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2008年02月28日

これから種子島へ

膝はまだ痛みますが、週アスの取材でこれから土曜日まで種子島に行ってきます。
宿泊は二泊とも民宿なので、もしかするとネット接続が危ぶまれます、、、

Posted by yamaken at 07:44 | TrackBack

2008年02月26日

木場のおいしいダイニングバー代表! 今井商店 easeのメシは安定高火力である!

最近の木場はやっぱりおもしろい。気の利いた飲食店がオープンし始めているのだ。タイ料理のプイや、昨日書いた二店など、楽しめる店が増えてきた。深川ギャザリアという複合施設内にでかいビルが建ち、僕の古巣でもある野村総研ができたりしているから、昼間の人口がドドッと増えたのが原因だろうか。

そんな中、安定した実力を発揮する、元祖木場の気の利いたダイニングバーといえば「今井商店 ease(イーズ)」だ。

■今井商店 ease(イーズ)
東京都江東区木場5-3-3
03-3641-2728
日曜日

「今井商店」という屋号は、実は畳屋さんとしての屋号。その生業はいまももちろん続いているらしいが、息子さんである今井さんが、このeaseを開店したのである。最初はワンショット飲めるバーという感じだったらしいが、フレンチの修行をしていた五十嵐さん(この人も木場と東陽町の間にある州崎出身だ)と出会い、今のように料理がおいしいバーとなった、ということだそうだ。

最初は店に入ったわけではない。Barオーパ門前仲町店の面々が、5月の連休の際に催していたBBQの時に、隣でものすごい料理を作りまくって差し入れしてくれる一団があった。それがease軍団だったのだ。へぇ、と思ってその後、店にカレーを食べに行った。それが実にうまかった。ということを過去のエントリにたしか書いたと思う。実は膝・激突の土曜日夜、料理をするのもおっくうなので嫁さんとメシを食おうということでここに集合だったのである。転倒しながら「あー メシ食えないかも」と思っていたのだが、3分後には案外いけそうだという判断で、キコキコ自転車を漕いで、永代通りを木場方面に向かったのである。

この店、つまみというレベルではなくて、本当にきちんとご飯が食べられる店なのだ。前菜は、最近お気に入りのサバのマリネ。これが実に、オーパの水澤君のバーテンダーコンクール世界大会で行ったフィンランドで食べた料理を思い起こさせる味なのだ。

何がフィンランドっぽいかというと、右下に盛られたサワークリームだ!
フェンネルを混ぜたサワークリーム、フィンランドでは様々な料理に使われていて、3泊くらいしかしなかったのに、帰る頃にはすっかり「もうフェンネルはいら~ん!」という気分になってしまったのだ。

でも、ここのマリネは激うま。たっぷりの青ネギの下には、たっぷりと真鯖の酢締めが並んでいる。いい塩梅に〆った鯖を、サワークリームにつけて食べるのがウマイ。


野菜のピクルスも、きっちり自分のところでつけ込んでいて、キレイ&美味しい。

この日は寒かったので、オニオングラタンスープを頼む。やたらとしっかりしたグラタンが出てきたのでちょっとびっくり!

うーむ
コンソメを一から引いているのか聞き忘れたけれども、とてもきちんとした味だ。炒めタマネギたっぷりで、バゲットがとろとろ溶けたのにチーズと一緒になって、きわめて豊潤。

もう一品、何かスープをとお願いしたら、ブイヤベースがあるという。けどなぁ、ブイヤベースってんでもないなぁ、と思ったら、「じゃあ具なしでスープだけで、フィメ・ド・ポワゾンで出しましょうか」といってくれた。

うーんこれなら次回はきっちりブイヤベース頼もう、と思う出来だ。

イノシン酸のカタマリとなっているフィメ、とっても濃厚で美味しい。魚に生臭みがあるようなものを使っているとと、どんなに旨みがあっても嫌気がさしてしまうけど、そんなのは皆無。

アイオリをバゲットにこんもり塗りつけてフィメに浸し、いただく。あー これで味が決まった、実に旨い!

「おもしろいモノがあるんですよ」

と今井さんが出してくれたのが、なんとカナディアンクラブの1983年!

25年以上経ったカナディアンクラブは、まろやかに丸まったバニラ香が凝縮した、すんげぇ上質な古酒に昇華していた! 「カナディアンクラブだと思えないでしょ?」 いやほんと思えない。

さてそろそろメインだ。
やっぱりこれでしょう、鴨のコンフィ。

コンフィもどきじゃなくて、きっちりとコンフィされた鴨をジュージュー焼き目をつけて出してくれる。

鴨はホックリ、付け合わせのフレンチフライも美味しいし、言うことなし。

もう一品、キッシュがおすすめだというのでお願いしてみると、超ド級のボリュームでやってきた!

でかい!
生ハムが刻み込まれたキッシュは温かくしっとりジューシーで、脱水された日持ちするキッシュに比べて繊細かつダイナミックな味わい。

これ1プレートでおなかいっぱいになりそうである。


しかしながら最終章はもちろんカレーでしめるのが正解。実はこの店、特製ハヤシライスもとても旨いので迷うのだけど、今回はスタンダードに行ってみる。


この店のカレーは、以前も書いたが、小麦のルーをかなり炒りつけているようで、もう少しで焦げるか?というくらいに香ばしく炒ってある。その香りがコクを呼んで、独特な風味づけになっているのだ。

骨付きブツ切りの鶏肉もたっぷり入っていて、付け合わせも満載でとても楽しめる。始めてこの店で食べる人はやはりこれを試してほしい。木場ではナンバーワンカレーなのではないか、と僕は思っている。

簡単なデザートを、とお願いしたら焼きリンゴにバニラアイスのせ。

暖かいリンゴの酸味とバニラアイスが合わさって佳い。ていうか、お腹はちきれそうである。

2人でこれだけ食べて1万円行かなかった。地元だけに、木場で飲む機会はきわめて少ないのだけど、やっぱりいいもんだ!

それにしても今井さんの控えめなお酒のサーブと、五十嵐シェフの、食いしん坊が作る一皿!という感覚あふれた料理のコンビネーション、最高である。

木場の宝物になりつつあるイーズ。最近はランチもやっているようなので、今度は昼にも行ってみたい。ただし昼はカレーはなし。カレーの強い香りが残ってしまうからだ。やはり夜にきてガッツリいただくのがこの店の楽しみ方だろう。

Posted by yamaken at 17:31 | TrackBack

膝、異常ありませんでした。ご心配おかけしました! 完全オフにして、木場を散策しました。

膝をレントゲンで撮影したところ、「ひびとかは入ってませんね。二週間程度で通常通りに戻ると思います」とのことでした。各方面からご心配のメールをいただきまして、誠にありがとうございました。初めてメールをいただく方もいらっしゃり、暖かく見守っていただいているということを痛感した次第です。

しかしそれにしても、俺は疲れているのだなと実感してしまいました。月曜日は完全オフにしました。

これを機会に、前々から気になっていた地元の店を攻めようと二店を回遊したのでした。

dancyu誌のラーメン特集にも掲載されていたので注目していた「麺屋 吉左右(きっそう)」。平日の昼時しかやっていないということで、病院から帰って、自転車でクリーニングやさんによってから11:40くらいに行ってみたのだけれども、その時点で15人待ち。木場の貴重なダイニングバー「今井商店 ease」の今井さんと五十嵐シェフに「旨いっすよ!できた頃はあんなに並んでなかったんですけどねぇ」ということだったが、どこから来るんだろう?という感じに人が後から後から並ぶ。こりゃ待ってらんないや。

なので、そのとなりにある、これも最近評判のビストロ「ラ・ポルトルージュ」へ。入ってみたら近所の主婦さんがどどーっと入っているようでほぼ満席。それでもお一人でいらしていたご婦人の斜め前にかけさせていただく。

