
さて盛岡の夜が開けて、本日は陸前高田へと向かう。僕は岩手の地理にあまり詳しくないのだが、陸前高田は非常に遠い!
「まあのんびりいきましょう。その前に、いい朝飯くってきましょう!」
といって連れて行ってくれたのが、、、

なにやら店内に行列のできている「福田パン」というパン屋さんである。

なんの変哲もない町のパン屋さんという風情だが、、、
「ここはですね、ベースとなる大型のコッペパンみたいなのがあって、それにお好みの具を挟んでくれるというものなんです。あんこバターとかジャムとかいろいろありますけど、野菜たっぷりに照り焼きチキンなんてのもあるんですよ!」
おおおおおおおおおおおお
ちょっとソソルではないか!店内にはいると、朝早いのに家族連れで賑わっている。

この写真の、上にある長い品書きに注目。ここのパンを全種制覇するにはかなり通わないと行けなさそうだ。
そしてこれがくだんのおかずパンである!

オリジナル野菜サンドに様々なトッピングを選ぶことができる。
これをみていて、数年前に現アルキメーデの重シェフと遊びに行ったイタリア・シチリアのパニーニ屋台を思い出してしまった。まさにああいう形式なのだ。
みよ、この膨大なフィリング類を!

クリームやあんこ、ジャム、バターなど、全部つけてほしい!
「ジャムバター」
とかそういう注文を受けたお母さんが、これをせっせとパンに塗ってくれる。

ぼくは、オリジナル野菜サンドにコンビーフというものと、照り焼きチキンというのを頼んだ。

なんとこれで一つ300円強だ。ファーストフードのチェーンにいくのがばからしくなる。
かなりの大きさがあって、野菜もたっぷりと挟み込まれている。

がぶりとかみつくと、もう具が一杯である!水増し一切無し!

各種野菜に照り焼きチキンやコンビーフの旨さが重なり合って、非常にいける!
パンはトーストしていないものだが、適度にふんわり、余分な味のついていないストレートなものだ。

「うちも週末の朝は嫁さん感謝デーで、福田パンで食事です。子供達も大好きなんですよ。こういうのを食べてると、ハンバーガーチェーンがなんで賑わうのか不思議です」
本当に不思議だ!
福田パンさん、ぜひ東京に進出していただきたいのですが、、、
しかしこのパンを1つ半食べるとさすがに腹にたまる。残りは夜のためにとっておいたのである。
「じゃあ、陸前高田までいきますよ!」
さて盛岡到着、原稿を2本やっつけて出撃である。
「今日はたっぷり、南部名物のどぶろくを呑んでいただきましょう!」
というヨシヒコさんに連れて行って貰ったのがここ、「南部どぶろく家」だ。
■南部どぶろく家
http://www.vijp.com/doburokuya/


盛岡一番の繁華街にあるこの店、みるからに観光客の気分をソソル作りである。
「そうなんですよ、でも味はきっちり本物です」
このときも女性二人組が入ろうかなぁ~どうしようかなぁ~と迷っていた。結局入らなかったのが残念。
店内に入ると、なんとも民芸調のいい感じの渋い造りだ。同時に入ってきた男性陣4名が本日同席で呑ませていただく県の畜産関連の課の皆さんであった。

まずは何はともあれ、どぶろくである。
岩手県の石鳥谷の酒造で製造されているというこのどぶろくが非常に旨かった!
手作りどぶろくだと味わえなさそうな品のよさがあって、材料や麹、発酵技術の素性の佳さを感じさせる味だった。

この、「いかにも!」という感じの店のご主人が、取っつきにくそうにみえるが非常に優しくどぶろくや料理の解説をしてくれるのである。初めての人もあまり構えなくてよさそうな、あたりの柔らかな店である。
しかも、料理は非常に美味しかった!
基本的に岩手、それも南部地方の名産品が並ぶ。品書きを見るとそれほど高くも無し、観光客としてふらりと入って、南部の香りを楽しむには非常にいい店だと思った。
こちらの鍋は、粘りの強い山芋とろろをスプーンで一口大にして投入し、煮えて団子になったのを楽しむものだ。実におつなものだった。
そして馬刺しが非常に秀逸!
「南部班では、サラブレッドなんかじゃない、昔ながらの馬が曲がり家に居ましたからね。」
そういえば前日の浄法寺にて、僕はこの南部の馬を見せて貰っていたのだ。

おおお
ゴメンな、お前のような可愛らしい馬でも、俺は食べてしまうのです。美味しく食べるから許してね!
ここの馬刺しは、醤油ではなくて味噌で食べるのが基本。でも僕は味噌&たまり醤油でいただいた。あっさりした赤身肉、淡く血のような香りがコクを演出している。文句なしの一品だ!フグ刺し用の皿に敷き詰められたこの馬刺しを独り占めしたい衝動に駆られる!
、、、とまあ、どぶろく家の風情と料理を楽しみつつも、県の皆さんとはダイレクトな短角牛に関する意見交換をすることとなった。
日本全国で短角牛の人気が高まっている、、、
と料理雑誌などは書くけれども、短角牛の主産地であるここ岩手県では、短角牛飼養頭数(飼っている頭数)は現象の一途を辿っている。昨年度実績で、出荷が千数百頭レベルまで落ち込んでいるのだ。広大な岩手県で、一年の出荷頭数が1000頭規模というのは非常に少ないということがわかるだろう。
なぜか?
「黒毛和牛の価格が高騰している一方、短角牛の評価は、一部では高いものの価格的には黒毛に及ばないのです。ですから、農家さんは利益を上げるためにはどうしても黒毛和牛を飼ってしまいがちなんです」
と話してくれたのがK岩さんだ。

そう、短角牛人気が高まってきているとはいえ、この世の中は依然として霜降りのどっぷり入った黒毛和牛を評価する。それは日本における肉の品質評価基準が、肉の歩留まり(どれだけ沢山肉がとれるか)と、どれだけ霜降りになっているかということを優先的に評価する「格付け」に収斂するからである。
「短角牛特有の非常に美味しい肉質を、関係者はみんなわかっています。けれども、放牧で育てられるほど健全な骨格をもった短角牛は、どうしても骨が太く肉の歩留まりが悪いんです。同じ50kgの肉を買っても、骨を抜いたらとれる肉の量が少ない、では業者さんは評価できないわけです。」
そう、日本における牛肉の評価基準がこの格付けというモノサシにあるということは、いろいろな問題をはらんでいる。先日、畜産農家さんの集まりに行った時、熊本の農家の女性が「熊本の赤べこ(赤牛)は、放牧で健全に育てられるのに、格付けのせいできちんとした評価を得ることができない!」と問題を訴えておられた。これも問題の根っこはほぼ同じだ。
「ただ、短角牛のよさをわかってくださる方が増えていることは間違いありません。食べれば霜降り牛とは全く違う美味しさがあることは明らかですから、、、なので、岩手県は口べたと言われますが、私たちは料理人さんたちにいろいろ使っていただこうと、サンプルを提供したりしているんですよ。」
このときK岩さんの口から出たサンプル提供先は、おそらく誰もが知っているような有名高級料亭の板前さんだったりする。やることやってる!(←当たり前か)
K岩さんを始め、お集まりの4氏はそれぞれ、県庁職員という肩書きの向こうに、ビシッとしっかりした「短角愛」を感じられる方々であった。
「そうなんですよやまけんさん、実は今日お集まりの4名のうち3名が獣医さんなんですよ!」
「!!!」
なんで僕が「!」になったか、説明した方がいいだろう。
農林水産関連の県職員の仕事としては、デスクワーク中心のものと、農家さんに直接出向いて支援をしたりする現場系の二つあると思ってよい。数年毎の人事異動でいろんな立場を廻っていく。しかし、獣医という資格を持っている場合、その能力を活かすために現場、それも育種研究をする試験場や家畜衛生保健所などに配属されるケースが多い。
しかし、この県の中央といえる畜産・流通関連部課にそんなにも獣医師免許を持った人たちが結集しているとは!
それだけ本気、なのだろう。短角のことを事務的に支援するのみならず、短角の生理生体をきちんとわかっているプロが生産・流通支援をしていく中枢に据えられているということに、岩手の本気を観た気がした。

