なくなく新ThinkPadのOSをWindowd7にしたのである。
今年はモバイル環境が非常に充実していたので、旅先での接続について困ることはほとんど無かった。ちなみに昔からの読者さんはご存じと思うが、僕は10年以上ずーーーーーーっと、ウィルコムのPHSユーザーである。これだけ全国に出張しまくっていても、PHSで支障をきたすことはほとんどない。主要都市部や人口密度がそれなりにある場所ではPHSアンテナがほぼ設置されているので、ほぼ問題ない。山間部や畑地など、人が起居していない場所にはアンテナが無い場合が多いため、そうした地域は弱い。けど、四六時中電話をしなければならないならともかく、最終的に町と呼べる場所に戻るスケジュールであれば、不便は無いと言える。
ただし、一応僕も社長なので、どうしても連絡を取らねばならない時のためにドコモの最も安いコースで音声端末を買った。PHSの電波が通じない場所に居るときに着信があると、自動的にドコモ回線に転送する設定にしているので、電話をかけてくる人はPHSの番号のままで通話ができるというしかけだ。しかし、ほとんど使っていないのが現実だ。
ノートPCに繋いでのデータ通信には、ウィルコムのデータカードAX530を使用中。
ただしいま使っているThinkPadはカードスロットがExpressカードなので、PCカード型のこいつがそのままでは入らない。で、写真のようにアダプターを介して接続している。
これに加えて今年は、ウィルコムがドコモと提携して企業向けに展開している3G回線でのデータ通信カードを導入した。これは爆速で、さすがに3Gってスゴイねとシャッポを脱いだ感じだ。
ただしウィルコムがソフトバンクの資本下に入ったことで、現在ではドコモ3G回線の本製品は販売されていないと思う。これまでに加入した企業に対してはサービスが継続するそうで、一安心である。ソフトバンク回線じゃあ使う気になれないもんね。
しかし地方出張ばかりしていて思うのは、やはり東京と地方のネットワーク環境はまだまだ違うと言うこと。東京は別格で、どこへ行っても何らかのWiFiサービスがあったりするが、地方ではホント限られている。だからといって、マクドナルドに入って無線LANを使うことは僕のポリシーが許さない。マクドナルドは大嫌いだ。あの原田社長が経済誌などでよく賛美されているけれども、日本の食文化を壊し続ける企業をあんなに持ち上げてどうすんの。第一、あの社長の体型を観るにつけ、「あんた自分のとこの商品食べてる?」という疑問を持ってしまう。あ、話がそれた。
WiMaxなどいろいろとこれから拡大していきそうなサービスに期待しつつも、しばらくは上記のPHS&3G回線で書いていくことが多くなると思う。
さて、ではそろそろ、今年のブログを振り返ってみたい。自分でも久しぶりに「あーこの頃ここに行ったのか!」と面白い振り返りだった。
まず年明けの1月だ。
実は今年のエントリ中、自分的に最もいい写真が撮れたと思っているのがこの記事だ。
2010年01月22日
完全版アップ! これを読んだらイタリアンが食べたくなるはず!? いまや奈良県に堀江純一郎あり。 「イ・ルンガ」は調度も料理も志も素晴らしき店であった!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/01/post_1437.html
そう、堀江純一郎氏の新しいチャレンジ、奈良のイ・ルンガ。あらかじめ「写真撮るぞー」と宣言していったので個室を用意してくれて、思う存分に撮った。詳しい撮影データはまたカメラのことを書く時に記載するけれども、気合いを入れた食い倒れ撮影用の機材一式が、ここで規定された感じだ。
お次は、僕が昨年からコンサルに入っている愛媛県大洲市の名物「ちゃんぽん」。
2010年01月29日
愛媛県大洲市に行ったら、とりあえず「ちゃんぽん」は食べないとイケマセン。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/01/post_1439.html
これもストロボを全く使わない条件で撮影したのだが、非常にはまった感じだ。
さて2月に入ると、色んなところを行ったり来たりし始める。まずはこれも定期的なコンサルとして毎月訪れている宮崎県。
2010年02月04日
宮崎にいます。 一平寿司のレタス巻き~押川弁当のオリジナルチキン南蛮弁当~九州一のタリーズコーヒー店舗~都城の懐かしき味へと渡り歩く!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1443.html
実はこの「一平寿司」のレタス巻きについては、来年すごい展開になる。おもしろい商品を発売することになると思うので、こうご期待という感じだ。
次に、今年度前半の大注目な地域といえばここだなぁ、というのが陸前高田。
2010年02月09日
完全版アップ! 三陸海岸・陸前高田を再訪しています。 心の底からビックリした! えええええっこんなの食べたこと無い!と叫んでしまった不覚の瞬間!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1447.html
この、間引きワカメのしゃぶしゃぶの旨さといったら、悶絶してしまうようなものだった!そして、その翌日に連れて行っていただいた、日本一のブランド産地の牡蠣。
2010年02月17日
広田湾の殻付き牡蛎は日本最高峰の美味しさ!中でも千田勝治さんが育てた三年ものの牡蛎は大ご馳走だった!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1451.html
千田さんが手に持っている牡蠣のサイズにご注目。3年ものです。こいつぁすごかった。本当に旨かった、、、
それと、昨年から始まった「フードアクションニッポンアワード」。食料自給率を上げていこうという思想に合致した商品や企業、コミュニケーション活動に与えられる賞で、僕も審査員を務めた。記念すべき第一回目の大賞はトキワ養鶏の「こめたま」である!
2010年02月17日
フードアクションニッポンアワード2009 大賞はトキワ養鶏の「こめたま」であった!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/2009_1.html
飼料用米を7割も与えた卵の黄身は、濃い黄色ではなくレモンイエローからベージュ色のような淡い色になる。このこめたまは、味が全く違うのと脂肪酸の組成が変わること、そしてエシカル(倫理的)な意義が深いということで満場一致で大賞選出となった。
実は今年の第二回の審査は先日終了していて、これも2月中に発表となる。是非楽しみにしていただきたい。
次は、これまた今年よく足を運んだ岩手。
2010年02月20日・23日
昔ッからの盛岡冷麺の味を色濃く残す「もりしげ」は色んな意味でやばいスポット! 必食の名店である! そしてコラゾンカンパニーの本部にて、冷麺製造の現場を観た!http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1458.html
コラゾンカンパニーの冷麺はこうして製造されていた!http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1459.html
盛岡で岩手食材を展開するコラゾンカンパニーの工藤社長に、「一番おいしい冷麺」もりしげに連れて行ってもらって僕も開眼。もう食道園やぴょんぴょん舎では満足できないのである。
そして2月の終わり頃、僕の住む木場に素晴らしきダイニングバーができたのである。
2010年02月24日
完全版アップ!木場に満を持して登場。五十嵐シェフが腕をふるうガツン系夜までやって美味しいダイニングバー「ロジウラ」開店おめでとう! あの真サバのマリネにブイヤベース、木場で最も旨いカレーが帰ってきた!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/02/post_1460.html
ここのカレーが、現在木場駅周辺で最も旨いカレーであると僕は思う。
というあたりが、1月2月の注目エントリでした。この調子だと12月までいきつくのに、年が明けちゃいそうだ、、、
さて十勝の夜は、一次会を生産者さんらと共に鍋を囲んで喧々がくがく。十勝の農業関係者さんはみんな面白い!そして独自の発想をもってやっておられる方が多い。いわゆる農協系統出荷をしている人もいれば、そうしたところから離れて独自の流通をもってやっている人もいる。広い面積と土壌に恵まれているが、冬期は雪で全く生産が止まってしまうという十勝の風土の中で、何らかの事業を切り開いてきた人たちだけに、アクが強くて面白い。
そんな中で、これまで僕もずーっと味わい続けてきたのに、初めて生産者にお会いするというものがあった。
「牛トロ」である。
この食い倒れ日記に繰り返し書いてきている、帯広の夜は必ずここへ行け!の店に「金ちゃんの店 吟寿司」がある。この吟寿司の看板商品というかネタが牛トロ寿司なのだけども、その牛トロというのは一枚肉を切り出したものではない。僕も初めてこの店を訪れたときにはよく理解していなかったのだけども、ここの牛トロは面白い商品だった。
元となる牛は、ボーンフリーファームという肉牛生産集団が、エサや飼い方を非常に工夫して育てているものだ。写真をみると、くまもとあか牛なども飼っているようで、一度みに行きたいと思っている。
■ボーンフリーファーム牛トロのWeb
http://www.gyutoro.com/story/index.html
エサの配合が掲載されているが、ここのエサに使われているアースジェネターという製品は、かの和牛コンサルタントである松本大策先生御用達の逸品で、これを与えた牛の肉の脂は、いやな香りや味がしなくなる。
そんでこの牛を、衛生面に非常に配慮しながらカット・凍結・粉砕し、シート状にして冷凍したものが牛トロという商品なのである。この商品を開発し、販売をしている十勝スロウフードという会社の社長が藤田さんだ。
彼とはメールでのやりとりをしたことはあるけれども初めてお会いした。で、「やっぱこの二人なら、金ちゃんに会いに行かないとね!」ということで一次会終了後、吟寿司ののれんをくぐったのである。
やっぱり、十勝の寿司といえば金ちゃんの握りである!