プリフィクススタイルで、1500円で前菜・メイン・デザートと飲み物がつくというリーズナブルさ。前菜は肉のパテにも惹かれたが、白身魚のすり身と赤ピーマンのパテに惹かれたのでそれを頼み、メインはプラス500円で豚のローストを。前菜のパテは丁寧に造られていて、ムースのように上品な舌触りのパテだった。とても美味しい。これを食べている最中に厨房でドンドンと音がしていたので、おそらく豚の骨付きロース肉をカットしているのだろうと思ったら、やはりメインの豚は骨付きで230g程度はありそうな立派なものだった。肉色は白だったので、通常のLWD豚だろう。調理服を着た方に「通常豚ですか?」と尋ねると「はい、通常のものです」とお答えになった。全く気取っても飾ってもいないので好感。実際、この豚肉、焼き加減はびったりとほどよく、肉質もキメが細かくて締まりがあり、よい豚でした。

おもしろかったのは斜め相席になったご婦人が「この店は良くいらっしゃるの?」と話しかけてきて始まった会話だ。なんとこの方、栄養士の免許の番号がまだ3桁台の頃からのベテラン栄養士さんで、江東区のボランティア活動を網羅している人であった。

「この店は本当にお気に入り。最近はヌーベルキュイジーヌで綺麗にさっぱり可愛らしく盛りつける店が多いけど、ここは1500円でこんなにしっかりしたお味のパテを出すし、味付けもちゃんとしてるわ。」

とのことで、超・お気に入りのようだった。たしかにこの店、流行るのはわかる。特別格別なにかがあるということではなくて、ビストロとして持つべき条件をすべて備えていると思う。全体のバランスがいいのだ。
その相席になったタカハシさんはデザートにプティングを頼んでいた。

「ここのプティングは最高ですよ! いまどき、砂糖の量を減らすことしか考えていない店が多いですけど、この店のプティングはきっちりと必要な量の砂糖をつかっているから、重厚なのよ!」

一口、、、というより半分ほども分けていただいたのだけど、確かにがっちり甘みを使っている!美味しいプリンである。きちんとしたデザートと飲み物がついて、豚のオプションをつけても2000円。リーズナブルだと感じた。

何よりこのタカハシさんのお話が非常におもしろかった。

「科学的な知見でどうのではありませんけど、最近の成人病やいろんな問題の根幹に、日本人はナトリウム塩を摂りすぎているということがあると思うんです。野菜に含まれているカリウム塩をもっと多く摂ったらバランスがよくなるんじゃないかしら。ヨーロッパでは海辺でもカリウム塩を摂ることができる作物ができるから、うまくいっていると思うのよ」

というようなことを仰っていた。なあるほど。塩の組成ひとつとっても、もっと考えようがあるのであった。

うれしい出会いに感謝しつつ別れ、店を出ると、「麺屋 吉左右」の待ち人数が5人程度になっているので、並んだ。10分後に無事に入店。普通盛りのつけ麺をお願いした。

自家製麺だというその中太麺は食感よくプレーンな風味。つけ汁は、濃度・粘度が非常に高そうな印象。旨味成分がこれでもかこれでもか!とトゥーマッチなものは嫌だな、と思っていたのだが、すすってみると過剰な味ではなく、これもバランスのとれた味。強めの食感の麺はちぢれがないストレート麺だが、スープの粘度が高いためよく絡むのもいい。今度はここのラーメンを食べてみたいと思う。けど並ぶのはちょっとなぁ、、、

と、オフの日もはしごしてしまった。消化するためにジムへ。さすがに走るのは無理なので、上半身のウェイトを重点的にしようとおもうが、最近はご無沙汰なので上がらない!ベンチは80キロ2セットがやっとだ。あーあ。カールなんか片腕12キロが目一杯。いかんいかんいかん!でも久しぶりにアドレナリンを使い切って、爽快。いい時間を過ごしました。

ということで、
ゆったり復帰しまーす。

Posted by yamaken at 14:21 | TrackBack

2008年02月25日

激突

土曜日、夕暮れまで会社で仕事をして、カメラバッグとリュックを背負って自転車に乗り、iPodで音楽をかけて帰り始めた。加速している最終、なぜか視界に自動車のパーキングメーターが入らず、激突。

パーキングメーターは背が低く、自転車の正面から突っ込んだのではないため、左膝がモロに支柱にぶつかる。どうやって転倒したのか記憶がない。気づくとカメラバッグは、ナニゴトもなくきちんと地面に置いたように端座しており、その横に自分の身体が横たわっていた。

膝が痛く、「うーん、うーん」と声が出てしまう。その間3秒くらいで、いろんなことが頭をよぎる。ああもうこれで俺の膝は動かなくなってしまった、だとか、明日から全ての仕事をお休みして病院にこもってやろう、とか。

でも、さすってたら3分後には動くようになった。痛いけれども自転車をこげないくらいではない。なんと自転車の方も、なんともないようだ。軽い失望感(?)を感じながら時間をかけて帰る。翌日、ぷくーっと膝頭がふくらんでいる。水が溜まっているのだろうか、、、痛みは増していて、階段の昇り降りが実に大変。

どうも疲れているみたいだ。たしかに土曜日の昼、築地のカリカリでインドカレーをいただいたとき、店長の鬼丸さんが「やまけんさん、疲れてる顔です」といわれてドキッとした。
今日はお仕事を休んで、これから病院で膝みてもらってきます。

Posted by yamaken at 09:47 | TrackBack

2008年02月22日

農業情報サイト「みんなの農業広場」に、コラムを書いた。

農業情報ネットワーク、というのが僕の大学・大学院時代の研究テーマだった。

まだインターネットが一部研究機関にしか敷設されていなくて、接続している端末もUNIXや漢字トーク7を搭載したバカ高いMacが中心だった頃だった。Web自体が新しい技術としてもてはやされていた中、Webというこの新しいメディアの上で、農業関連の情報にアクセスすることができる仕組みを作っていこう----と、燃えた学生生活を送っていたのだ。

その頃から比べると今は本当にインターネットは一般的なメディアとなった。特に農業情報ネットワークなどと名乗らずとも、ググればいろんな情報が検索されてくる。僕の大学院時代からは想像もつかない変化だ。

大学院に入った頃から「農耕と園芸」という、農業雑誌の中では文藝春秋のような渋い位置づけの雑誌(ちなみに「現代農業」は農業界の少年ジャンプといわれていた)に「俺と畑とインターネット」という連載を書いていたのも、常時接続のインターネット環境に居た学生で、一日中各国の農業情報システムの整備状況をウォッチすることができたからだ。

その頃の連載の初期の回を読み返してみると、モデムを使ってどのようにプロバイダに接続するか、ということを延々と解説していた。10年続いたこの連載は、農業者であってもぜんぜん普通にインターネットを利用する環境になったところで、終了させていただいた。もはや公開情報ベースであれば誰でも、農業の有用な情報を得ることができる。

しかし!

今はどちらかというと、情報過多の時代だ。逆にどの情報をみればいいのか、どういう検索キーを使えば求める情報が出てくるのか、ということがわからない人も多いだろう。種苗会社がどういう品種を出しているのかということを調べたくても、種苗会社なんて山のようにあるから、Web検索なんて逆に効率が悪かったりするのだ。

だから、実はいまこそ、コンテンツをまとめるポータル的なサイトを立ち上げる意味があったりする。

んで、実はしばらく前に、新しい農業情報関連のポータルサイトを立ち上げるお手伝いをさせていただいたのだ。コンテンツ企画の根幹に関わらせてもらったので、個人的にも必要な情報群をすべて網羅したサイト構成が実現した。

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■みんなの農業広場
http://www.jeinou.com/

農業機械のKUBOTAと、全国農業改良普及支援協会というところが共同で運営しているこのサイト、いろんな人が農業関連のコラムを書いたり、新しい栽培技術の情報や品種の情報、それに農業関連のイベント情報がきちんと網羅されている。実はこういうのを網羅的にリストする仕組みを作るだけでも大変(情報システムの話ではなくて、原情報をどうやって集めるかとかそういうの)だ。でも、改良普及支援協会という、公の立場があるので情報が集まってくるのだ。

それだけではなく、実はこのサイトには、新規に農業を行いたい人向けにものすごいサービスがある。
「営農相談コーナー」というところがあって、所定の書式で質問をすると、きちんとプロの農業関係者・研究者が回答してくれるのである!

