とりあえずこの旅の発端となった「大地のおせち」について触れておこう。
大地を守る会の会員は幸せ者だ。会員向けのおせち料理作りを見学させてもらったが、中身はすべて「マジ?そこまでやるの?」といわんばかりの国産度合い。それも、ただ単に国産というだけではない。内容的にも凄まじくきっちりしたものなのだ。他の企業の高級おせちであれば「ここは既製品だろう」というものがすべて手作り。参った。
「余りがあるなら僕んちも買おうかな」
と軽く言ってみたが、「うーん ありますけどちょっと高いですよ、、、」というので聴いてみたら58,000円ということで、あえなく撃沈(涙)。けど、「高すぎる!」とは全然思わない。全ての素材、調味料、そして箱(なんと群馬県産の桐材を米の糊で貼り合わせたもの)に理由があるものだった。120セット完売とのことだが、さすがは大地の会員と思ってしまった。俺もこんなの買えるようになりたいです。
さて、今年最後の出張は二戸から。
ホンモノの雪を味わってしまった、、、
仕事の前に、超絶の蕎麦を楽しむことができる「米田工房 そばえ庵」に向かう。駅から10分程度だけど、車がないとイケマセンのでご注意を。

店主の米田カヨさんに久しぶりにお会いすることができた。御年○○歳とは思えない、本当にお元気な様子、、、
なにが超絶かっていうと、、、この店の蕎麦は十割。すべてそば粉は店主である米田カヨさんが育てたもの。それだけなら「自前の粉を使う店はあるよ」といわれるかも知れないが、、、
なんとこの店のそばつゆに使う醤油まで、米田さんの手作りなのである!
味噌造りは素人でもできるが、醤油を作るのは本当に難しい、手間と細心の注意が必要な仕事なのだ。しかし米田さんは
「昔はね、どこでも手作りだったのよ」
とこともなげだ。うーむ 現時点で醤油まで手作りしているそば屋さん、あるだろうか。あったとしても少ないに違いない。本当に驚異的だ。
しかもですな、手作りだろうがなんだろうが、不味かったらしようがない。けどね、ここの蕎麦、つゆ、すべて極上に旨いのだ!
蕎麦は十割だけど、ビシッと角が立っている。風味も上々!つゆの濃度、香り、旨味も十二分!とにかく美味しい蕎麦である。二戸で数カ所の蕎麦を食べたけれども、最も印象に残るのがカヨさんの蕎麦なのだ。
もちろん、サイドディッシュもことごとく自家製の素材をつかったものばかりだ。
白菜にかかっているのは、なんとニラ醤油。ブワッとユリ科植物の香りがして旨い、、、
カヨさんのへっちょこ団子はタカキビの団子が柔らかめだ。これもまた美味しいし、フォトジェニックだ、、、
一方、二戸市は一つの重要な店を失ってしまった。それは、駅前ロータリー内という絶好の場所にあった雑穀茶屋「つぶっこまんま」だ。
残念ながら12月23日にて店をクローズ。主人の安藤直美さんにはいろいろなご苦労があったことと思う。
店の片付けをしているところに顔を出すと、「アピオスが茹だってるから」と持たせてくれた。
でも、安藤さんは次のステップに踏み出す。雑穀料理研究家として、 もっと羽ばたいていくことになるわけだ。実は、2月に都内の某イタリアンレストランにて、安藤さんを招いての雑穀・やまぶどうイベントを開催する。詳しくは年明けに告知するので楽しみにしていただきたい!雑穀料理研究家という肩書きのひとは多数居るが、彼女は雑穀の本拠地にてずっと生活の中で雑穀を使ってきた、いわばはえぬきなのだ。このまま埋まってしまうのは早すぎるのである。
さて、会議終了後は、僕の子牛「さち」に会いにいく。
「もうここからは俺が運転する車に乗った方がいいから」と、杉澤君が迎えに来てくれた。雪がものすごいのだ。
短角の子牛は牛舎に入ったばかりで慣れていないから、人に近づいてくれない。しかし、奇跡的なことに、入り口付近にさちがいてくれた!写真の左から二番目の牛がさちだ。 
「あら、皮膚病に罹っちゃってるな」
おおおお 本当だ、目の周りがちょっと脱毛している。これは普通、群れになっている短角牛にはほとんど感染するものなのだそうだ。 少し経てば直るというのでホッとする。
むちゃくちゃ寒いけど、もともと牛は寒さに強い生き物だ。どんどん育って欲しいと願う。
こちらがさちを育ててくれている漆原さんだ。身体に気をつけてくださいね、、、
さて
この夜は民宿「天台荘」にて宿泊。杉澤君のご同僚のM浦さんと、上司であるS口課長とご一緒させていただく。
このS口課長、いつもは役場の職員だが、冬になると、、、マタギになるのである!