「やまけんさん、さっきの試食の件ですけどね、関西方面の料理界では色々使っていただいて居るんですが、東京でいい店があったら是非教えていただきたいんです。こちらから使って欲しい肉を試供できます。ただ、『ロースだけちょうだい』とか『バラを下さい』とか、そういう話は対応できません。逆に、どんな部位でも使ってやるぞ、という気概のある料理人さんとお付き合いしたいんです」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
東京近郊の料理人さん、聴きましたか。
とりあえず僕が仲良くしている店はもちろん声をかけるが、ぜひにという人は僕に連絡をしていただければと思う。
K岩さんがおっしゃった、「部位指定は勘弁してください」というのはこの重要なポイントだ。
そもそも畜肉は、一頭まるごと消費されなければ意味がない。けれども、どの国でも特有の嗜好があり、売れる部位と売れない部位がある。日本では鶏肉はジューシーなもも肉が人気があるが、アメリカでは健康志向もあって胸肉が好まれるのはご存じの通りだ。牛肉も、焼き肉に向くものは優先的に売れるが、それ以外の部位(例えばスネとか)は割安に取引される。
吉野家の牛丼に使われているショートプレートという部位は、アメリカではあまり好まれない部位だったため、日本向け輸出が奨励されているという背景があることもご存じの方が多いだろう。
このように、好まれない部位をいかに売っていくかということは非常に難しい問題だ。極論すると、カルビやロースなどのいい部位だけを高値で買ってくれる取引先よりも、全体をそこそこの値段で買ってくれる取引先のほうがありがたいといえる。そう言う意味では、年末にこのブログで紹介した京都の焼肉店である南山グループはすごかった。6頭もの短角牛を全頭買いして、すべてを贈答用商品にしたり店舗で売ったりしたのだ。
「南山さんは岩泉の短角生産者・流通業者と一緒にやってくださいました。本当にありがたい取組です。ああした、きちんと理解をしてくれて、今後も短角の生産が続けられるような取組をもっと広げていきたい」
そのためには、まず格付協会の評価基準とは違うモノサシで取引をするということを是とする考え方を持つことが必要だ。結局「黒毛に比べてどうこうだよね」という言い方で金額を決める業者が多いのだ。現状の短角を欲しいと思うなら、その考え方を捨てるべきだ。
「岩手の短角生産では、可能な限り国産飼料の使用率向上を進めていきます。山形村では完全に岩手県内の飼料を食べさせている短角もあります。岩泉も粗飼料の生産を拡大しています。岩手県の畜産はこれからが面白いんですよ!」
おお!
県内生産した飼料100%で育てた短角というのは、ものすごい価値だ!
ご存じない方が多いだろうが、牛や豚、鶏の餌はほとんどが輸入穀物だ。現在執筆中の本に詳細に書いているところだけど、この輸入穀物価格が高騰しつづけている。このままいくと日本の畜産はとてつもない高コスト産業になり、精肉価格は暴騰するだろう。
でも、そもそもおかしいではないか。日本の畜産は日本で獲ることが出来る餌で育てるべきであり、海外依存度を下げる努力をすべきである。というよりいっそ、穀物価格の高騰で、牛肉消費がもっと減ってもいいとさえ僕は思っている(肉牛農家さんゴメンナサイ)。そうでもしないと日本の消費者はワカラナイのではないだろうか、と思うのだ。
岩手県の畜産が取り組んでいる地平は非常に拡がりのあるものだ。K岩さんやアホのS田さんらが、にこやかながらも強い前進する視線を持っていたのが強kじゅ印象に残った!
「じゃあ、最終電車がありますので、これで失礼します! 牛肉提供先のリスト、お願いしますね!」
とK岩さん達は帰って行った。後に残るY市さんとヨシヒコさん、そして盛岡案内人であるI坂さんと「〆は何を食いますかねぇ」と相談。
「やっぱりじゃじゃ麺でしょう。白龍(パイロン)はもう閉まってますが、深夜まで営業している店があるんですよ。もちろん白龍とは味が違うので、面白いですよ」
おおおおおおおおおおおおおお
盛岡といえばじゃじゃ麺である!
「いやでも 岩手では〆は蕎麦ですよね、、、美味しい店、ありますよ」
んんんんんんんんんんんんんn
マジですか?
「じゃあ、両方行きましょう」
ということで、どぶろく家→蕎麦→じゃじゃ麺コースなのである!
まず蕎麦は、繁華街にある「かしわや」だ。

引き戸を開けると、店内は呑み帰りの客で賑わっている。

ちなみに岩手県の蕎麦というとそれほど東京では知られていない印象が強いが、非常に美味しい、レベルの高い蕎麦が多い。

岩手県も広いので、地域によって蕎麦のつなぎに豆腐を使ったり、卵を入れたり、大豆の粉を使ったりといろんなバリエーションがあるのだ。この店はオーソドックスな蕎麦だと思うが、そうした違いを味わうことができるのが面白い。
「ちなみにやまけんさん、岩手では薬味にわさびはあまり使いません」

で、じゃ何を使うの?
「もみじおろしですね」

おお!実に唐辛子の粒状感たっぷりの紅葉おろしである!
世間一般では岩手県の食というと、けっこうひなびたものを思い起こす人が多いようだ。でも、現地にいってみておどろくのは、なんとダイナミックな味が多いんだろう、ということだ。辛いもの、ニンニクぷんぷん薫るものなど、極めて振幅の大きい味が多いのだ!
さて運ばれてきたのはキリッと適度にカドの立った蕎麦だ。

これを唐辛子をぶち込んだつゆにどぷっとつけて啜り混む。
じゃっかん甘めの汁と辛みが合わさって、蕎麦の心地よい冷たさとのどごしが食道に快楽をもたらす!

ちなみにこれが、I坂さんが頼んだ「めかぶ」をたっぷり乗せた暖かい蕎麦だ。優しくて旨し。

いや、旨かった!
「じゃあ、このあとのじゃじゃ麺はちょっと入らなさそうなので、失礼します、、、」
とヨシヒコさんと○市さんが去り、僕とI坂さんでじゃじゃ麺店へ赴く。どの店もこの繁華街の中で5分程度で移動できる。便利だ!
深夜まで空いているという「香醤」。カウンターとテーブル二つくらいの小さな店だ。

「ここのじゃじゃ麺は肉味噌がすこしコッテリしてるんですよ」

中盛りを頼んでしばし待つ。若い人が鍋前で麺をゆでている。
でてきたじゃじゃ麺は、正統派盛岡じゃじゃめんそのもののプレゼンテーションであった!

肉味噌をぐちゃぐちゃにかき混ぜていただきます。いちおうニンニクはよしといた。

いや実に美味しい!
白龍の肉味噌と並べて味わっているわけではないのできっちりとその差異はわからないが、たしかにこちらのほうがコッテリ感があるかも。

盛岡のじゃじゃ麺文化も正統に受け継がれているのだなぁ、、、と感動。一気呵成に啜りこむ。
仕上げはもちろんチータンである。何言ってるかワカラナイ人は、右上の検索窓で「白龍」と打ち込んで、過去エントリとお読み下さいませ。盛岡じゃじゃ麺は素晴らしき文化なのです。

いやー さすがに腹一杯。
本当に濃密な日が続く岩手探訪なのである。明日はいっきに陸前高田に移動、山の文化から海の幸へとシフトである!
二戸の朝、朝飯とコーヒーを飲みに1Fに降りると、農業関係者向けセミナーで客がごった返している。うひゃあここで講演するんだよな、とそそくさと食堂へ避難。そして2時間後、無事講演終了。
「やまけんさん、昼飯はこの二戸近辺の食材をフルに使った料理が出ます!」
と講師控室に戻ると、そこに本当に二戸食材満載の食卓ができあがっていたのだ!
実はここ二戸パークホテルは、こうした地元食材を使ったフェアを積極的に行っているらしい。
シェフ(御名前を失念してしまいました、失礼!)が一品一品を解説してくださるが、和・洋・中の料理に旨く地元食材を使っている。ちなみに郷土料理ではない。和洋中の文脈に地域食材を織り込ませたという形だ。
この地方の銘柄豚であるサスケ豚の洋風煮込み。臭みのないあっさり系の豚、脂肪も端麗で柔らかく、旨い。ガツンとは来ない食味ながら、どんな料理にも合う。
同じくサスケ豚のウンパイロウ。先と同じく端麗な味なのであっさり、美味しい。
たしか短角牛のすね肉のスープ、だったかな、、、
滋味溢れる味わいで非常にウマし。余分な旨みをつけず淡い味付けなのが好感度高い。
そんな感じで地元食材がホテルの料理文脈へと旨く転換されている。
中でもひときわ旨かったのが、、、
これだ。何かというと、「もちびえ」を揚げて、甘酢に絡めたもの。
もちびえとは、「餅性の高いヒエ」だ。雑穀であるヒエのなかに、ごく希に餅のようなネチネチ感の強い品種ができることがある。収量は少ないようだが、これを練って揚げたものを中華風に甘酢あんと絡めるわけだ。これがことのほか旨い! 雑穀は本当にきらびやかに旨い。料理によっては動物性タンパクと同じくらいの満足度を感じることができるのだ!
いろんな料理を3巡くらい楽しませていただいた。実に実に旨かった!
感動したのは、二戸パークホテルの姿勢だ。
地元食材を使うフェア、というのは結構よくあるイベントだが、ここまできっちりと一つ一つの食材の持ち味を引き出している料理群は珍しい。ひとえにシェフのご尽力だろう。お世辞抜きで全ての料理が美味しかった。
ごちそうさまでした、、、
「やまけんさん、お疲れ様でした。では二戸はこれにて撤収して、盛岡のホテルにチェックインして雄町下さい、夜は県の畜産課の人たちと飲みです!」
普及員のS藤ヨシヒコさんが駅まで送ってくれる。二戸、かならず再訪したい地域だと強く感じたのであった。
さて、盛岡に続く。
古くからのお付き合いである茨城県の超・優良種豚場の鹿熊(かくま)さんの豚肉を、とある雑誌関係者が食べたいというので、家でトンカツをすることにした。
そうしたら、出張先とかいろんなところで養豚業者さんとお会いすることとなり、「じゃあうちのも試してよ」というのが続出。結果、5種類の豚を食べることになってしまった、、、
食べたのは、
茨城県・鹿熊種豚場のデュロック
山形県置賜郡・タナカさんの米沢三元豚(LWと、秘密の品種を掛け合わせたもの)
福島県のエゴマ豚
神奈川県B畜産のLWD
宮城県のA社のLWB?
である。
ここでは、それぞれがどうのこうのという話は控えておくが、子豚の段階で選び抜かれた素質のよいものを、餌に細心の注意を払って飼養管理された鹿熊豚はやっぱりダントツの味だ。もう一つ、先日の山形県の赤湯もうでの時にお会いした田中さんの米沢三元豚のポテンシャルもすごかった。LWにある品種を掛け合わせているというが何なんだろう?非常に興味深い。それと、福島県のエゴマ豚。栄養価が高く、生理作用を向上させるエゴマを食べさせることで差別化しているわけだが、端麗ながらコクのある肉質で、非常に好感が持てる。
あと2品種については名前を伏せて居るとおり、まずまずという感じだった。
「いやー 豚ってこんなに味が違うんですね!」
とは編集者さん。
やはり豚も品種・餌・育て方で大きく変わるのです。
しかし、しばらくはもうトンカツは要らないな、、、
JFJシンポジウムに集まってくださった皆様、どうもありがとうございました!
満員御礼、立ち見までしていただいて申し訳ありませんでした。
内容ですが、群馬大学の高橋先生はフードファディズムの講演でいまや全国を飛び回るお方。30分という短時間の中で、非常に密度の濃い講義をしてくださいました。
パネルディスカッションは、これはもうパネラー選定の勝利か!
ご多忙にも関わらず応諾していただいた(薄謝にもかかわらず)パネラーの皆様のおかげです。本当にありがとうございました、、、
そして朝からバンコクに発ちます。初めてのビジネスクラス! ひゃー 嬉しいですぅ、、、
カメラは持って行きます。スリウォンのモンティアンホテルにはインターネット環境が有料ながらあるそうなので、更新する予定。
あ、でも未完の岩手編はまだまだ続くよずーっと長く。気長に待ってて下さいネ。
では、明日パスポート忘れないことを祈っててください、、、
まあどんな会の佐藤洋子さんがお世話になったという、山形県は置賜の農業改良普及員であられるS先生にお招きいただいて、生産者さんへの講演を行う。あ、そういえばまあどんな会の「なんばんの粕漬け」ニューテイストが出るんだけど、俺がコンテンツ書いてる暇がない!もう少し待ってね!100セット限定で新なんばん&漬物セットをやります。
高畠駅を降りると雪! 雪、雪、雪!