もちろん、ちゃんと作物を指定して、具体的な質問をしないとダメなのでご注意。「儲かる農業教えて」とかそんなのは質問として受けられない。技術に関わる情報であればきちんと回答が来るので、もし懸念がある人がいたら試して欲しい。立場上、回答する方たちを知っているけれども、すばらしい布陣である。


で、そういうガチンコ系農業ネタばかりだと読む人が疲れるので、かなり多彩な人たちにコラムを執筆してもらっている。これがけっこうな量になっている。

そこに、とうとう僕までが執筆にかり出されることになってしまった。
2029.jpg
■食の「ものさし」を捨てるときが来た
http://www.jeinou.com/column/2008/02/22/155219.html

僕が撮影した写真付きで、3回くらいの連載になる。3月に出版される本(新書です)の中身をちょっとかいつまんで書いたような感じだが、時間のある人はぜひお読みいただきたい。

それにも関係するけど、最近、他業界から農業関係のビジネスをしたいという相談を受けることが非常に多いのだけど、その多くが、農業の生産や流通についてほとんど正確な知識を持っていない。それも仕方のないことで、農の世界はあまりにも裾野が広いのである。生産された大根がどのように販売されているのか、ということをきちんと書いた教科書などどこにもない。だから、農業関係の世界が、巨大な金脈のように見えるのだろう。

残念ながらそんなに金脈と呼べるものはないのだが(正確に言えば、もうかなり押さえられてる)、まずはこういうところの情報をくまなく見て、使われている用語とかを頭に入れてから考えてみることをおすすめしたい。

Posted by yamaken at 20:19 | TrackBack

今年のスーパーマーケットトレードショーはおもしろかった


食品関連の最大のイベントといえるフーデックスが最近、単なる社交の場みたいになってきてしまって居るなぁという気がするのだが、スーパーマーケットトレードショーは「こだわり食品フェア」を併設しているせいか、おもしろい出展がちらほらみられた気がする。そこかしこに知っている人がいるのには笑ってしまったが、、、

富士宮オフ会でお世話になったお肉の卸・小売の「さの萬」さん。
なんとこの社長、アメリカやEUではおなじみの、牛肉をドライエージングする設備一式を輸入し、現在その施設でエージングさせた牛肉を試行錯誤中という。来月、試食会があるので、楽しみなのだ。うまくいけば、ピータールーガーのようなステーキができる?いや、日本の黒毛和牛では脂がくどすぎて期待できない。肉にもともと旨味が蓄積されている短角牛にこそ、このドライエージングがビタッとはまるはずだ。

こちらは味噌の「はるこま屋」の五月女さん。
この五月女さん、沖縄の石垣島にはまりまくってしまい、石垣に住むために仕事を創ろうと、なんと一頭丸ごとの石垣牛でカレーを作るという暴挙に出てしまう。

これがその石垣カレーだ。
これが、、、強烈に旨い!
しかも、化学調味料や保存料など一切無添加である。これについてはまた今度レポートしたい。実は部位ごとに分かれたこのカレー一式をいただいて食べたのを、まだブログに書いていないのである。

そのとなりには、これまたおもしろいものが出展されていた。

バーガリンという、つまりマーガリンの代替品である。
聴いたことがある人も多いと思うが、トランス脂肪酸という、人間の体を害をなす物質がある。マーガリンやショートニングといった植物由来の脂を固形化させた製品に含まれていることが多い。EUやアメリカでは極めて危険視され、必ず食品そのものに表示されるようになったものだ。このバーガリンはトランス脂肪酸を1%以下しか含まない、安心できるものだという。

そのお近くには、やっぱり居た!
飯尾醸造の社長と番頭・秋山さんである。

この夜じつは飯尾醸造の若旦那見習いであるあきひろくんと飯を食べたのだが、昼は社長さんと邂逅というわけである。

こちらはビール。なんとシメイの生樽があるというので、呑ませていただいた。グレートに旨いじゃないか、、、アンカースティームもあったので呑ませていただく。

「どちらのプレスの方ですか?」
と尋ねられたのは、ばかでかいストロボ付きのE-3で写真を撮っていたからだろう。残念ながらプレスではないのでした。紛らわしくてごめんなさい。

東京都のブースにいくと、居た居た、孤高の納豆野郎、登喜和食品の遊作社長ご夫婦である!

この日はテンペ粥の試食と、テンペそのものの試食をしておられた。テンペは健康食品と受け取られがちだが、ちゃんとした製品は実に旨い! このお粥が実に旨いのである。

社長とご婦人みずから切り分ける生テンペは、主婦らしき一団がきゃーきゃー言いながら試食されていた。

話題の宮崎ブースにはなんと特産の日向夏(ひゅうがなつ)と唐辛子をホットチリソースにした、その名も「ヒューガラシ(日向辛子)」が置いてあった。

仕事で関係しているハセガワさんのご厚意で、一本いただいて帰り、早速納豆にかけて食べてみたが、日向夏のあの華やかな香りと唐辛子の辛さがたまらない世界観を生んでいた!なかなかに美味である。

ほかにも、八木澤商店の光枝さんや、木次乳業の加納さんなどにも再会。
なんか、地方のすばらしいメーカーさんが、どうどうとスポットを浴びる時代になったんだなと思う。
楽しかった!

Posted by yamaken at 20:01 | TrackBack

2008年02月21日

日本の畜産の未来をここまで考えている人がいたか! 和牛スペシャリスト獣医師 松本大策さんとの邂逅!

さて先日の宮崎出張ではあまりにも大きな出会いがあった。獣医師・松本大策さんとの初顔合わせだ。
P2063648.JPG
獣医師というと、一般にはペットを直す獣医さん、というくらいに思われるかもしれないが、この国で圧倒的に多いのは、県の機関や家畜保健衛生所などの公的機関に属し、酪農や肉牛、養豚など、畜産の家畜に対する医療行為を行う獣医師なのである。畜産農家にとってみれば獣医師の先生たちがいなければ、医薬品の投与もできず、まさに打つ手無し。獣医さんあっての畜産なのである。

松本さんは、そうした機関に属している獣医師ではなく、独立開業した畜産専門獣医さんである。そして彼の専門分野は肉牛。

■シェパード(有)がおくる 松本大策のサイト
http://www.shepherd-clc.com/

このサイトの、松本さんのコラムをちらっと開いて欲しい。専門家でなければ意味がわからないかもしれないが、比較的平易で一般人でも読めるような語り口で、牛の病気の見分け方や処方箋などを書いている。

ていうか、なんでこれタダなの?
すっごい高度な情報じゃん!

それだけではない。彼は全国を回って畜産農家に、ごく定額な講演料で、その数十倍の価値がある畜産情報を講演して回っているのだ。

出会いは二戸経由だ。以前、岩手県の畜産課で短角牛を担当している坂田さんとどぶろくを呑んだ訳だが、その坂田さんから連絡があったのだ。

さて、先日の11月29日に肉用牛管理指導者の講習会(200人)を開催しました。 その際に、講師を依頼したのは、肉牛コンサルティング業界では超有名人の松本大策 先生でした。(先生には個人的に前から面識があります)

その日の懇親会の席でした。
『私はヤマケンという人のブログのファンで、是非、ああいう畜産を消費者向けに熱
心に紹介できる方と知り合い仕事がしたい』(松本氏)
『私、ヤマケンさん知ってます!二戸で短角飼ってますよ~』(坂田)
『何で?紹介して~』(松本氏)

とのことで、今、メールしています。

うひゃぁ
これは会わないとなぁ!

と思ったわけである。松本さんは鹿児島が本拠。でも、東京に出てくるよりは宮崎にいらしていただいたほうがいいかな、と思い、先日の講演の場に招待申し上げたわけだ。

その後、第二次懇親会でご一緒し、歓談したのだが、、、

予想以上にものすごい人であった!

「やまけんさん、私は実は、中国で大規模な肉牛肥育牧場の指導をしているんですよ。それは実は、日本の国益を守るためなんです!」

え?
中国に日本の最新肉牛肥育技術情報を流出しているの?と思ってしまうわけだ。しかしそういうことではなかったのだ。

中国ではこれまで豚肉・鶏肉が圧倒的に好まれてきていたわけだが、ここ数年の経済成長とともに、日本とおなじく牛肉をものすごい勢いで食べるようになってきている。そしてあろうことか、アメリカなどから飼料を輸入して与えるという、完全に他国依存型の肉牛生産方式へとシフトしようとしているのだ。

これを続けられると、世界の穀物相場がますます高騰し、日本の畜産がダメージを受けてしまう。だから、俺が中国に行って、アメリカ型の集約的な肉牛生産方式ではなく、できるだけ自国内の飼料で再生産でき、かつ糞尿処理問題などの環境負荷をあまりかけないような生産方式を広めてやればいいじゃないか、と松本さんは考えたのだ。つまりひいてはそれが日本のためになる、ということなのだ。

この辺のいきさつは、どんな映画にも負けないストーリーである。第二次懇親会の席は、ほぼ松本さんのこのスペクタクル満載なお話に終始したといっても過言ではないのである!