そのマタギが用意してくれているのがこれ!
何の肉だかおわかりだろうか、、、
熊肉である!
食べたことがない人は「えええ 硬くて、臭そう」と言うだろうが、大いなる誤解だ。こんなにも嫌なクセが無く、えもいわれぬ食感の肉なんてそうそう無い。
熊鍋は、まず鉄鍋の底に薄く切ったリンゴを少し敷いて、ぶつ切りにした熊肉を載せ、日本酒のみでまずグラグラと柔らかくなるまで煮る。柔らかくなったら味噌をぶちこみ、味が染みてきた頃にネギを入れていただく!
もう、トロケルほどに旨~いのだ!
熊が臭いなんていうのは、歳をとった熊肉か、撃ったあとの処理が悪い熊肉だ。今回の肉は実に若い熊だったらしく、臭みの一片もない!柔らかく、脂肪分もトロトロにとけるような甘さ。熊肉に比べれば、牛肉はいやなクセがある肉だ。そして、熊肉には圧倒的・全方位的な旨味がある。
中盤、「凍み豆腐」をもどしたものを投入。これに汁が染みて、、、
こうなるのだ!実に最高!
S口課長様、マタギ様、どうもありがとうございました。本当に旨かった!
翌日から課長は、北海道の白糠にて鹿猟にでかけるという。うーん 鹿肉も旨そうですな、、、
ちなみに
もちろん熊肉と合わせるのは、この二戸市浄法寺に製造免許をもった業者が2軒もいる、名物どぶろくだ。
最高の熊肉、漬物、煮染めをいただいているうちに、夜が更けていく。
さいごは「行けバット」だ。
「はっと」とは、「御法度」の意味を持つ蕎麦。昔、飢饉が多かった時代に贅沢品として禁制になった蕎麦やうどんを、こっそり農家が食べるために、麺状にせずに三角形にして食べていた(と、うろ覚えの記憶から引っ張り出したので、細部は間違っているかも知れない)。御法度だから「はっと」。「行けバット」とは、「もうこれが最後の料理だから、食ったら行け(帰れ)」という意味のものだそうだ(笑)
翌朝、一面銀世界となっていた。
二戸市には宿泊施設がいっぱいあるけど、ぜひこの天台荘には飯つきで泊まっていただきたい。達者なおばあちゃんのおもてなしに間違いなく感動できるゾ。
この日も雪の中、杉澤君がオーナー牛舎まで連れて行ってくれる。
さちを産んでから、ぐっとたくましくなった彼女は、すでに次の子を身ごもっている。次はオスだろうか、またもやメスだろうか。
それにしても雪の二戸は美しい!
まだ行ったことがなかった天台寺にも参拝。
ありがたい気持ちを胸に、杉澤君に年末の挨拶をして、一路 久慈市山形村に向かうのであった。
(つづく)
![2008-04-22№[0066].jpg](http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2008-04-22%E2%84%96%5B0066%5D.jpg)
本日朝から二戸に行き、そのまま久慈市山形村へ移動し、週末まで過ごします。
ウィルコムの電波圏外になるから、エントリは月曜日まで更新できないかも、、、
カレンダー申し込みしていただいた方から大量にメールいただいています。お返事書きたいのですが、時間がッ
新年明けちゃうかも知れないけど、メールしますね!