十勝の寿司界のプリンス、ケンちゃんもお元気!
「あんまり遅いからもう閉めようかと思ってたよ!」
いやーゴメンナサイ。牛トロ寿司お願いしまーす。
「牛トロだけでいいの?」
ん、そう言われるとなぁ、、、じゃあサバとシャコと穴子とタチも!ということで結局かなり喰ってしまった!
さてそして満を持して出てきたのが牛トロ寿司!
ちなみに十勝スロウフードの牛トロを使って握りを出している店は他にもあるそうだ。その多くが、単にこの牛トロをカットして握りのネタとして使っているというもの。しかし!吟寿司の牛トロ寿司はそうしたものとは一線を画している。金ちゃんが開発した、秘密のミソがあるのだ!これをチョイとシャリのうえに噛ませて握ったのが牛トロ寿司。このミソが存在することで、牛トロの透き通るような透明感のある脂と赤身部分の旨味が、ドカーンと膨らんで美味しく感じられるのである!
こちらは牛トロを軍艦にした牛トロ巻き。これにももちろんミソがたっぷり。過去ログにも掲載した牛トロ太巻きは、魚介類と牛トロとミソをどかーんと巻き込んだ超ゴージャス版だ。いやー やっぱり変わらず旨い。
藤田さんもしみじみ「金ちゃんに使っていただいて本当に助かってます」と漏らしていた。やっぱり、メーカーがいい商品を作っても、それを伝える人が居ない限り軌道に乗っていかないからね。金ちゃんとの関係は大事にしてあげてください。
そんな吟寿司でこんなのを発見!
牛とろ金ちゃん丼!?すげー 喰ってみたい。
ところで最近、吟寿司には中国や台湾からの客が多いそうだ!
「なんか、向こうで出てるこんな雑誌にも載っちゃったんだよ」
「飲食男女」!すげー名前だ(笑)
向こうから観たら北海道はものすごーくブランド価値の高い旅行先。吟寿司の味はクッキリはっきりしているので、外国人には非常に受けるだろう。
金ちゃん、おそくなってスミマセンでしたね!美味しかったです!また来年もよろしく、、、
北海道の十勝地方はここ一週間でいきなり豪雪に見舞われたということだが、ほんの20日前にはそれがウソのような快晴の状態だった。十勝地方の中小企業家同友会のお招きで帯広空港に降り立つと、以前は西胆振地方で事務局をしていたI氏が迎えに来てくれていた。
「いやー十勝はスゴイです。なんといっても農業で食べていける人たちが非常に多いですね。畑作4品(麦・大豆・甜菜・馬鈴薯)を手がけている農家さんが多いので基板としては盤石なんです。でもそれだけじゃいけないと思っている人たちが大勢居ます。やまけんさんの話はそういう人たちに聞いて欲しいと思っています」
そう、帯広の繁華街にいくと、いまでも最大の顧客は農村の生産者達だ。なんでも馬鈴薯(じゃがいもね)の収穫シーズンになると、クラブのママさんがおにぎりなど握ったのを畑まで持って行くらしい。そうしておくと、収穫終了後の身体を休める時期にお客さんとして戻ってきてくれるという営業行為なのである。そんなこと、十勝地方以外ではそうないだろう。
さて。
「まずお食べいただきたいのが、池田町で羊肉をやっているところです。ボーヤファームという肉用子羊を生産しているころがあって、そこの肉をレストランで提供している『まきばの家』という滞在型の施設に行きます。」
ん?池田町の羊? それって以前きいたことがあるぞ。そう、あれだ、奈良の東大寺の目の前で大成功を収めている「イ・ルンガ」の堀江純一郎君から聞いたことがあるのだった。彼のところで使っている子羊がたしか池田町から行っているはずだ。
さて、十勝帯広空港から池田町までは小一時間、やはり北海道は広い。それにしても、雪が降る前の十勝帯広空港周辺は本当に景色が雄大で素晴らしい!
こんな風景が目の前にどんどん変容しながら流れていくのだ。
どうだろう、いまは雪が積もっていると思うが、それはそれで美しい風景になっていると思う。防風林として立つ木々の列が美しいのであって、これは自然状態というのではなく人が農業という営みの中で創り出してきた景観だ。これも、TPPがまかりとおれば維持できなくなることは間違いない。景観を守るためだけに補助金だしたっていいくらいだと思う。
それにしても十勝って素晴らしい。いま、移り住みたいリストの相当上位にくること間違いない。さてそんなことを思いつつ、まきばの家に到着。
■まきばの家
北海道中川郡池田町清見144
TEL : 015-572-6000/FAX : 015-572-4081
http://www.makibanoie.com/restaurant.php
このまきばの家、滞在可能な施設でキャンプ場と宿泊可能なコテージがいくつかあるのと、ふらっとくる客のためのイベントとしてシープドッグショーもある、なかなか楽しい施設だ。
コテージは最近の流行もあって、ペットと一緒に泊まれるコースもあり、大人気を博しているそうだ。
そんなまきばの家のメインダイニングが「ロカンダ・デル・ボスコ」。
ここで、ボーヤファームの羊肉を美味しく食べてもらうことに腐心してきたオーナーが待っていてくれた。
オーナーの林秀康さんは、本業は建設業。というのはよくあるパターンではあるけれども、非常に情熱をもって羊肉、とくに「ホゲット」を広げていきたいと考えている人だ。
「うちは、お隣さんがボーヤファームという、素晴らしい羊肉の生産をしている農場なので、そこの肉を美味しく提供することを念頭に頑張ってきました。最近はやりのラムもいいんですが、いま非常に力を入れているのがホゲットという肉です。ラムは生後12ヶ月未満の羊で、そこから24ヶ月までのものがホゲット。24ヶ月以降はマトンと呼びます。私としてはホゲット肉は旨味もあって香りもよく、バランスのとれた肉だと思うんです。」
そうこういっている内に前菜到着。
ジャガイモのサラダ当然ながら十勝産である。
豆のサラダも、すべての豆が当然十勝産だ。
そして奥のブルスケッタはなんとホゲット羊のハツ(心臓)をリエット状にしたもの!
コレが実に上品なパンチの効いた味だったのだ。
「なんか、味に強さを感じますね。」
「そうなんです北海道で暮らしている人間としては、ある程度匂いや味のクセがないと、羊を食ったって気がしないんですよぉ」とI氏も言う。
という内に、その羊肉が運ばれてきた!
「いつもはこうした生の形では提供していません。あくまで火を通していただくのが前提なんですが、やまけんさんなら刺身でお食べいただくのがお好きかと思いまして、、、」
はい、好きです!
みてくださいこの羊肉の線維の揃い方。滑らかな舌触りと、ちょっと歯を押し返しそうな感じがみるだけで伝わってくる。
ということで刺身醤油でいただいた、、、
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
と久しぶりに声が出てしまう美味しさ!
クセがない、というわけではなく、「美味しいクセ」があるのだ!でも羊が嫌いという人も特に「この匂いイヤだわ」などと気付くようなことなく、「あら美味しいお肉」と言ってしまうこと間違いない。十二分な旨味もたっぷりと湛えられている。ホゲット、旨いねぇ!