その彼が、翌日に鹿児島に移動する私を車で送ってくださった。車中での会話は相当に濃いものだった。

「日本の肉牛の格付け評価はおかしいです。ほとんどが脂みたいなA5の肉がいい、と言いますけど、黒毛和牛の一番美味しいのはBMS(霜降りの度合い)3程度のものだと思います。現に、肉牛関連の集まりにいって、お肉屋さんたちが、目の前のA5の肉をほとんど食べません。おかしな話でしょう?」

「牛さんにも農家さんにも無理をかけない。環境にも負荷をかけない。それで、健全な肉が流通して、みんなが幸せになるのが一番いいわけです。」

また、衝撃を受けたことがある。彼は、牛に食べさせる餌はすべて自分でも味わうのだそうだ。

「ぜんぶ味見します。最近では牛さんが好むもの、体にいいもの悪いものがわかるようになってきました。
最近では、コーンからエタノール燃料を生成した後に残る滓が飼料用に利用されるようになってきていますが、食べてみて非常に嫌な感じがします。おそらく、温度管理をきちんとしていないゆえにカビ毒が発生しています。これを食べさせると、家畜は病気になってしまうと思いますよ。エタノールは食用ではないので、収穫後の温度管理をきちんと徹底してません。ですから、エサ用にするなんてとんでもないことなんです」

ううううううううううううううううううううううむ。
なんとすごみのあるお話だろうか!
こんなところにもエタノール燃料による他産業への影響があるのだ。

それ以外にもいろんなお話をしたが、これから長いおつきあいになりそうだし、この辺にしておこう。
前述の松本さんのWebサイトはぜひごらんいただきたい。肉牛飼養コンサルティングいっぽんで食べていける人が、なぜかそのノウハウを公開しちゃっている。

「それがですね、情報を出せば出すほど、新しい情報が入ってくるんですよ!」

うーん
本当にすごい人である!
二戸の短角牛に限らず、日本の牛を考えていくきっかけになりそうだ。

ちなみに鹿児島にご案内いただいた後、黒豚視察調査の仕事をこなし、友人の原田君と会う。
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鹿児島のとある高校の先生である彼は、しんのすけ宅で出会った熱血漢だ。

「やまけんさん、飛行機に間に合うように、じゃんぼ餅ってのを食べましょう!」

な、なんだそりゃ?

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あ、書き方が違った。「ぢゃんぼ餅」であった。
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なんともゆるい、おばちゃんが餅を練って焼いている店内。
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これがぢゃんぼ餅である!
甘辛いタレをまとった餅が、あたたかくフカフカしてて旨い!

「この辺とおる人たちは車の中で器用に餅食ってドライブしてます」

そうかぁ、、、
この緩さがまたいい感じ。
それにしても一泊二日とは思えない密度の宮崎~鹿児島行であったのだ!

Posted by yamaken at 00:53 | TrackBack

2008年02月19日

スティーブ・ライヒが来る! なんとあの「18人の音楽家のための音楽」と「ドラミング」を演る!!!必見である!

steve.jpgで、前のエントリに書いたICCでの展覧会を観るために訪れた東京オペラシティで、腰を抜かすような、いや鼻血が出てしまいそうなイベント告知に遭遇したのである!


■コンポージアム 2008 スティーヴ・ライヒを迎えて
http://www.operacity.jp/concert/compo/2008/

なんとスティーブ・ライヒがやってくる!
ライヒは、CD屋だとクラシックの現代音楽コーナーに置かれてしまうカテゴリーに属する人だが、間違いなく現代を代表する音楽家・コンポーザーの一人だ。

今回はコンサートが二日間。5月21日の回は、日本初演の曲と、、、
彼の代表曲である「18人の音楽家のための音楽」! 
演奏は、同曲のアルバムも出しているアンサンブル・モデルン。とても安定した演奏をするグループだ。しかも、ゲストパフォーマーとしてライヒ自身も演奏に加わるようだ。そうじゃなければこんなに興奮しない。

5月22日の回は、もっと鼻血ものだ。なんとあの超傑作マスターピースである「ドラミング」が演奏されるのだ!パート1だけというのがちょっと残念だが、この日も18人の音楽家のための音楽をやってくれる。

ちなみに「18人の音楽家のための音楽」というのは、僕がもし無人島に流されることになったとき、一枚だけCD持って行ってよしとなったら選ぶであろうものだ。一曲60分。18人の音楽家が演奏する管楽器や弦楽器、打楽器がそれぞれミニマルな音色を出しているのに、なぜか有機的に壮大な音楽がおりなされている。レナード・バーンスタイン指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 のマーラー交響曲第九番は、葬式の時にかけて欲しい曲だけど、「18人」は生きてる間にもっと聴いておきたい曲だ。

「18人」はこれまでに三枚のレコードが出ている。


■ライヒ自身のグループによる、一番あたらしい録音。

18人の音楽家のための音楽
18人の音楽家のための音楽ライヒ(スティーヴ) ライヒ

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おすすめ平均 star
starいい音楽とは
star止まらない空間を感じる
starこれは奇蹟だ

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■今回来日するアンサンブル・モデルンによる録音。音がクリアで聞きやすい。

ライヒ/18人の音楽家のための音楽
ライヒ/18人の音楽家のための音楽ハスラム(ミカエラ) ホールトン(ルース) シンプソン(オリーブ)

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おすすめ平均 star
star本家本元でなくとも

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■ライヒのグループによる、一番最初のアルバム 実は僕はこの盤の演奏が一番好きである。

ライヒ/18人の音楽家のための音楽
ライヒ/18人の音楽家のための音楽ライヒ(スティーヴ) スティーヴ・ライヒと音楽家たち ライヒ

ポリドール 1992-09-26
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ちなみに上記3枚は、どれを買っても絶対に損はしない。一枚選べといわれれば、最新のライヒグループによるものだろう。それにしてもまたライヒを観ることができるのはうれしい。コンサートではまだ二回しか観たことがないもんな。「18人」は、あれをほんとに生身の人間が演奏しているという事実に驚愕してしまった。その次の、オペラ作品「ザ・ケイブ」は、英語がわかって、しかも聖書の知識がないと楽しめない内容だったのでちょっとだけ今ひとつであった。

しかし、今回はものすごい選曲である。企画者は本当に偉い!

僕がライヒに出会ったのは予備校の頃だ。埼玉県の南浦和駅ちかくにあった「浦和アカデミー予備校」という、今はなき小さな予備校に通っていたのだ。予備校の講義が終わると、近くにあった図書館に行く。CDがかなり置いてあったのだ。

その中にライヒの「ドラミング」があった。実は、最初このCDを手に取ったのは勘違いからだった。当時ぼくはフリージャズに惹かれていて、サックス奏者のスティーブ・レイシーのCDと勘違いしたのだ。

ライヒ:ドラミング
ライヒ:ドラミングライヒ(スティーヴ) ライヒ

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star今一歩面白くない
star古くて新しいリズムの魔力

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プレーヤーで再生しはじめると、複数のボンゴが打たれる音がずーっと続く。かなり単調だなと思っていたら、だんだんと一人のリズムがズレ始める。なんだよヘタだなぁ、と思った。ズレはだんだんと拡大していって、音楽自体が破綻しそうになる。おいおいなんだこの録音は?と思った瞬間、そのズレが数学的に一回りして、ビタッと違うリズムとして生成される。うーん、これも言葉で説明するのは難しい。この繰り替えしを聴くうちに、ようやく「ああ、このズレは意図的に引き起こされているんだな」とわかった。

ボンゴの単調な音が10分以上つづいたのち、美しいビブラフォンの音がそれに取って代わる。またここでもズレと新たなリズムの生成がつづく。こんな感じで60分ちかくが過ぎていくのである。衝撃的な体験であった。いやーなにをしてんだかわからない予備校生活だけど。

