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宮崎県応援エントリを開始する。 香港・シンガポールで最も評価されているミニトマトを生産する河野農園のツッパリが爽快である。強い農業とは高い技術と販売力を併せ持つことを言うのだ。
新燃岳の噴火で、近隣の農場がどうなっているか。宮崎から写真届く。
間一髪で東京に帰ってこられた! 宮崎県にて霧島大噴火に驚愕。 天はいったい、宮崎県にどれだけの試練を負わせようとしているんだろう?
「日本の農業はもっと強くなれるから、保護は要らない」というのは欺瞞だ。アメリカの農業政策の歴史を観ればよくわかる。
切り干し大根といえば、、、
なんとこのタイミングで宮崎県の霧島山が噴火。何かが宮崎にきているとしか思えない。
結局、日本という国はメディアそうがかりで農業をつぶそうとしているとしか思えない。「日本の農業を強くするから、保護は要らない」ということの欺瞞は、アメリカの農業政策の歴史を観ればよくわかるのだ。
つづき。。。 美しき芋、その名は 「花魁(おいらん)」。
美しきさつまいも。 千葉県で昔、女性から絶大な人気を得た品種だという。
十勝帯広にて「蝦夷鹿サミット」開催! 日本におけるジビエをきちんと考える元年になるか!三大シェフの競演で盛り上がった夜。 その3
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2011年01月29日

宮崎県応援エントリを開始する。 香港・シンガポールで最も評価されているミニトマトを生産する河野農園のツッパリが爽快である。強い農業とは高い技術と販売力を併せ持つことを言うのだ。

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宮崎には多種多様な生産者がいる。そりゃあそうだ農業県だからね、しかし他県に比べて際立っているのは、わりと頑固で自分の行く道をしっかりと決めている人たちが多いこと。農協系統出荷をメインにした農家さんが主流な中、他にはできない商品を作り出して自分で販路を切り開く、イケイケな生産者さんもけっこういるのだ。

そんな中でも最近会った中でピカイチだったのが河野農園。都濃ワインで有名な都農町にあり、この地域の特産物であるトマトを生産している。彼らが生産するのはミニトマト。赤品種だけではなくオレンジやイエローなどカラフル品種を栽培しているのだが、この面積が施設栽培で4haとかなり大型だ。ビニールハウスやガラスハウスといった施設栽培ものは、大型のものは1ha以上あるものだけども、4haのミニトマト栽培を切り盛りするのは非常に技術を要する経営だ。

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あまりよくわかっていないメディアは農業といえば米も野菜も同じように報道するが、品目が違えば必要とする技術も全く違う。野菜を葉菜・根菜・果菜と分けたとき、最も技術的に難しいのは果菜類である。なぜなら、植物の基本的な生長部位である葉や根を大きくするだけではなく、花を咲かせて実を結実させなければならないからだ。だから家庭菜園の指南書では、最初に簡単なコマツナやダイコンなどを栽培することを薦めるのだ。

中でもトマトは難易度が高い。トマト自体は生命力のある植物なのだが、病気に非常に弱いのだ。原産国は南米の冷涼で乾燥した地域と言われており、高温で多湿な日本とは正反対だ。露地栽培(屋外で栽培すること)をしていると、梅雨の時期などに地面からの跳ね返りで病原菌を拾い、様々な病気にかかってしまう。だからトマトはハウス内で育てることが多い。

けれどもビニールハウスにしてもガラスハウスにしても、いったん建ててしまうと容易に動かすことができない。実はトマトは連作を嫌う作物である。前年にトマトや、同じナス科の野菜を植えた後に栽培すると、土壌のバランスが崩れているためかうまく育たないことが多い。従って同じビニールハウス内で何年も育てていると、よほど土壌の管理をしっかりしない限り病気が出たり、収量が下がってしまう。

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というのが基本的なトマトという品目のとらえ方だが、要するに大規模にトマト一本で経営していくのはなかなかに大変なのである。ちなみに大玉トマトに比べるとミニトマトの方が強い。河野農園はこのミニトマトを軸にして、なんと日本のみならず海外への販路を開拓している。そしてその強みは、純粋に栽培の技術力にある。

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昨年の暮れに訪れたときの河野農園。事務所兼選果場の回りに展開されているハウスはほとんどが河野農園のものだそうだ。

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家族経営をベースに20人以上の働き手がいる農園で、次代を担うのが河野雄一郎君だ。

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「うちの経営の特徴はいろいろありますけど、やっぱり栽培で徹底して土作りをしているってことでしょうねぇ。」

農業では土が重要、というのは半ば常識的になっているけれども、これだけの面積で彼らが採っている手法がスゴイ。化学肥料を一切使用せず、地域内の有機物を地域内の菌で発酵させて畑に投入しているのだ。裏山の林で集めた落ち葉を堆積し、米ぬかや堆肥を混ぜて発酵させたものを彼らは「土こうじ」と呼ぶ。有用微生物がたっぷり含まれたこの土をベースに栽培しているのだ。

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河野君のお父さんがみせてくれた土こうじの山。もちろんこれだけではなく、近隣で出てくる有機物を集めて堆積し、オリジナルな堆肥を作っている。

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あと、これは水田地帯ではよく採られる方法なのだが、いったん収穫が終わると、土壌をリセットするために田のように水をひきいれ、しばらく湛水する。土壌を消毒するためなのだが、河野農園の説明では消毒というよりは、土に入れた有機物の分解を促進するために水を湛えるようだ。

こうして有機物をいっぱい入れられた土壌には、様々な微生物が活動することになる。河野農園の畑のビニールマルチをめくると、こんなふうに微生物が菌糸を張っている。

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さてこうやって栽培したミニトマトを彼らは、量販店などに営業して販売をしているのだが、その際に非常にかっこいいパッケージで販売している。

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県のある機関のアドバイスを受けながら創ったこの箱があまりにかっこよく、”箱買い”されるケースも多いようだ。あ、もちろん中身も美味しいからだ(笑)手前の記事はある食専門雑誌のコピー。有名シェフが彼らのトマトを採用しているのである。

このパッケージをひっさげて、河野君は香港やシンガポールの量販店に売り込みに行く。そしてむちゃくちゃな高評価を得て、輸出販売をしているのである。実は、生食用のトマトに関しては日本の技術力は非常に高いのである。よくイタリア帰りの人が「日本のトマトは、、、」と嘆くが、それは加熱してソースにする時のことではないだろうか。生で食べるトマトについては、日本人の好みは非常に繊細だ。海外の農場でこれを真似ることができるところは少ないのである。

じゃー うまいトマト料理食べようよ! ということで、都農町が誇る隠れ家的イタリアンダイニングカフェ「ボンリッサ」へと向かったのである。

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交差点からなんの変哲もない道を歩いて行くと、あらイタリア国旗が、、、

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ボンリッサ(BONLISSA)
児湯郡都農町大字川北4794
0983-25-2345

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最近の流れではあるけれども、地元の食材を積極的に使って料理をしてくれる店は、とても重要だ。

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やみくもな糖度重視ではない、自然な甘さと酸味とのバランスをとった河野農園のミニトマトはとても好ましい味だ。過剰な液肥で育てたミニトマトにありがちな刺激味がなく、子供のおやつにあげても味覚のバランスをきちんと育ててくれそうな味なのだ。

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パスタソースにしたとき、イタリア系品種のような濃厚な香りとたたみかけるようなグルタミン酸があるわけではないが、それより奥ゆかしい優しい味で麺に絡んでくる。

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こちらは彼の友人農家の栽培した米を米粉に挽いたものを生地にしたピッツァ。米粉パンはなかなかに難しいものだけれども、こうして食べてもさっくりしていて、小麦とは違う美味しさがある。

ここのシェフのパスタが旨いので、ついもうひと皿おかわりしてしまった(笑)

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出してくれたのはチキンカチャトーレのようなソース。美味しゅうございました、、、

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この店のオーナーシェフご夫妻、若くて明るくて、非常に楽しい空間をありがとう!

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強い農業とは何か? ということをしたり顔でいとも簡単に言う人をあまり僕は信用できない。けれどもそこに不可欠な要素があることは言える。まず一番重要なのが栽培に関する技術力だ。それは製造業においても同じことだろう。しかも農業の場合、工場のように閉鎖系で、製造環境の初期化が簡単にできる環境ではない。環境の変化や前作や前々作の影響を受けてしまうのが農業である。そこで一定の品質を保っていく技術力がいの一番に必要となる。

それができたら販売力である。既存の系統出荷、卸売市場流通でやっていくのもいい。でも品目によっては自ら売り込み切り開く営業が実るものもある。彼のミニトマトはその一つだろう。実際、河野農園は多くの量販店、そして海外からも高い評価を受けているのだ。

さて都農町はさきごろ鳥インフルエンザが発生して、先日の霧島の噴火も加わり大変な状況にあると思う。彼のハウスに灰が積もりませんように。

この週末、スーパーに宮崎の農産物があったら、買っていただこうじゃないか。

Posted by yamaken at 19:20

2011年01月28日

新燃岳の噴火で、近隣の農場がどうなっているか。宮崎から写真届く。

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宮崎県内の複数の農業関係者から、同じ写真が送られてきた。撮影したのは、業務用冷凍野菜の大規模生産者の若息子なのだけども、これはすさまじい状況だ、、、

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これは砂利道、砂の道、ではない。灰が降り積もることで、中央を表示する白線などがまったく見えない状態の道路だ。

そして田畑にはびっしり灰が降り積もっている。

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とりあえず現状で栽培されている作物は、葉物についてはほとんどが出荷不可能となるだろう。火山灰の付着度合いにもよるが葉物野菜はいちいち洗浄して出荷とはならないだろうからだ。また、日本という国はワケのわからない風評被害というか、「お客様に不安を与えてはいけない」などと先回りして不買をするスーパーばかりだからだ。買って上げた方がいいのに。このブログ読んでる人は宮崎産農産物(特に県南地方のもの)が並んでいたら、買ってあげてください。

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ホウレンソウの惨状。業務用加工むけなら大丈夫かとも思ったが、どうも張りが出ていないところをみると、出荷はちょっと難しいだろう。

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タマネギのビニールマルチがみえないほどに降り積もった火山灰。いや灰と言うより石だな。

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実は問題はこれから先のことだ。かつて三宅島で火山噴火した際に、火山灰が農産物の生産に与える影響を分析したデータがあるのだが、それによればpHはやや酸性で、やはり土壌の化学性や物理性を悪化させるという結果が出ていた。つまり灰が相当量混ざってしまった土壌を改善するために、土壌改良資材の投入などそうとうコストと時間がかかることが予想される。

実は昨日からいろいろ関係機関へ被害状況を問い合わせているが、「まだそれすらはっきりしません!」という状況だ。

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こういうときに買い支え運動が自然に起こるようになると、日本の民度を信じることができるのだが。ひとまず簡略ですがアップします。

Posted by yamaken at 07:25

2011年01月27日

間一髪で東京に帰ってこられた! 宮崎県にて霧島大噴火に驚愕。 天はいったい、宮崎県にどれだけの試練を負わせようとしているんだろう?

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そう、昨日から宮崎だったのだ。朝起きてコンサル先に向かうと、開口一番で「昨晩の揺れ、感じました?」と聴かれる。僕はホテルでぐっすり寝ていたからかまったく感知しなかったけど、どうやら噴火の揺れで窓枠がガタガタとうるさく鳴るくらいの揺れがあったらしい。知らなかったなぁ、と思っていたのだが、、、

昼前、月に一回出演しているTBSラジオ「荒川強啓のデイキャッチ」スタッフより電話。

「やまけんさん、宮崎にいるんですって?あとで電話レポートしてもらえますか?」

なるほど、こういう感じで番組が作られてるのね,,,(笑)

番組中継のしばらく前、元祖レタス巻きの一平寿司の事務所にて午後3時43分あたり、談笑していたところ「ドドーーーーーン」と、地震とも違う音と共に大きな揺れが、しかもかなり長い時間続く。

「噴火だ!」

でもここは宮崎市内だよ、霧島からは150kmくらいあるのに、、、でも、持続的にゴゴーン、ゴゴーンと音がする、、、間違いない、マグマが吹き出ているんだろう。

4時25分、ラジオに電話で生出演。山田五郎さんがスタジオには来ていたらしい。ご無沙汰してました。

収録終わり、窓の外を見てみると、、、おおっ 雲とは違う、黒い影が、、、!