「まずは先生、蕎麦を」
ということで、同行のT林さんが連れて行ってくれたのが、街道をスッと入ったところに民家ようなたたずまいで在る「清壽庵」だ。

「これも一種の隠れ蕎麦ですね、、、私的にはイチオシの店なんです」
”隠れ蕎麦”とは、山形特有の言葉で「農家などが、農閑期に自慢の蕎麦を期間限定で提供するタイプの店」だ。山形には蕎麦を栽培する農家が自分で粉を挽いて麺を打ち、期間限定で客に供するということをよくやるのである。それがバカにならない旨さだというから面白い。

店内に入ると、これも山形のそば屋の特徴だが、まるでおばあちゃんの家の座敷のような感覚だ。

品書きには盛り、ざる、鴨汁、鴨つけ、釜揚げなどが並んでいる。
「釜揚げ?出雲蕎麦みたいに、蕎麦をゆで汁ごと提供するアレかな?」
と気になった。でも期間限定の鴨も気になる。そして初めてのそば屋で盛りを注文しないのは道理に合わない! ということで
「鴨汁と釜揚げと盛り蕎麦ください!」
と元気よく言ったら、おかみさんが「はぁ? ええと、大丈夫ですか?」
「大丈夫だいじょうぶです!」
「うーん じゃあ鴨汁と釜揚げをお食べいただいてから、足りなければご注文ください」
と警戒されてしまった、、、
さて結果からいっちゃうと、この店すばらしい!

鴨汁はデカイどんぶりになみなみと熱いのが注がれている。濃い汁なので蕎麦の風味をよく味わえないけど、これはこれで旨い!

むろん、まずは鴨汁に浸さずに蕎麦のみですすってみる。中細の手打ち麺を噛みしめると香りがズワッと拡がる!かなり弾力に富んでいたので、S先生とT林さんは「これ十割かなぁ、、、」と首をひねるが、勢いよく啜ろうとしても、表面がざらざらしていて啜り混みにくいので、おそらくこれは十割だろう。

何にしても非常にレベル高く旨い!

釜揚げはやはり出雲蕎麦とおなじスタイルで、ゆで汁といっしょにどんぶりに入った麺に、もりづゆをかけ回してあたたかく食べる方式だ。

なかなか佳し。
麺がやわくなって、その分さいしょから香り全開で噛まなくとも蕎麦の香りがブワンと口中を満たしてくれる。麺量が多いので結構腹にたまるが、蕎麦だからまだまだ行けるのである。
「大丈夫ですか?」
「もちろん! 盛り、お願いします!」
最後まで信用されなかった、、、
しかしここで出てきた盛りそばに、山形の美学の骨頂を感じだ!