阿佐谷の駅前1分にある「イズミル」は本当に美味しいトルコ料理を楽しむことができる店だ。都内にかなりの数のトルコ料理屋さんがあるけれども、ここの料理に出会ってからというもの、他の店に行く気があまりしない。バシッと決まった塩加減、一皿ひとさらにメリハリのついた味付け、トルコ特有のスパイスづかいが、とにかく素晴らしいのである。
初めてこの店を訪れたのは、超絶な食べ物マニアであるおうさるさんに連れて行ってもらってのことだ。その後、店主のエリフ、シェフのスレイマンとは兄弟のように付き合いを続けてきた。その後スレイマンは諸処の事情でトルコに帰国。実はしばらく前からエリフが料理をしている!でも、実は前菜のカルシュク・メゼなどは昔から彼女が作っていた。現在のレシピもスレイマンの付きっきりでの特訓があったため、完璧に昔の味を保っている。希有なことだ。
そのエリフに、1年くらい前から頼まれていたことがあった。
「もう、うちのメニューがボロボロだから、あなたの写真と文で新しいのを作りたい!」
マジですか!それはいいのだけど、時間がねえなぁ、、、と悶々としていたけど、この祭日になんとか時間を確保。3時間かけてほぼ全てのメニューを撮影してきた。
で、、、
写真は僕が撮影したものを使用し、メニューのテキストも僕が書くことになると思うのだけど、、、それをデザイン・レイアウトしたり、印刷したりというのは僕にはできません。十文字チキンカンパニーのカレンダーを作成した山口北州印刷は岩手の会社だしなぁ、、、
ということで、本ブログを見ていて、コーディネートしてあげるわ、という業者さんがいらっしゃったら、ご連絡いただけませんでしょうか。むろん、仕事としてです。イズミルが予算を拠出します。(私は完全なボランティアですが、、、)
多数のご連絡があった場合は、ちょっと選ばせていただくことにはなりますが、まわりに気軽に相談できる人も居ませんので、こういうところがいいよ、というアドバイスでもいただけるとありがたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。いいメニューを作っていただければ、きっと、代金以外にもイズミルでエリフが腕をふるってくれることでしょう。
どんな料理かというと、、、こんな感じです。
(縮小以外の一切画像修正してません。細かいホコリ消したり、とかもお願いしたく。画像はすべてRAWでも保持しています。)
■前菜・野菜料理
■肉料理
■スープ類
■その他料理!
そして、、、栄光のドネルケバブ!
■デザート類
まだあるけれども、だいたいこんな感じです。すげー旨そうでしょ?
メニューデザイン・印刷ならまかせとけの業者さん、ご連絡お待ちしております。
あ、でも25日から出張に出て、その後仕事しまいしますので、返事は新年明けちゃうかもしれません。御了承下さいませ。
本撮影のライティングについては、事前に柴田書店のO山カメラマンにご助言いただきました。どうもありがとうございました!
愛媛県大洲市の仕事2日目。午前中の熱い会議後、昼飯へ。
「今日の昼飯なんですが、イタリア食堂「ロカーレ」という店で、ピッツァに蓋をしたような、ケサディアという料理を食べに行きましょう!」
どうも、大洲市の担当者さんである河野さんは、仕事よりもいかに大洲のうまいものを僕の記憶に刻み込むか、ということに注力しているようだ(笑)
ロカーレは昨日、青年農業者達と呑んだ花華の裏手にある店である。
明るい店内。主婦連中のおしゃべり場となっているが、出てくる料理はどれもセンス良し、味もよし!
牡蠣と自家製パンチェッタ
鶏モモ肉と カブのクリームスパゲティ
豚肉とパプリカのトマトソーススパゲティ
とってもよろしいお味。
そして、これが謎のケサディア。具はスモークチキンだ。
薄いピッツァの上に、もう一枚生地を重ねてサンドにしたような感じだ。
内部はこんな感じ。
で、これ、実に美味しい。ピッツァとは確実に違う食感。どっちかというとトルティーヤのような、、、と思っていたら、シェフがおっしゃるには「メキシコ料理なんですよ」。
なるほど、メキシコっぽい名前だわな。
それにしてもイタリア食堂でメキシカンとは、、、いや、美味しいから問題ないのであった。
この足で、僕は部下を置いて、東京に戻る。大洲からは松山空港行きのバスが出ているのだが、その乗り場がなんと酒乃さわだの近くなのである。当然、顔を出す。
これが澤田さんイチオシのドイツワイン。ほとんど貴腐だろう?という感じのスバラシイできだが、値段は非常に安い格のワインになっているそうだ。うーむ、貴腐なんだけどフレッシュな香りもする。不思議に美味しいデザートワインだった。
こちらは発泡にごりざけだけど、非常に呑みやすい企画商品。
シュワシュワと発泡が弾けるのを急いで呑むと、乳酸菌のえもいわれぬ甘やかな香り。にごり特有の米の香りがなんともいえない。
この店にくると、いつも呑んだことがないものに出会うことができる。食中に呑める純米一辺倒だった僕だけど、いや、そんなふうに限定しないほうがいいな、と素直に思ってしまった。
さて、次回は何に出会えるだろうか。次は1月上旬だ。
いや、かけ算の話じゃないですよ。大判カメラの4×5(シノゴ)の話です。今日は、「専門料理」や「Cafe&Sweets」といった料理雑誌で有名な柴田書店のカメラマンであるO山君に手ほどきを受けてきたのでありました。
スタジオで三脚を立てて、レンズをとっかえひっかえしながら、ポラを切る。
「シノゴだと、ポラで撮ったものでも、なんだかすごくいいんですよ。普通の35mmカメラのサービスプリントよりも雰囲気が出ますよ」
とO山君が言うとおり、なんだかすごくいい感じのポラを撮ることができた。とはいっても、O山君の手を借りながら3枚も切ってしまったが、、、
ちなみに被写体のモナンの瓶には、ブロンカラーという定常光のライトをあてている。その上で、ティルトをかけている。横に倒れたモナンの瓶のラベルを見ると、二本とも、手前側と奥の方と、同じようにピントが合っているのがおわかりだろうか。これがティルトの意味なのだ。これを使って、畑にビッシリ植わってる作物すべてにピントを合わせて、写真を撮りたいのだ。そのために、シノゴを買ったのである!