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「ちょっと、大淀川の河原まで行って噴煙どうなってるかみてみよう」

と、歩いて行ってみたのだ、、、

 

歩いている途中、すでに噴煙らしき黒い影が、はっきりと空に境界線を描いている。

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そして河原にて。絶句!

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画面右なかほど、大淀川の橋の真ん中くらいのところから吹き上がっているのが噴煙だ。これが、肉眼でモウモウとわき上がり刻一刻と同じ形にとどまらず、噴き上がっている。その噴煙が風に乗って、画面左側へと流されているのだ。

噴煙部の拡大。

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ここで、ちょっとアレッと気づく。 今日、僕が帰る飛行機って飛ぶの? 宮崎空港へ連絡してもらうと「ちょとわからない」とのこと。ホント?

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わき上がる噴煙を心配そうにみやる村岡さんとキエツさん。村岡さんは今回被災の中心になっている都城市に、タリーズコーヒーを二店舗経営している。そのうち一店はホームセンター内にあるのだが、すでに店内が灰をかぶっているそうだ。左側のキエツさんはコンビニチェーンの「エブリワン」の社員。3店舗が被災地域内にあるらしい。二人とも駆けつけたいが、高速道路も封鎖で渋滞しているらしく、そうそう動けない。

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キエツさんの車に乗せてもらい空港に行くと、なんと18:25発東京行きが「手続き中断中」という見慣れない表示。

「飛ぶかどうか寸前までわかりません」とのこと!うぎゃーーー 明日は俺、静岡に出張なのに!

万が一の時にはキエツさんに熊本まで乗せてもらい、明日朝一便の熊本空港発で羽田に戻り、そこから強行軍で静岡へと思ったのだが、、、ありがたいことに飛行機は飛んでくれました。この便以降はすべて欠航。運がよかった。キエツさんありがとう!

けれども本当に、宮崎ばかりなぜこんなに天災が起こるのだろう。なにかの啓示なのかと勘ぐってしまう。

とりあえず、東京に戻りました。ふう。

Posted by yamaken at 21:51

「日本の農業はもっと強くなれるから、保護は要らない」というのは欺瞞だ。アメリカの農業政策の歴史を観ればよくわかる。

TPPや、企業の農業への新規参入の話の中でよく出てくるのが「日本の農業はもっと強くなれる」というものだ。土地をまとめて規模拡大し、効率的な経営をすれば強くなれる、と。日経などの新聞ではこれまで何度もこうしたことを書いてきているのでそれが真実だと思わされている人もこの国では多いだろう。けれども、そんなことを本気で信じている農家はほとんどいない。

もしそれが可能なことだったら、農業がこんなにもゆっくりと着実に凋落していく過程で、誰かがそれを実現しているはずである。

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■「大規模効率化」の夢はいい加減に捨てた方がいい

土地をまとめるということが難しいのは、現状の農業者にとっても非常に難しい問題だ。細かく区切られてしまった日本の農地は、いろんな思惑でバラバラのままだ。純粋に農業を続けたい農家もいれば、よく批判されているように、いずれ道路拡張などで転用・転売できる日のことを夢見てとりあえず所有し続けている農家など、いろんな人によって区切られている。そうした所有の問題があることは事実。

しかし、それが農業の大規模化の阻害要因であるならば、まず既存の農業者に限定して、土地を流動化する施策をすればいい。彼らはこれまでプロフェッショナルの技術を持って営農してきているのだから。どこの馬の骨ともわからない他産業の素人軍団に貴重な農地を与える必要がどこにあるんだろうか? 「農地の流動化」と「新規参入の促進」を無条件に結びつける人たちの言葉には、ここにひとつの論理的飛躍がある。

ちなみにいま、すでに一部では農地は大きく流動化している。茨城県稲敷市のとある米どころの集落には米農家が100軒以上あるが、そのうち実際に農機を動かして農業をしているのは何戸だかご存じだろうか?

答えは、たったの2軒の農家、である。じゃあその2軒は若い生産者がいるのかといえば、どちらも50代後半。数千万円の農機を購入して、中国人研修生の力を借りてやっとこさ50ha以上の広大な面積をてがける。とはいっても一枚一枚は小さな田んぼで集約されていないので効率は悪い。日本の国土は起伏に富んだ地形が多いので、平らにならすことなど不可能なのだ。

「大規模集約化すれば強くなれる」 と言うのは簡単だが、これはあくまで「すれば」の仮定であって、現状ではほぼ無理。だって隣の田んぼとの高低差を、ブルドーザーやユンボを入れて平らにするだけで数百万。本当に「大規模」といえる規模といえば一枚の圃場が5ha以上となるだろうが、高低差のある圃場をつなげて平らにすれば数千万以上になるかもしれない。すでに採算のとれない米や、10kg箱ひとつ2000円程度の単価にしかならない野菜を何年作り続ければその初期コストをペイできると考えているのだろうか?

そういうことだ。

 

■所得保障制度はパンドラの箱だ

さて、実は昨年から農家に対する戸別所得保障制度というのが動き始めている。昨年度は「モデル事業」、そして今年度は本格実施の初年度となる。

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戸別所得保障というのを簡単に説明すると「農産物の販売価格が標準を下回っている場合に、その差額を補填する制度」である。

これまではいわゆる「減反」のように、たくさん市場に出回ると安くなるから、作るのやめてください。作らなかったら補助金払いますという方式(生産調整という)の補助制度だったのが、その反対の「作って出荷した分の価格を支えます」という方式になったわけだ。前者が市場価格をコントロールするための調整であったのに対して、後者は生産者個々の業績に応じてダイレクトに支払われる補助になるので直接支払いとよばれる。

この補償制度も施行されたので農村はもう大丈夫、という言い方をする人が多いのだが、実はすでに問題が生じ始めている。

まずこの戸別所得補償でもっとも影響が大きいのは米なのだが、米の価格は下がりっぱなしである。この制度のことは買手である米穀卸や量販店などもよーくわかっているので、「米が安くなっても、補償金が入るから大丈夫でしょ?」といってどんどん買い取り価格を下げてくるのだ。直接所得補償制度が施行された品目については、市場価格は下がるのである。

そして一番の問題は、この制度ではしれっと書かれている「標準価格」のことである。何を持って「標準」とするのかは、生産者がどうこうできるものではない場所で決められる。生産費と標準価格の差額が補填されるわけだから、肝心の標準価格と呼ばれるものが下がっていけば、生産者は生活ができなくなる。

「やまけんさん、それはオーバーだよ、いくらなんでもそういうことにはならないでしょ?」

と考える人もいるだろう。でも僕はこの点については悲観している。

昨年度中に邦訳されて出版された農業関連の本でもっとも秀逸だった、「雑食動物のジレンマ」(マイケル・ポーラン著)の上巻を引用したい。

1970年代に農務省の長官となったバッツが、コーンなどの基本的な穀物に直接支払い制度を導入したのだ。それまではかつての日本と同じく政府が買い上げての「価格を安定させる政策」をとっていたのだが、国の財政負担が大きいこともある、これを一気に直接支払いに変革した。

「農家は、融資から直接支払いへの転換を一大事だとは考えなかった。どちらにしろ、トウモロコシの価格が下がっても、政府が目標価格を保証してくれるのだ。だがその実、これは穀物価格の下限を取り除くという画期的な事件であり、推進者はそのことをわかっていたはずだ。

以前の融資・穀物制度の下では、価格が暴落すればトウモロコシは市場に出されなかった。けれども新制度の下では、トウモロコシがどのような価格でも、農家は売るように奨励され、政府がその差額を支払う。結局、政府が実際に支払うのは差額の内のいくらかだけとなったのだが。

以来、導入された農業法案のほぼすべてにおいて、世界市場でのアメリカ産の穀物の競争力を高めるという名目で、目標価格が引き下げられた。」

おわかりだろうか。補償があると思うから農家はどんどん作物を作る。結果、市場に出回りすぎて価格もどんどん下がる。そして差額補填の基準となる標準価格はどんどん下がっていき、農家は逼迫していくのだ。

この本ではネイラーというコーン農家が登場して、このような低価格スパイラルに陥って脱出できない農家の悲哀を語らせている。

「価格が下がった時に、生活レベルを変えずに月々の光熱費などを払い、借金を返し続けたいなら、一つの選択肢しかない。それは生産量を増やすことなんです」

農家が生計を立てるためには、一定のキャッシュフローが必要になる。トウモロコシ価格が下落した時に収支を合わせる唯一の方法は、さらにトウモロコシを売ることなのだ。

(中略)

これが、生産量を高く、価格を低く保つシステムなのだ。さらにこのシステムは、実は価格を下げ続けるようにつくられている。それは、農家に目標価格の不足分を支払うことは、できるだけ多くのトウモロコシを生産し、どんな価格であれ、市場にすべて出すことを奨励するからだ。当然、価格はさらに下がり、そうなるとネイラーのような農場主が収入を下げないためには、トウモロコシをさらに作るしかない。

こうしてトウモロコシの山は大きく鳴り続け、1970年の一億160万トンから、現在の二億5400万トンへと増加した。この安価トウモロコシの山を動かすこと つまりそれを消費する人間や動物、燃料とする車、吸収する新製品、輸入する国を探すこと が、工業化した食体系の重要な課題となった。 トウモロコシの供給量は需要量を圧倒的に上回ってしまったのだ。」

後半部のくだりが、なぜ日本の畜産においてアメリカ産の餌用コーンが餌の50%以上を占めるのかを語っている。

それはともかく、直接支払制度はこうした諸刃の剣なのである。米の価格はこれからどんどんさがっていくだろう。

「でも、足りない分は補助が出るんでしょう?」

そうとは限らないということは、おわかりいただけただろうか。僕は個人的に、この記憶すべき転換を忘れない。

Posted by yamaken at 10:03

2011年01月26日

切り干し大根といえば、、、

先のエントリの宮崎の切り干し大根ではないけれども。

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手前の切り干し大根、ちょっと色味がピンクというか赤みがかっている。これ、つい先日の食生活ジャーナリストの会シンポジウムに足を運んでくれた、神奈川は三浦半島の農家である高梨さんからいただいたものだ。

高梨さんは年間に160種以上の品種を栽培している、日本でも有数の他品種栽培農家。しかもなんと家の前の直売所でほぼ全量を販売し、経営している。なかなかできないことだ。僕も、希少品種が欲しい時はいつも高梨さんに連絡をして聴いてみる。

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この切り干し大根は三浦半島でよく栽培されている「レディーサラダ」という品種を干したもの。レディーサラダは、読んで字のごとくサラダ用に彩りの綺麗な品種。皮は赤く、果肉は白い。さくさくした食感、みずみずしい果汁、味わいはさっぱりめ。だから煮ても美味しいものにはならず、サラダ用という位置づけだ。しかしこの品種を干したものは初めてである。

切り干し大根ってなかなかスゴイたべものだ。作り方はいたって簡単で、大根を千切りにして(農家は専用のスライサーのようなのを使います)、竹ざるなどで天日にあてて干せば数日で水分が飛ぶ。太陽にあてると旨みも増す。そして揮発成分である辛みが飛ぶことで、含有されていた甘味が前面に出てくる。

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切り干し大根の戻し汁はものすごく甘くて、こないだ行ったある店では切り干し大根の戻し汁をベースにしたお吸い物を美味しくいただいた。そういえば大学時代、いつも僕の借りていたボロ家に「やまけん、腹減ったよ」とバイクで遊びに来るフクマルというめでたい名前の男が居た。なんだよ、またタダメシ食いに来たかと僕がしょっちゅう作ったのが、切り干し大根を具にした汁蕎麦。昆布で簡単に出汁を取って切り干し大根を入れ、酒と醤油で決めるだけでなんとか蕎麦を食える出汁になる。これにいつも助けられたものだ。そういやフクマルはいま、名古屋のフグ料亭の経営者になっている。ごちそうしてもらわないといけないね。

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レディーサラダの切り干し大根も、くどさの全くない甘さで美味しいものでした。この日は味噌汁の具材にしていただいたが、三杯酢で酢の物にしても旨い。

あー 食いたくなった。

Posted by yamaken at 19:17

なんとこのタイミングで宮崎県の霧島山が噴火。何かが宮崎にきているとしか思えない。

ThinkPad用のACアダプターを忘れてきてしまい、大慌てで電気屋さんを回ってもらい、サードパーティー製の互換商品を探すがなかなか見つからず。そしてヤマダ電気にありました、、、さすがの品揃えだぜヤマダ電気。エレコム製品を4980で買った。

ほっと一安心だけど、いつも思うのだけども、ACアダプターって規格統一できないのですかね?