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
こいつぁ 旨い!
以前にも書いたかも知れないが、江戸前の辛汁と違って、山形蕎麦のつゆは非常に上品かつ適度な濃度であり、蕎麦を100%美味しく食べさせてくれるキリッと清冽な味である。
いやぁ~ 麺佳し、汁佳し、総合得点は限りなく5点満点に近い!
唯一残念なのは、このときは北海道産の粉がメインだったこと。地元の粉でこの味だったらもっと素晴らしかったのだが、でもそれはそれ。異様に高いレベルの蕎麦であった。
ちなみに今回、デジカメを持参できなかった。そう言うときに限って旨いものに出会うのが常なのだ。で、今回はT林さんの私物のデジカメをお借りした。
「IXYですけど、、、」
おお!
懐かしやIXYシリーズ。彼の愛機はIXY600。十分に高性能・高画質なモデルである。
使ってみると、非常~に懐かしい!これこれ この感覚だよな、IXYは!
長らくこのブログではIXY Digital Lを使っていたので、この操作感に35mmの画角、4:3フォーマットの絵作りが懐かしいのだ。T林さんどうもありがとうございました、、、
さて講演終了後は、講演を聴いてくれた生産者グループの皆さんと赤湯温泉に泊まって懇親会。
「先生!」
と皆さん呼んでくださるのだが、、、私が一番若造なのである。
なにせそのグループの会長さんとお話しをしていたら、
「なに、35歳? ワシの孫と同じじゃないか!」
えええ??
おいくつなんですか???
「ふふふ ワシは戦争から生還した男だよ。大正15年産まれの82歳だ。」
ごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
こんな人相手に農産物のことを講演するのは本当に恥ずかしい、、、
しかもこの会長さん、山形で大規模に山地酪農(放牧の酪農ね)を実践しているパイオニアだった!
次回山形来訪時には放牧場を見せていただくことをお願いした。
夜、部屋で何気なしに点けたテレビで音楽番組を観た。
Polysics(ポリシックス)というバンドが出ていた。PVとかライブ映像とか流れていた。
ヤラレタ! なんて素晴らしい音楽なんだ!?
こんなバンド知らなかったぞ、最近デビューしたのか、、、って、もう長いキャリアがあるバンドじゃないか!
30分で完全にファンになった。泊まったホテルには高速インターネット回線などなかったので、ウィルコムのW-OAM通信カードを使って256Kのデータ通信でYoutubeの動画をチェック。お、十分にブロードバンド通信として使えるのう、、、 てかんじでライブ演奏とかPVを10曲くらいチェック!
超・カックイイ!
ひさびさに日本のバンドに惚れた!
「ピーーーーーチパイ! ピッピキピッピピ! ピッピキピッピッピ!」
とか、異様にナンセンスでパンキッシュである。
いろいろ調べたら、ディーボの影響を受けたバンドらしい。
ディーボ、、、 高校時代に一瞬ダチになったヤツが、家で聴かせてくれた。
「この帽子をかぶるのがニューウェーブだったんだよ」
「ふぅーむ、、、」
そのときは佳さがわからなかったけど、今はわかる!
Polysics最高ですな。
ライブ情報を観たら、な、なんと俺の36歳の誕生日である3月4日に渋谷でライブ???
でもこの日は週刊アスキー取材で南の島に行ってるんだヨ、、、超残念。
そんなこんなで就寝は3:00AM。なにやってんのか、俺。
さて
赤湯温泉の朝飯はなぜか普通に餅を食べるらしい。納豆・からみ餅おいしゅうございました。
で、
赤湯といえばラーメンが有名らしい。最も有名な店は、東北のラーメン店ランキングでみごと一位に輝く「龍上海(りゅうしゃんはい)」という店だ。
「こってりしたスープ、赤湯では標準的な極太のちじれ麺、そして辛味噌(唐辛子ニンニク味噌)が乗っているのを溶いて食べるんです」
というのを聴いてるだけで食いたくなる。この食い倒れ日記にはラーメンが掲載されることが少ないが、ラーメンが嫌いなわけではなくて、美味しいと思うラーメンが少ないだけなのだ。
10時40分くらいに店に着くが、すでに数人が並んでいた。11時半に店に突入。初めて食べた赤湯ラーメン、それも辛味噌ラーメン大盛りは、超絶品なものであった。3mm程度の脂の膜がコッテリ浮かび、その下に薄茶色に展開するスープの味は、臭みナシ、旨みたっぷりの秀逸なもの。それににんにくたっぷりの辛味噌を溶かすと、唐辛子によって異様にキレがよくなる! 噂通りのストロング極太麺は、木場の至宝・来来軒のタンメンの麺よりさらに太い特別バージョンである。おそらく生であろうニンニクがたっぷり投入された辛味噌風味に対抗するにはこれくらいの麺じゃないとダメだ。
一気呵成に食った。
久しぶりにラーメンを旨い、と感じた幸せな瞬間だったのである。
その後、調子に乗って俺だけもう一軒ラーメン。これも人気店の「来来軒」のワンタン麺にも辛味噌を投入して食う。龍上海にくらべたらあっさり目だが、これも太めのちじれ麺に程よいスープがからみ、そして辛味噌の酸と辛みが食欲をダレさせない。
その後、「お茶でも」とおっしゃるS先生と佐藤洋子さんと、創業50年以上になる喫茶店「田園」にて、「ここのカレーは美味しいのよ」といわれてしまったのでやっぱり食ってしまう。 この辺のラーメン二杯・カレー一杯の流れは10時のおやつ、昼ご飯、そしてデザートという流れとしてご理解いただきたい。
「田園」のカレー、喫茶店カレーとしては実に辛さが強く、スパイスに懲りすぎておらず、家庭的な味とプロの味のちょうど中間より若干右傾化というポイントで秀逸だった。
いやー
まだまだ知らないものがある!
これだから出張は辞められないのである。次は絶対にカメラを持ってくゾ!
ということで、久々に文字中心エントリでありました。
岩手~愛媛~山形、そしてもう日付が変わって本日月曜日は、食生活ジャーナリストの会のシンポジウム。パネルディスカッションのコーディネータを務める私メであるが、進行資料をようやく先ほどアップ! うひゃあ 大丈夫かよ、、、ブログ書いて寝ることとします。
今日のシンポはなんつっても私の大事な大事な人たちを呼んでいるパネルだから、責任重大。勉強させていただきます! ちなみにもう会場はありがたいことに定員の200人満員御礼!すでに立ち見が出ることが確実視されているので、当日券はありませぬ。すごいことになった、、、
で、明日火曜日から金曜日までタイ・バンコク出張でんす。スリウォンのホテルを会場に、タイの食品製造企業に日本の食を巡る現状と農産物のトレーサビリティについての講演をしてきます。もちろん英語でビシッと決めるヨ! てのはウソ! 大嘘です! 我が輩のウィークポイントは語学。メシに関わる単語はすぐさまビタッと記憶するんだけど、それ以外はからきしだめなんであります。まあとにかく、タイの方々の現状と日本に対する意識をつぶさにみてきます。ちなみにタイの食品加工のレベルはかなり高いです。日本はうかうかしてられませんよ、マジで。
3月に入ったらこんどは熱田神宮~名古屋、そして新潟へ。翌週は三重県で畜産関連の講演、夜は松阪牛のホルモン付き(!)。どこまで体力・気力が持つかわからない、食い倒れロードが炸裂する、、、
じゃ、そろそろ寝ます。
本格的出張シーズンが続いている。
岩手から帰ってきて、昨日は愛媛県の大洲。地元の名物料理「ちゃんぽん」をご馳走になる。
案内してくださったのは、大洲市農林部のK野さん。
「ブログ、ずっと読んでます、本も買ってます」
と仰るとおり、ほぼ全てのエントリを読んでいただいているようだった!
しかもプロレス・格闘技マニア。数年前には地元にみちのくプロレスを呼んで興業したらしい。アントニオ猪木VSストロング金剛のフィニッシュで、猪木のジャーマンが決まった後に足がフワッと浮いたのは、実はあそこからレッグクラッチホールドに移行しようとしたけど、瞬間的にムリだと判断したのではないか?という説を展開していただいた。なんとも痛快!
で、ここの名物「ちゃんぽん」は、あの汁そばのちゃんぽんではなく、「焼きそばとご飯をチャンポンして焼いたもの」、つまりそばめしのようなイメージの料理だ。これが実に秀逸。
この料理を50年前に考案した老舗「美ゆき」で食べたが、辛口ソース(甘口も選べる)のビリッと舌に刺激が走るほどの辛みと、個性的な強い香りが食欲をいやがおうにもソソル。
そばめしよりもそば含有量が少なくご飯主体という感じのこの料理、実にローカル食で佳いものだった!
「県職員はけっこう出前でこれをとって昼食にしているんですよ」というのがよくわかる味である。
さて本日は山形に向かっている。赤湯にて講演。来週は月曜日にJFJのシンポジウム、そしてバンコク行き。3月にはいったら沖縄だ。
可愛いカワイイ牛ちゃん達をみた後でも、しっかりバンバンに食欲MAX状態になっているのであった!しかもこの日は短角の内蔵肉も手配してくださっているという。それはもの凄いことだ!
■短角亭
二戸市石切所字荷渡56-2
0195-23-0829
短角亭は、二戸駅からもほど近い目抜き通りの大きな交差点近くにある。一見すると普通にあるロードサイドの焼き肉屋さんだが、その名前からして「短角亭」だからね!短角牛しか扱わない焼き肉屋さんなんて初めてだ!
これができるというのは、この短角亭を運営している山長ミートという精肉屋さんのポリシーが「短角一番!」と高らかに謳っているということにつきるのだ。実はこの短角亭に来る前に、山長ミートの本社で、槻木(つきのき)社長とお話しをしてきた。
この方がもう、「おれは、俺の人生は、短角が大好きな人生なんだぁ!」という愛情がにじみ出ている、素晴らしく暖かい人だったのだ。ああ、こんなひとがやっている会社は、本物だろうなと思った。
ちなみに短角牛は、もともと南部地方にいた南部牛と、西洋から輸入されたショートホーンという牛を掛け合わせて成立した品種だ。この南部牛について、「もっとよく研究したいんですよ」ということを仰っていた。詳細な資料があればぜひ山長ミートさんにご連絡いただければと思う。
さて短角亭に着くと、ちょっと時間オーバー気味だったこともあるが、もうすでに座敷には8人くらいの背広の面々が集結していた!
「いやー 申し訳ございませんでしたぁ!」
と言って名刺交換。しかし程なくしてわかったのだが、この方々は僕を歓待するために来たというよりは、短角牛のホルモンを食べられる!ということで来たという動機の方が強かったらしいのである(笑)そうだとするとますます待たせて申し訳ありませんでした!
さて
初っぱなから、今まで食べたことがないものが出てきた!
なんと短角のタンである!!!!!!!!!!!!!!
しかも超・分厚いカット!
「おいおい、短角の牛タンなんてくったことあるかぁ」
と職員の皆さんも驚いておられる。そう、ことほど左様に牛肉の流通の中で、ホルモン系を確保するのは難しいことなのである。
すぐさまタンを並べる。薄っぺらな切り身ではないから、しっかり片面に焼き色をつけて食べる。
(下の写真はやや焼きすぎ、、、失礼)

歯を入れると、、、
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
なんとも堪らないキュッと柔らかな歯ごたえを感じつつ、肉汁(脂ではない!)がジュッと染みだしてくる! タン特有の内部のクニュっとした柔らかさと外側の旨みの部分の差が、コタエラレナイ歯ごたえである!
これは旨い!
マジで旨い!
本当に旨い!
周りの、二戸市を管轄として仕事をしておられる面々からも「うおぉ~」「旨いなぁこれ!」と驚嘆の声が上がる!
いや、マジでやられました。焼肉マニアの皆さんは、ぜひこの店に行くべきだ。ただしこの牛タンが食べられるかどうかは店にきちんと予約して訊いておくべし。
ちなみにこのとき分厚いタンの横に添えられていた肉がなんだったのか、列席のみんながわからない。
「ロースか?」 「いやこの弾力はハラミか?」
違った!
タン先の部分を開いて味噌漬けにしたものだったのだ!
「ちょっと硬いですから、そこだけ味噌でやわらかくしたんですよ」
うぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
全然硬くなかったんですけど、、、実に味わい深い肉であった!
もちろん焼肉だけではない。
センマイの酢味噌和えは、きっちりセンマイの黒い皮部分を掃除した、白センマイであった。臭みなし、シャッキリした歯触りが潔い。
これまた貴重な、短角のテールスープ。