このホゲットのトリッパをソースにした手打ちパスタ。
「そうか、内臓肉も手に入るんですね!」
「そうなんです!そこが一番の強みで、もちろん量的には非常に少ないんですけど、内臓がとても美味しいんです。」
さあそしてメイン登場。
ジューシーな外観、いやもうかぶりつくしかないっしょー!
ラムよりも半年程度長く育てているというけれども、嫌な臭みはまったくゼロ。それどころか旨味の濃さと風味の奥深さは数段上だ。ホゲット、旨いじゃないか! いや参りました。
「この辺は雪が降ると一気にお客さんも減るので、そこが難しいところなんですけどね。」
うんまさにいま、どか雪で大変だと思うけれども、、、けど、オフシーズンの方がゆったりしたコテージでのんびりできそうだし、こんなに美味しい羊肉コースが食べられるならば、ここでカンヅメになりたいという気が強くしてしまったのである。
それにペットがいて長期の旅行ができないという人にも優しいしね。
「そう、実は私どもで開発した、ペット向けのおやつとかがあるんですよ!これはスコーン。」
あれれれマジですか! 私こういうのを見ると食べちゃう人間です。
これがですな、ペット用だけあって塩分や糖分がない、むちゃくちゃにリーンなお味。そうか、麦も十勝では生産しているしね!おそろしい、ここの料理は何も言わないけれども、ほとんどが地元産の食材でできあがっているのである!
「このスコーンはペット連れでお泊まりになるお客さんからかなり好評なんですよ。」
うーんそうだろうねぇ、、、俺はペット飼ったことがないからわからないけど、、、
デセールをいただいて、若きシェフとごたいめーん。
北海道出身の若手シェフもやる気満々。いいですね。まだ3時半くらいなのに、外はちょっと暮れてきていい感じ。
ちょうどいいので、ボーヤファームをみていこうということに。
ボーヤファームのこしかたについてはここを観ていただきたい。なかなかに試行錯誤されながら、肉用羊の一貫経営を確立されている。
隣接したボーヤファーム内に入ると、シープドッグつまり羊追い用に訓練されたボーダーコリーが居る。
「ものすごい訓練された犬たちなんですよ。あ、あれが安西さんです!」
「おおおー 貴方がやまけんさんですかぁ!いろんなところからお名前は聞いてたんですけど、つい昨日もね、一月に開催されるエゾシカサミットの件で話が出たばっかりです」
あーーー そうなんですよ、来年あたまに開催される蝦夷鹿サミットの、進行役をしなきゃならんのでした、、、ご迷惑おかけしてます。
さっそく安西さんの羊舎をみせていただくことに。考えてみれば商業ベースで羊を育てている人のところは初めて入るなぁ。
安西さんの経営の中でもキモとなるのは飼料設計らしい。牛は勉強したけど、羊はようわからん、、、今度じっくりとお話を聞きたいと思う。
羊の顔も、深い思索をしているような落ち着きである。
いやー面白かった!
最後にシープドッグたちを呼んで見せてくれた。口笛を、聞こえるか聞こえないかと言うくらいの音量でヒュッとふく。そうしたらものすごい勢いでこの子達が走ってきた!カメラを構える暇もない!
ボーヤファームのシープドッグの映像が、Youtubeのムービーにアップされている。興味のある人は是非観てください。なかなかにスゴイものですよ。雪が溶けたら、まきばの家で行われるショーを是非観てみたいと思ってしまった!
ということで、到着後いきなり十勝食材に引きこまれてしまったのであった!林さんごちそうさまでした、そして安西さん、また遊びに行かせて下さいネ。
先の赤肉サミットで、フレンチの名店であるラ・ブランシュの田代シェフからいただいた言葉がある。
「とても面白いイベント。ただ、牛肉は個体によってもバラツキが出るから、この味が全てという考え方はしない方がいい」
全くその通りで、牛の個体によるバラツキ、生産者によって世話の仕方、エサのやり方などが違うことで出るバラツキなどいろいろな不確定要因がある。そこは考慮していかなければならない。
でも、逆に言えばそういったことをできるだけ突き詰めていったとき、「やっぱりこの人が育てた牛は美味しいわ」というのが出てくるということも事実である。
「やまけんさん、実はね、この人が出荷するときはどんな高値でも必ず競り落とすようにしてるんですわ」
と、高知県で土佐あかうしばっかりを扱っている三谷ミートさんが言う生産者さんがいる。小原忠夫さんという。その名前が出ると、獣医師にして県の畜産科の担当でもある公文さんが「ブフッ」と吹き出す。
「あの方はねぇ、、、本業は運送会社の社長さんで、エライ人なんですよ。趣味であかうし飼ってるようなもんです。むちゃくちゃ旨い牛が出るのは確かです。あそこはとにかくものすごい量のワラを食べさせているので、それが効いてるんでしょう。」
なんでも以前、小原さんから「牛が餌を食わんのや、早く診にきてや」と連絡があったのだという。診に行くといっても、まずは本業の運送会社の事務所へいく。
「あのー獣医の公文ですけど、社長に呼ばれてきました」
「え?獣医さん?うちの社長にどんなご用事でしょう?」
「えーと、牛のことだと思うんですけど、、、」
「うち、運送業ですけど?」
「いや、そっちの方じゃなくて、、、とにかく社長に取り次いでもらえばわかりますんで」
などというやりとりを経てようやく繋いでもらうと言う、しちめんどくさい儀式が必要なのだそうだ(笑)
「おお、診てくれやうちの牛が昨日からエサをたべんのや!どうなっとるんや!」
とわいわい言う社長。牛の調子をみた公文さんの所見は、、、
「小原さん、こいつ食べ過ぎです。ワラとか配合飼料とか喰わせすぎて、今日はもう十分やって言ってるんです。そーっとしといてやってください」
「なにー そんなわけないやんか、もっと喰わせんと」
という、本当に漫才のようなやりとりが毎回あったそうだ。
「でもねやまけんさん、小原さんのように徹底的にワラを与える農家も少ないんです。あそこが成功しているのはその徹底加減のおかげでしょうね」
肉牛に与えるエサを大別すると、コーンや大豆、麦などの栄養価の高い「濃厚飼料」と、牧草やワラなど、セルロースと言われる繊維分の多い「粗飼料」の二つがある。肉牛を理想的(あくまで現代の霜降り肉をベースにした理想)に育てるには、カロリーの高い濃厚飼料ばかり与えればいいというものではない。4つある胃袋のうち、第一胃を強く頑健にするために、肥育の初期には粗飼料を中心に与える。そのベースができると、肥育の後半に濃厚飼料をどんどん肉と脂に変えていくことができる。
しかし、小原さんの場合は肥育後半までずーっと間断なくワラを大量に与えていくそうである。この現場をぜひ診てみたかったのだが、ようやくそれが実現した。
まず伺ったのは、本業の社屋(笑)
「いやーどうもどうも。牛の話できよったんかいな」
とお元気な小原忠夫さんである。
「牛はのー、家族や仲間に分けてやったりするのが好きでの。あとは趣味じゃ。牛舎、観に行こうか」
とヒョイと軽に乗って、ツターッと川を渡り山をちょいと登って、別荘(すげーゴージャス!)と牛舎が見えた。
奥にあるのが別荘。かっこいいぜー ちょっと見えにくいけど、右上の開けたあたりから海が見える。
牛舎は、なんとほぼお手製。そういう農家さん多いんだけど、いつも驚いてしまう。
こーんな感じで、このときは牛舎内に6頭のあかうしさんが居た。
小原さんは肥育経営なので、子牛が出荷される市場に出て、血統などの情報をみてよいものを競り落とし、ここで一定期間肥育をして成牛にして出荷する。自分で食べたいときは、と畜後自分で買い戻してしまう。三谷さんいつも「頼むからうちにも譲ってくださーい」とお願いして、仕入れているそうだ。
小さい規模の肥育だから、部屋ごとに中堅どころから若手までさまざまな牛が居る。スペースの使い方がすげー贅沢。
エサはこんな感じで粗飼料と濃厚飼料をどかっと出して給餌。
これが配合飼料で、
こちらがワラ。
いっぱいエサを食いこんだ牛が旨いわやっぱり、と説明してくださる小原さん。
ちなみに小原さんが与えているワラは、極力国産というか近くの農家から買っているそうだ。
それでも間に合わない分は中国からの輸入ワラになる。
「やっぱり国産の方がええけどな」
それはそうでしょう!