さてこちらにきてみればなんと霧島山が噴火したとのこと。某農林系職員のS氏から「都城市とか、山周辺の地域には灰が雨のように降っていて、あの辺の農産物はとりあえず全滅でしょう」とのこと。

うーむ なぜ宮崎ばかりが、、、と思う。

中心部では切り干し大根の生産のピークを迎えているので、そちらに少しでも影響がないことを祈ります。

Posted by yamaken at 19:05

結局、日本という国はメディアそうがかりで農業をつぶそうとしているとしか思えない。「日本の農業を強くするから、保護は要らない」ということの欺瞞は、アメリカの農業政策の歴史を観ればよくわかるのだ。

なんだか、いや~な展開である。朝日新聞が本紙やアエラで総がかりの農業改革(改悪だけどね)論やTPP推進の論陣を張っている。どこのメディアもはためには推進・反対の両論を併記することで中立を装っているけれども、最後には「しかし変わっていかねばならない」的な書き方で、さらなる変革を要求することを忘れない。中にいる記者さんが「本当におかしい」と眉をひそめるくらいにね。

 

改めて強調しておきたいのだけど、TPPの議論をする際に「日本の農業は保護されすぎ」「農産物の開国をしなければ」とさも常識のように言う輩が多いが、大間違いである。一番基本的な部分を誤認している人が多すぎるので改めて書いておくが、

日本の食料自給率はカロリーベースでたったの40%、すでに60%も輸入しており、先進国では最下位。ということは、もっとも食料を輸入している国なのですよ。

※ちなみに最近、「食料自給率はまやかし」という論調の本が売れに売れているが、あれはとても極端な「農業左派」の論理だと思います。為替レートでくるくる変わるんだから、金額ベースでみるのは危険でしょ。「カロリーベース」「重量ベース」などの単位換算をきちんと明確にした上での自給率議論をするのが妥当と思う。

安い輸入品が入ってこないようにかけている関税が高いというのがメディアでよく言われる。たとえば米は490%、小麦は210%、バターが330%、牛肉は38.5%。推進派は「このあまりに高い関税を撤廃すればもっと消費者は安い食品を買うことができるじゃないか。」というわけです。一件もっともに見えますなぁ。

けれどもご存じだろうか、こうした高関税品目は日本ではわずかだ。米、小麦、砂糖原料、でん粉原料など、全農産物のたった1割だけが高い関税をかけているのだし、実はその関税率の平均をとれば11.7%(東大の鈴木宣広教授による)である。

そして他の9割の農産物は関税はないに等しい。つまりすでに開国しまくってる。だから中国から野菜があんなに輸入されていたし、今もされている。みなスーパー店頭では国産野菜ばかりならんでいるから気づかないだけで、飲食店や中食の業務用食材は半分以上が輸入品だぜ。それわかってないでしょ?

「農業」といってしまうとみな冷淡になるけど、これを「たべもの」に置き換えて考えようよ、というのが僕の言いたいことだ。日本人は、自分達の主要なたべものが他国産になることに非常にデリケートな民族だと僕は思っている。平成の米不足の年のこと、思い出してみて欲しい。中国餃子事件のことや、狂牛病問題の時のパニックも。みんなのど元過ぎれば忘れるけど、日本人ほど自国の食べ物にうるさい民族もいないはずだ。それを突くと国民感情が振れることをわかっているから、推進派はみな「保護されている農業VS他産業」という図式で話そうとする。これは策略である。

「農業が潰れる」ということと、「たべものがほとんど外国産になってしまう」というのでは国民の受け取り方が違うと思う。 「たべもの」を考えると、みんな危険性を感じませんか?

先の関税の話だが、日本では関税によって保護され生産が続けられている食品が非常に多い。例えば北海道で栽培される甜菜(てんさい)や沖縄・九州で栽培されるサトウキビから作られる砂糖。これも約200%程度の関税がかかっている。小麦も210%。これを、少し安くなるからといって関税撤廃したらどうなるか。農家が職を失うだけだと思っている人が多いけど違う。その流通をする業者さんなども含め、とんでもない人口が失業する可能性がある。その人達は、ただでさえ失業率の高い日本の市場にどっと出てくるのだ。日本の景気はさらに悪化する。それを支えるほどのメリットを本当にTPPで享受できるのかい?

関税は悪いもの、撤廃しなければいけないものというのはいったい誰が言っているのか。日本にモノを売ろうとしている国がそう言っているだけである。その言葉を「うん、たしかにフェアじゃないね」とすんなり受け入れようとしている日本という国は、本当に脳天気で人のよい国である。どこにそんな「他国に優しく自国に厳しい国」があるんだろう。

「世界の孤児になる」という言葉に躍らされるのは早計だ。どこの国も、自国を最優先に考えて、国際的にみれば反則気味の手を使って産業を守るのが普通なのだから。フランスやアメリカなどの農業国ではものすごい金額の直接所得補償で農家を守っていることはこれまでも書いてきたとおりだ。関税という収入源をもらえるのであれば、それは大切にしていった方がいい。それは日本の収入源なんだから。それを手放すなら、その関税分の収入を補完できる他の財源を明確に示して欲しい。

で本題だけど、アメリカの農業政策で、いまの日本の状況と似た状況にあった瞬間がある。それについて書こうと思ったんだけど、そろそろ飛行機に乗る時間なので後ほど。今日も宮崎です。口蹄疫の次は鳥インフルエンザ。鹿児島でも発生が確認されたが、この国の食のリスクが非常に高まってきている。

実は、一般の人がこういうことを「識る」ことと「あの報道おかしいんじゃない?」と疑問を持つことはとても強力なパワーになるので、ぜひ理解をいただきたいと思う。

Posted by yamaken at 09:30

2011年01月25日

つづき。。。 美しき芋、その名は 「花魁(おいらん)」。

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いや美しいお芋です。細身だったこともあるけど、栽培方法もいいのだろう、すんなり早い時間で火が入った。

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実を言うと、サツマイモやジャガイモ、クリなどのホクホクしたものはそんなに得意じゃない。こういったでん粉質のものは、でん粉が糖化して甘くなるからだ。けれども、たまに食べるとこんなに美味しいものもありませんね。

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この品種の名前は「花魁(おいらん)」。日本いも類研究会によれば本品種は明治初年にはすでに九州地方で成立していて、関東へも渡ってきていたらしい。かなり歴史のある品種ということ。

紫芋のようにドダーンと全部が紫というのではなく、中心部がほの紫に染まるのが通常のパターンらしい。先のエントリで断面をみせた個体は、ちょっと派手なものだったかもしれない。

アントシアンの色素は加熱するとぼけてしまうが、そのボケ具合がいい感じのマーブルになる。

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いもをくれた伊藤さんの言葉。

先のメールにも書きましたが
「おいらん」です。 いも おいらん で検索すると
結構出てきます。
「花魁」とかいてあるものもありました。
ほっそりして、紅が差したような内面
ふかすともっちり・・・・妖艶ですなぁ
つくりにくく収量が低いのであまり普及していませんが
戦後から60年以上も大事にされていた意味もどこかにありそうです。

種苗登録がひらがなか漢字どっちなのかはわかりません。
食べてみてね

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食べました。ホクホク感は抑えめのネットリ系品種ですね。というより「シットリ」と言った方がいいかな。実にたおやかな、名前の通り美麗な印象を受けます。強く前に出てくる甘さではなくあくまで控えめ。そしてなんともいえない風味があって、食べていて飽きません。

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いいものをいただきました、、、ごちそうさまでした、伊藤さん!

その伊藤さんとの対話で、有機農業とそれをとりまく誤解の嵐の話を、あとで書きたい。

Posted by yamaken at 12:15

美しきさつまいも。 千葉県で昔、女性から絶大な人気を得た品種だという。

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オーガニック検査員協会(JOIA)の役員でもあり、僕が検査員資格取得のための講座に参加した際に先生となってくださった伊藤さんと、久しぶりにお茶をした。そのとき、お土産にいただいたさつまいも。

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非常にこぶりで細長い。こういう形が標準の形質だそうだ。やきいもにすると火が通りやすく、食べやすい形。

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土を落とすとアントシアンの綺麗な紫色が浮かび上がるが、実はこの品種、切ると内部がこんな感じ。

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いわゆる「紫芋」とは違って、おしとやかな感じの薄紫色に染まっている。しかもまだらなところが綺麗。品種の名前、失念してしまった。焼いた後の状態は、後ほどのエントリで、、、

Posted by yamaken at 10:13

2011年01月21日

十勝帯広にて「蝦夷鹿サミット」開催! 日本におけるジビエをきちんと考える元年になるか!三大シェフの競演で盛り上がった夜。 その3

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ところで、最初にこの蝦夷鹿サミットの副実行委員である佐々木君を紹介したけれども、このイベントが成立したのは彼が頑張ったから、というわけではなく(笑)、 周りを固める素晴らしき面々がいたからである。実行委員長の杉山さんは、ぼくが仲良くしている幕別町農協の役員だった方(蕎麦打ち名人らしい。今度打ってください)だ。そして行政や大学の先生方が深く関わってイベントが成立した。

しかも、むちゃくちゃ短期間で!

実はこのイベントのことを佐々木君から聴かされたのがほんの4ヶ月ほど前。10月後半に、北大の秦先生と一緒に十勝まで来た時にバーで呑みながらのことだ。

「蝦夷鹿サミットいいねぇ、で、一年後くらいにやるの?」

「いえ、1月とかにやるつもりです」

ブッと酒を吹き出しそうになった。いくらなんでも「サミット」と銘打つようなイベントを3ヶ月で準備なんかできねーだろ!?そのときは説教モードで「もっとしっかりやれ」と懇々と話をしたのだが、しかし彼の実行力と突破力はなかなかのものだと、結果的にはシャッポを脱いだ。関係各庁と調整をし、協賛・後援の手を回したわけだ。まあ、協力した面々は「こいつ、手伝ってやらないとヤバイ」というものだったんじゃないだろうか。それもまた実力だと思う。心配される能力って、スゴイよね。

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結果的に、大盛況!第一部の会場は席が足りずに椅子を追加で大量に運び込むこととなったのだ。

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北大、帯広畜産大学のそれぞれの先生が蝦夷鹿の現状を教えてくれる。その中で考えさせられたのは、動物としての蝦夷鹿を、駆除すべき害獣とみるのか、動物愛護の観点からみるのかという問題。客観的に観れば当然、前者だ。今日本には20万頭以上の鹿がいるということで、それを動物愛護精神の強いドイツなどの関係者に言うと、「おまえの国では鹿を飼ってるのか?」と揶揄されるそうだ。

以下は聴いていた僕の所感だ。

欧米では、自然の厳しさが日本よりも際立っていたためだろうか、自然を克服し乗りこなすという感覚が強いようだ。水産資源でも顕著にいえることだが、彼らは「資源を管理する」という感覚で自然と相対しているように見える。鹿でいえば、生息数を把握し、その個体数が自然環境と人間の営みを崩すようであれば、適正な数値になるまで「間引き」をする。日本の場合はもう「間引き」どころか、すさまじい勢いで駆除していかなければ本当に農業などが成り立たなくなるところまできているのだが、予算面や動物愛護精神の発露による横やりが入ること、等によってなかなか進まないというのが現状のようだ。

TPP問題が「外的な問題」ならば鳥獣害は徹底的に「内的な問題」だ。「自然に手をかけるな」的立場の人もいるだろうけど、そもそももう現状の自然は、バランスを崩した自然になってしまっているのではないだろうか。バランスを崩したのも人間の所行だろうが、でも何を活かすかということであれば、僕は農業者の営みを活かすべきではないかと思う。

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さて、もうひとかたのお話しは、蝦夷鹿の肉質の調査研究の発表があった。ジビエは、季節による肉質の変動が激しいということが言われるが、実は蝦夷鹿はそれほど季節変動がないそうだ。これは実によいこと。イノシシなどは秋の一時期が美味しさのピークで、それを外すと高価には売れない。蝦夷鹿は少なくとも美味しさの面では周年で提供できるというわけだ。

さて一部が終わり、いよいよ第二部の開始である。

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第二部は会場をテーブル席に変えて、三人のシェフの料理を楽しみながら、パネルディスカッションを行うというものだ。

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ちなみに第二部の参加費は1万円で、3人のシェフが考案した前菜3皿と、温かいメイン料理3皿、デザート、ワインまで食べることができる。すっげーお得じゃないすかこれ?