実に滋味深い、、、
じんわりと柔らかなアミノ酸を湛えた、あっさり目のスープだった。
そして夢にまで見た短角のハラミ!
ああ、なんとダイナミックな肉なんだろう。
「短角のサガリ(ハラミ)は本当にスゴイ味ですよ。脂があまりないのにジューシーで、しかも黒毛や交雑牛とは比べものにならない味があるんですよ!」
というが、本当だった!
霜降りの強過ぎる牛肉だと脂でマスキングされてしまう味が、ダイレクトに味蕾に突き刺さってくる。脂ではない旨味成分を高濃度に含んだ汁が噛むごとにズバッと流出してくるのである!
ハラミ、カルビ、ロースと食べ進んでいるうちに、本日のメインイベントがやってきた!
「ギアラとレバーです!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
見事に照り照りと輝く短角のレバーとギアラである! 神々しい!とうとう俺は短角の内臓を食べることができるのか!興奮して箸が震える。
ちなみにあまり触れられていないことだが、A5クラスの黒毛和牛の内臓肉は使い物にならないことが多い。ヨーク考えてみればわかると思うが、超高カロリー・運動不足状態で飼養された黒毛和牛の出荷時の状態は、成人病を全て発生させたような不健康な状態である。眼は見えなくなり、よろよろしているのをよく見かける。極端なビタミンA不足に追い込んで、あのサシが実現しているのである。
その分、内臓肉は大きなダメージを被っていることが多く、かなりの率で廃棄される。ちょっと写真に載せるのをためらうようなひどい状態の内臓肉になっているケースが多いのだ。
しかし!
短角や乳用のホルスタインなどは、健全に育てていく牛だ。だから内臓も健康状態を保っているものが多い。レバーを食べてみればすぐにわかることだ。
味噌ダレにまぶされたレバーを一枚つまみ、網に2秒ほど申し訳程度に載せて口に運ぶ。予想はもちろんしていたけれども、臭みというものが全く感じられない。ほのかな甘みを感じ、鉄分の香りを味わい、舌の温度で溶ろけていくのを静かに嚥下した。
この日、このレバーを20秒以上焼いて食べた人はいなかったのではないだろうか。
そして一方のギアラがまた、素晴らしかった!
第四胃袋であるこのギアラ、あれば確実に頼む部位だが、短角のギアラは本当に柔らかく、そして清廉な味がきっちりとついた内臓肉だった!
クニュっとしながら歯がすっきりと通っていく!
腸系の部位とは違い、全く癖がないその旨さは、どんなモツ嫌いでも食べられるであろう旨さだ!
いやー
僕の語彙では残念ながら、焼肉マニアの方々に伝わるような表現ができない。とにかく、こんな焼肉は初めてだ。満腹なのにまったく胃に負担感が残らないのだ。赤身中心の肉で、しかもオージービーフのグレイン牛を遙かに凌駕する旨みをもつ肉の素晴らしさを思い知ってしまった!
あらかた平らげたところで盛岡方面から通勤の方々の最終電車の時間で、お別れする。皆さん一同「内臓系は初めて食ったけど、こんなに旨いもんなのか!ヤマケンさんのおかげで食べられました、、、」と言っておられた(笑)
「お気に召されましたか?」
と出てきたくださったのは、山長ミートの槻木社長の弟さんの光夫さんだ。よく似ておられる!
短角に惚れ込んだ人生のお話を伺っていると、やっぱり食材というのは、生産する人だけではなくて、料理をする人がいなければ最終的に成立しないのだなということを痛切に感じた。
「うちは料理は素人から始まりましたから、本当に肉の味を引き出す味付けしかしていません。ですから、カルビとかのタレも薄いんですよ。でもそのほうが味を引き出せるんです。」
実にそのとおりで、本日の肉の味付けは絶妙だった。
「ただねぇ、今回は腸を食べていただこうと思ったんですが、入ってこなかったんですよ。ぜひまたおいでください」
絶対に来ます!
これまた絶品のキムチとビビンパをいただく。
満腹、満腹です。
こんな素晴らしい焼肉屋が二戸にあるなんて。
東京の焼肉シーンに満足したら、ぜひ岩手に足を運んでみて欲しい。後悔することはないはずだ。
二戸市は広い。広域の市町村合併をしたわけだが、今回訪れた浄法寺(じょうぼうじ)も二戸管轄となった場所だ。
僕は疎かったのだけど、浄法寺は非常に有名なところで、瀬戸内寂聴さんが住職を務めた天台寺もこの地にあるそうだ。漆の産地として非常に有名だそうで、民家の軒先に積み上がった薪の束は「あれは漆を採った後の木ですねぇ」ということだった。
それにしても雪があまり積もっていない。例年なら道路のコンディションもこんなによくはないそうだ。地球温暖化の影響は計り知れない。今年度は凍み豆腐(高野豆腐)なども、夜間気温が下がらないために一気に凍結してくれず、品質が心配だそうだ。寒締めほうれん草も寒締まらないという話もきく。ちょっと心配だ。
さてこれから行くのは、岩手県が誇る日本短角牛の肥育牛舎だ。短角牛のことはもうこのブログで何度も書いてきたが、多くの期間を放牧で育てることができる頑健な牛で、しかも肉の旨み成分は黒毛和牛よりも高い、非常に食味のよい牛だ。しかもこの周辺の短角牛産地では、冬に牛舎に繋ぐ間も輸入穀物飼料をほとんどやらないで、管内で採れる豆類などの穀物飼料や粗飼料(乾草など、非穀物性の餌のこと)で育ってくれる。つまり完全に国産の餌で育てて満足のいく肉を採ることができる、希有な牛なのだ。
着いたのは短角牛の肥育農家である斉藤さんの牛舎だ。「肥育」とは、仔牛を買って、肉にできるところまで太らせる段階を言う。肉牛生産においてはこの肥育の前に、仔牛を産む「繁殖」と、それを肥育の手前まで育成する段階がある。肥育は最後の段階である。
この日、アテンドしてくれたのは浄法寺の畜産スペシャリスト・杉澤さんだ。
「もう電話してあるから、牛舎に入りましょう」
と斉藤さんの牛舎に入っていくと、薄暗い中、短角牛たちのブフーッ という鼻息が聞こえてきた。
短角牛は人なつこいが、人見知りされた!
鼻息をブフブフ言わせながら僕を警戒して寄ってこない。
と思っていたら、いきなり構えているカメラに向かって突進してくる!
可愛いんだけど、大量のよだれを浴びるので要注意である。
「おお、来だな」
と斉藤さん登場。
おおおおおおおおおおおおおおお
どこからどう見ても農家そのものの鏡のようないでたちである。
しかしやっぱりあれだ。ブラウン管などで観ると、ほおかむりをしているのが「何で?」と思うのだけど、実際に足を運んでみればすぐに体感できる!なんといっても単に露出している部分が異様に寒いのダ。だからほおかむりは、実に機能的なタオルの使用方法なんである。
さて肥育牛ではなく親牛の方へと向かう。
ちなみに短角牛は「夏山冬里」という飼い方をする。子牛を買ってきて放牧できる暖かいシーズンは牧野(ぼくや)に放ち、冬はこうして牛舎で飼う。長いものではもうワンシーズン牧野に放ち2シーズン放牧をして出荷するのである。
優しいまなざしの短角牛。子をはらんでいる母の顔である。
さて斉藤さんの牛舎に別れを告げた後、市が運営する日本短角種種雄牛管理センターというところに、勇猛な種牛をみせていただきに行く。種牛とは読んで字のごとく、種(精子)を提供する牛だ。エリート中のエリート、理想的な体つきの牛が種牛として選抜され、きっちりと名前をつけて飼われている。
ちなみに短角牛は割と牛の世界では幸せな性生活を送っていることをご存じだろうか!? 「本交」といって、きっちりと愛を交わしているのである!
というと何のことかわからないかも知れないが、知らない人のために書いておくと、乳牛や肉牛は、基本的に人工受精なのだ。雌牛が受精可能な発情期になると、人工授精師という資格を持った人がシャコッと精子を雌ウシちゃんにつけるというものなのだ。家畜は色んな楽しみを味わずに我々のカロリーとなってくれているのだ。本当に、牛乳や肉を残すのは申し訳ないことだと思う。
「種牛はでっかいですよぉ!」
と言われたとおり、すごくいかつくてデカイ!
1トンを優に超える体躯の種牛は、人間を軽く吹き飛ばしてしまうこと間違いない。実は短角牛は闘牛用の牛にもなるのだが、黒毛和牛なんぞは及びも付かないようながっしりした骨のため、横綱クラスの牛が多々輩出されているのである。
しかしながらそのがっしり太い骨のため、と畜・解体すると黒毛和牛よりも肉の歩留まりが悪い。それ故、肉の歩留まりとサシの入り具合で格付けする日本の価値基準では評価が低いのである。
どう考えても旨いのは短角牛なのだが、、、
牛肉の格付け基準は現行通りにするしかないかもしれないが、もう一つ、食味基準というようなものをもうける必要があるのではないだろうか。少なくとも料理人はそうした基準で考え、評価して欲しいものだと思う。
この種牛は市の施設で管理している。
「種牛は、数年ごとに近隣区域のものと交換します。なぜなら、この地域でこの種牛の子供達が育ってくると、近親婚の確率が高くなるからです。昨年まで居た種牛はすごいヤツだったんですけどねぇ。別のセンターに貸し出したら返してくれなくなっちゃいました(笑)」
種牛の血統で、産まれてくる仔牛の性質が大きく決定されるのだから、この辺は重要な問題なのである。
さて、短角牛はブランド牛として人気がでてきているが、実はもしかすると飼う人が居なくなってしまうかも知れない、危機的な状況だ。
「もうこの辺の肉牛農家も、黒毛(和牛)を飼う方が多くなってきてしまったんですよ。小売価格も上がってますが、子牛の価格がそれ以上に高騰しています。農家にとっては仕入段階が高いということになります。しかし、短角牛はブランド牛とはいっても、歩留まりが悪く、サシがあまり入らない肉質ですから、巷で言うA5という最高ランクの評価はもらえないため、そこまで高くは売れません。だから、生活のために黒毛を飼う割合が高くなってきて居るんです。」
実は牛肉の小売価格が高いとはいっても、子牛価格も上がっているから、生産農家はそれほど儲かっていないのだ。そのことを知っている消費者はあまりいないだろう。
しかも、重要な問題が起こりつつある。それは飼料価格の高騰だ。日本の畜産はトウモロコシや大豆などの輸入穀物に90%以上頼っている。
そして今、ものすごい勢いで穀物価格が上昇しているのだ。それは、穀物がエタノール燃料になるからである。この辺の話は実はいま本に詳しく書いているところなので、お楽しみに。ていうか、あまり楽しい話ではないのだけど。
短角牛は、先ほどから言っているように、濃厚飼料といわれるものを黒毛和牛より少なくしても育ってくれる牛だ。
しかも岩手県では、短角を肥育する際の粗飼料・濃厚飼料とも国産で揃えようと頑張っている。本当の意味で国産と謳える牛は、本当に少ない。餌まで自給できて初めて「国産牛」といえるのではないだろうか。
「俺たちからしてみれば、牛肉に脂なんていらないんだよね」
と杉澤さんが笑う。
「一年に一度、近隣の人に肉を売るお祭りがあって、その後職員でも食べるんだけど、俺たちは黒毛和牛なんか、旨くないから食えないですよ。」
杉澤さんは農家さんの指導や経営サポートをしているわけだが、その傍らで自分がオーナーとなっている短角牛を持っている。施設が沢山あるのなら、僕もオーナーになりたいと強烈に思ったのであった。
「さてさて!じゃあヤマケンさん、肉を食べに行きましょう!」
おおおおおおおおおおおおおおおおお
ようやく短角牛を食べることができる、、、
「しかもですね、これからいくのは、短角牛の卸として有名な山長ミートさんが直営している、その名も『短角亭』というお店なんですよ。おそらく全国でも、ここしか短角牛の焼き肉専門店はないでしょう。」
ま、マジですか!
「しかもですね、、、 普通は絶対に食べられない、短角の内臓肉を今回はとってもらってるんですよ!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
それは初めての経験だ!
通常、と畜・解体された後の内臓肉は自由に取引できない。今夜はそこをなんとか引いてくださったらしい。山長ミートさんに感謝!
そして夢のような宴が始まったのである、、、
岩手県の二戸に来ている。月曜日まで、岩手県内を数カ所廻ることになっているのだが、実に懐かしい。高校卒業後、民俗芸能が大好きだったので、自転車で東北の芸能を見て回る旅、というのをやったのだ。岩手県は民俗芸能の宝庫なので、祭が開催されるのを行ったり来たりした。北上みちのく芸能祭り、黒川さんさ踊り、早池峰神楽の例大祭など、芸能好きにはたまらない場所なのだ。