いやーそれにしてもこんな風に育った牛の肉を食べてみたいなぁ、と漏らしたら、
「ええわ、次に肉にしたら送ったるわ」
と仰る。まあリップサービスだろうと思っていたが、、、さすがは大社長!本当にお送りいただきました!
うわあああああああああああああああああああああ しかもサーロインの一番いいとこじゃん! 社長さん、ありがとうございました、、、
しかもですぞ。この個体識別番号を調べてみると、、、なんと子牛の段階を育てていた農家は、あの「高知のジュリー」こと、澤田ケンジ↓さんなのだ!
オールスターって感じです。心して焼かせていただきました。
みてくださいこのリブロース近くの断面。ギリギリA4でしょうかね。カブリの部分の細かなサシに注目。
食べて味わって、三谷フーズさんのおっしゃることがよーくわかりました。サシの美味しさとかそういうことではなくて、全体的な深みが違う。風味が、旨味が奥行きが二段階くらいある美味しさです。サシの嫌いなうちの嫁が「これは美味しいね!」とばくばく箸を伸ばすくらい!
小原さん、貴方は噂通りの名人であられました。お肉、ありがたく頂戴いたしました。わたくし、何をお返しすればいいでしょう?本当にごちそうさまでした!
週末、自宅に居られるときにはほぼ必ず自家焙煎コーヒーのカフェ・デザール・ピコへ、モカジャバブレンドを飲みに行く。入り口の書架においてある週刊文春と週刊新潮を手に取るが、嫁との間で「文春」をどっちが先に読むかを争うのが常だ。我が家では文春の方が圧倒的に評価が高いのである。
しかし! 今出ている年末・新年特大号に関していえば、週刊新潮は実に実に素晴らしい。というか、週刊新潮がいいというよりも、藤原正彦さんの連載「管言妄語」が圧倒的に素晴らしいのである。たった350円程度だから、ぜひ買い求めて読んでいただきたい。
「亡国の論」と題された今回の話の流れは、最初の書き出しからはよみとれない。
いわく、長きにわたる数学の歴史のなかで、数学者は実用性を念頭において数学を創り出してきたわけではない。彼らの研究上の羅針盤は「美意識」であって、多様な現象を美しい数式で表すことが重要だったのである。その数学が経済などの分野で実用されているのは副産物でしかない、ということだ。
日本の文化において最も重要なのも、この「美意識」もしくは「美的感受性」である。頭を抱えたくなるほどに頼りない政治にも関わらず、なんとか一等国の座についていられるのはこの美意識のおかげであろう、と綴られている。
さて重要なのはここからだ。
そんな日本でいま、TPPへの参加の是非を巡って、もはやGDP1.4%に過ぎない農業に見切りをつけ、工業国に徹しようという議論になっている。
「亡国の議論だ。」
そもそも農業は一国の礎であり、生殺を議論することさえ許されないものだ。農業を失うことは日本が立脚している美的感受性の源泉を失うことに他ならない、と書いておられる。
そして、「米国やEUとFTAを結んだ韓国に負けてしまうというのはウソだ。リーマンショック以前に比べて、ウォンが円に対して40%以上も不当に切り下げられているからである」とする。
主に製造業関連からの広告出稿が大事なジャーナリズムからは、積極的なTPP反対を論じる声は全く聞こえない。日経新聞みたいな経済至上主義の新聞はそれが仕事なんだろうからしょうがないが、それ以外のマスコミもみな「経済のためには仕方がない」というような論を敷いている。けれども違うよ。
なんども書くけど、農業 対 それ以外の産業 という図式じゃないんだ。
TPPで重要なのは「日本人のたべものをどうするか」という議論なのだ。
TPPは日本人が食べるものを、そっくり他の国に明け渡すことなのである。最終的に生鮮野菜は残るだろう。けど、最も重要な穀物と畜産はほぼ全て他国産のものになるだろう。いままで付加価値を不当に低くされている基本的食糧の生産に就いていた人たちは職を失い、数十万人が失業し労働市況が悪化するだろう。それを「仕方がない」というのは単なる思考停止であると考える。
なんて俺が書くよりも、藤原さんのコラムを読んだ方がいい。とりあえず週刊新潮、めくってみて欲しい。
ブルックのおいしいパスタをいただいて、畠山農場へと向かう。といっても200メートルくらいの移動だ。
畠山ご夫妻、こうしてみるとお若いんだけど、東京で農大に通う立派な息子がいる。これがまた、シャイなんだけど、経営を継ぐ気まんまんのいいやつなんだ。息子が継ぐ気になる経営は、いい畜産経営。
「まず、うちが餌にしてるデントコーンを観て欲しいんだ。俺んとこではデントコーンサイレージと、麦のフスマでほとんど育ててます。デントコーンは俺が栽培してるのと、町の公社の方で栽培しているのと二通りです。これは、俺が栽培したヤツだな。」
餌用のデントコーンを、実がなって半熟程度になったあたりで、実や芯や茎、葉ごと収穫し裁断して、ラップでグルグルまきにして乳酸発酵させるのがデントコーンサイレージ。コーンだけども粗飼料(濃厚でない飼料)という扱いになる。
獣医師・松本大策先生の教えにより、僕は必ず家畜の餌は食べてみることにしている。
「人間が食べて嫌な気分になる餌は、家畜も嫌なエサです」
という明快な考え方がある。このデントコーンサイレージ、いささかのおかしいところもない、美味しそうな古漬けの香りと味のするものであった!
さていよいよ草太郎がいる牛舎へ!
「生育順に区分けしてるんですけど、ちょうど手前のところにいますから。目印になるように、首にヒモ巻いたままにしてますからわかりやすいですよ。」
牛舎には、10月末の子牛市場で畠山さんが購入してきた若牛が15頭くらい入っていた。眼の周りが少しはげているのは、子牛がこの時期にかかる皮膚病だ。
あっ いた!
草太郎!元気そうだなぁお前!
なんだか、僕がマークしてるのを察知してか、逃げる草太郎。
短角は、ずーっと放牧で育っているから、人になれるのに時間がかかるのである。
まあそれにしても立派な体格。期待できますな。
「あらこの子、草太郎っていうんだっけ?あたし達はいっつも、やまけんさんの子だから『ヤマちゃん』って呼んじゃってたわ」
えええええええええええええ それはちがいますぞ、ヤマちゃんは私ですがな!(笑)
草太郎達が呑んでいるのは、裏の沢からひいてきた水。
周りは山、山、山しかない大自然!
こんなところで、草太郎は育っていました。
畠山さん、信頼してお任せいたします。どうぞ草太郎をよろしくお願いします、、、草太郎が出荷可能になるのは2012年の5月あたり。さて、どんな牛になるのか楽しみだ。
後ろ髪引かれつつ畠山家を辞して、盛岡行きのバスが発着する道の駅「三田貝分校」へ。最後までアテンドしてくれた塚原良子ちゃんに大感謝!ほんとにありがとう、岩泉の至宝よ!
岩泉町の短角牛は、岩手県内でも最大の産地だけにいろいろな問題を抱えてもいる。僕もそれと向き合って、なんらかの方向を一緒に見つけて行ければいいな、と思っている。草太郎よ、お前、責任重大だぜ。
さて、僕の短角牛母牛であるひつじぐもが産んだ第三子はオス、名前は「草太郎」。その名の通り、草ばっかり食べて育てるという意味だ。いま、岩泉町の短角牛の肥育農家である畠山利勝さんに預かってもらっている。
さる10月下旬に雫石で開催された子牛市場の場に杉澤君が草太郎を連れて行き、畠山さんと引き渡しをしてくれている。畜産の素人には牛の移動ってどうやってんの?と思うけど、市場など大きなイベントの日に家畜運搬車が子牛・成牛を何頭も積むので、それに便乗させてもらうなどの方法を採れるのだ。
その草太郎に、とても久しぶりに会いに行く。
盛岡市内はほんの少し雪が積もるという感じの状態だったけど、岩泉へ至る道は真っ白だった! 朝、塚原ちゃんに迎えに来てもらって車で出発。盛岡~岩泉間は、新しいトンネルができてかなり早くなったそうだが、冬の間は道が凍結した状態なのでゆっくり走らねばならず、やはり2時間半以上かかってしまうのだ。
それにしても素晴らしい雪景色だ。途中にある岩洞湖(がんどうこ)のあたりの景色たるや、ほんとうにここは日本か?と思うほどに美しく静謐で、車を止めてもらってしばし沈黙してしまった。
それにしても塚原良子、魅力的な美人である。岩泉の宝ですな。
さて10時に出て昼時にようやく岩泉管内に入る。短角牛の繁殖経営(子牛の生産のことね)が昔から盛んだった釜津田地区に入る。
まずは腹ごしらえ。畠山さんの家のすぐ近くにある「ブルック」は、こんな岩泉になぜ?と思うが(笑)パスタ・ピッツァ屋さんだ。
実はここ、かの有名なブログ「農家の嫁の事件簿」を書いておられる三上亜希子さんのおうち。店を切り盛りするのはその義理のお母さんである。
こんな焼酎を発見!