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このイベント、ご覧の通りホテルのバンケットルームで、丸テーブルを囲んでコースをいただきながら、演壇上ではパネルディスカッションが行われるというものである。そんなの成立するのか?みんな食べるのに忙しいんじゃないの?

しかも恐ろしいことに、当初パネリストには料理が出ないという噂が!

「だってディスカッションできないじゃないですかぁ」

バカヤロ― 食えないんだったら俺、やらないぞ! そうぶち切れてめでたくパネリストも食べられることになりました。あったりまえでしょう。

そんなこんなで開催です。この先、パネルディスカッションの模様は忙しくて撮ってません。だって俺が司会進行だもん(笑) けども料理の写真は撮りました。話をシェフに振ったところで、大急ぎでストロボの電源を入れて微調整して撮影(笑)。こんなに忙しい撮影も初めてだ、、、

仔鹿 1才
前菜:菅谷伸一シェフのオリジナルメニュー

十勝産仔鹿とクルミ、黒豆のパテ 香草風味
Pate de chevreuil aux noixs et thym

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このコースのおもしろさは年齢別の鹿を食べられること。前菜は菅谷シェフによる小鹿のパテだ。やっぱり見目も美しい! パテを切って口に運ぶ。子鹿だからあまり濃い風味は期待できないと思っていたが、わりと濃厚で滑らかな肉の香りが溶ける。

「どうしても風味が淡いので、小鹿の正肉だけじゃなく、レバーと鶏のレバーも混ぜています。」ということだったが、これはジビエ嫌いの人でも美味しく食べられちゃいますね。でも、実は感動したのはシェフお得意の野菜の付け合わせ。ヴィネグレットが本当に美味しかった。

そして温かい皿は北海道ホテルの工藤シェフの手によるもの。

温製料理:十勝産仔鹿ロース肉のポアレ、マッシュルームのクリーム煮添え
Sauté de Chevreuil aux Champignon à la crème sauce Madere Garniture Ratatouille et Pomme de terre rôti aux Thym

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この料理、温かい料理の中で一番美味しかった!鹿肉の脂や風味の不足を補っているのが、マッシュルームのクリームソース。これも道産食材だ。

さていよいよアレ。

2才鹿
前菜:神谷英生シェフのオリジナルメニュー

十勝産エゾ鹿のモルタデッラ/ヤークブルストの盛り合わせ スクランブルエッグ添え 十勝朝食スタイル

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これがですねぇ、秀逸だったんですよ。薄く切ってソテーしたモルタデッラも、ヤークトブルストも、どちらもつなぎの結着剤はほとんど使わず。水とサラダ油のみ足して、フレッシュなものを鋭利なカッターでミキシングしたものを腸詰めしたものだ。神谷シェフ、ドイツの加工肉職人と親交があり、修行してきたとのこと。その成果を遺憾なく発揮していた。

モルタデッラは適度な潤いをもっていて、風味も十分。ソテーすることでカラメリゼされて旨みが増したのがよかった。それでもなお油分が不足気味になるのを、スクランブルドエッグがいい仕事する。とろりとしあげたエッグをすこし絡めると、きっちり世界観が簡潔するのだ!

細長いヤークトブルストをかじると、ちょっとびっくりする。よくある脂っぽいウインナーのように脂がはぜることがない。絹で漉したのか?と思わんばかりに滑らかにミキシングした肉が、ある種、実に禁欲的な舌触りで迫ってくる。ので、これもエッグを少しのせていただくと、丁度よい。僕はこのヤークトブルスト、気に入った。子供は、脂ぎってリッチすぎるウインナーではなく、肉の風味がまびろげにされるこういうウインナーを食べるべきではないか。

さて北海道ホテルの工藤シェフの一皿。

温製料理:十勝産エゾ鹿ロース肉の酒蒸し仕立て、和風バターソース
Chevreuil au Sake cuité à la vapeur sauce Beurre de Soja Garniture Petits Légumes du Tokachi

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いいですねぇ。和風バターソースのこっくりした風味、フレンチのよそよそしさではなく、家庭的な親しみのある味が鹿肉を身近に感じさせてくれる。美味しいです。

ここまで出てきた子鹿と二歳の鹿は、鹿肉としてはまだ風味が十分に乗っていない上品なもの。メインはやはり三歳以上の蝦夷鹿だということだ。

3才鹿

前菜:堀江純一郎シェフのオリジナルメニュー

十勝産エゾ鹿、内モモ・外モモの岩塩包み焼き、ハーブとにんにくの香り バニエットロッソ・アンチョビとレモンのドレッシングの2種類のソース

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オオッと出た!堀江君の得意技「バニエットソース」!しかも以前、短角牛のコースで作ってもらった際にでたグリーンのソースではなく、赤い(ロッソ)ソースだ。これがですね、エッジがビシッと効いた味と香り。岩塩焼きの塩梅もすばらしいのだ。奥のアンチョビ・レモンのドレッシングもキャッチーで、これでご飯食べたくなる(笑)

温かなメインは、これも北国のジビエの定番、ベリー類との組み合わせだ。

温製料理:エゾ鹿ロース肉のパイ包み焼き、カシス蜂蜜ソース
Chevreuil en Croûte sauce Miel Cassis Garniture Purèe de Pomme de terre et Marron

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正直いうと、甘いソースをジビエに合わせるのはあまり好きじゃない。けど、北国ではベリー類は貴重なミネラル源であり、その豊穣な甘さは宝だ。鹿肉の風味とカシスは文句なしに合う。

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個人的にはもう少し、ソースに塩分と旨みを足して欲しかったが、パイの香りとしっとり感の脇役ぶりがよく、美味しくいただけました。

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各シェフにはこの間、いろいろと振りっぱなし。

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客席は、こっちの話を聴いてるんだかどうなんだかわからないくらいに各テーブルで盛り上がっていたが、あとからきいたら「いやーみんなしゃべりながらだけどパネルディスカッションの内容もちゃんと、聴いてたしおしゃべりの中身も鹿の話ばっかりだったよ。いい会だった!」とのこと。よかったよかった。

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副実行委員長の佐々木君の〆で終了。お疲れ様でした。このイベント、来年からは「蝦夷鹿を使った郷土料理グランプリ」になる。蝦夷鹿レシピコンテストである。おいおい佐々木君、こんな美味しそうなイベント、おれも審査員にしてくれるんだろうねぇ(笑)

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終了後、みんなで乾杯!今回は菅谷シェフとの出会いが実に嬉しかった。こんど、真狩村にいきまっせ!

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関係者の皆様、本当にお疲れ様でした!また行きたいなぁ北国へ!

Posted by yamaken at 21:08

2011年01月20日

十勝帯広にて「蝦夷鹿サミット」開催! 日本におけるジビエをきちんと考える元年になるか!三大シェフの競演で盛り上がった夜。 その2

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蝦夷鹿サミットで競演する、三人のシェフの顔ぶれ、なかなかすごいでしょう?

マッカリーナの菅谷シェフはぼくも初めてお会いする。オーベルジュ・マッカリーナは、考えてみれば地域の食材を積極的に使うフレンチレストランのさきがけだ。真狩村にはまだ行ったことがないけど、札幌にある「モリエール」で食事をしたことがあるが、非常に素晴らしかった。それに菅谷シェフ、さすがの存在感なのである。この笑顔炸裂すると、ブワーッとエネルギーが流れてくるような感じがする。

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中目黒のブッパのシェフである神谷さんは、一昨年あたりから親交をもたせていただいてるのだけども、ホントに熟成肉マニアだ。ちょうど、先週の週刊文春(だったっけ?)のマッキー牧本さんや森脇慶子さんらによる注目レストランガイドにもブッパのことが載っていた。その中で、森脇さんが「私はもろてをあげて熟成肉に賛成という立場ではないのだけれども」ということをおっしゃっていて、ああ、それよくわかるなぁと思った。多いのですよ、最近いろんな店で「熟成させた肉です」と出してくれる肉が、熟成じゃなくて腐敗っぽい臭いをまとっていることが。

「そうなんですよねぇ、、、うちは専用設計の熟成庫を一から設計して作りましたけど、本当にいろんなこと考えないと熟成できませんもん。風のあて方一つで状態が変わるから庫内のどこに吊すかでも変わるし、個体の質によってねかせる期間も変わりますからねぇ。」

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そして、中高の国語の先生の免許を持っているのにイタリアンのシェフになっちゃったという、ちょっとインテリジェンス漂う堀江シェフ。

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昨年も短角牛で世話になったねぇ。今年もよろしく。

この三人、昨日から入ってホテルの調理場と仕込みの最終チェック。今回は「競演」といっても、三人のシェフはレシピを提供して細かに説明し、実際の調理は北海道ホテル側が行う。工藤シェフが率いるこのホテルのスタッフの技量も高いので、三人とも仕上がりに満足しているようだった。

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前菜・仔鹿のパテの盛りつけを指示する菅谷シェフ。

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堀江君も、火入れの加減と二種類のソースの味を最終チェック。

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菅谷シェフも興味津々の様子。

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この二人は今回が初めての出会いだそう。フレンチとイタリアン、技法は違えども料理人同士、すぐに垣根がとりはらわれる。かっくいいね!

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そして神谷シェフは今回、フレンチの文脈ではなくドイツの加工肉の技法で鹿肉をパッケージ化した!

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なんとモルタデッラとヤークトブルストである。

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「今回のテーマは「十勝の朝食ギフト」なんですよ。こんな感じに仕上げます!」

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うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーお!

美味しそうじゃないかぁ、、、

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この後の調理もホテルに任せて、三人はぼくが司会進行するシンポジウム第二部で、料理を楽しみながらオハナシをするということになっているのである。

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(つづく)

Posted by yamaken at 08:39

2011年01月19日

十勝帯広にて「蝦夷鹿サミット」開催! 日本におけるジビエをきちんと考える元年になるか!三大シェフの競演で盛り上がった夜。

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蝦夷鹿サミットというイベントのため、昨日から帯広入りをしている。

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ジビエ好きな人ならよーく識っているだろうけれども、鹿にもいろいろあって、都府県の山に生息しているのは本州鹿。そして北海道には蝦夷鹿(えぞしか)がいる。シェフ連中にきくと本州鹿はあっさりめで、夏場でもさっぱり食べられるが、年間通じてコクや香りには少し欠ける。その点、蝦夷鹿は風味が強く値の香りの濃さも強いので、メインの皿になりやすいということだった。

この鹿がいま、全国的に問題になっている。一番大きいのは、農作物を食い荒らす害獣としての立場だ。まあ向こうから観れば、人間が環境をおかしくした結果たべものが山になくなり、里に食べに来ているんだという立場なのだろうけれども、ただでさえ世間から叩かれている農業の現状に追い打ちをかけるように、作物を食い荒らしてしまう。シカもイノシシもサルも、人が収穫しようというまさに最終段階に食ってしまうから、手に負えない。そこで猟友会がおでましして駆除・間引きをする。結果、鹿の肉が出るが、これを販売して狩猟者の報償などに結びつけていきたいとは誰もが考えることだ。

しかし、天然の鹿肉、それも猟をする人によって撃った後の処理の技術レベルに差があることもよく知られている。できれば撃ってすぐさま放血したり内蔵を出したりすることが奨励されるが、環境によってはそれができないこともあるし、そもそも技術を持たない人もいる。だから市場に出回る肉のレベル差が大きく、安定供給もないため、使い手(料理人)なども「これじゃあ扱えないよ」とお手上げになってしまう。

一般の人には以外かもしれないけど、いま中山間地の農業において深刻な問題は、もしかするとTPPよりも鳥獣害問題かもしれないくらいである。

で、蝦夷鹿の話も同じ。十勝管内には17カ所ものシカの食肉処理施設があるが、ハンターの技量には差があり、また処理の過程もバラバラで、なんとかこれを一定水準にまとめ上げ、食材としての蝦夷鹿のレベルを上げていきたいと願う若衆がでてきている。

その中心人物がこの男だ!