まあそういうわけでライヒが来るのだ。
僕は最前列で観るために、わざわざ東京オペラシティの友の会に3000円払って入会した。で、優先予約日に電話にかじりつき、見事通しチケットを買った。二日目は最前列で見ることになっている。
このライブのチラシに気づいてくれた妻に大・感謝の意を捧げたい。

それにしても
食い倒れ日記とは全く関係ない音楽の話だが、、、ま、たまにはいいでしょう、ということで。


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ICC サイレント・ダイアローグに藤幡正樹さんと銅金裕司さんの作品を観に行ってきた。

もう終わっちゃったイベントなのだけれども、西新宿のオペラシティ内にあるICC(インターコミュニケーションセンター)で17日まで開催されていた特別展を観に行ってきた。

WS000006.jpg■サイレント・ダイアローグ みえないコミュニケーション
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2007/SilentDialogue/index_j.html

一番観たかったのは、藤幡正樹さんと銅金裕司さんのコラボレーション作品が出ているというのに惹かれてのことである。

藤幡さんは日本を代表するメディアアーティストの一人で、現在は東京芸大の先生をしておられる。

が!

実は何を隠そう、僕が大学時代にやっていた畑サークル「八百藤」の顧問をしていただいていた、恩人なのである!

まだできて二年目のキャンパスで、僕はまだ何も建っていない空き地を耕して畑を創っていたわけだが、それを「へー おもしろいことやってるねぇ」とおもしろがってくれたのが藤幡さんだった。コンピュータグラフィックスの授業などを通じて、藤幡さんがタダモノではない天才であることは何となくわかっていたものの、当時は理解力が及ばず、何を言ってるのかさっぱりわからんという不可思議な相手であった。でも、一番近づきたい人でもあった。

「うちの畑サークルの顧問になってください!」

とお願いしに言ったとき、うーんと一瞬渋い顔をしながら、

「ほんとはそういうのは絶対にやりたくなかったんだけど、ヤマケンが頑張っておもしろい展開をしていくならサポートするよ」

と言ってくれた。サークル活動として学校に認められるためには顧問の先生が就くことが必須だったので、彼のおかげで畑サークル「八百藤」は大学内での地位を得たといってもよい。まさしく恩人である。

さて一方、銅金氏とはまた妙な出会い方をしている。彼は、植物に電極を挟んだりしてその電位変化を目に見える形、または音などに変換するというような作品をこれまでに多数、発表してきているメディアアーティストだ。

■銅金裕司
http://wiki.livedoor.jp/dogane/d/FrontPage

なんとこの方は、日本で二番目にでかい、花の卸売会社に勤める人なのである。植物系(?)のアーティストでありながら、花卉の卸売会社で働いているというおもしろいお立場。

その二人がコラボすると言うことで非常に楽しみに出かけた。

「植物歩行訓練」と名付けられたその作品は、相変わらず全く説明書きもないため、いったいなんなのかわからないものだった。大がかりな機械がウニョーウニョーと動く上に、テラスのようなものがしつらえてあり、鉢植えの植物が固定されている。その植物は「歩行訓練」を受けているのである。

彼らの前には森の中をさまようカメラの映像が投影される。そして、ウニョウニョうごめく機械は、その映像が撮影された時の座標情報に基づいた傾き、揺れなどをなぞって動いている。つまり、擬似的にだが植物は「自分で歩いて投影された森の中を歩いているかのような錯覚」に陥るわけだ。

そしてその植物たちには、銅金さんお得意のセンサーがつけられ、電位測定(なのかな)されている結果がモニターされている。4鉢くらいの蘭が、違う波形を波打たせているのを観ると、なるほど個々の感情のようなものが生み出されているのか?とも思える。

文字で表現するとなんともわかりにくいだろうけれども、実におもしろいものだった。銅金さん自身が、パンフに「本当は、こうして訓練した植物の種子を得なければこの実験は完結しない」という趣旨の内容を書いておられたけれども、確かにおもしろい。つまり「自分は歩けると錯覚した植物の種」なのだ。これを繰り返していくと、本当に歩行する植物ができるかもしれない、という壮大な実験なのである。

おもしれぇ~
やっぱりこういう、どんな意味があるのか?と思いつつも、意味とか関係ないよ!おもしろいよ!という作品は、観ていると妙なパワーを感じてしまう。いや、自分の中に確実にパワーが産まれるのを感じる。

この作品の横には、銅金さんと藤枝さんという方のコラボで、蘭にセンサーをつけて、人間が近寄ったり、音を感じたりするたびに大きく蘭が波形を変える様をみせる作品があった。蘭ちゃんは実にセンシティブで、部屋にあたらしく人が入ってきただけでビヨンと大きく波打つのである。僕が、手から気を出すぞ~みたいな感じでじんわりと包んでいると、だんだん大きな波に変化したりして、カワイイのである。

いやー たのしめた。
ちなみにICCには、この特別展以外に常設している作品群がある。そのうち二つが、大学の同期生のものだった。下記二つである。

■kage
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2007/Openspace2007/art_technology/kage_j.html

■モジュローブ "Modulobe"
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2007/Openspace2007/art_technology/modulobe_j.html

ちなみに彼らも藤幡研究会に所属していた。

帰宅してから、そういえばと思って昔のビデオテープを探した。藤幡さんを特集したNHK番組、美のなんたらかんたらというのだ。実はこの番組の最後の方に、藤幡さんが畑にきて、水やりをしている僕と話しながらキュウリを食べたりしているシーンがある。嫁さんが大学時代の僕を観て、「ぜんっぜん別人!やせてるじゃない!」と大笑いする。

しかし僕は衝撃を受けていた。なんと、この番組がつくられた当時、藤幡さんは僕と同じ36歳だったのである!

ひええええええええええええええええええ

自分の今居る位置、なしえたことの小ささを恥ずかしく思った。
頑張らないといけない。

藤幡さん銅金さん、また触発されました。とてもいいイベントでした。

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2008年02月14日

大分県佐伯市の麹屋(こうじや)の浅利親子が伊勢丹新宿店にて激烈に旨い糀納豆を販売中だという!


糀(こうじ)納豆という奇天烈な食べ物が、主に東北でよく食べられている。糀菌と納豆菌という、互いにケンカしそうな菌が共存してしまっている食べ物だが、もちろんすこぶる美味。しかし、東北に分布しているはずのこの糀納豆というイカした食品が、なんと先日、週アスの旅三昧取材ででかけた大分県の漁港町である佐伯市にもあったのである!


佐伯市にて創業300年(元禄からやってる!)となる糀(こうじ)屋と営む、その名も「糀屋本店」。

■糀屋本店
http://www.saikikoujiya.com/koujinatto.html

引き戸をくぐると、九代目の店主・麹師である浅利良得さんと、そのお母さんが迎えてくださる。まずは、麹から造った本物の甘酒!


酒粕を溶かして造るものだと思っている人が多いが、違うのだ。本当の甘酒は、発酵によって造られるもので、甘さはすべて米が麹菌によって糖化することで出てくるもので、実に上品でまろやかな甘みだ。

ちなみに「麹」と「糀」、どちらも「こうじ」と読む。浅利さんの名刺をみると、「麹師」とあるが、屋号は「糀屋」である。

「そうなんですよ! 一般的には”麹”を使うんですが、みてください、この麹を。菌糸が外に出て、綺麗な花のようになっているでしょう?」

といって麹をみせてくれる。

アップでみると、本当に米粒から菌糸が外に伸びて、麹花が咲いている!

「日本酒に使う麹は、米の内部に菌が張るようにします。でも、味噌などに使う麹、外側に菌糸が出てきます。みためも花のようでしょう?ですから、米に咲いた花、というイメージを大切にして、”糀”の漢字を屋号にあてているんです!」

おおおおお! 実に明快で、すばらしい話だ!