パスタを待ってる間、やることがないからとりあえず塚原ちゃんを撮りまくる(笑)
魅力的な人というのはやっぱり、いてくれるだけで至福ですな!
ブルックのパスタ、美味しゅうございます。
そこに畠山さん到着。
昨年、ベージュ東京のシェフだったジェローム・ラクレソニエールを連れて岩泉のプレミアム短角を見に来た時、畠山さんの牛舎に行ったのだ。
さて続きは明日以降。これから宮崎へ行って参ります。これで本当の今年の出張納め。
なんといっても盛岡といえばじゃじゃ麺だ。ということで、盛岡に移動してから最後の〆にじゃじゃ麺食いたいと思って街に出た。それにしても、じゃじゃ麺専門店も増えたものだ。僕が初めてじゃじゃ麺を食べたのは20年ほど前のはずだけど、その頃は元祖の店である「白龍(パイロン)」しかなかったはずだけど、なんかすげー増えてる感じ。駅前の地下街にも一件、大通りを歩いて二軒。
もういい感じの夜だったので営業をしている店が少ない中、「盛岡じゃじゃ麺 あきを」という店があったので入ってみた。
煮豚じゃじゃ麺(中)を選択。食券を買って待っていると、5~6分で出てきました。
ほほーう、限りなく黒っぽいグレーの肉味噌である元祖パイロンのものよりもライトな感じ、そして様々なトッピング付きだ。これをまずはかき混ぜかき混ぜ。
いやなかなか美味しいですよ、考えられた味の組み立てです。肉味噌の味があっさりしてる分、他のトッピングでスパイシーさやかりかり感、肉っぽさを出している感じ。麺が細めなのでライトです。もちろんチータンあり。ここはチータンが無料というかセットです。
はいそして翌日、県庁にて赤肉サミットの報告などしながら次年度の目標などを打ち合わせし、昼食へ。
「どこにいきたいですか?」
「やっぱりパイロンですかねぇ」
ふふふ なんかですね、やっぱりガツッとした味の肉味噌で麺を食いたいのですよ!
ここでH課長と雑談してて、驚きの発見があった。
「僕が初めてパイロンにきたのって20年くらい前だと思うんですよ。でもそのときの記憶はなんだか二階に上がって食べたというものなんです。でもいまは二階がないし、あれは記憶の混濁なのかなぁ、と思ってたんですけど、、、」
「えっ やまけんさん、それは記憶違いじゃないですよ!20年前なら2階はあったはず!」
なんとなんと! 実は以前は二階建てで、二階には創業者である先代おやじさんが鍋前に陣取っていたそうだ。先代がお亡くなりになった後、そこにいたる道をふさいでしまい、いま二階は営業していないということらしい。
うわあ、俺の記憶は間違ってなかったぜ!
じゃじゃ麺の味も変わっていない!
県庁の須藤氏の流儀。ラー油と酢をかけ混ぜる。
そして食後のチータンの流儀。 H課長は麺も少し残しておいて、卵をよーく溶く。
よく溶いた後、おばちゃんに「チータンお願いします」でたっぷりのゆで汁が入って戻ってきた。
そこにH課長、なんとラー油と胡椒をちゃっちゃっと浮かばせる。
これがH課長の流儀。うーん 旨そうです。
考えてみれば、じゃじゃ麺という食べ物は盛岡にしかない。東京にじゃじゃ麺を出す店が2店あるけど、それ以外はほとんど無いと言ってもイイ。つまりこのような、じゃじゃ麺食いの作法は岩手県のごく限られた地域のみに存在するわけだ。福井県のソースカツ丼の流儀のようで本当に興味深い。
さてこの後のいわて農林水産躍進大会では、なんと短角牛農家の若手二名、それも僕と大変に関わりの深いお二人が賞を授与されていた!
左から三番目が、いま僕の二頭目の牛である国産丸を飼育してくれている、久慈市山形町の柿木君。その隣の隣にいる丸刈りの若者が、「さち」がお世話になった漆原さんとこの息子さんである!すげえええええ!
この会の後半に、講演ということでたっぷり1時間40分ほど話すのである。休憩時間中、控え室にて懐かしき山形村(いまは町)の面々と談笑。
いや、本当に岩手県での人との関係が広がってきた。友達がいっぱいできてほんとに嬉しい。この友たちのためにもっとできることがあるはずだ。がんばろっと。
さて僕の講演も無事に終了して、さて呑みに行きます。一次会は岩手県の日本酒飲み放題の店。
月の輪、七福神、南部美人と呑み進んでかな~り酔っ払った中盤!
僕が岩手県の郷土芸能が大好きだという話から、すさまじい盛り上がりに!
もともと僕は高校時代に和太鼓をやっていて、卒業後はプロの太鼓うちになりたくて自転車で東北の民俗芸能を巡る旅をしたこともある。岩手県北上市で開催される「みちのく芸能祭り」という、岩手中の芸能が集結して三日間踊りまくる祭りを、北上駅の駅舎の中に野宿させてもらって見に行ったり、早池峰山に自転車で登って神楽をみたりしていた。岩崎鬼剣舞や黒川さんさ踊りは、自分では踊れないけど、ほんのさわりなら口しょうがができる。
そして、、、「日本で一番かっこいい芸能って、岩泉の「七頭舞(ななずまい)」だよね」といった瞬間に、農林水産部の副部長さんと、H課長が弾けた!
「えええええええええええええええええええ やまけんさん七頭舞を知ってるの?」
「あれは私の故郷の芸能ですよ!」
そこからはもう芸能話ばっかり。いやー岩手の芸能はやっぱり最高です。
興奮さめやらぬまま、二次会はホルモン。なんて店だったっけなぁ、忘れましたゴメン。
明日、僕を「草太郎」がいる岩泉に運んでくれる美女・塚原ちゃんも合流。
みな、いーい感じにできあがってきました。
岩手の畜産を巡る世界はこれからどんどん変わっていくよ!いや、変えないといけないんだよねぇ。
さてそして最後の〆は、、、
「じゃじゃ麺行きますかぁ」
夜のじゃじゃ麺といえば香醤(こうじゃん)です。
みなが中盛りを頼むなか、僕と塚原ちゃんが「大盛り!」。
そしてここで塚原ちゃんから名言が発せられた。
「え、これで大盛りですかぁ?」
一同爆笑。 そう、彼女、美人にしてよく食べるのですよ。
24時間で3店のじゃじゃ麺制覇。どの店も美味しいです。まあ最終的にはやっぱりぶっちぎりで白龍だけどもね。
ちなみに本エントリの撮影はすべて、リコーGXRと50mmマクロユニット、そして新しい28mmユニットで撮影。みんなそうだとは思わなかったでしょ? ノンストロボで撮るなら、かなり最強のカメラになりつつありますよ、これ。
今年もいろいろあったけれども、二戸市と浄法寺のみんなには短角牛「さち」のことで大変にお世話になった。ということで、軽くお疲れ様会を短角亭で。
といったら、浄法寺のマタギが「それならホレ、熊煮たやつ持ってけ」と、熊肉の煮込みをポンと渡してくれた!
ひゃー 熊肉煮込み、最高のごちそうだ。再三書いているけど、熊ってホント美味しいんだよ!