ということで柴田書店の皆さん、お邪魔してしまってスミマセン、連載がんばりまっす。O山君、ありがとう、これに懲りずまた教えてください。
1月に入ったら、いよいよポラではなくて、ちゃんとフィルムで写真を撮りたいと思う。
「え?まだ写真自体は撮ってなかったの?」
そうなんです、、、怖くてね、、、
富士酢の飯尾醸造から、同社が契約している農家が作った無農薬コシヒカリの販売の案内が来た。 
富士酢は、もの凄いお酢だ。JAS規格に定められている米酢の定義では、一リットルの酢に米を40g使っていれば「米酢」と表示してよいことになっている。しかし、実際には40gでは、一リットル分の酢を作れるアルコールを得ることはできない。だから、大手メーカーなどでは、米だけではなく、雑穀由来のアルコールなどを添加して水増ししている。
一方、富士酢は米以外は使わない。純粋に純米酒を仕込み、できた日本酒に酢酸菌の膜を移植し、桶で寝かせるとお酢になる。その熟成時間は半年から2年。これを静置醗酵という。大手メーカーでは全面換気といって、ぶくぶくとエアーを入れて発酵促進することで一日で酢を造ってしまう。
で、富士酢の原料は、すべて無農薬米なのだ。一般の人は、無農薬栽培の農産物を簡単に入手できると思っている人が多いが、「どんなことがあっても絶対に買うよ」という信頼関係が確立された契約栽培でなければ、生産されることはほぼ無い。とても尊いものなのだ。
飯尾醸造では、昔からの契約農家さんに、無農薬米をつくってもらっている。無農薬で栽培するのは大変だ。だから、雑草抑制のために紙マルチというものを使うが、その資材費も飯尾醸造が出している。
そして、五代目見習いの彰浩君からこの契約栽培米の買い取り価格を聞いて、ものすごくびっくりしてしまった。
魚沼コシヒカリより、ぜんぜん高いじゃん!
これだったら、丹後周辺じゃなくても、全国の生産者が「俺にも作らせろ!」って寄ってくるよ、と言ったところ、彰浩君は持ち前のまじめな顔を崩さず、言うのだ。
「うちは昔から、地元の生産者さんを大事にしたいと思っているので、、、」
うーん 痺れるじゃねーか!