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日高山脈を彼方にのぞみながら、誇らしげにキジを掲げるのは佐々木章太クン。若干29歳の彼の経歴はなかなかにすごいのだ。

彼の実家は帯広周辺の男子が、デートで一度は必ずお世話になるイタリア料理「ELLE」。彼も、彼の兄もともに料理人だ。しかし弟の彼は、料理人としての修行をする内に、シャルキュトリーつまり加工肉の世界に魅せられる。とともに、ジビエ=野生肉の世界にも足を踏み入れた。彼は銃の所持許可を持つハンターなのだ。

そして彼はこの若さで、独自の加工工場を持つエレゾ・マルシェ・ジャポン社を立ち上げて、ハンター免許を持つ3人が自分で猟をし(また15人の契約ハンターがいる)、生ハムや各種加工肉を製造・販売している。

この男がたいしたヤツなのである。

ぼくは初めてであったのは「蝦夷豚」(えぞぶた)という放牧豚の視察をしたときのことだ。蝦夷豚というのは、十勝での農業の基本である輪作体系(同じ土地で単一作物ばかり作り続けるのではなく、野菜・豆・小麦などを順繰りに生産していくことで、土地の力を維持していくこと)の中に豚の放牧を取り入れたものだ。ブロッコリーなどの野菜を作った跡地に電柵を建てて囲い、その中に豚を放つ。野菜くずを食べてゆっくりゆっくり豚が育つ。カロリーが低いから、180日ではとても出荷体重にならないので、ほぼ365日くらいかけて育てる。そうしてできた肉は、熟度が高く深みのある味に仕上がっているのだ。

この蝦夷豚を一頭8万円という高値で買い支えている肉の流通があるといい、それがエレゾ・マルシェ・ジャポンの佐々木君だったのだ。初めて会った時の彼の、その筋の人間のようなビシッと鋭い目つきは忘れられない(笑)列席したみなが「誰これ?その筋の人?」と勘違いしたほどだ。

「これ、蝦夷豚の生ハムです」

と食べさせてくれたのが、しっとり熟成して旨みと香りが十分に醸成された、とても美味しい生ハムだった。何より彼が8万円という高い価格をつけることについて言った言葉が突き刺さった。

「生産者が誇りを持てる金額で買い支えないと、食の文化が壊れちゃうじゃないですか。食は文化なんです。突っ張ってでもその文化を育てていかないといけない」

30代前の若手でこんなやつが居るのか!とびっくりしたわけだ。以来、佐々木君とは仲良くさせてもらっている。彼のポリシーと、エレゾ社が扱うジビエの品質の良さに惚れた店は多い。同社Webの取引先レストランをみればそれはよくわかるはずだ。

■エレゾ・マルシェ・ジャポン
http://elezo.com/index.shtml

で、この佐々木君が蝦夷鹿の地位向上を目指して、地元の自治体や県レベル、農協組織にまで相談して立ち上がったのがこの蝦夷鹿サミットだ。

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第一部では蝦夷鹿の現状についての座学、第二部は三人のシェフがレシピを提供しての、蝦夷鹿料理の競演。今回ぼくはこのサミットの第二部のコーディネーターとして参加したというわけだ。

三大シェフとはこのお三方!

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北海道では識らぬ人のいない、「マッカリーナ」の菅谷シェフ。ご自身も銃を持ってハンターとなる人だ。

そして東京・中目黒にて”肉の熟成庫を持つレストラン”である「ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ」をもつ神谷シェフ。

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もう一人は、奈良から来ましたおなじみ「イ・ルンガ」の堀江純一郎シェフ。

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これに、開催場所である北海道ホテルの工藤シェフも加えた、計4名の料理を楽しめるという豪勢な会なのである。

というところで、これから3時間かけて北見へ移動します。また後ほど、、、

Posted by yamaken at 10:49

2011年01月17日

君は美味しいウナギのあらいを食べたことがあるか!? 俺は食べた! 九州のウナギの聖地・宮崎にて「うなぎのやまぐち」の驚き絶品あらいに舌鼓を打ちまくった!

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僕は、関東風の蒸したうなぎも好きだけど、同じかそれ以上に蒸さないでばりっと焼いた西日本のウナギの方を好む。なかでも足繁く通う宮崎のウナギは大好きなのだけれども、今回ばかりは未体験ゾーンへの突入だった。驚愕の味、である。

 

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宮崎市内の端っこの方にある「うなぎのやまぐち」。この辺は100メートルおきに鰻屋の看板が見えるかんじだ(笑)

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■うなぎのやまぐち
http://www.calcium.co.jp/user_page_unayama.html

今度、とある会で招かれて話をするのだけど、その実行委員にここの若旦那が名を連ねているのだ。それもあって、店で作戦会議。

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「やまけんさん、宮崎のウナギは西都市でいろいろ食べていらっしゃるようですが、ウナギのあらいって食べたことありますか?」

と若旦那の上山さんが訊いてくる。うーん、過去にどこかでウナギの刺身というのは食べたことがあるな。けどそんなに美味しいものだとは思わなかった。やっぱり、独特の臭み、脂、小骨などの問題から、焼いて食べる方がいいのではないだろうか。

「そうですよね、それが普通の反応ですよね。で、うちの祖父が創り出したのが名物”うなぎのあらい”なんです。ちょっと食べていただこうかと、、、」

と出てきたのがこれだ!

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ごらんのように白皿の中に、特注であろう、はめ込み式の網というかザルというかよくわからない部分があり、その上に生のウナギのみを細切りにしたものが置かれている。そして、宮崎特有のあの甘い醤油がついてくる。

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「これはですね、食べ方があるんで、よーくみておいてください」

と上山さん、やおら醤油皿の中にウナギの身をズザッと投入!

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「ウナギの肉を醤油によーく絡めてください。そんで、絡んだらこの中央の網に戻します!」

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おおおおおおおおおおおおおおっ! なんたる大胆な!

「こうすることで味はウナギの肉にまんべんなく回り、かつ余分な醤油は網目から流れ落ちるという寸法です。」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

そうきたか!そのための特注の皿だったのか!こんな使い方している食器、なかなかないのではなかろうか!?

僕もやってみることにするが、それにしてもウナギの生の身肉ってこんなに美しいものなのか、と思ってしまう。

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それを醤油皿にざざっといれてよーく絡め、網皿の上に戻す!

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ひえええええ うまいのかよ本当に、と疑うでしょ? でしょ?

驚いてください!

これは、特筆モノの美味しさなのです!

口に運ぶとまずは甘い醤油の香りと甘さが舌に伝わるが、よく引き締まった身肉を噛みしめるとなんとも不思議な、柑橘?と思うような独特の香りが染み出てくるのだ。焼いたウナギとは全く違う繊細な香り。キュッキュッと言うような引き締まった食感がだんだんとやわらんでいき、上品な旨味を感じるようになり、嚥下。

これは正真正銘、初めての味である! いやビックリしたぁ、、、

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「私もこれをよく喰ってましたから不思議はないんですが、他の店ではありません。うちのじいちゃんが編み出した秘技があるんですが、門外不出です。以前、この店をテレビが取材しに来たときに、プロデューサーが「作っているところも撮りたい」とうちのじいちゃんに行ったところ、いきなり不機嫌になって「技を盗みにきたんか!?帰れ!!」と一喝して終了、となったことがありました。」

いやぁ、確かにコレはスゴイ秘技である。ウナギには独特の匂いやエグみのする脂をまとっているので、それを抜くためにも蒸したり、焼き切ったりするわけだ。その脂が、火を通していないのに一切感じない状態になるというのはいったいどんな手を使っているのか。うーんしかしそんなことはともかく、うまいぞウナギのあらい!

ちなみに一匹分が盛り込まれてきて、945円。安いぜコレは!

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「うちの家族もいつも食べてますが、これを食べると、不思議なことに身体がぽかぽかと温まるんですよ。いま、どうですか?」

あれっ? そういえば寒くて着てたダウンとか、脱いじゃったよ。たしかに身体が温かい感じがする。この日僕は38度に届きそうな熱がでている状態で出張していたんだけど、なんだか元気になっちゃった!

「それに追い打ちで、うなぎのせいろ蒸しを食べていただこうと思って。」

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

タレをたっぷり回しかけたご飯にウナギ、錦糸卵をのせてせいろで蒸した一品!

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みよ、このタレがギュワーっとしみこんだほこほこのご飯とウナギのコントラスト!素晴らしき茶色である!

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ウナギもさることながら、蒸されることで食感がもっちりとしたご飯のうまいことうまいこと。

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宮崎におけるウナギのせいろ蒸しは、関東風のウナギで白焼きを蒸すのと少し違うけれども、結果としてウナギの身肉はほろっと軟らかくなり、流れ出た脂のくさみなどはぬけ、旨味だけが残るという素晴らしきフォーメーションになっている気がする。

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せいろがいい仕事してる。いやー文句なしにうまいです。

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ところで、鰻屋さんでは当然のごとくウナギの骨が残る。骨せんべいなどにして食べるのが普通だが、なんとこの店のおじいちゃんはこれをカルシウムたっぷりの健康食品にしてしまった。その名も「救骨さん」!

たっぷりサンプルをいただいたので、効果のほどは半年ほど後に、僕のカルシウム摂取量にて、、、(笑)

それにしてもうなぎの洗いも、蒲焼きも実にうまかった!マジですぐにでも再訪したいと思った店なのである。今月は26,27日に宮崎出張。さあて食いに行く時間あるかなぁ、、、

Posted by yamaken at 21:17

今週末 1月23日(日) 食生活ジャーナリストの会シンポジウム 「食メディア」にウソはないか!?」開催 僕もパネリストとして出演します。

僕が所属している食生活ジャーナリストの会(JFJ)で毎年恒例のシンポジウムが今週末に開催されます。まだ残席があるようなので、関心のある方はぜひいらしてくださいませ。

食生活ジャーナリストの会(JFJ)
第20回記念 公開シンポジウムのご案内

「食メディア」にウソはないか!?
――いま、食の情報を正しく伝えるために――

平成23年1月23日(日)14時~
東京ウィメンズプラザホール
定員:200名

【企画の趣旨】

食生活ジャーナリストの会主催の公開シンポジウムは記念すべき第20回です。この20年間で私たちを取り巻く状況は大きく変貌を遂げました。
医学や栄養学は日進月歩のスピードで進歩し、“健康常識”が次々に書き換えられています。賞味期限違反や産地偽装事件の多発で、食品表示に関する法律もたびたび改訂されました。BSE、GM、クローン生物など、耳新しい事態も現実となって毎日の生活に入り込んできつつあります。
それに呼応するかのように、消費者の「安全・安心」「おいしさ」「手軽さ」「低価格」に対する要求は、とどまるところを知りません。

料理や調理の分野でも、20年前とはまったく異なる事態が生じています。短冊など見たこともない人に「短冊切り」は理解できるのか、コンビニのおでんよりも簡単な煮物はあるのか、ミルフィーユは知っていても重ね煮を知らない若者に料理を伝えることができるのか等々、メディアの悩みはつきません。
専門分野に詳しいと自負する食生活ジャーナリストであっても、遅れずに情報を入手するためには、たゆまぬ努力が求められます。一方で、社会全体がそうであるように、メディア界においても雇用の不安定化やフリーランス化が進んできました。
正確な情報をわかりやすく伝えることがいかに大変であるかを痛感します。
一方では、世界中で日本食ブームが起こるなどのグローバル化も驚異的なスピードで進んでいます。食生活ジャーナリストの出番は大きく広がっているといえるでしょう。
今年度の公開シンポジウムでは、新聞、雑誌、ネット、フリーランス、それぞれの分野で活躍する仲間から、最前線の現実、取材の難しさ、情報を伝達する上での悩みやおもしろさ、抱負や意気込みなどを語ってもらいます。

食生活ジャーナリストの会(JFJ)公開シンポジウム

●日時……
平成23年1月23日(日)シンポジウム開会14:00~16:30(受付13:15)
●場所……
東京ウィメンズプラザ(B1)ホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67) 電話03-5467-1711(代)

詳細はこちら
http://www.jfj-net.com/1480

 

そういえば去年のこのイベントでは、あの池上彰さんに基調講演をしていただいたのでありました。僕はカメラマンとして撮影させていただいたのだけども、やっぱりお話し、実にわかりやすかった!