短角亭にて、リブロース。
ずいぶん立派な肉だったけれども、僕や杉澤君の好みの味とは少し違った(一般的には非常に好まれると思うのだが)。やっぱり短角牛も個体によって味の幅が大きい。頭数が少ないからばらつきは出る。黒毛の場合もホルスタインの場合もばらつきは同じようにあるけれども、なにせ頭数が多いから流通の中で選別し、この店だけには間違ったものがいかないようにするということが可能だ。けれども短角や土佐あかうしでそれをやろうとしてもなかなか難しい。この辺が赤肉の今後の課題ですな。
ところでこの日はマクロレンズに、いつものニコン純正のAF-Sマイクロ60mmF2.8ではなく、タムロンの名作の誉れ高き90mmF2.8マクロを持ってきた。やっぱり描写が違いますな。一つ前のエントリの看守さんの写真もこれで撮っているけれども、とにかく美しく、しかも高精細に撮れる。60mmよりも望遠なので被写体との距離感が違うけれども、ボケの美しさも描写も色乗りも申し分ない。それが3万円台で買えてしまうのだから、これはニコンユーザーなら買っておくべきですよ。DXユーザーだとちょっと望遠になりすぎるけど、かえって人物ポートレートにはイイでしょう。
二戸地鶏のひっつみ汁、大変に美味しゅうございました。ひっつみとはすいとんみたいなものだけど、地粉を練った生地をのばし鍋に入れていく所作が独特だという。まだそれつくるところをみていないので、一度拝見したいものだ。
そして、短角牛の中でもっとも僕が好きなもも肉。
モミダレで揉んだものを、僕は焼かないで食べてしまう。それにしても短角は部位ごとの味わいの違いが大きくて、ぼくはサーロインやロースよりももも肉のほうが好きなくらいだ。次回の赤肉サミットではもも肉のタルタルも試食内容に入れておこうかな。
新幹線が青森へ伸長したおかげで、二戸発の最終新幹線が一時間遅くなってくれた。盛岡に移動して、ダイワロイネットホテルにてゆっくり休むことができたのでありました。
僕の短角牛である「ひつじぐも」は、春から秋までは広大な牧野で放牧されるが、草が枯れて雪が積もる冬の間は里に下りる。僕も加入している、大清水牧野組合で短角牛のオーナーになっている人の牛は、オーナー用の牛舎に入り、看守さんがついて世話をしてくれる。思えば二戸を初めて訪れた時、ここをみせてもらって「俺もオーナーになりたい!」とお願いしたわけだ。
この方が、オーナー牛舎の面倒をみてくれている看守さんだ。
ご夫婦で看守小屋に寝泊まりして世話をしてくれる。僕が近寄ると後ずさる牛も、看守さんには近づいていく。日々の世話をしていると通じるものがあるのだろう。
残念ながら看守さんと話をしても、30%くらいしかわからない。津軽半島の突端のほうと岩手の旧南部藩のご年配のことばは、関東の人間が聞き分けるには本当に難易度が高い。
小屋の脇に積まれた牧草のサイレージ。サイレージというのは、牧草を収穫して発酵させたもので、昔は専用の建物を建ててそこへ草を詰め込み、発酵させていた。それがいまではごらんのように、畑で刈り取った後にビニール資材で何十にもラップする。空気と遮断されるので、植物内の水分で自然に乳酸発酵が進むわけだ。これを開けると、独特の古漬けのような香りがする。冬期はこれを牛に与える。肉牛には輸入コーンを与えて太らせるのが普通だが、繁殖用の雌牛は肉牛と違って、カロリー満載の餌を食べることはないのである。
奥の小屋には大量のワラが。これは敷料といって、牛舎の床に敷き詰めるものだ。おがくずと裁断したワラをまぜたものを敷いておく。糞尿を吸ってしっとりした敷料は定期的にかき出して掃除してやらねばならない。
看守小屋の外に、洗濯物のようにして大根の葉がかけられていた。
これを「ほすな」という。「干し菜」のことだ。岩泉町では有名な在来野菜である安家地大根の葉をこうしてほすなにし、冬の間の貴重な野菜として汁に入れたりして食べる。
と思ったらなんとこの干し菜は牛用だそうだ。
「ほすなを牛に食べさせると、母牛の胎盤が出やすくなる」
ということだったのだ!なんとも深~いノウハウである。
順調にいけば3月あたりには、また仔牛が産まれる。看守さん、ひつじぐもをどうぞよろしくお願いします。
盛岡のホテルにて、デジカメで撮影した画像をHDDに移そうとして持ち上げたモバイル用のHDDを、誤って絨毯敷きの床に落下させてしまった。む、と思って接続すると案の定、認識されない、、、
1テラバイトもの写真データがお亡くなりになりました、、、
この出張の前日、HDD内の画像を会社のデスクトップマシンにコピーした記憶はあるのだけれども、完全に同期しているかどうかちょっと自信がない。漏れ(モバイルHDDにのみ入っている画像がある)があったらどうしよう、一期一会の写真が失われる、、、あ~、今日一日、悶々としそうです。
ちなみにモバイル用のHDDは、そのとき一番容量の大きいものを購入することにしている。今使っているのはバッファローのHD-PEBU2という製品。バッファロー製品はぜんぶ耐衝撃モデルじゃないのか?と思って製品情報ページを見たら、なんとこの商品には「耐衝撃」というマークがついていない!なんだよ~そういうことか。
転ばぬ先の杖、やはり耐衝撃モデルのHDDを買わないとダメですね。それとこまめなバックアップ。ごく当たり前の結論ですが。
HDDは、買い増しの時期に一番大きな容量のものを買うことにしている。今年のはじめに2TBのHDDを買ってデスクトップマシンに着けたが、2010年の画像フォルダがそろそろ満杯。つまり一年で約2TBということだ。RAW画像も記録しているからこんなに容量が多い。本当は、後日画像チェックをしてピント外れなどのものは消去していけば、半分くらいですむはず。けれどもその時間がないわけだ。
メインカメラであるニコンのD700は約1200万画素なのでこの容量ですんだけど、D7000など1600万画素以上のカメラを使うようになればファイルサイズはべらぼうにでかくなる。そうなったら3TBのHDDでも一年は持たないだろうなぁ。
ネット上のHDDに写真データを保存するクラウドサービスがいろいろと出てきているけれども、100GB程度じゃ全くなり無いし、容量無制限とあるサービスもあるがいつまで存続するのかよくわからない。だいいち、どこの誰が運営しているかしらないサーバに自分の大切なデータを預ける気にならない。従って個人的なバックアップの重要性は増すのである。
これから、岩泉町の短角牛農家である畠山さんの家に、預けた草太郎に会いに行ってきます。
岩手に来ています。公務を終えて石田・杉澤両氏の助けを得て山に登り、オーナー牛舎にて僕の短角牛母牛「ひつじぐも」と再会。角が伸びて、先端が内側にきゅっと曲がり、出会った頃とは全く違うかんじにみえる。しかもあの神経質さは影を潜め、とてもゆったりしたかんじに。
おなかは横に大きく張り出している。4頭目の子が宿っているのだ。次は、メスだといいなぁ。女の子だったら、母牛として残すのになぁ。
明日は盛岡で講演です。そして、岩泉町に養子に行った草太郎の様子を見に行ってきます。
写真は大阪の天王寺かぶ。
昨日まで岩手、これから北海道の帯広に飛びます。これで来週、また岩手に行って、年内の出張は終了だ。なんか、すげー気持ちが楽になる、、、1月~3月はあまり仕事を受けずに、東京でじっくり物書きをしたいと思う。
今週号の週刊アスキーの「パソコンが好き!」ページでオリンパスE-5の試用レポしています。立ち読みせず買ってくださいませ。どうでもいいけどあのページ、もはやパソコンの試用レポが少なくなってるからタイトル変えた方がいいと思うんだけどね。
んじゃ、白スパサンド食べに行ってきます。
一関駅に着くと、懐かしい坂田さんが迎えに来てくれていた。坂田さんは岩手県の畜産、というより牛の専門家で、以前は本庁でプレミアム短角牛の担当をしていた。それがいきなりの人事で、今度は霜降り牛肉ど真ん中といえる県南に配属。
「黒毛の相手をしています(笑)」
という状況になっているわけだ。人生(いや人事か)ってどうなるかホントにわからない。
で、初めて前沢の地に入った。前沢牛の定義は、岩手県奥州市前沢区に起居する生産者が育てた黒毛和種で、生産者が1年以上肥育したものであり、肉質等階級がA4かA5,またB4かB5であることとなっている。そして定義には書かれていないけれども、性別は去勢牛(つまりオス)で、32ヶ月齢くらいは買うことと言うのが不文律になっているらしい。
奥州市には牛の育種をする試験場があり、そして牛の博物館という施設も存在する。どっちともみてみたいものだけれども時間がない。
「けど、牛の博物館の隣にあるレストランで今日は昼を食べていただきます。ここの伊藤シェフってのが素晴らしい方で、地元食材を中心に料理をしてくれているんですよ!」
■ロレオール
岩手県奥州市前沢区字南陣場103-1
0197-56-3324
このレストラン、高台に建っていて絶景である!