その飯尾醸造が産み出した傑作「富士酢プレミアム」は、JAS規格に定められている領の8倍もの米を使った、ゴージャスリッチなお酢だ。
このお酢については以前も書いたのであまり多言しないが、とにかくこれを使ってみれば、お酢の違いというのがすぐにわかってしまう。900mlで2500円という価格は、大手メーカーの5倍だ。そう聞くと「えええええええ、高い!」という人が多いけど、じゃあ900mlのお酢がどれくらい使えると思っているのか、と訊きたい。一日一日に分けていけば、一回数十円だ。それで享受できる美味しさ、素晴らしさは、大手メーカーの安い酢とはとても比べものにならない。まあ、選択の問題だから、好きな人が買えばいい。けど、一度も試さずに「高いからイヤ」というのは、実に勿体ない話だ。これを味わってみれば、酢というものが旨味の塊であることがイヤと言うほどにわかるはずなのだ。
さて、
今回の飯尾醸造からのレターには、彰浩君が直筆した手紙が印刷されている(直筆の印刷って変な言い方だけど)。
それはこういう内容だ。
不況のあおりを飯尾醸造も受けている。このままだと全量買い取りができなくなるという危惧があり、無農薬コシヒカリを販売するということだ。
こういう、弱みとも思えることを、さらけだして消費者に「相談する」ことができるのが、飯尾醸造の強いところだ。そこには、飯尾醸造のエゴはない。生産者と蔵本、そして消費者の関係性のなかで、なんとか解決できないだろうかという問いかけがあるのだ。
これを支えないで、消費者もくそもない。関心のある方は、ぜひ末尾の飯尾醸造の米販売の部分を見て欲しい。
ちなみに、飯尾醸造では蔵人が総出で棚田を世話し、米を作っている。
下から二枚目の写真は、飯尾社長その人である。
万に一つもないとは思うが、この蔵が傾いたりしたら、日本の消費者の目は節穴だというしかない。
もちろん、僕はこの米を食べた。
もちろん、客観的にみて素晴らしく美味しい米だった!ということを書いておきたい。

今日は一日、木場にいた。
午前中はゆっくりして、自家製のたくわんを漬けた。今年二回目の漬け込みだ。
先日、栃木の南那須の直売所でみかけた干し大根を、高野さんが送ってきてくれたのだ。米ぬかに塩と砂糖、昆布などを混ぜて、干し大根をぎゅうぎゅう詰めた漬物樽にふりかけ、重しを乗せた。
そしたら、三浦半島の長島農園の勝美君にも、3ヶ月ほど前に「今年は漬けるから、干し大根の状態で送ってよ!」と頼んだのを忘れてて、それが届いてしまった!
ので、二回目の漬け込み。ちょうどタイムラグで、この冬にふんだんに食べる分が確保できた。清澄白河のお米やさん、ふなくぼ商店で無農薬の米ぬかを買い(1キロでたった100円!)。和歌山の津田君のところから送ってもらったみかんの皮も混ぜたので、ちょっと違う味になるはずだ。
朝昼兼用の飯を食べて、散歩に。近くの図書館で、この冬に入手したいカメラをどれにしようかと思案する。マジで悩む。オリンパスE-3はとりあえず現状でのメイン機種だけど、デジカメの技術は銀塩カメラに比べればまだぜんぜん成熟してないから、最新機種を買えば画質自体が変わってしまうのだ。かといって、オリンパスが発表したE-30は、E-3を持っている以上、手を出す気にあまりなれない機種ではある。だから、E-4が出るまでは他のメーカーにも手を出してみようか、と思うわけだ。
それに、もう一つの理由は、オリンパスにはティルトができるレンズがないということもある。シフトできるレンズはあるのだけど、僕がやりたいのはティルトなのだ、、、
キヤノンのEOS5DmarkⅡはいいし、シフト・ティルトができるレンズが比較的安く(それでも10万円以上だけど)手にはいるのでよい、とおもうのだけど、企業としての姿勢が好きになれない。そういうメーカーのカメラを買っていいものだろうか、と真剣に悩む。でも、買うかも知れないけどね。
ええい、こうなったらニコンのD3でも買っちゃおうかとも思うけれども、今日、重大なことに気がついた。D3には内臓フラッシュがないから、リモートでクリップオンストロボを発光させるコマンド信号を送ることができない。オプションのコマンダーを買わねばならず、その分重量が増す。となると、僕の食い倒れ撮影用にはちょっと向かないのだ。僕は片手で撮影することが多いから、カメラとレンズで2キロ近くなりそうなD3はちときつそうだ。