で、今年は原点に立ち戻って、JFJの会員が出て話をするという形式に。一般の人から見れば食生活ジャーナリストという人たちが日頃何をして何を考えているのかということも関心の内だと思うので、楽しめると思います。

「食メディア」にウソはないか!? このブログでも多々、「○○新聞は間違ったことを書いてる!」ということを指摘してきているわけですが(同じくらい僕も間違ったことを書いているかもしれないけど)、それは個人のブログだからできること。出版社やテレビ・ラジオなどのマスコミは、広告費削減の中でスポンサーに都合の悪いことは全く言えなくなっている。結果、ウソとまではいかないかもしれないけれども、間違った情報を流すこともある、、、

さて、どんな話になるのか。ぜひご来場くださいませ。

Posted by yamaken at 09:33

2011年01月14日

投稿テストです

テスト

Posted by yamaken at 21:02

2011年01月13日

「株式会社は農地を購入できないから、新規参入が進まない」ということを言っているやつは信用するな! 農地法専門家からのメールご紹介。

先日の朝日新聞の記事は、いろんなところで反響を呼んでいるようだ。実は朝日新聞の別の部署の記者さんと話す機会があったのだけど、「あれはちょっと、ねぇ、、、」と眉をひそめておられた。

さてあの記事について、農地法に関する仕事に就く専門家からメールをいただいた。許可をいただき、転載します。ただしこの方の身元は、諸般事情あって秘匿させていただきます。

お世話になっております。ブログ拝見いたしました。心強いです、ありがとうございました。

朝日新聞について法律で語ると、1昨年12月の農地法改正、記事にあるように「パソナが農地を借りれるようになった」部分ですが、この時の改正で「下限面積50a」の要件も撤廃されております、塩道さんでも借りられたハズなのです。ではなぜ農業委員会が許可してくれなかったのか?農地法の壁は?と言うと、次の部分、、、

「勤め先のパソナが周りの畑と一緒に借りてくれ、塩道さんも社員として使えるように・・」

の部分でしょう。要は50aの下限面積要件が問題だったのではなく「パソナの社員だったから許可してもらえなかった」ということです(申し訳ありません、昨日電話で言えばよかったです)。それにしても朝日の記事は意図的過ぎですね。 農地の取得には「農業に常時従事すること」が原則ですので、OLしつつは無理。私に言わせていただければ「その程度で「農業始めようと」なんて口にするな!「趣味の園芸、もしくは、勤めつつ家庭菜園しようと思ったが農地法の壁に」でしょ!」となります。

確かに、農業始めるには「専業」にならないといけないというリスキーな部分がありますので、勤めながら農業が出来るように(企業を認めてるのですから)同じく個人にも「借地であればOK」とするぐらいの改正はいるのかもしれません。

そうすれば、例えば農業法人で働きながらトマトの技術を学び、自分の小さいハウスでも作ってみることが出来る!という方法は可能になります(ある地区を特例で認めて「経営者育成事業」なんていいかもしれません)。

やまけんさん、わたしはエセ専門家の方々がなぜあんな風に知ったかぶりで話せるのか不思議でなりません。先日もツイッターで田原総一朗が「農業の近代化とは何ですか?」の質問に「輸出です」と答えてました。その程度の認識なのかと目を疑ってしまいました。エラソーに「日本の農業の就業年齢は、、、」とか言ってますが、「なぜ地域や作物ごとに分けないのだろう?」「この人達は製造業を語るときに自動車もミシンもテレビも一括りにして「製造業は、、、」と話すのだろうか?」と不思議に思います。

ところで、朝日新聞のあの記事を書いたチームは、本気で「農地法の壁が新規参入を阻む障壁となっている」と考えているらしい。というのは、先日、都内某所にて農業ジャーナリストの勉強会があって、そこでとある政治家がTPPに関する話をしてくれた。その際に、朝日新聞の記者が「農地流動化のためには株式会社が農地を取得できるように、また過半数以上の議決権をもって資本を自由に投下できるようにしないといけないのではないか」ということを質問していたのだ。

ただし、その政治家は非常に農地法等の扱いに熟達した方で、一言痛烈な言葉で返しておられた。

「そういうことをいうから企業って信じられないんですよ。農地は買わなくても農業できるように、数年前に大きく法改正したんだから。」

拍手喝采、でした。けれどもTPPは簡単に賛成反対できるようなものではない。非常に難しい選択だと言っておられた。確かにそうだ。現実はマスメディアが簡単に白黒つけられるようなシロモノでは、ないように思う。

Posted by yamaken at 21:13

1月8日付け朝日新聞の記事「農業参入なお窮屈」という記事の不思議。正しいことを書いていないゾ。TPP推進派からの圧力で書いたのかもしれないけど、おかしい話だねぇ。

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いやーこの週末、色んな識者と意見交換をしたのだけれども、朝日新聞もおかしな記事を書くね。明らかに間違っていることが多数!記名記事で、和気真也記者と多賀谷克彦記者の名前が書いてあるが、マズイでしょう、この記事。

下記、いろいろ書くけど、明らかに事実と違うことが記事になっている話、は最後に書いておく。

 

■記事の概略

最初に記事の概略を示す。名古屋のホテルで朝刊サービスでもらった紙面を開くと、表題のような記事が5面に書かれていたのだ。

副題は「農地は貸借『本腰入れにくい』」とある。リードの文章にも「菅内閣の政策課題に、農地法の見直しが浮上してきた」とある。よくある「農地法ががんじがらめで新規参入できない」の話である。

引き合いに出しているのは人材派遣のパソナグループの事業で農業を始めた人の談話。自宅周辺のガラスハウスが放置されているのでやろうとおもったら、農業参入には50アール以上の土地を借りねばならないと言う原則があり、ハウスが14アールだったので「途方に暮れた」そうだ。そこに「道を開いた」のはパソナで、周りの畑とハウスを一緒に借りてくれたので農業ができるようになった、と。

パソナの南部社長も「企業は農地を取得できず、農業生産法人の議決権の過半数を持てないのはおかしい」という。さらに「経営権がもてないので、本腰を入れにくい」と発言しているようだ。

そして菅直人首相は5日のテレビ番組で「もっと規制を緩和する」と発言したそうだ。

さて、何も知らないひとからみればこの記事はそのまんますんなりと、「既存の規制が、意欲的に農業に新規参入しようとする企業や人を不当に阻害している。規制緩和は歓迎」と読むだろう。

 

■農業は土地を購入しなくてもできますが?

ずーっと前からこういう議論はあるけれども、明らかにオカシイ。まずパソナの南部社長は「企業が農地を取得できないのがおかしい」と言っているが、では企業が農地を取得した場合、どんなメリットがあるのですか?ないでしょう、、、何も。現にいま、日本で大規模に米や青果物の生産をしている団体のほとんどが、規模拡大を借地で行っていて、農地は買っていない。つまり、純粋に農業をやりたいという時に、農地が貸借によるものであっても何も足を引っ張るものではない。

先の事例で、ハウスを借りようと思ったけれども、、、というくだりがまたおかしい。

農家認定には50アールの土地が必要だが、借りようとしているハウスは14アールしかなくて「途方に暮れた」という。正直、そんなことで途方に暮れるなら農業やるなよ、と思う。まずそもそもおかしいのだが、露地栽培ではなく施設園芸であれば、50アール以下でも認定されるケースがほとんどだ。それにもし無理なら、何とか頑張って50アール分の資金を捻出して借りることでしょう。10アールあたり年額で10万もしないはず(だと思う)。その金策ができないということであれば、それは単なる準備不足です。

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ただし、農家認定に重要なのは農業経験の有無や、実際に経営をしていけるのかという計画があるかということ。その土地の農業委員会はそうした総合的な判断をして認定の可否を決める。この農業委員会は、なかなか新規参入を認めないということは確かだ。けれども、ちゃんと当該地域の農業関係者に根回しをして口添えしてもらえれば、何とか道は開けるはず。その手順をきちんと踏んだのだろうか?怪しいものだ。

極論からいえば、「農家としての認定がなくても農業はできる」なのだから。つまり14アールのハウスを自分で賃料を払って借り受けて、施設園芸してしまえばいい。農家としての税制優遇等は受けられないかもしれないが、それでもやりたいならやればいいではないですか。

※注 ゴメン、↑勢いで書いちゃったけど、もともと農地とされている土地を、農家認定受けてない人が賃借するのは農地法違反でした。「ヤミ小作」になるのでお薦めはできません。

で、パソナ南部氏や他産業の連中が言っている「企業が農地を取得したい」の理由は何なのか。推測ですが、それはつまりこの記事でも書いている「農地転用」を企業自身がやりたいからではないだろうか?その点は後段に。

 

■なんのために企業は農業法人の議決権を欲しいのか?

また「議決権を持てないのはおかしい」とも言っている。確かに現状の制度では、株式会社は議決権を1/4しか持てないことになっている。何故か。それは、

「農業法人においては、農業関係者を主体とした経営を維持し、農業関係者以外の者の意思で経営が支配されることのないようにするため、(株式会社等の議決権は)1/4に制限されている」

ということだ。さてここでパソナ南部氏に問いたいのは、じゃああなた方、農外の企業が、出資した農業法人に対して何を議決したいのですか?ということだ。普通、議決権があろうとなかろうと、農業法人の目的は「生産と販売」が円滑に行われるようにするということだろう。それを行うのに過半数の議決権が必要なの?それとも、法人で実務についている農業関係者が望まないことをさせようとしているわけですか?

ご丁寧なことにその横には「農水省はこれ以上の規制緩和に反対」。だがその裏では「農地転用で農地をマンションなどの用途に高く売りたい」と考える農家の思惑がある、とする。つまり農地が流動化しない仕組みなのは、がめつい農家と農業委員会の既得権益を守るためであるという論調だ。

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でもねぇ、、、 じゃあ、農外の株式会社に議決権と農地の所有を認めた場合、それで「いいこと」って起こるんでしょうか?僕からみれば、生産組織として前へ進んでいくための推進力になるのではなくて「撤退するときの力」にしかならないと思うんだけど。宅地等に転用可能な土地を持っていれば、いかようにも使えるもんね。

あのねぇ、本当にみんな誤解しているけれども、金にあくどい個人農家が農地を持っているのと、もっと金にあくどい企業が農地を持ってるのとではどちらが危ないと思ってるの?企業の方が断然、危ないでしょう。株式会社とは、定款に則したビジネスで株主の利益のためになしうることを淡々となす主体だ。農業が儲からないとあらば、保有している資産を利益最大化して売却することをなんら妨げるものではない。

じゃあ個人農家はどうか。少なくとも転用期待と呼ばれるものはもっていても、それは彼が抜きうる伝家の宝刀であって、抜くのは最後の最後だ。後がないからね。それに「先祖代々」という(これはウソだけどね)意識や、地域の相互監視の目もある。だから現状、まだ農地がこんなに残っているわけだ。

 

■さて、事実と明らかに違う記事が朝日新聞に掲載されていること。

そして決定打。「海外に出る動き」として、宮崎県の新福青果の新福社長が写真入りで掲載され、なんと「中国沿岸部に50ヘクタールを借りて小松菜やほうれん草の生産を始めた」とある。そして「日本は時代遅れの法律で現代農業をやれと言う。このままだと志のある企業は、農地を確保しやすい海外へ出て行かざるを得ない」と発言した、とのこと。

発言内容がどうかはしらんが、確実なことが一つある。

新福青果は中国沿岸部で50ヘクタールを借りて農業をしてなどいません。

これは各所から確認済みの確定情報。どういう取材してるんだ朝日新聞。裏をとらずにこんなデカイ記事載せるなよ。

実はこの記事が出てから宮崎県内の農業関係者も皆ビックリで、新福さんに問い合わせ殺到。しかし当の新福青果の社長自身は「ん、こんな取材、いつあったっけかなぁ?」と首をかしげているそうだ。つまり、ずいぶん時点が古い。しかもこんな文脈で掲載されると、あたかも「新福社長は既存の日本農業に嫌気がさして、中国進出している」と見えるけれども、そんなに単純な話ではないよ。

この辺は、詳細な情報はちょっと待ってくれと言う筋があるので詳しくは書かないが、とにかく朝日新聞の記事に書いてあることは間違いです。

 

■マスコミの論調が信じられないこの頃だ。

Don"t Trust Over 30 という言葉はヒッピー達が掲げた「30代以上の奴らの言葉なんて信じるな!」というスローガンだけど、こんにちのマスコミの論調は本当に危険だ。朝日新聞には生活部などに僕が非常に信頼する記者さんがいる。あの日経新聞にだって、素晴らしき論者は居る。のに、こんなことになってしまう。今の日本は経済を復興させるために何でもやるぞ体制になっているからだろうか、必要以上の規制緩和を容認するムードを醸成しようとしている。

とある関係者のため息混じりの言葉。

超超超残念すぎる朝日新聞、私も拝見しました。「企業の農業参入による・・・」の農地法改正部分、パソナやその他、知ったかぶりのエセ専門家が政府に提言し、戦略のない政治家が物事を判断し、阿呆な記者が記事にする、、、一体どうなってしまうのでしょう?私の仕事の専門は農地法ですが、TPPなどと同じで、よく判らない人同士で何もかも決めしまうことに物凄い恐さを覚えます。

「農地が購入できないから本腰入れられない」・・・爆笑でした。

爆笑されてますよ、朝日新聞。今度はちゃんと、まともなことを書いてね。

16:21 追記
いまさっき、朝日ではない某大手紙の記者さんが別件で来社されたので、この記事を読んでもらった。詳しく説明するまもなく、「うーん、、、なんか、よく読むとエピソードと結論が微妙に連関していないような気が、、、」とのこと。やっぱりそうだよね。

Posted by yamaken at 11:45

2011年01月11日

北海道は十勝が世界に誇るパン屋「満寿屋」で、なんと夢の「白スパの具が二倍入った白スパサンド」をいただいた!夢のようだぜ!