二戸はたしか国道4号線を通り過ぎただけだとおもうが、確かに通った。けどきっと懐かしい風景は残ってないだろうなぁ、と思ったのは、新幹線の二戸駅がとても綺麗だったからだ。
「いやぁ、駅だけですよ、駅だけ。一歩出たらほら、けっこうさびれてるっしょ。」
と言って出迎えてくれたのは、岩手県の農林系職員のS藤さんだ。彼とは、毎年開催される農業情報分野の大会で顔を合わす関係で、7年前の福井大会から意気投合し、いつか岩手に講演で呼んでくれるといっていたのが実現したのだ。
「やっときたかぁ、やまけんちゃん!」
いや、こちらもむちゃくちゃ嬉しい。岩手ではなかなか仕事をする機会に恵まれなかったのだ。
「まんず最初は、この駅前に素晴らしい店があるんだわ。ほら、あそこ」

む?
駅のロータリーの向こうに、バスの発券所&待合い施設がある。そこに飲食店が入っているのか?

「じつはこの待合い施設がしばらく前まで荒れててさ。中高生がたむろして悪さしてたんだわ。それを憂えた農家のお母さんが、いい食事を出す店出そうって決意して始めたっていうところなんだけどね」
といいながら入っていくと、ご老人方がバスを待つ中、奥の方に立派な飲食店スペースが展開されていたのであった。

■雑穀茶屋つぶっこまんま
二戸市石切所字栃の木63-66(JR二戸駅の真ん前)
01195-23-9039
「つぶっこまんま」という店名でピンと来る方も多いだろう。ここは雑穀料理の専門店だ。最近、ひえ、あわ、きび、たかきびなどの雑穀を使ったレストランなどが都内にも展開しているが、実は雑穀生産に関して岩手県は日本一を誇っている。特にこの二戸地方は、夏の季節風「やませ」があることにより、稲作が困難だったことから、作りやすい雑穀を食べてきた食文化がある。いわば、雑穀の本場なのである。
ただし、雑穀料理関連のレストランときいて、ちょっとためらいがあった。正直なところ、旨い雑穀料理に出会ったことがあまりなかったのだ。雑穀の健康的側面はよくわかっているし、うちでもきびやたかきびをご飯に混ぜて炊いてよく食べる。しかし、雑穀を主体とした創作料理に感動したことがほとんど無かったということだ。
ところが、、、
結論からいうと、この「つぶっこまんま」のご飯はとぉ~っても美味しかった。とても「佳い食事」だったのだ。
「いちおう今日はスペシャルお膳をつくってくれとお願いしてます。足りなければ雑穀ラーメンでも食べてください」
というとおり、すでにお膳がならんでいる。
献立は、
雑穀入りおにぎり(ひえ、あわ、きび)
古代米入りおにぎり
1年もののなんばん味噌添え
蕎麦の実ぞうすい
ヒエッシュフライ アマランサスソース添え
ビーフン ターメリックソース添え
五穀餃子
そばっこロール(豆腐・蕎麦の実・鶏挽肉)
きんちゃく袋(もちきび、凍み豆腐)
コリンキーの酢の物
大根、赤カブ甘酢漬け
雑穀レアチーズケーキ(ひえ・たかきび入り)
干し柿の赤ワイン漬け
豆しとぎ
へっちょこだんご
なんともすごいお膳ではないか!
ヒエのフライとビーフン、そばっこロール。そしてアスパラを巻いているのはお肉ではなく、板状の麩(だったと思う)だ。ヒエにはアマランサス入りのマヨネーズソースをつけて食べるが、、、 実に旨い! ストイックで原理主義的な自然食主義のお膳ではないからだろう。これは普通に通常に美味しい料理です。
■蕎麦の実雑炊
■姫たけ、ふき、アスパラ、エゴマソース添え
余分な化学調味料、一切無し。炒ったエゴマを摺ったものをベースに塩で味をつけただけ。これも原理主義的な色彩とは違う、郷土の味がする。
おにぎりがまた美味しい。古代米ベースのものと通常の米に雑穀を混ぜたものの二つだが、中に入っている具が大根味噌漬けだったりと、いちいち手間のかかったものだ。しかもこれに添えられたなんばん味噌、いわゆる一升漬けが実に旨い。このおにぎりが玄米だったらバランスがいまいちだったと思うが、適度な精米した米をつかっているので食べやすい。この辺も玄米食原理主義的でなくて佳い。
お肉も出てくる。地元のサスケ豚の冷やしゃぶ。これにかかっているソースが、この店オリジナルの絶品なのだ!

このたれは店で売っているらしいのに、買わずに来てしまった。失敗!肉も端麗で美味しいが、タレが本当に絶品。余分な調味料が入っていない味だったが、芳醇。
いやぁ
素晴らしく美味しいお膳です!
「あらそれはどうもありがとうございます!」
と、店主の安藤直美さんさんに来ていただいた。
岡山在住の川北さん、名前を教えてくださってありがとうございました!
「ほんとうにねぇ、雑穀料理って美味しくないのが多いんです。私たちは昔から食べてましたから、『もっと美味しいものなのに、、、』って思っていたんですよ。私も農家の嫁ですから、うちでも野菜は作っていますけれども、この店で使わせていただいている雑穀は本当に素晴らしいものばかりです。一部は有機認定をとっているものもあります。」
上品なお顔立ちで、穏やかに真っ直ぐにお話しをされる。魅力的な方である!
きちんとデザートも出てくる。
手前にあるのは干し柿の赤ワイン漬け。これが、ネットリした干し柿の食感とワインの香りの相乗効果で、素晴らしいデザートになっている。
「私たちが子供の頃は、渋柿ばかりだったんですよ。岩手県の気温ではタンニンが抜けないんですね。だから、テレビや漫画で人の家の柿を盗む子供をみると、『うそだぁ~』って思ってましたよ」
そうなのか! 柿の渋は気温で左右されるのか、しらんかった、、、
さて足りないので雑穀ラーメン。
麺に5種の雑穀を練り込んだラーメン。しかしスープも美味しい!
駅前の待合室の中という立地で雑穀料理を銘打っていると、なんだか旨そうな感じがしないが、とんでもない! この店、とてつもなく秀逸である。東北新幹線に乗るなら、途中下車してランチをとる価値があるといっていい。そんな風に実感した。しばらく前のJRのポスターに雑穀の本場としての二戸のアピールをしたらしいのだが、この写真の料理をあつらえたのもこの「つぶっこまん ま」の安藤さんなのだ。
雑穀料理ファンも、そうでないひとも、ぜひこの志高い店を訪れるといいだろう。純粋に料理が旨いのだ。

この地方の名物である、小麦を使った団子をいただきながら出発。さて、岩手県北部の素晴らしき味に出会えるだろうか。
秋田ツアーでお世話になった浅野さんから、真鱈の半身と、たっぷりの白子・肝が届いた。浅野さんは、秋田県能代市で、きわめて希な「ビールを一本も置かない酒屋」を営む炎の秋田地酒伝道師だ。
■浅野さんの天洋酒店について
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2006/06/4_5.html
ちなみに彼からはほぼ毎日のようにメルマガが送られてくる。
「今日は○○酒造の限定品が5本入荷!」
とか、とにかく日々、凄まじくレアな酒の入荷情報を全国の顧客にとばしまくっているエネルギッシュな伝道師さんなのだ。
今回は、超・新鮮な真鱈と芹(セリ)3束をお願いした。そうすると、彼のお薦めにごり活性酒「一時」が同梱されているではないか!ひえええ こいつぁ 取扱注意だ。
さて 真鱈の内臓を全ていれるじゃっぱ汁において、重要なのはこれ。
真鱈の白子と肝である。手前の色が違うところが肝なのだ。デカイ!
浅野さんからは下記のごとく。
味付けは基本的にダシ(うちでは煮干)と味噌だけです その家庭によっては 酒粕を少し入れたり 肝を少しすりつぶして入れる家もありますネギは大振りに切ってくださいね
そうそう、もちろん分かっていらっしゃるとは思いますが
うちでは
ジャッパを食べるサイズに切ってザルに載せ
塩を振って少し置きます
そして、熱湯をかけて殺菌と臭みを取ってから鍋に入れますよ
なるほど、なるほど。
煮干しというか鰺ジャコと昆布で濃いめの出汁をひき、味噌となんばんの粕漬け、そして真鱈の肝を溶かし込んで、ベースの汁をつくる。
しかしとにかく大量の白子だ、、、
セリには秋田っぽく、根っこがわんさかついたのを用意して貰った。この根っこがジャクジャクとした食感と強い香りで旨いのだ!
酒はこれ「一時」。
キャップ近くに「警告 危険な酒」と断りがしてあるのが面白い。旨い開け方(飛び散らない)の説明書がついているのだが、どうやってもものすごい勢いで中身が吹き出す。だましだましガスを抜きながら呑むと、本当に米の甘さがしっかりのこった、上質のシャンパーニュのごとき味わいだった。
この日のお客さんその1は、渡邉さん夫妻だ。
ちょうど去年の今頃放映されたフジテレビ「スタメン」のディレクターをしていたのが彼なのだ。テレビ関係に会った中で最高に素晴らしき男なのである。
鍋がグツグツと沸いてくる。しばし白子をだまって摂取。火が通るかとおらないかのギリギリの線にあるのが旨いが、しっかり火を通したものも、これまた旨い。白子は偉大である。
渡邊さんがもってきてくれた「栄光富士」。ちょっとフルーティすぎて食中酒には厳しいが、食前にはいい酒だ。
渡邊さんに加え、僕のこのブログサーバを運用しているG原さんも合流。
みな、どーでもいい話を延々と続けて、楽しんだのである。
いやそれにしても白子、、、
またよだれが出てきた。
浅野さん、どうもありがとうございました!