紹介してもらった伊藤勝康シェフは、実にきさくな人だった!
フレンチ畑の伊藤シェフはもともと千葉出身。出張料理人としてのキャリアも持っているそうだ。
「岩手はねぇ、地味に見えるけど食材がすごく豊富なんですよ。海産物にも肉にも恵まれてる。それをね、きちんと料理にして出してあげないといけない。」
僕もそう思う。東北六県の中で、山形ではアル・ケッチャーノ、青森ではレストラン山崎やダ・サスィーノなどの「ご当地食材料理」を得意とするレストランが活躍しているが、岩手はそういうのが非常に少ないのだ。これだけ食文化の幅が広いのに、、、
「県の面積が広すぎて、ちょっと散発的になってるんですかね」と坂田さん。そうかもしれないね、岩手一県で四国に匹敵する面積を持っているから、藩政時代の南部藩・伊達藩の文化が入り交じり、沿岸部から内陸まで有するため、いろんなものがあるけれども逆に統一感がなく、間延びして見えるという感もある。
「まあでもこのあたりは畜産が盛んだし、いろいろやっていこうと思ってるんですよ!」
シェフはこのあたりで取り組まれている食材はほとんど導入し、メニュー化を試みているそうだ。これは非常に楽しみ!
ランチはかなりお得な価格。前菜はビュッフェスタイルで野菜中心の料理が並び、それにメインを何にするかをセレクトする。
しかしなぁ、やっぱり前沢に来て、これから前沢牛に取り組む生産者さんたちと会うんだからなぁ、と思ってここは前沢牛サーロインステーキランチ(自腹です)を食べないとね!
前菜ビュッフェはかなり充実!野菜中心の料理はすべてこの辺で穫れた食材ばかり。
この、キャベツの米粉ソースグラタンが実に美味しかった!
盛りつけ汚くてスミマセン。中央のフリットは、イサダとかいう、アミみたいな小さな海老を使ったもの。初めて食べた、、、
あ、ちなみにこの人が坂田さんです。
熱血獣医師の彼が現場に来て直面しているのは、牛肉振興の難しさ。景気のせいだかなんだかわからないけど、肉の単価も下がり気味だし、農家に明るい話題はない。
「けど、そんなことより地元の人が地元の肉を食べて楽しむっていうことをやらないといけない!」
ということに気づき、この「いわて県南ブランド牛スタンプラリー」なるキャンペーンを企画。県南地域の42店舗が共同してのイベントで、前沢に限らず銘柄牛肉を食べて、3店舗分のスタンプを集めて応募すると、58人にステーキ肉などの豪華賞品が当たるというものだ。関心のある人はぜひご参加を!
美味しいコンソメをはさみながら、来ました前沢牛!
こちらは坂田さんが頼んだ薄切り肉のソテーのランチ。こっちも旨そう!
ソースをかけてもらっていざ、いただきます。
前沢牛と名乗るからには、肉質等級は4番または5番。すっげーくどい脂なんだろうなぁと思いつつ肉を口に運ぶが、伊藤シェフは筋のいい個体を仕入れているのだろうか、それほどくどさがない。焼き加減をミディアムにしてもらったので多少脂が流れてくれたのか、久しぶりに「黒毛もやっぱり旨いねぇ」と思うことができる肉だった。
しかし!
「これ、食べて。ジャージー牛の仔牛が入ったんだけど、美味しいんですよ!」
乳用種であるジャージー牛にもオスが産まれる。オスは乳を出さないから肉に回るが、これを仔牛で出荷しているところがあるらしい。ソースは仔牛のフォンドボー、シェフが採ってきた黒いコウタケが添えられている。
いやはや、このジャージー仔牛の旨さにびっくり! ジャージー牛が肉として美味しいということはよーく識っているけれども、仔牛段階の肉も実に旨いね!なぜかミルキーな香り、ぶるんとフレッシュさを感じる食感!ソースも潔いさわやかな旨みを感じる。
ちなみに肉の火入れには南部鉄器を使用したパンを使っているそうだ。なるほどね、じんわり火を入れるわけだ。
いやぁ、前沢牛もいいけど、やっぱり深めていくべきはこっちの路線でしょ!
「まあ、メニューに載ってないのもいろいろやってますから、、、」
ということなので、ここを訪れる際にはぜひ、いわての食材で冒険して欲しいと予約の時に頼んだ方がいいと思う(もちろん夜のメニューで、ですよ)。
伊藤シェフ、今度は夜に行きますから、のたうちまわるほどたっぷり料理お願いします。
美味しかった!
先日の福岡・八女出張の際。トミマツと高橋君が講演終了後、車を飛ばして佐賀の寿司屋へ連れて行ってくれた。
「オレもいったことないけんど、ちょっと講演会で女将さんと話して、すばらしかったんよぉ」
ということで全員お初である。ちなみに関東にいる僕の感覚からすると「福岡から佐賀に行くって遠いんじゃない?」と思っちゃうところだけど、八女・久留米地域から佐賀へはほんの小一時間だ。
■嬉乃すし
佐賀市若宮一丁目7番30号
0952-30-1469
http://ureshino-sushi.jp
これがもう、実に立派な構えの店で、職人さんも5~6人、仲居さんもかなりの人数がいるような大きな店。トミマツが知己となった女将さんがまたチャーミングな人で、年齢不詳(笑)
ここは二階の座敷席だが、なんと壁に佐賀の名産和紙を貼っているのだそうだ。
なんだかね、この部屋に入るとすごーく気分がよくなるっていう人が多いんです
と女将が言うのだが、確かにこの部屋、清々しく温かな気に満ちていた!
それはともかく、一階に戻って寿司である。料理長は女将のご主人である(あたりまえか)。
そして、なんかアイドルみたいなかわいい仲居さんがいるなあと思ってたら、びっくりしたことにこのお二人の娘さん!
いやちょっとびっくりです。
さてお寿司の方だけども、せっかく佐賀まできたんだからマグロとかは要らないので、この辺で上がった魚でお願いしますとオーダー。
「とくにサバをお願いします、、、」とお願いしたところ、もう素晴らしいサバ攻撃に遭ったのである!
いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
素晴らしいっ!生の鯖に特有のクニルプっとした食感である。鮮度のいいマサバじゃないとこれはないねぇ
そして、ゴマサバ!
こっちでいうゴマサバは、鯖の細かな切り身をすりごまと醤油で絡めたもの。軍艦でいただきます。これもねぇ、、、10カン食べたい。
ここから怒濤の美味しいネタ特集。
穴子は煮たものを最後にカリッと焼いたもの。素晴らしい。
フグはじつに端麗な味わい。ポン酢で食べてもいいかもね。
タイ、ふっくらして脂ものった美味しい切り身でした。
ワタリガニ。味噌と絡めたほぐし身がいっぱい。こっちの地方特有の名前で呼ばれていた。
サバ、リターン。そしてイワシ。
最後に感動したのがこのバッテラ。さっきのあのサバを酢で締めているのだから、美味しくないはずがない。完全にノックアウト!酒を飲まなかったこともあるけど、すげー安く食べさせてもらった。
ここはまた来たい、、、佐賀出張作りたくなってきたのでありました。ごちそうさま!