だから、今日は近くの図書館でアサヒカメラと日本カメラのバックナンバーを引っ張り出して、D700の記事を丹念に読んだ。かなりよさそうだ。しかし、、、キヤノンでは1本15万円以下で買えるシフトレンズが、ニコンでは新しく出たばかりで、性能はよさそうなんだけど20万円以上するのだ、、、うーむ、、、すげー出費になってしまうなぁ、、、
ということで、カメラ選びはすごく悩みが続きそうである。うーん まじで困った。
あーあ、本当は、キヤノンかニコンのボディに、オリンパスのレンズがつけられるようになれば、問題は解決なのだ。オリンパスはなんつったってレンズがいいのだから。
それはさておき
オリンパスのデジタル一眼レフのおもしろさは、昔のレンズなどを(他メーカーのも含め)アダプター経由で使えるところだ。とはいえ、新しく発売されているデジカメ専用レンズはあまりに性能がいいので、昔のレンズを使う意味はあまりないとされている。
ただ、オリンパスのデジカメ専用レンズで、まだF2.0 よりも明るいレンズは出ていない。だから、OMズイコーの50mmf1.8をつけるとどんな描写になるんだろうな、というのが気になって、久々に防湿庫から出して、つけてみた。
f1.8だと、まずピント面が薄くなるから合わせがシビアだ。オートーフォーカスでもないから、ヘリコイドをクイッと回し、視認しながらの合わせ。これはE-3のファインダーだからこそできるのであって、E-420だとちょっと厳しそうだ。
この写真、ゴーストが出てしまっている。右上から左下に走る虹のような光芒。古いレンズが使えないというのは、このような現象が出てしまうからだ。逆光ではほんと、厳しい。
ほぼ週に3日は通っている、自家焙煎コーヒー「カフェデサール・ピコ」へ。
うん。
こんな盛大な後ぼけは、現行レンズではなかなか出ないような気がする。ちょっとソフトフォーカスっぽくなるのも、こういう写真だといいかもしれない。
田那辺っち、いつも旨いコーヒーをありがとう。
彼は僕と同い年。某大手企業を辞めて、コーヒーの道に進んだ。
いままでコーヒーは身体を冷やすものだと思っていたのだけれども、彼の焙煎するコーヒーを飲むと、ウソのように身体が軽やかになる。浅煎りの豆だと、とくにそうだ。
おそらく明日も、朝の一杯を飲んでからオフィスに向かうことになると思う。
今日は久々にゆっくりできた。さて、今年の手じまいに向けて、明日からまた頑張ろう。
そうそう
カレンダーがみなさんに届いたようで、いろいろメッセージをいただいています。どうもありがとうございました。結局、せっかく応募していただいたので、127名分お送りしました。来年からは、できれば自分でカレンダーを作ろうかな、とも思っています。これはけっこう、いい記念碑だ。一年間撮り貯めた写真でカレンダーを作るなんて、この上ない贅沢。
うーむ
それが叶うように、仕事も頑張ろう。
我が事務所は、キャベツであふれかえっております。
いわゆるふつうの「寒玉」キャベツ。
これを使いこなせると、ちょっとおしゃれなサヴォイキャベツ。でも、生では美味しくない。よく煮て食べる品種。
芽キャベツの大きさ比較。
紫キャベツ。
と、ここまではみんな見かけたことがあるものばかり。
しかし今回の主役はこいつだ!
手前にあるのは、芽キャベツじゃないよ!
普通の大きさのキャベツ。だから、後ろにあるのは、本当にどでかいキャベツなのです。札幌大球(さっぽろたいきゅう)と呼ばれるこの品種、10月に北海道の八百屋の店先に積まれている。北海道名物のにしん漬けやイズシ(飯寿司)に使うのだ。ニシンやハタハタ、鮭といった魚の切り身と麹、そしてこの札幌大球を刻んだやつをつけ込んで、乳酸発酵させる。
※北海道の方からご指摘いただいたのだが、キャベツを使うのはニシン漬けが普通らしい。僕は、魚の具よりも、このキャベツの分厚い葉を食べる方が好きだったりする。
ちなみに、一枚一枚の葉の厚みがあるだけで、巻いている葉の枚数はほぼ同じだ。
芽キャベツも置いてみた。
逆のような比較だ。撮影するときに、枠に収めるのに苦労した(笑)
今なら、キャベツの大盤振る舞いができるぞ。でもこれ、どうやって消費しようか、、、
和歌山県北山村は、9月に「じゃばら」と出会いにいった場所だ。
エントリを掲載して以来、「実は私、じゃばらマニアなんですよー」とか「北山村にはよくラフティングしにいってました!」という人と会うことが結構多くて、なんだよ北山村はメジャーなんじゃないか、と再認識していたところだ。