宇都宮の中央卸売市場で、仲卸の調査をする。宇都宮の名物焼きそば「石田屋」に連れて行ってくれた、友人のノグチちゃんのところだ。この日、栃木のあるJAのイチゴ・とちおとめから、基準を上回る残留農薬が検出されて大騒ぎになった翌日だったので大変。
「あの一件だけで栃木のイチゴが全部ダメ、て思われるのが困るんだよ、、、」
内側から観れば一人の生産者の過失(または故意?)でも、社会的影響は産地全体が被ってしまう。生産者のモラルが本当に問われる時代になった。
で、本題の件をいろいろヒアリングをした後、ノグチ君がにっこり笑ってCDをくれた。
「CD出したんだ。これ、宣伝お願い」
なぬぅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう
お前、歌手デビューか?
と思ったら違った。
「うちが販促のために一般公募して作ったCDだよ。歌ってるのは大学生の女の子。」
スーパー業界で大ヒットした「さかなの歌」以降、こうした販促用の歌曲がいろいろ乱発されているが、、、イチゴノキモチ。もし耳にきこえてきたら、ぜひとちおとめを買ってあげてください。
さて
宇都宮にきて餃子を食べずに帰れるはずがない。宇都宮の餃子やさんはだいたい16時からの開店。ちょうどそのくらいの時間に、餃子屋が集中する地域に到着した。
ここんとこ数回来るたびに色んな店を試すのだが、やはり最後にこの店しかないと残るのは、過去ログでも書いている二店、「香蘭」と「正嗣(まさし)」だ。
香蘭は若干わかりにくい場所にあるが、タクシーでいけばきっと運ちゃんがわかるはず。
■香蘭 過去ログ
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2004/06/post_268.html
開店と同時にカウンター8席がすぐに埋まってしまうので、早めにいくのが吉である。のれんをくぐるとすでに先客5名。椅子に座ってからすぐに5人くらいが並ぶ。
さてこの店のメニューは「揚げ」か「焼き」のみ。価格は、えーと250円だったか。宇都宮の価格にしては少し高めかもしれない。しかし、ここの味はあまりに秀麗である。なんつっても香蘭の揚げ餃子は唯一無二の旨さだ。
パリパリに上がった皮と、しっかり下味のついた餡を楽しむためには、おやじさんに「塩お願いします」と申告するべし。「海の精」のオレンジラベルの塩を小皿にふってくれる。バリッサクッとした皮の中に、甘い肉餡がほのかに薫る。「秀麗」というしかない。
そしてここの焼き餃子はこれまた素晴らしい。
何が素晴らしいかというと、絹のようにツルリと魅惑的な皮のテクスチャだ。こちらは美麗と言えばいいんだろうか、とにかく皮のツルツル感が素晴らしく美しい。官能的エロスの世界ではなく、吉永小百合的な凛とした静かな美しさなのである。しかも肉餡の旨さは焼きの方が強く引き立つ。確固とした世界観を現出せしめる餃子なのであった。同行者と揚げ餃子2人前、焼き3人前を平らげてお代を払う。
ご夫婦とお手伝いさん?一人の計三名できりもり。その場で包み、包み亜あった餃子を置いておくのは、皮が汗をかかないようにという配慮から木板である。
「どっから来られました?」
「東京です。やっぱここは旨いですよ!」
「あ~ どうもありがとうございます、、、」
ひっきりなしに客が訪れ、持ち帰り餃子の需要もスゴイのに、あくまで丁寧な店であった。
さて香蘭から250メートルほど歩くと「正嗣」の宮島店に着く。
■正嗣 過去ログ
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2004/02/post_169.html
ちょっと頑固そうなおやじさんが、いつもどおり鍋に向かっている。
「焼き3つに水2つ!」
そう、この店は焼き餃子と水餃子のみ。ビールもご飯もなにもない。しかもこの店、一人前6個が170円という超絶価格なのである。
この店の餃子はとにかく純正統派というべき、非常に癖のないすっきりとした野菜中心の味わいが特徴だ。
塩気がギリギリのラインに設定されているので、一口目のインパクトはそれほど強くない。しかし、食べ進む内にじんわりと旨みが蓄積され、美味しくなってくるのだ。その印象は「端麗」。
そしてそのポテンシャルが最大限に引き出されるのが、実はこれ。
水餃子である!
この水餃子には、ゆで汁が一緒に入ってきたドンブリに直接自家製ラー油と酢、醤油をかけていただく。
ただの湯なのに、これがまた最高に旨くなるのだ。しかもこの正嗣の餃子皮は、水餃子にしたときにツルンと美しい舌触りになるように調整されているようだ。なんともはや、快楽になるようなつるつる感! 焼き餃子はストイックに贅肉をそぎ落とした感じなのに、水餃子のこの悦楽的なテクスチャはあまりにギャップが大きい。ご存じの通り男はこういうギャップに弱いのダ。昼は清純、夜は○○のように、、、(→ご想像にお任せします) いやホント、ここの水餃子は最高!
そんなふうに唸りながら食べてると、おかみさんがカウンター越しに
「今の時期、一番餃子が美味しいからねぇ。野菜からも甘みが出るし。水餃子もなにもつけなくても美味しいから!」
という。
なに、それは試してみたいよね。ということでもう一人前水餃子を追加。
確かに甘い!キャベツと葱の甘さがトロトロに溶け出している感じだ。それが官能的にして端麗な皮の食感と相まって、美しいイメージを想起させる。
あまりに旨いので、いつもは買わないのだけど、家人用に持ち帰り餃子を買うことにする。
正嗣の持ち帰り用冷凍餃子は、なんと店で食べるより10円安い160円だ。箱やラー油もつけてくれるのに、なんという良心的価格か。
ただし東京などに持ち帰るときは保冷バッグを160円プラスで所望しよう。
「冷凍が溶けちゃうともう味が変わっちゃうからね! 説明書どおりに作れば、うちで食べるのと同じ味だから!」
とおやじさんが言う。持ち帰り、昨晩焼きと水をやってみたら、本当に店の味そのままだった!
冷凍餃子に打ち粉がまぶされているので、そのまま焼いて湯を注げばもきちんと旨そうに羽ができる。水餃子は、あまりの旨さに写真とるのわすれた。
世界の餃子タウン、宇都宮。でも好きな店はほぼ収斂されつつある。香蘭と正嗣、俺には甲乙つけがたいのである。
世の中の関心がグルメへと向いていく過程で大きな役割を果たしてきた雑誌「dancyu」(ダンチュウ)。
僕は大学時代から愛読者だった。金がなかったから全冊は買っていないが、カレー特集の号は必ず買った。ビシッとピントの決まった写真が美しい。シズル感溢れる誌面。異様に高いテキストのクオリティ。全て憧れの的だった。
「いつかdancyuに書けたらなぁ、、、」と、マジで思っていた。いや、本音を言うと「いつか俺は絶対に書く!」と思っていた。
それが昨年の暮れも押し迫ってくる中、いきなり実現した。
錦糸町「井のなか」にて、編集長の町田さんと、編集員の杉下女史と初顔合わせ&呑み。
「やまけんさんがブログで書いてた種子島の黒糖。あれを取材記事にしていただけませんか?」
うええええええええええええええええええええええ
まじですかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ?
あまりの僥倖に僕は我を忘れた。
今年度はどうかしてる! 夢のような出来事がなんでこんなにたたみかけるように起こるんだ!?
しかして取材は12月28日、ほんとに師走の凄まじい時期に敢行された。
被写体となったのは、、、
あの素晴らしき、種子島のさとうきび100%で作られる黒糖だ!
これを作り出しているのが、、、
そう、いまや種子島の至宝といってよいであろう、昔ながらの伝統的手法で黒糖を生産する「沖ヶ浜田黒糖生産組合」である。この沖ヶ浜田を後押ししている市議・長野広美さんがすべてをコーディネート。種子島の最強スポークスマンは間違いなくこの長野女史である。
今回、改まって黒糖生産の一部始終を見せていただき、そして頭領(黒糖の頭領だから「糖領」とも言うそうだ)からお話を聞いていると、なんとも深い奥義の世界が拡がっているのだった。
ちなみにこの記事、カメラマンさんは、、、
この業界で名前を知らぬ者の居ない、古市カメラマンである。
家庭画報の写真を長らく撮り続け、料理写真の世界では確固たる地位を築き上げたそのお方である。
「実はね、僕は種子島出身なの。『種子島を語る会』ってのがあるんだけど、そこにも属しててね。誰かが種子島について間違ったことを言ったり書いたりしてたら、直接会って正すなんてこと、やってるんですよ(ニコッ)。」
この、次から次へと軽妙なジョークが飛び出す古市さんが、撮影の瞬間には猛烈に張り詰めた集中力で、劇的なカットを撮りまくる。その様を観ていて鬼気迫る迫力に押されまくってしまった。 この方、スゴイ人だ!
一泊二日の取材の間、嵐になるという天気予報をまたもや振り切り、撮影する時には晴れ間まで覗いた。
天気の神様、いつもいつもどうもありがとうございます。おかげさまで古市さんが素敵な種子島の美しいさとうきび畑と青空のカットを撮影してくれました。