浅利良得さんはなんとまだ24歳!
世界を旅したりしてきた中で、家業を継ぐことを決意した頼もしい若者だ。

蔵の中は、発酵食品とくゆうの雰囲気が漂っている。

麹室は残念ながら入室禁止。デリケートな発酵をここでしているのだ。

麹室の壁にはびっしりと、元禄からの菌が住み着いているわけである。

日本酒の蔵や、東京の居酒屋でもよくみかける麹蓋(こうじぶた)。

これもずいぶん昔から使っているものが紛れ込んでいるそうだ。マニア(?)には垂涎のものだろう。

さて
糀屋という商売は、その名の通り麹を販売することが主業務であろう。しかしこんにち、首都圏などで麹なんてものを買う人はあんまりいない。なのに、佐伯市のこの店にはけっこうひっきりなしにお客さんがくるのである。そんなに手作り味噌とかを造っている人がいっぱいいるんだろうか?

「けっこうお客さんはいらっしゃいますよ! それに、うちでも味噌づくり教室やってますしね!やまけんさんも是非やってみましょう!」

ということでいきなり味噌造りである。
しかし、コレがむちゃくちゃに簡単なのだ!
まずは、すでに柔らかく茹でられた大豆をビニール袋に入れて、拳でギュッギュッとつぶす。

ペースト状につぶしたのはボウルへ。

ここに、主役の糀を入れる。

九州では麦味噌が好まれていることもあるのだろう。麦の蒸したのを投入。

これで原材料がそろった。これを手で10分ほどこねながら混ぜていく。

十分に混ざり合ったら、ゴルフボール大に丸めて容器に隙間なくびっしりと詰め込んでいく。この辺の作業は素手でやったので、手がねとねとになるので写真撮ってない。週アスに掲載されるのを待ってくだされ。

完成!塩でふたをして、雑菌が繁殖したり黴びるのを防ぐ。これで数ヶ月冷暗所に置いておけば、味噌になるのである。なんとも簡単!

「そうなんですよ、けっこう簡単なんです。これでやり方がわかって、分量も見当がつくようになったら、大豆を変えたりしてもらえば、味も変わるし自分好みに加減をできるわけです。糀はもちろん通信販売もできますから、もしよかったらご自宅で味噌を造り続けてください!」

おおおおおおおおおおおおおおおお
それは楽しいぜ!
味噌造りは数回やったことがあるが、もっと面倒なものだったと記憶していた。ちょっと俺のずぼらな性格では無理か、、、と思っていたが、これなら結構簡単だし、モチベーションが沸く!これからチャレンジしてみようと思ったのである。

「はい、おやつですよ!」

と出てきたのが、、、なにをかくそうこのエントリの主役である!


お母さんが「即席なのよ~」と謙遜するが、そんなわけがない!
中華風の具無しまんじゅうに、これまた中華餡風の小豆あんに、糀納豆なのである!

「糀納豆って、大分のこの辺じゃまったく食べたことがないものです。でも、そういう美味しいものがあるって聴いて、勝手に造っちゃいました!」

というのだが、、、

はっきり言って天才である!
こいつぁああ旨い!

糀納豆はわりとストイックに塩分濃度が高く、そんなにばかばかと食べられるものではないことが多い。純粋にご飯の友といったかんじだ。しかし、浅利オリジナルの糀納豆は、にんじんや昆布の千切りがはいり、じつに大粒納豆と糀の割合が絶妙で、ご飯がなくともばくばくと食べてしまえる柔らかめの塩分濃度だ。

すげーーーーーーーーーーーーー旨い!
何を隠そう、お土産に2パックいただいてしまったのだが、嫁さんと取り合いしながら2日で食べきってしまった。これは、いわゆる糀納豆とは別の、オリジナル商品だといっていいだろう。

いやー
感動の糀屋訪問であった。

そして朗報。新宿伊勢丹にて、このお二人がやってきて、糀納豆の直接販売をしてくれているそうだ!

新宿伊勢丹にて、
2月13日~19日の10:00~20:00まで。
場所は、催事場とかではなく、地下一階(?)の食品売り場のどこか、である。すまんそこまでわからんかった。と思って糀屋本店の女将のブログを観たら、書いてあった!

「地階シェフズセレクションのコーナー」

だそうだ。
僕も土曜日に、会いに行くつもり。
これは買って損のない食べ物だと思う。だって、糀って、日本の発酵食品の大本だ。その糀屋さんがつくってる食品なんだから。

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2008年02月13日

やっぱり旨いぜ「花善」の鶏飯弁当!

先日、秋田県に出張したときは、バクダン性低気圧で晴れ間が出たり、いきなり吹雪いたりと忙しい天気だった。
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バタバタとヒアリングを終えて秋田駅に着き、改札前にあるキオスクに駆け込む。「花善」の鶏飯弁当を買うためだ。コーナーに行くと、、、なんと売り切れ! あーーーーー残念だとため息をつく。

改札を通って新幹線ホームに行く途中にある弁当コーナーを、期待もせずにちらっと見ると、、、

「あああああっあるじゃん鶏飯弁当!」

「あらよかったわねぇ、あと2つだけあるのよ。いつもなら売れちゃってる時間なんだけど」

ということで無事ゲット!
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おそらく鶏肉の煮汁でご飯を炊いた、いわゆる鶏飯系の弁当ではこれが一番美味しいんじゃないだろうか。全国の鶏飯を食った訳じゃないが、そう思う。以前、このブログで紹介したときに、花善にお勤めの方からメールをいただいたことがある。使っている鶏は地鶏ではないものの、比内地鶏の血も入ったものだとおっしゃっていた記憶がある。煮て旨いスープが出てくる鶏の系列だ。その煮汁で炊いた鶏飯は旨いに決まっている。
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もう一つ重要なのは、付け合わせが美味しいことだ。
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練り物、漬け物類がきちんとした味のものを使用しているので、最後まで美味しく食べることができる。この完成度はすばらしい。崎陽軒のシューマイ弁当と並ぶ大・定番といえるだろう。
東北の駅弁は非常にグレードの高いものが多い。上越市のハイマートが販売する鱈飯弁当も秀逸だしね。しかしとにかく駅弁鶏飯の部はこの花善の鶏飯を推したい。

さーて
本日はこれから和歌山に行ってきます。


Posted by yamaken at 06:29 | TrackBack

2008年02月11日

宮崎のトマト農家新門夫妻からいただいたのは、水耕栽培にして有機肥料を用いるトマトであった!これは驚き!


先日の宮崎・鹿児島出張ではかなり重要な人たちに出会ったのだけれども、その中でも僕の驚きを促進させてくれたのが、宮崎県北でトマト農家を営む新門(しんかど)夫妻だ。

実は1年ほど前に、僕の友人の生産者からの紹介ということで一度メールをいただき、そのトマトを送っていただいたことがある。その時いただいたトマトは、現在のトレンドである高糖度トマトだった。名の通った農法を実践して生産したそのトマトは高品質なものだったけれども、「うん、けっこうあるある」という感じで、琴線に触れるところまではいかなかった。

その新門さんが、「やまけんさんいらっしゃるなら観にいきますよ!」と、講演に来てくださったのだ。この日、一次会は先に書いたような会だったので、二次会に合流していただくということになった。

その席上でも様々な話を伺った。

「○○農法は辞めました。高額な生産費がかかりますし、販売ルートも安定しません。それよりも、消費者が買いやすい価格で十分に美味しいというラインをやっていくのが自分の道だと思ったんです」

という彼の栽培するトマトは、水耕栽培のものとしてはかなり高品質のものといえるすばらしいものだった。
ちなみに水耕栽培とは、土を用いず、ロックウールなどを培地にして育てる栽培方法だ。水槽内に養液を流すことで肥料養分を摂取して育つ。土を用いると、同じ作物を続けて栽培すると連作障害というのが発生する。様々な要因があるが、同じものを造ると連続して土壌から一定の養分が吸い取られ、また菌類の増殖のバランスも崩れることで発生すると考えられている。しかし水耕栽培ではこの連作障害の心配がない。ハウス内で機械制御するため、設備投資の初期コストはかかるけれども、環境をコントロールすることが出来て、収支の見通しも立ちやすいので、最近よくある農業への新規参入時にはこれを採用するケースが多い。

しかし、失敗するケースも多い。設備投資がかさむから資金繰りに困る生産者も居るし、また期待通りのパフォーマンス(収穫)が得られない場合も多い。しかしなにより一番水耕栽培で問題だと思うことがある。もちろんそれは僕の個人的な意見なのだが、、、水耕栽培品で美味しいモノには滅多に出会うことがないのだ。