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古くからの読者なら、僕が北海道の帯広が大好きだということをご存じだろう。好きな店がいっぱいあるからだけど、その中でも「こいつは欠かせない」という存在が、帯広インデアンカレーと満寿屋の白スパサンドだ。

特に白スパサンドは、十勝帯広空港の出発ロビーにある売店でも買うことができるので(売り切れていなければネ!)、必ず3個は買って帰る。一つは機内で食べちゃう。もう一つは羽田空港から家までのリムジンバスで食べちゃう。残る一つは嫁さんにお土産なんだけど「うーん要らない」といわれることが多く、結局僕が食べてしまう(笑)

この満寿屋、十勝地域内に数店舗出店しているのだけど、最近できた実力店があるという。そこで、久しぶりに杉山社長と話ができるということになった!やったー!

実は杉山社長には2006年に初めて出会っている。週刊アスキーの連載「旅三昧」の帯広編で白スパサンドを取材したいとお願いしたのだ。

2006年11月17日 帯広に来てます
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2006/11/post_931.html

その時、若き杉山さんは「白スパサンドのファンだって言うけど、いったいどんな人?」という感じで対応してくれていたのだが、そこへお母様であられる現会長がいらっしゃった。

そして開口一番、

「え? やまけんさんって、ブログにいつも書いてくれてる方じゃないの!」

えええっご存じだったの?ということで一気に距離感氷解。充実した取材をさせていただいたのである。

今回向かったのは、帯広市内にある「麦音」という店だ。

 

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■麦音
〒080-0831
北海道帯広市稲田町南8線西16-43(ビート資料館 西隣)
TEL0155-67-4659
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いやあ杉山さん、久しぶり!

「やまけんさん、うちはもう麦に特化してガンガンやってますよ!この店の横にはね、麦を植えてるんです。」

えっマジ?

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さすが北海道、店の横に廻るとひろーいスペースが。そして、こんな立て札が立っているのダ。

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帯広農高と共同で、パン用小麦を植えているのである!

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扉の写真、雑草かと思った人もいるかもしれないが、、、麦ですよ立派な麦。

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「満寿屋では以前から道産小麦の利用を進めてきましたが、実は現時点で道産小麦の方が多くなっています。白スパサンドなどもほとんど道産に切り替えました。」

えっ 以前は通常の白スパサンドは外麦で、道産小麦は数店舗でしかやってなかったですよね?

「そうなんですが、もういまは道産です。品質的にも量的にも問題が無くなりました。むしろ道産の方が香りが高く、美味しいです!」

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なんとなんと、決して小さくない規模のベーカリーチェーンが、道産小麦中心でパンを商っている。すごいことなんじゃないか?

さてお店の中へと進入!

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いやー 相変わらず、片っ端から食べたくなるようなパンばかりである!

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この十勝牛カレーパンは、後で買おうと思っていたら10分後には売り切れていた、、、(涙)

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このイケメン(だと他の店員さんが言っていた)職人さんの後ろにあるのが石窯。この窯の石も地元の麦飯石だそうである。

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カツサンド、喰いてぇ~! けどこれも買いに戻ったら売り切れていた、、、

奥の方には冷蔵陳列ケースにサンド類が!

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白スパサンド170円は、コンビニサンドイッチを軽く足蹴にする安さと内実である。

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店内にはカフェスペースもあって、その入り口には粉ひき車が廻っている!

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もちろんその動力が石臼を回し、小麦を粉にひいている!

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「で、実はですね、、、やまけんさんにプレゼントがあるんですよ、、、」

と杉山社長が満寿屋オリジナルエコバッグからだしたものが、、、

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な、な、なんと! 白スパサンドの特別バージョン、「具が二倍入った白スパサンド」である!

うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

俺はこれが喰いたかったんだよ! 実はこの前日、会の一次会の席で僕が「具が二倍入った白スパサンドを食べてぇ!」とわめいていたのだ。それが杉山社長の耳に入ったというわけ。

「ばっちり二倍にしてますよ。」

うわーん 泣きそう。

二倍というのがどんな量かわかりにくいだろうが、家に帰ってから、通常の白スパサンド(左)と二倍バージョン(右)を並べてみた図がこれ↓

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お分かりだろうか、明らかに厚みが違う!

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食べでがあったか?もちろん!感動的だったさぁ!

けれども、当たり前のことかもしれないけど、やっぱり通常バージョンのほうがバランスがいい。あくまでこれは夢の達成ということで、、、(笑)

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それにしても、杉山社長のパンにかける熱、地元産小麦にかける熱はすばらしい。ちょっとビックリしてしまった。いつの日か満寿屋は、「道産小麦しか使わないパン屋」になるだろう。僕は心の底から応援するゼ。

杉山社長、本当にありがとうございました!

帯広に行く人はもれなく満寿屋へ走れ!絶対に後悔はしないことを約束する。

Posted by yamaken at 18:00

1月8日付け朝日新聞の記事「農業参入なお窮屈」という記事の不思議。正しいことを書いていないゾ。TPP推進派からの圧力で書いたのかもしれないけど、おかしい話だねぇ。

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いやーこの週末、色んな識者と意見交換をしたのだけれども、朝日新聞もおかしな記事を書くね。明らかに間違っていることが多数!記名記事で、和気真也記者と多賀谷克彦記者の名前が書いてあるが、マズイでしょう、この記事。

下記、いろいろ書くけど、明らかに事実と違うことが記事になっている話、は最後に書いておく。

 

■記事の概略

最初に記事の概略を示す。名古屋のホテルで朝刊サービスでもらった紙面を開くと、表題のような記事が5面に書かれていたのだ。

副題は「農地は貸借『本腰入れにくい』」とある。リードの文章にも「菅内閣の政策課題に、農地法の見直しが浮上してきた」とある。よくある「農地法ががんじがらめで新規参入できない」の話である。

引き合いに出しているのは人材派遣のパソナグループの事業で農業を始めた人の談話。自宅周辺のガラスハウスが放置されているのでやろうとおもったら、農業参入には50アール以上の土地を借りねばならないと言う原則があり、ハウスが14アールだったので「途方に暮れた」そうだ。そこに「道を開いた」のはパソナで、周りの畑とハウスを一緒に借りてくれたので農業ができるようになった、と。

パソナの南部社長も「企業は農地を取得できず、農業生産法人の議決権の過半数を持てないのはおかしい」という。さらに「経営権がもてないので、本腰を入れにくい」と発言しているようだ。

そして菅直人首相は5日のテレビ番組で「もっと規制を緩和する」と発言したそうだ。

さて、何も知らないひとからみればこの記事はそのまんますんなりと、「既存の規制が、意欲的に農業に新規参入しようとする企業や人を不当に阻害している。規制緩和は歓迎」と読むだろう。

 

■農業は土地を購入しなくてもできますが?

ずーっと前からこういう議論はあるけれども、明らかにオカシイ。まずパソナの南部社長は「企業が農地を取得できないのがおかしい」と言っているが、では企業が農地を取得した場合、どんなメリットがあるのですか?ないでしょう、、、何も。現にいま、日本で大規模に米や青果物の生産をしている団体のほとんどが、規模拡大を借地で行っていて、農地は買っていない。つまり、純粋に農業をやりたいという時に、農地が貸借によるものであっても何も足を引っ張るものではない。

先の事例で、ハウスを借りようと思ったけれども、、、というくだりがまたおかしい。

農家認定には50アールの土地が必要だが、借りようとしているハウスは14アールしかなくて「途方に暮れた」という。正直、そんなことで途方に暮れるなら農業やるなよ、と思う。まずそもそもおかしいのだが、露地栽培ではなく施設園芸であれば、50アール以下でも認定されるケースがほとんどだ。それにもし無理なら、何とか頑張って50アール分の資金を捻出して借りることでしょう。10アールあたり年額で10万もしないはず(だと思う)。その金策ができないということであれば、それは単なる準備不足です。

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ただし、農家認定に重要なのは農業経験の有無や、実際に経営をしていけるのかという計画があるかということ。その土地の農業委員会はそうした総合的な判断をして認定の可否を決める。この農業委員会は、なかなか新規参入を認めないということは確かだ。けれども、ちゃんと当該地域の農業関係者に根回しをして口添えしてもらえれば、何とか道は開けるはず。その手順をきちんと踏んだのだろうか?怪しいものだ。

極論からいえば、「農家としての認定がなくても農業はできる」なのだから。つまり14アールのハウスを自分で賃料を払って借り受けて、施設園芸してしまえばいい。農家としての税制優遇等は受けられないかもしれないが、それでもやりたいならやればいいではないですか。

で、パソナ南部氏や他産業の連中が言っている「企業が農地を取得したい」の理由は何なのか。推測ですが、それはつまりこの記事でも書いている「農地転用」を企業自身がやりたいからではないだろうか?その点は後段に。

 

■なんのために企業は農業法人の議決権を欲しいのか?

また「議決権を持てないのはおかしい」とも言っている。確かに現状の制度では、株式会社は議決権を1/4しか持てないことになっている。何故か。それは、

「農業法人においては、農業関係者を主体とした経営を維持し、農業関係者以外の者の意思で経営が支配されることのないようにするため、(株式会社等の議決権は)1/4に制限されている」

ということだ。さてここでパソナ南部氏に問いたいのは、じゃああなた方、農外の企業が、出資した農業法人に対して何を議決したいのですか?ということだ。普通、議決権があろうとなかろうと、農業法人の目的は「生産と販売」が円滑に行われるようにするということだろう。それを行うのに過半数の議決権が必要なの?それとも、法人で実務についている農業関係者が望まないことをさせようとしているわけですか?

ご丁寧なことにその横には「農水省はこれ以上の規制緩和に反対」。だがその裏では「農地転用で農地をマンションなどの用途に高く売りたい」と考える農家の思惑がある、とする。つまり農地が流動化しない仕組みなのは、がめつい農家と農業委員会の既得権益を守るためであるという論調だ。

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でもねぇ、、、 じゃあ、農外の株式会社に議決権と農地の所有を認めた場合、それで「いいこと」って起こるんでしょうか?僕からみれば、生産組織として前へ進んでいくための推進力になるのではなくて「撤退するときの力」にしかならないと思うんだけど。宅地等に転用可能な土地を持っていれば、いかようにも使えるもんね。

あのねぇ、本当にみんな誤解しているけれども、金にあくどい個人農家が農地を持っているのと、もっと金にあくどい企業が農地を持ってるのとではどちらが危ないと思ってるの?企業の方が断然、危ないでしょう。株式会社とは、定款に則したビジネスで株主の利益のためになしうることを淡々となす主体だ。農業が儲からないとあらば、保有している資産を利益最大化して売却することをなんら妨げるものではない。

じゃあ個人農家はどうか。少なくとも転用期待と呼ばれるものはもっていても、それは彼が抜きうる伝家の宝刀であって、抜くのは最後の最後だ。後がないからね。それに「先祖代々」という(これはウソだけどね)意識や、地域の相互監視の目もある。だから現状、まだ農地がこんなに残っているわけだ。

 

■さて、事実と明らかに違う記事が朝日新聞に掲載されていること。

そして決定打。「海外に出る動き」として、宮崎県の新福青果の新福社長が写真入りで掲載され、なんと「中国沿岸部に50ヘクタールを借りて小松菜やほうれん草の生産を始めた」とある。そして「日本は時代遅れの法律で現代農業をやれと言う。このままだと志のある企業は、農地を確保しやすい海外へ出て行かざるを得ない」と発言した、とのこと。

発言内容がどうかはしらんが、確実なことが一つある。

新福青果は中国沿岸部で50ヘクタールを借りて農業をしてなどいません。

これは各所から確認済みの確定情報。どういう取材してるんだ朝日新聞。裏をとらずにこんなデカイ記事載せるなよ。

実はこの記事が出てから宮崎県内の農業関係者も皆ビックリで、新福さんに問い合わせ殺到。しかし当の新福青果の社長自身は「ん、こんな取材、いつあったっけかなぁ?」と首をかしげているそうだ。つまり、ずいぶん時点が古い。しかもこんな文脈で掲載されると、あたかも「新福社長は既存の日本農業に嫌気がさして、中国進出している」と見えるけれども、そんなに単純な話ではないよ。