この取材旅行と、新年をまたいで血を吐きそうになりながら(オーバーか!?)執筆したテキストが紙面になった。
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巻頭5ページ、ぜひこれは立ち読みではなく買ってくださいまし。
ちなみにこの号、種子島黒糖取材の担当であった「新婚美人編集者」スギシタさんが、あのラーメン一風堂で6日間ラーメン店員として修行を敢行した異色ルポがあって、これが超面白い。
数号前から大幅に紙面デザインが変わり(渋くなった)、内容も大きく変わった感のあるdancyu。
ぜひぜひ 手にとっていただければ幸いなのである。
この取材旅行の凄まじく面白い顛末は、また別の機会にゆっくり書いていきたい。
さて、今夜はこのdancyuを枕の下に敷いて眠ろう、、、
今年も家に、最高のコンディションの千住葱がやってきた!
千住葱は、北千住駅からほど近い場所にある、全国でも唯一の「葱専門市場」で取引される、長葱の最高ブランド品だ。詳しくは下記の過去ログをご覧いただきたい。
この千住葱、ほとんどが料亭や料飲店、そば屋といった高級な業務用に廻ってしまうため、個人で入手するのはなかなかできない。が、先に挙げたエントリにある葱茂では、個人向けにも宅配便で送ってくれる。
ただし!
量は半端じゃない。
縄でくくられたその束には少なくとも30本くらいがみっしりと結わえられているのだ。
一本一本がずしりと密度の濃い、先から根本までほぼ一直線に太さのブレがない立派な葱だ。
ちなみに葱商から買うと、このように葱の根っこがグワッと付いたままで取引される。
実はこの根っこを囓ると、葱そのものの味がして美味しい、ってのは過去エントリに書いたとおりだ。根は茎を模倣する、いやその逆なのか?植物は面白いのである。
同い歳、てことは年男?の葱茂の跡継ぎである安藤君に電話で作柄をきくと、まったく聞き難いしゃべり方でがなり立ててくる。意訳するとこのようになる。
「あのね、今年の葱は最高! マジで旨いよ! 最近のなかでグンバツだね!」
それはそうだろう、冬野菜の超豊作が続く好条件の中で初期生育をし、そして気温がようやく下がってきて、寒にあたって甘みと辛みが増してきているはずだ。このずしりとした存在感のある葱を手にしたら、スーパーの店頭で買うのがためらわれてしまうのだ。
まずは一本全部を使って長ネギパスタ。今までアーリオ・オーリオを作るときにはニンニクと鷹の爪を弱火でじっくり火を入れて薫りだししていたのだけど、今月号の「専門料理」ではあるシェフが「一気に強火をいれて香りをギリギリまで引き出す」という書き方をしていたので、最近試しているのだ。そこへ大きく斜め切りした葱を放り込み、諸井醸造所のしょっつるを2ふり、糖度12度の熊本県八代産・塩トマトのざく切りを入れて蒸し煮。強めの塩で茹でたリングィーネがまだ硬い内に投入してサルターレ。
そんなに火を入れていないのにトロトロになる白ネギの甘さは凄まじいものであった!
魚醤との相性も最高。30本全部使い切るのは大変だが、これは全部俺が食う!
昨日の読売新聞を読んだ人は、もしかすると私の名前を発見されたでしょうか(笑)
ちょうどフードファディズムの記事で依頼が来たのでコメントしたのですが、ここ最近集中的に、食についての我々の態度が問われる事件が相次いでいます。
今後、日本は人口が縮小し、もしかすると国の資産も目減りしそうな雰囲気の中、どのように食と向き合い、どのような食を求めていくかということが非常に重要になります。最近はいろんな企業が「食育」といいながら、食に関わる知識の提供を始めています。しかし、これからは食育の名を借りた販促キャンペーンまがいの動きも多々出てくるでしょう。 「あるある」の事件をみれば、情報を意図的・戦略的に流されたとき、知識を持たない消費者は、情報を正しく評価・峻別することができないということがよくわかります。
で、私が所属する「食生活ジャーナリストの会」(http://www.jfj-net.com)主催で、シンポジウムを開催します。
なんと第一部の基調講演は、間のいいことにフードファディズムの専門家であられる高橋久仁子先生がお話ししてくださいます。フードファディズム(FoodFaddism)とは、
「食べ物や栄養が健康に与える影響を、プラス面・マイナス面のどちらにかかわらず、過大に信じたり評価してしまうこと」
という意味の言葉です。まさに「あるある」などの番組に対する一部消費者の反応の根底となる潮流です。
そして第二部では「大人の食育 子供の食育」と題したシンポジウムを開催します。昨年に引き続いて不肖わたくしめがコーディネータをつとめますが、ゲストが豪華!
このブログ上で紹介したときにかなり大きな反響をいただいた、西日本新聞社の食に関する名連載「食卓の向こう側」の編集委員を務める佐藤弘さん。
そう、このシンポのためにお会いしに行ったのであった。
それと、これまたかなりのメールをいただいたエントリだったのが、僕の母校にして、中高に向けた食育を20年以上続けてきている自由の森学園。
■日本最高峰の学食は、僕の母校にある。 埼玉県飯能市・自由の森学園の素晴らしい食への取り組みをみていただきたい。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2006/08/post_867.html
生徒からは「お母さん」と慕われる、創立当初からの中心メンバである泥谷千代子さんにご登場いただく。机上の話しではなく、中高生という最も心の揺れ動く年代の生徒の心身の健康にずっと関わり合ってきた立場からお話しをいただく。
その他にも、食育関連の情報交流サイトとして老舗の”ほねぶとねっと”(http://homepage2.nifty.com/shokuiku/)を主催する食育コーディネーター 大村直己さん。
そして!
我が食生活ジャーナリストの会の重鎮にして、超・理論派で超・わかりやすいお話しをされる佐藤達夫さん。
このような豪華布陣でシンポジウムを行います。
平日開催なので来られない人も多いと思いますが、関心のある人はぜひおいでくださいませ。
名刺交換会の時間もありますので、お話ししましょう。
以下、情報です。
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食生活ジャーナリストの会 第16回公開シンポジウム
「大人の食育・子どもの食育」
~現場の事例から食育の将来をさぐる~
2007年2月19日(月)13:00~
家の光会館7階ホール
協賛:
株式会社カゴメ、株式会社ザンゴジャパン、静岡県東京事務所、大地を守る会、
トーヨーライス株式会社、株式会社ミラ・ソル
*シンポジウムの趣旨*
「食育基本法」の施行から1年半。「食育」ということばがようやく市民権を得てきて、真摯に食育に取り組む企業も日ごとに増えてきました。しかし、後を絶たない食の安全の問題に見るように、生産現場から一般消費者にいたるまで、依然として試行錯誤が続いています。
食生活ジャーナリストの会では、昨年「何から始める? 食育――食生活ジャーナリストの取り組みと今後の展望」というテーマでシンポジウムを開催しました。本会会員の中には、「食育」ということばが認知される以前からこの問題に取り組んでいた専門家もいます。そこで、取材現場で直接・間接的に「食育」に取り組んでいる会員たちがパネラーとなり、取材の中から見えてきた現状と問題提議を行い、今後の方向性をさぐるという実際的な試みでした。
昨年の成果を踏まえながら、今年は教育・研究機関、メディアでそれぞれの立場から「食育」に取り組んでいる方々をお招きして実際的なお話を伺い、活発な討論を展開していただきます。「食育」に何を期待し、どのようにかかわったらよいのかという皆様の疑問に少しでも応えることができれば幸いです。
◇ 構成 ◇
13:00 主催者あいさつ
食生活ジャーナリストの会代表幹事 越膳百々子
13:05~ 基調講演:「フードファディズムと食育」
(群馬大学教育学部教授 高橋久仁子氏)
13:45~ パネルディスカッション
食育コーディネーター 大村直己氏
西日本新聞社編集委員 佐藤 弘氏
自由の森学園 食生活部 泥谷千代子氏
食生活ジャーナリスト 佐藤達夫氏(本会会員)
コーディネーター 食生活ジャーナリストの会副代表幹事 山本謙治
15:45 (休 憩)
16:00~ 名刺交換会
シンポジウム終了後、会場内にて親睦を兼ねた名刺交換会を行います。マダム石
島ご協力による軽食をご用意してありますので、ふるってご参加ください(参加費無料)。
*総合司会/佐々木仁子(フリーアナウンサー・本会会員)
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【会費】
一般…1,000円 学生…500円
団体(10人以上の団体)…800円
◆お申し込み・問い合わせは下記まで
JFJ事務局 駒井信行
〒330-0801 さいたま市大宮区土手町2-25-2
電話&FAX;048-642-0178
e-mail: okoma@m8.dion.ne.jp