たとえば水耕ホウレンソウはよく「無農薬のサラダホウレンソウ」というようなキャッチフレーズで出回っているが、たいがい美味しくない。トマトについても、糖度を高めるという目標には到達しやすいと思うけれども、味が薄っぺらいモノが多い。糖度だけが高く、酸味とうま味が足りない。結果的に奥行きのある味にならないのである。なんでそうかというと、これも個人的な見解だけども、使っている養液肥料が化学肥料だからではないかと思う。

こんなことを書くと、いろんなところから「何いってんだ!」とおしかりを受けるだろうが、、、
化学肥料を使うのと、有機質肥料といわれるものを使うのとでは、安全性とかそんなことではなくて味に大きな差が出ると、僕は経験的に感じている。

最近、ちまたで「有機農業」に対してネガティブなことを言う人が多い。いわく、「有機農業だからって安全とはいえない」とか、「有機農業は環境汚染の原因になる」などなど。これらについてはいずれキッチリと書きたいと思うけど、意味のない議論だ。それより何より重要なのは、有機農産物が「安全・安心なもの」としてしかとらえられていない現状が口惜しい。

僕からすれば、100%有機質肥料で栽培するんだから、慣行品(化学肥料を用いたもの)よりも旨い可能性が高いということができるのが、有機農産物だと思うのである。

これに反対する人たちが良く言う言葉が、

「植物は土中にある窒素やリン酸・カリなどを無機物として吸収する。有機肥料を用いたって、微生物などに分解されて無機物になってからから吸収されるから、味に影響があるわけがない」

ということだ。しかし、最近の研究では、作物によってはアミノ酸やタンパク質の状態で直接吸収することができるということがわかりつつある(←ということだ。この辺は僕も聞きかじりなのだが)。つまり無機肥料を与えるのとは違う効果があるといえる素地ができてきている。

だいたい、現代科学は土中にある成分のすべてのはたらきを解明しているわけではない。その科学が作り出した不完全な肥料よりも、有機肥料の方が、未知の有効成分が含まれているのかもしれないではないか。

そういうことで、僕は安全性などではなく、味の観点から有機農業を支持するのである

ちなみに、有機農業には「堆肥などから流出する窒素が環境を汚染する」とか「硝酸態窒素がたまりやすく人体に害がある」などという批判があるという先述の件については、そんなの化学農法でも同じだろ?という反論をしたい。有機肥料であろうと化学肥料であろうと、過剰施肥すれば自然環境を汚染し、植物体に硝酸態の窒素として残留することは同じである。つまり、有機農業でそういうことが起こる場合は生産者の技術不足であり、そこが改善されれば問題にはならないのである。有機農業を全否定する根拠には全くならない。

話がだいぶずれてしまったが、この夜、新門さんからおもしろい話を聞いたのだ。

「実は、水耕栽培で使う養液肥料に、100%有機のものを使える技術があるんですよ。それにいま、チャレンジしてます。まだまだ生産は安定しないんですが、今度送りますね」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおお
それは非常におもしろい!

実は、有機農業は土耕栽培でなければならないという原則があるので、水耕栽培で養液成分を有機肥料にしても有機栽培とはならない。けれども、そんなことはどっちでもよくて、その味がどんなものか知りたい!

そしてそのトマトが届いたのである。

品種はタキイのヒット品種である桃太郎ヨーク。
それを、かつお煮汁とカキガラ、草木灰、石灰で栽培したものだという。

ごらんの通り、レンズキャップとくらべても二回りほど大きい。何が言いたいかというと、大玉なのである。食味を考えると、大玉にするよりも中玉程度で獲ることが多い。大玉にはなりにくいし、なったとしても味がぼけることが多いのだ。

しかし!
びっくりした、、、このトマト、すんげえ旨いのである。
何が美味しいかというと、糖度と酸度のバランスがとれていて、そのうえ旨味成分が非常に複雑なのだ。まさに、僕がいままで水耕トマトに抱いていた「薄っぺらい味だなぁ」というのが払拭された味だったのだ。これにはびっくりした。

大玉にもかかわらず、甘さを示す筋が先端に走っている。が、甘さを追求しているわけでもない。それより重要なのは旨味なのである。食べた後に余韻が残る複雑なアミノ酸が生成されている。


それにしてもおもしろいのは、その有機養液の栽培法だろう。
僕はてっきり、有機100%の養液資材が販売されているのかと思ったのだ。しかし、使っているのはカツオ煮汁とかカキガラなどだという。

「まさかそれを生で入れませんよね?」

「いえ、生でいれるんです」

マジ? そうすると、有機物が水中で腐敗発酵するなどして、肝心の根を傷めてしまうのではないか。

「いやいや、そうならないように、土耕栽培でいう「土作り」のように「水つくり」をするんですよ。水槽内に菌層を培養して、発酵させながら植物体に吸収させるんです」

↑上記は、興奮しながらの会話(電話ね)だったので間違いがあるかもしれないのだけど、そういう趣旨の内容だった。実に実におもしろい!

ちなみにこの技術は野菜茶業研究所の研究として公開されているものだそうだ。

■並行複式無機化法と有機質肥料を使ったトマト養液栽培
http://narc.naro.affrc.go.jp/chousei/shiryou/kankou/seika/kanto18/11/18_11_13.html

■有機肥料による養液栽培技術の開発
http://vegetea.naro.affrc.go.jp/joho/20060118youeki/youekisaibai.html

ここでは、「養液中の微生物によって有機物を無機化し、吸収させる」ということを主眼にしているので、先に僕が感じていることとして書いた「無機化していない状態の物質を吸収する」ということは全く関わりなさそうだけれども、結果としてこれだけ今までの水耕ものより旨いトマトを食べたら、そこの部分の関わりについて考えざるを得ない。いやーまったく驚いた。

何にしろ、この方法で栽培したトマトは旨い。もちろんまだこれから先がある旨さ(つまりもっと伸びしろがある)だが、現時点でも水耕品とは考えがたい味である。もちろんこの栽培方法にはまだ問題もあって、端的に言えば十分な収穫量を得られぬままに終わってしまうことが多いそうだ。しかしそれにしても福音だと思う。

新門さんのトマトは、宮崎県内外のレストランに採用されているそうだ。この有機質養液トマトが安定生産できるようになったら、もっとおもしろいことになるだろう。ちなみに新門さん(夫)は筋金入りのサーファーである。サーフィンしながらやれる職業を探して農業に行き着いたという。サーフィン天国である種子島に家を求め、そこに渡る前にちょっと立ち寄った宮崎にて、ある農家と知り合いになって居着いてしまったという、なかなかにおもしろい人生を送っている。

新門さん、これからもこのトマトの栽培技術の行方を楽しみにしています。ごちそうさまでした!

Posted by yamaken at 19:44 | TrackBack

2008年02月09日

純白美人エノキダケ

前の金柑のエントリと同じく、宮崎県の若手農業参入者である加藤さんのエノキダケ。
P2095546s.jpg

■加藤えのき
http://www.katoenoki.co.jp/index.html

ごらんの通り、市販品とは違って、菌床用のボトル一杯分のエノキをドンと一株まるごとパッケージで包んだものだ。ボリューム満点。
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まだ食べていないから味についてはわからないけれども、かなりこだわった作り方をしているようだ。
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キノコにこだわりなんてあるの?と思われるかもしれないが、キノコも野菜と共通しているのは、畜産におけるエサや野菜における肥料のように、培地(ばいち)に何を使うかで味が違う。あとは菌の品種に何を使うかということと、生育期間や栽培環境(温度・湿度)によって変わると考えていいだろう。

ちなみに菌床キノコでは、コーンコブという、飼料用コーンの芯を乾燥させ、粉砕したものが使われるケースが多い。それら原料コーンコブはもちろん諸外国から輸入される。その多くが遺伝子組み換え作物のコーンコブである。良心的な業者さんは非遺伝子組み換え作物のコーンコブを使うそうだが、おりからの穀物髙で、わざわざNonGMOにしなくても高値で売れるため、今後ますます非遺伝子組み換え作物は入手しにくくなってくる。菌床キノコもそういうところまで選んで買いたいものだが、どうなるだろうか。

ともかく
かえってこのエノキを食べてみたい。もう帰りま~す。

Posted by yamaken at 18:39 | TrackBack

2008年02月08日

びゅーちふる金柑!