この辺は、詳細な情報はちょっと待ってくれと言う筋があるので詳しくは書かないが、とにかく朝日新聞の記事に書いてあることは間違いです。

 

■マスコミの論調が信じられないこの頃だ。

Don"t Trust Over 30 という言葉はヒッピー達が掲げた「30代以上の奴らの言葉なんて信じるな!」というスローガンだけど、こんにちのマスコミの論調は本当に危険だ。朝日新聞には生活部などに僕が非常に信頼する記者さんがいる。あの日経新聞にだって、素晴らしき論者は居る。のに、こんなことになってしまう。今の日本は経済を復興させるために何でもやるぞ体制になっているからだろうか、必要以上の規制緩和を容認するムードを醸成しようとしている。

とある関係者のため息混じりの言葉。

超超超残念すぎる朝日新聞、私も拝見しました。「企業の農業参入による・・・」の農地法改正部分、パソナやその他、知ったかぶりのエセ専門家が政府に提言し、戦略のない政治家が物事を判断し、阿呆な記者が記事にする、、、一体どうなってしまうのでしょう?私の仕事の専門は農地法ですが、TPPなどと同じで、よく判らない人同士で何もかも決めしまうことに物凄い恐さを覚えます。

「農地が購入できないから本腰入れられない」・・・爆笑でした。

爆笑されてますよ、朝日新聞。今度はちゃんと、まともなことを書いてね。

16:21 追記
いまさっき、朝日ではない某大手紙の記者さんが別件で来社されたので、この記事を読んでもらった。詳しく説明するまもなく、「うーん、、、なんか、よく読むとエピソードと結論が微妙に連関していないような気が、、、」とのこと。やっぱりそうだよね。

Posted by yamaken at 13:37

恥ずかしながら、、、写真のワークショップを開催します。 リコー GR-D、GXRとフラッシュの使いこなし講座 in 銀座RingCube

えー リコーさんからご依頼をいただき、写真撮影のワークショップをやることになりました。こういうのは初めてです。緊張しますなー

テーマはクリップオンストロボの使い方。デジカメは手にしたけれども、まだ外部フラッシュを使ったことがないと言う方、自然光や室内光だけで撮影した写真に少し限界を感じている方に向けた内容です。

いうまでもなく、リコーGR-DやGXRを持っている人、または買おうかと思っている人が対象です。無料で10名限定なので、関心のある方はお早めにお申し込みください。まだ持ってない人は、あらかじめ言っておけば貸し出ししてもらえルと思います。GR-Dは持っているけど、GXRを使ってみたい!と言う人もアリです。

当日はGF-1も貸し出して、撮影実技を交えながら進めていきます。

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■申し込みページはこちら
http://www.ricoh.co.jp/dc/ringcube/workshop/index.html

言っておきますが、あくまで初心者向けです。すでにフラッシュを使いまくっている人が来ても退屈するだけかもしれません。ただ、私が日頃どんな風にして食い倒れ日記に掲載している写真を撮影しているかということを観ることができると思います。

↓こんな写真や(クリックして拡大してください)

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こんな写真も

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GXRとフラッシュがあれば撮れてしまいます。というのは応用編なので最後のほうにちょこっと紹介する予定。
興味のある方はどうぞいらっしゃいまし。

Posted by yamaken at 02:23

2011年01月09日

やっぱり人生はマジックだ! なぜかコイチと出会った名古屋駅東口地下街「エスカ」のひつまぶし

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いや、本当に個人的な話だけれども。岐阜での仕事を終え、名古屋に移動して流通関係者にご挨拶。昼食を約束していたのだけれども、先方の都合が悪くなって一人で食べることに。けど、それほど腹も空いてないし、どうすっかなぁ。

名古屋駅周辺の昼食は、本当に悩む。西口のテルミナ地下街の端まで歩いて、喫茶「コンパル」まで行って海老フライサンドを食べようか。それともも少し足を伸ばして「チャオ」であんかけスパゲティをいただくか。いやでも移動も面倒だし、東口のエスカ地下街ならいろいろ入ってるぞ。矢場とんの味噌カツは銀座でも食えるしな。コメダ珈琲にでも行くかと思ったが超満員で行列。

ひつまぶしは蓬莱軒が好きだけど、遠いし混んでるだろうしなぁ。エスカに入ってる「備長」でいいかな。あ!ここも並んでるよぉ あーあ。でももう探すのも飽きたし、ちょっとここで並んでおこうか。

そう思って店の前の品書きをみていたら、僕の前に並んでいる男がいきなり声をかけてきたのだ。

「やまけん?」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

カジマコイチではないか! な、な、なんなんだよぉ よりによってなんでこういうところで、目の前に居るんだよ!

俺の人生、本当にこういう偶然の出会いが多いんだけど、今回は本当にびっくりしたね。だってちかじか会って話さなきゃいけないことがあったんだもの。

「2日前にしんちゃんとも、やまけんと会う日程を調整しないといけねーな、って言ってたんだよ!」

うーん そうなんだよなぁ、、、 ということで上ひつまぶしをいただきながら近況報告&打ち合わせ。

慶應義塾のSFCで石井威望先生のゼミなどでお世話になった皆に次ぐ。石井先生、とうとう80歳になられる。卒業生で集まって会をやろうではないか。詳細企画がきまったら告知しまーす。

ということでした。びっくり、びっくり! 人生ってタネのつきることのないマジックの連続だね、ホント。

Posted by yamaken at 23:56

2011年01月07日

2010年を振り返る 5月の重要エントリはこれ。 口蹄疫はこのあたりから書いていました。

さて昨年の5月といえば、宮崎県で発生した口蹄疫の被害が拡大した時期だ。

2010年05月17日
第一次産業に逃げ場はないのですよ。宮崎県の口蹄疫発生状況に、言葉が出ない、、、 我々にできることはなんなのだろう。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/05/post_1501.html

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そういえば、昨年の短角牛「さち」の売上げの中から10%(といっても6万円程度ですが)を口蹄疫義援金に寄付させていただきました。ご協力ありがとうございました、、、

口蹄疫をめぐっては、政党同士の情報戦やマスコミの取材姿勢などについていろんな意見が飛び交うこととなった。僕もこのブログでいろいろと書いていたけれども、裏ではいろんなところから誹謗中傷メールが来たということを報告しておく。もちろん同じくらいの励ましメールもいただいたけど。

情報が錯綜し、日々被害が拡大する状況の中で、冷静に書くことは難しかったというのが本音だ。正直、いま読み返してみると自分の書いたことにも間違いや先走りした文言がみられる。けど、そうはいってもその時に得た知見をできるだけ精査して文章化し、Web上で公開するという行為は必要だったと考える。

そんな中、宮崎牛の生産者として有名な尾崎さんとのインタビューを掲載したのは、アクセス数から観てもそうとうな反響だったようだ。

2010年05月31日 口蹄疫はまったく収まっていないよ!大規模和牛生産をする尾崎畜産の尾崎社長自ら現状を発信する。 おそらくメディアでは採り上げられていないことも含め、インタビューを速攻でアップする。 宮崎からの客人を迎える際にどのようにインタビューの下準備・後処理をしたか。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/05/post_1518.html
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このエントリも含め、実は被災地である宮崎の畜産関係者の多くが僕のWebを観てくれていたらしい。いろんなところから間接的に「ありがたかった」という声をいただいた。地元紙である宮崎日日新聞の元旦号では、一面に畜産に関するコラムを書いてくれと依頼されて書きました。

腹が立つのは、最後まで傍観者をきどっていた人間が「あれはねぇ、こうするべきだったんだよ」としたり顔で「論評」してくることだ。あとから言うなっつうの。リアルタイムにギリギリの状態で書いていくことの危うさは本当に怖いものだが、それを避けてちゃいかんと再認識した。

で、口蹄疫のその後については書きたいことがいっぱいある。ので、また書く。けど、岐阜に行く時間になりましたので今日はこの辺で、、、

Posted by yamaken at 11:24

発売中の週刊アスキーに、GXRと28mmF2.5ユニットのレビュー書いてます

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読んでますか、週刊アスキー。パソコン雑誌かと思いきや、芸能、グルメ、各種コラムなど総合雑誌並みの内容を誇る週刊誌でんす。

今週はGXRと新しく出た28mmユニットのレビュー。

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是非お読みくださいませ。ちなみにこの写真もGXR+50mmF2.5ユニットで撮影。最近、一眼レフを持ち歩く機会が本当に減ったのです、、、

今日はこれから岐阜に行って参ります。

Posted by yamaken at 10:36

2011年01月04日

2010年の食い倒れ日記を振り返る その2 2010年3 月の注目エントリはこれだ!

さて年を越しちゃったけど、振り返りの続きだ。

2010年03月10日
宮崎県のうどんはまず豪快! 西都市「満所茶屋」のゴボウ天うどんのド迫力! そして本部うなぎ屋、ピーマン「ちぐさ」と廻る
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/post_1467.html

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個人的には、さぬき系のコシの強いうどんはもうちょっと飽きてしまった。んで、いま素直に美味しいと思えるうどんの最有力候補が宮崎のうどんだ。「コシなしイリコだし系」とでもいおうか。宮崎市内では釜揚げうどん屋が立ち並ぶが、その中身もかなりオリジナリティがあって、そろそろブレイクしてもいいんじゃないかと思ったりしている。

そんななか、とにかくショッキング度合いで「すげえ!」と声が出てしまったのがここ西都市の「満所茶屋」だ。まあみればわかるとおりのボリューム感。お薦めはぶっといゴボウが一本分くらい使われてるんじゃないかと思われる超絶のゴボウ天うどんだが、写真はエビ天、ピーマン店のミックス。うまかったぁ。

お次は、純粋に僕が惚れ込んだ郷土料理だ。

2010年03月12日
福岡は八女の郷土料理「里芋まんじゅう」にはビックリした。やっぱりまだまだ郷土の味が残っているものだ。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/post_1469.html

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この里芋まんじゅうに感動して、メッタにないことだけど、仕事とは全く関係なく現地を再訪してしまった!その模様もまだ未完のままだ、、、書かないとな!

お次は、自分的には感動の再会。

2010年03月22日
ひげちょう魯肉飯は石川県に展開していた! Kさんとの再会と、送られてきた金沢の美味に驚く。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/k.html

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いまや絶版になってしまったけれども、僕の最初の本となった「やまけんの全国出張食い倒れガイド」にひげちょうを掲載したのだ。残念ながら、東京都内の店はすべて撤退となった今、なんと石川県ではあの味がそっくりそのまま残っている!しかもレトルトも出た!という衝撃。

それらすべてが、ある一人の男の手によるものだったのだ、、、


2010年03月24日
さちがこんなに大きくなりました。岩手県二戸市の僕の短角牛第一子「さち」出荷まであと2ヶ月半!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/2_19.html

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いやぁ、昨年は「さちに始まりさちに終わる」といっても過言ではない年でした。6月の、と畜場への出荷に向けたカウントダウンが始まったのでした。

そして、さちにも関係あるけど、熟成肉つまり牛肉のエージングに関する取り組みも始まった年だった。

2010年03月31日
熟成肉と赤肉をめぐる一泊二日 大阪~東京路の疾走
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2010/03/post_1480.html

ちなみにこのタイトルは、大好きな「木枯らし紋次郎」の名作「奥州路・七日間の疾走」をいただいている。

とりあえずこんなところで。

Posted by yamaken at 12:22

2011年01月02日

明けましておめでとうございます

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今年もよろしくお願いいたします。というのが一日遅れてしまいました。今年の正月は徹底的に寝正月。富岡八幡宮でひいたおみくじは「大吉」!

でも、1971年生まれの僕は今年前厄なので、気を引き締めてかからねば、、、

 

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夜、自宅マンションの階段からの高速道路の風景を、ニコンD700の20秒の超スローシャッターで撮影。HDR写真みたいな感じになっている。空の雲のぶれた動きがいい感じ。

同じようにしてリコーのGXR+50mmユニットで撮影。こちらは15秒。

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素晴らしい、、、

今年は、去年よりも写真に力を入れていきたいと思う。

年を越しちゃったけど、「2010年を振り返る」はしばらく続きます。

Posted by yamaken at 12:50