ここしばらく農業側について擁護する論調でブログを書くことが多いが、九州の某県から下記のようなメールが来たのでご本人の承諾を得て紹介します。
今回、農業と他産業の対立構造に一言申し上げたくメールさせてもらいました。
私の父(58歳トマト専業農家)が農業高校に通っていた頃、教師の給料が今から考えられないほど低く生徒(農家の子弟が多い)から嘲笑されるくらいだったそうです。父の同級生で卒業後に農業に就かず町役場に勤務した方は変人扱いされたとも聞きます。
現在では、公務員は希望者多数の狭き門となっていますが、「公務員なるのがばからしい」くらい農業の地位が高い時代があったようです。
勤め人になった人も農業につけなかったから仕方なく勤めに出たケースが多かったのではないでしょうか。農業したくてもできなかった。
故郷で暮らしたかったけど離れなければならなかった。食料自給率や文化の消失という国家リスクはおいておいて、こういった農業・農村に対する憧憬と憎悪が今の農業つぶしの深層心理にありそうな気がします。
でも、そういった歴史はあまり語られませんよね。そうかといって、輸入農産物が入ってこなくなり、食料不安が起き、再び農家の地位が上がればいいなどとは思いません。野菜泥棒・米泥棒の世の中になってしまうでしょう。
農村は、昔はいい目をみていたこと、これまで農地という既得権の上にあぐらをかき、他者を排除する閉鎖的村社会を作り上げてしまったことに目を向けなければならないと思います。
もちろん、そうではない方がたくさんいらっしゃることは承知しています。
そう、実は農業が立ちゆかなくなってきたのはここ30年くらいのことだ。高度経済成長のとっかかりは、ものを作って売れば売れる時代だった。前の会社で、花の卸売会社でセリをしていた先輩が言っていたことが懐かしい。
「やまけんちゃん、産まれる時代を20年間違えたなぁ、俺がセリ台に立ってた頃はサ、なぜかいつも机の中には聖徳太子(以前の一万円札ね)が20枚くらい入ってて、それ持って銀座に行ってたもんだよ」
まじかよーと、バブル崩壊後の時代を恨んだものだけど、昔は本当に生産者も流通業者も儲かっていた時代があった。作家の筒井康隆さんが「農協月にいく」を書いたように、土地高騰の余波も受け、農業関係者にとっては「金はある」という時代があったことも事実である。
ただし、その記憶をもちつつも、これからのたべものをどうするという話は別のものとしてする必要がある。
「農業をどうするか」ではなく「たべものをどうするか」という視点で話していかなければならない。
いま、愛媛にいます。朝、すげー嵐で200mも移動できんかった。いまは陽が差してます。
高知県より、花ニラが届く。
花ニラは、ニラが栄養成長をやめ、生殖成長に移行しつぼみをつけた(薹が立つという)状態を食べるものだ。通常、薹が立つと筋張ってしまい美味しさが失われる植物が多いのだが、花ニラは逆にあの葉がクキッと太くなり、美味しく食べられる。
ちなみに花ニラとして出荷されるのは通常のニラ品種ではなく、専用品種である。
ほら、よーく観ると先っぽはつぼみなのである。
このつぼみからこんな風に白くかわいい花が弾けるように咲く。
ちなみに、薹が立つことを花芽分化というのだけど、通常は陽の長さや気温の変化を植物が感じて、「おっと季節が変わるな」と生殖成長へ切り替える。つまり環境条件が整わない限り花ニラを食べることは出来ないということだ。
しかし、高知県はすごい品種を育種してしまった。それは、一年中連続的に花芽を分化させ、周年で花ニラを収穫できる品種だ。今のところ、一つの種で一年通じて収穫できるものは他にはないらしい。
ニラは(花ニラに限らず)冬が一番旨い。ゆっくり時間をかけて育つからだ。葉に厚みが増して、旨みも乗る。
ありがたや! 高知県さん花ニラありがとうございました、撮影後、残らず食べました(笑)
先日、親友の結婚パーティーにて会ったT田君らと農業にまつわる最近のメディアの無理解について盛り上がった。
いちばん「おかしいよねアレ」となったのが、表題のもの。よく若手農家とかイケメン農家を持ち上げる特集とかやるときに、
『なんと年収1600万円!』
とか、一般の人が観たら「なんだそりゃ!?すっげー儲かってるジャン!」
という風に見えるやつ。
確かに僕の知っている篤農家(とくのうかと読む。高い技術を持つ農家のこと)さんの中には、年間で1500万以上稼ぐ人もいる。けどね、そんな人、そう多くない。
真実は、先の話でいけば「年収」ではなくて「売り上げ」が1600万円、ということである。経費を差し引く前の売り上げ額を「年収」と取り違えているケースが多いのではないだろうか。
また、「年収1600万円!」と言われると「こいつ一人でかぁ」と思われるだろうが、実際にはその農家一戸の全売り上げであることがほとんどのはずだ。農家は通常、家族労働が前提である。40代の男性が主力であったとしても、嫁さんも、両親も総出で働くのが普通だ。それで合わせて1600万円の売り上げ。
そこから経費を引いてみる。種子購入代、肥料に農薬、農業用機械の燃料費や償却、施設園芸ならハウスや高設ベンチなどの資材、軽トラ燃料、大きいとこならパートさんの人件費、などなど。おそらくそれで普通半分は飛ぶでしょう。そしたら一家の年収が800万円程度。
けどね、実はこれ、人件費が入ってない。家族労働分を時給1000円くらいで入れてご覧なさい。ちなみに労働時間は8時間以上だし、土日休みとかないからね。
「年収1600万円!」とは全然違うでしょ。それでもやっていけているのは、いろんな意味で生活コストが安くすんでいるということと、家族の誰かが働いて兼業収入を充当しているから。
「兼業農家はけしからん!」
などと言うやつが多いけど、逆だよ。兼業しないと現金収入がないんだよ。農業といういとなみをその辺の会社組織と同じように考えたら成り立たない。そういうことに無理解な人たちが平気で農業のことを語り、それを一般市民が鵜呑みにして、日本の高品質な農業がつぶれていく。粗悪なメディアが変わっていくことは出来るんだろうか。
宮崎県の有料道路で小林あたりを疾走していると、大根干しをする棚があちこちに建てられていた。
たくあん用の大根はこうやって収穫後、天日で干す。数日かけて陽と風にさらしていると水分が抜け、あの堅かった大根がU字型にクニャッと曲がるくらいになる。そうなったら漬け込み開始だ。
その、干し大根用のやぐらがこんな規模で建っている。
近くに行くと「ええ?」という位の高さ。3階建ての家くらいはあるそうだ。これに梯子をかけて作業するから、落下事故が絶えないらしい。
宮崎県の名産といえばみんなはマンゴーとか言うかもしれんが、俺にとっては大根です。農家の庭先で大根を大量に機械にかけてマッチ棒状態に刻み、それをむしろのようなものに散らして干すと切り干し大根になる。
大学院時代に農業関連学会の大会で宮崎に初めて足を運んだとき、農家の軒先でこの作業をしていたのでフラッとみせてもらった。
「うおーこうやってできてるのかぁ」
と感動していると、おばあちゃんがビニール袋にいっぱい切り干し大根を詰めてくれた。それをそのまんま口いっぱいに頬張り、しばらく唾液でうるかしながら噛んでいると、何とも言えない甘さと旨みがにじみ出てくる。あれは本当に旨かった。
宮崎の大根農家の皆さん。棚から落下しないように気をつけてくださいねー
岡山の高梁市役所に勤務しつつ、農産物関連の仕掛けをばしばしとやっているT君から「イノシシ捌いてるけどいる?」という連絡が。もちろんお願いしまーす。
来たのが写真の美しきイノシシ肉。背中のロース一本ヒレ付きで来ました。このサイズってことはすっごく若いイノシシ?
若いイノシシだったら、問答無用でカツにするのが旨いと思う。それも、はやりの分厚く切ってぎりぎりの温度でレア目に揚げるんじゃないくて、薄切りにして火もある程度強めに通し、水分を飛ばしたのがいい。
いろいろ試したけど、その方が余分な水分が抜けて肉の旨みが引き出される気がする。ということで早速いただきまーす
いやもう死にそうに美味しい! なんでこんなに野生の豚(イノシシ)って旨いかね?配合飼料食べてないからだろうか?品種改良されていないからだろうか?とにかく素晴らしい。
ところで、ブロイラーのササミ程度の大きさしかなかったヒレ肉。もったいないのでこれは切らずに棒カツに揚げる。こいつだけは低温でゆっくり揚げて、余熱で芯まで火を通す。
うちの嫁もびっくりの美味しさなのよ、これが、、、ふんわりジューシー、いやな臭いのかけらもない。
T君ありがと。お返しに短角牛送るからね―