先のエントリにある、宮崎県の金子さんの金柑。
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比較対象を置いてなくて申し訳ないけど、直径3センチ程度のちっこい果実に、甘さと酸味がぎゅっと詰まっている。
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皮も種も食べてしまうのが吉。ほとばしるビタミン・ミネラルで、疲れた体をいやしたい。

撮影はオリンパスE-3に50mmf2.0マクロ。ライティングは、純正のフラッシュFL50Rにディフューザをつけて。このフラッシュとE-3はワイヤレス発光させることができるので、手軽にライティングをできるようになった。最近は小物の撮影は、でかいモノブロックストロボを使わないで撮影してしまうことが多くなった。便利だ、、、

Posted by yamaken at 19:57 | TrackBack

2008年02月06日

宮崎~鹿児島出張記録

宮崎空港に到着したら、その足でまずは3Fにある魚山亭空港店に向かうのが僕の定番だ。宮崎市内でいろいろなチキン南蛮を食べてきたけれども、この店のが一番好きなのだ。

と言うと、宮崎の人は「え?」という顔をする。
郷土料理店として県内外に展開している魚山亭で、しかもわざわざ空港にある店に足を運ぶ県民は少ないだろうから、当然だ。けど、魚山亭は実はチェーンというよりグループという考え方で、店舗ごとに味が違う。店長の裁量でレシピが変わる柔軟性を持っているのだ。そしてこの空港店のチキン南蛮のタルタルには、トマトソースが少しはいっている。だからよくある白~淡黄色のタルタルとは違い、少し赤っぽいのである!

あと、有名なおぐらチェーンなどでは胸肉を使用している。胸肉は油分が少なくぱさつくため、タルタルソースがコッテリしているケースが多い。一方、魚山亭のチキン南蛮はしっとり柔らかなモモ肉である。それを一口大に切ってあげたのを南蛮甘酢にくぐらせたのに、前述のタルタルをかけている。
胸肉&コッテリタルタルの組み合わせも美味しいが、個人的にはこちらのモモ肉&あっさり酸味タルタルのほうが好きなんであった!

とくに僕の場合は、冷や汁も一緒に頼んでご飯にかけたところへタルタルソースを少しだけ混ぜて食べるのが極めつけに好きだ。

この食べ方をしていると、宮崎の人も「そんなんみたことない!」と笑われてしまうのだけども、、、

ということで、宮崎入り。

県の産業支援果のN女史と、もうお一方はなんと長年ブログを読んでいただいているという建築デザイナーさんである。僕に会うためにわざわざ空港にきていただいてしまったらしい。どうもでした!


さて講演先で何人もの農業者さんに出会ったが、以前本ブログで、西都市のマンゴー部会が台風直撃で大変になったときに義援金を募ったことがあったのを覚えておられるだろうか。

■宮崎県西都市のマンゴー部会長さんに、義援金が手渡されました。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/09/post_635.html
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/09/post_643.html

あの島地部会長さんが、講演の案内を見て駆けつけてくださった。

「昨年はマンゴー、佳かったでしょ!」

「いやおかげさまで、、、部会のみんなも元気でやっております」

というお話だった。よかった、、、

宮崎といえばこの時期、金柑(きんかん)が出荷されている。

「うちのハウス金柑は糖度が21度になりますよ!」

と食べさせてくれた金子さんの金柑、たしかに甘く味が濃いものだった!

彼は建築関連からの農業参入組で、やる気満々の若手だった。

さて講演終了後、宮崎県農業会議を囲む面々が連れて行ってくれた店は、一番街にほどちかい季節料理「かわの」。

ここでいただくのは、尾崎牛づくしコースだ。
尾崎牛ってなんだ?と思ったら、なんと土地やブランド名ではなく尾崎さんという人そのものが生み出す和牛肉なのである!

■尾崎牛のWeb
http://www.ozaki-beef.com/

この人の話を書いていくと、むちゃくちゃ長くなりそうなすさまじい半生と、そして多方面に展開するバイタリティあふれる畜産経営をしている方だった。

■焼き白子のあんかけ

■尾崎牛握り

さきの金子さんの金柑リキュール。炭酸で割ると旨い!

■尾崎牛しゃぶしゃぶ

■尾崎牛の炭火焼き

■尾崎牛煮込み パイ包み焼き


正直、短角牛を通じて霜降り信仰の否定をしている僕としては、「きっとこの肉、重いなぁ」という感じだったのだが、そんなことはなかった。餌の工夫とストレスのない飼養管理で、サラッとした脂を作り出すことに成功している。ビール滓等の麦主体の飼料設計だそうだ。この日、握りで出てきた肉はもも肉で、実にいい酸味を有する、良食味の肉だった。炭火焼きはやはり僕には脂が強いか、と思えたが、すね肉の煮込みは実に美味しいシチューだった! 

農業会議の皆さん、尾崎さん、ごちそうさまでした!

さて僕はその後、座を移って違うメンバーと懇親会。

手前の沼口君はいつもながらの仲。手前右にいらっしゃるのはアジア・中国ビジネスコンサルタントである田中さんだ。そして、ブログをよんでトマトを送ってくださった、トマト農家の新門さんご夫妻、地元でこだわりスーパーを展開する宮田さん、飼料会社の柏田さん、そして著名な獣医師さんであり、和牛コンサルタントである松本大策さんだ。

新門夫妻のトマト栽培は、養液を用いる、いわゆる水耕栽培だ。僕自身は水耕はあまり好きではない。それは、必然的に化学肥料ベースの養液になってしまうからだ。しかし新門さんの栽培スタイルは、ここでは書くことができないのだけど、極めてユニークな理論であり、通常のトマト農家なら「何それ?そんなやり方でいいの?」というものだ。そして生産されるトマトは実に良い食味。

「うちは、ほどほどの価格で美味しいトマトを、という考え方なんです」
というように、糖度のみの追求とは違い、ほどよくうま味の乗ったトマトだった。
セミドライトマトなども造っており、なかなかに旨い出来だった!

ちなみに一番街からすぐのこの店、店名をわすれてしまったがとてもいい居酒屋だった。

ニンニクの葉と宮崎牛の炒め物

和風パスタ どちらも美味しゅうございました!
そして最後の〆は、やはり宮崎名物である釜揚げうどんだ!


「おだまき」の釜揚げは旨い!
さぬきうどんブームで、腰の強い麺が売れ続けたけれども、最近は柔らかい麺が好きだと思うようになってきた。この店のうどんは柔らかめの中細うどんを、熱く濃いつけ汁で食べるものだ。実に佳い、、、

こうして宮崎の夜は更けていったのである!

Posted by yamaken at 07:04 | TrackBack

2008年02月05日

生産者や流通業者に負担がかかることを憂いつつ、謎の豆 「まめーら」に舌鼓を打つ!


昨日走り書きした、食品の信頼性と今後についてのエントリに、けっこういろんな反応をいただいた。ある調味料メーカーの人からは、「生協やスーパーなどから、今までは全く必要とされてこなかった部分の『原材料の証明書を提出してくれ』という依頼が殺到してます。」という悲鳴が上がってきている。

これと似た状況は2000年初頭にもあった。無登録農薬問題が発覚した頃の話しだ。消費者に「うちの野菜は大丈夫」と表明するために証明書が欲しいということで、産地に一筆書かせるというものだった。でも、本音は「もし農薬残留とかが出たら、君の責任だからね!」と責任を先方に転嫁するための証明書だったようにも思う。

残留農薬の分析にはもちろんお金がかかる。数年前に、100成分位を一斉に分析する方式が公定法として認められるようになったから、コストがグンと下がったということはあるけれども、それでも複数成分を分析しようとすると、10万円くらいはすぐにかかってしまう。そのコストを、スーパーなどが負担する事例もたまにはあるが、多くは産地の努力で分析が実施された。

今回も、不安がる消費者の意識を受けて、小売や外食が過剰なまでに国内の生産者やメーカーに対しても各種の証明書提出を迫っていることだろう。しかし、、、そういう負担については、消費者や流通はコストを負担しないんだよね、、、と言うときっと、