北山村にしか在来していなかったといわれている柑橘・じゃばら。このじゃばらの果汁は実に強い香りとクセがあり、それがまた際だった美味しさに繋がっている。例えば、焼酎をじゃばら果汁で割ると、実に最高にすっきり呑むことができる、まさに大人のカクテルに変身するのだ。
「実は、このじゃばら果汁と焼酎のセット商品を作ろうと考えています。」
と村長さんが言っておられたのだが、それができてきた。
20年貯蔵の米焼酎と、じゃばら果汁。なかなか素晴らしいセットである。まだ、呑んでいない。ていうかもったいなくて呑めない。
それにしてもデザインが秀逸。
左真ん中に、「邪払」と書いてあるが、これは「邪を払う」という意味を込めたものだ。日本では古来、檜(ひのき)の香りが邪を払うとか、様々な香りに邪を払う力を感じた。このじゃばらの強いクセのある香りも、たしかに邪気を払ってくれそうである。
このデザインを担当されたのが、地域デザインの世界では識らぬものの居ない梅原さんだ。2月には、梅原さんとシンポジウムで同席させていただくことになっている。いまから楽しみだ、、、
このじゃばら商品、北山村のWebで購入することができる。同村は、日本全国の地域振興関係者から注目される存在なので、いちどどんなことをしている村なのか、覗いてみて欲しい。
■北山村Web
http://www.vill.kitayama.wakayama.jp/
それにしても、あの猛々しいほどにパワフルに実った青い果実が、こんなに熟れてきたとは、、、香り満点、味も実にしっかり乗っている。
またあのめはり寿司を食べに行きたいものだ、、、
愛媛県大洲市とは、がっちり仕事をご一緒することになってしまった。これから月二回はかならず足を運ぶことになる。愛媛県今治市で産声を上げた(だけなんだけど)僕としては、愛媛の仕事ができるのは本当に嬉しい限りだ。
例によって、松山空港から大洲まで、途中にある直売所を巡りながらの旅路。
産地の直売所は野菜を中心に売るところが多いが、さすがは愛媛。漁協による海産物販売を併設しているところが多い。それも無茶苦茶安い! 上の地エビは100g200円!ひえええええ 買って唐揚げにしたいよううううう
うみっぺりにある直売所ふたみでは、愛媛名物じゃこ天の揚げたてを売っている。
じゃこ天は、揚げたてに限る。旨い店を探すよりも、とにかく揚げたてを串に刺してほい、と渡してくれるところを探すべきである。
とはいいつつ、ここの味はちょっとサッパリ目。もっとハランボがいっぱいはいって黒ずみ、ジャリジャリと骨が感じられるくらいのが旨い。
もっと小規模な、魚中心の直売所。このへんの刺身醤油は「三歳(みとせ)」と呼ぶ。表示を見ると、カラメル色素やらブドウ糖やらいろんな甘み成分が入っていてちょっと辟易するが、、、この辺ではこの甘~い醤油でないと刺身が旨くないそうだ。
大洲市に入り、非常に小さいながらかなりの売り上げを誇る「あさぎり市場」の店頭で、素晴らしいものを発見!
鮎を軽く焼いて、カラカラに干した「鮎干し」である。この辺ではこれで出汁を取って、雑煮にするのだそうだ。う、う、旨そう! 3本入りが500円。残っていた3袋をさっそく買い占める。どんな出汁が出るんだろう、すっげえ楽しみだ。
どうやって出汁を取るの?と尋ねたら、「そのまま煮るとバラバラになって小骨が散るから、ガーゼみたいなのにくるんで煮るといいよ」とのこと。なるほどね!
その近くにある、観光いちご園。30歳と若い農業者さんが営んでいる。
ここの経営では、土耕栽培と高設ベンチでの栽培との二通りがあるのだけど、「土耕のほうが美味しいでしょ?」とたずねると、きっぱり一言。
「土耕のほうが断然美味しいッス。」
と言い切ってくれた。施設園芸でいちごに参入する人が多いけど、味は土耕じゃないとよくなりませんぜ。
大粒のイチゴをいっぱいいただいて、恐縮。
「さて、そろそろ昼ご飯にいきましょうか。お昼は大洲市の郷土料理をたらふく食べていただきますよ!」
といって連れて行かれたのが、、、
ここだ!
街道沿いにあるドライブインレストランの呈、うーむ これは、、、?
「ここがですね、T本君のご実家なんですよ!」
おおおおおおおおおおおおおおお
T本氏とは、今回の僕の仕事の担当者さんである。そのご実家がこことは、、、
「こういう感じの店ですけど、予約して来ると、すごくきっちりした料理をだす店なんですよ。」
なるほど、、、なんでアポロって名前なんですか?
「うーん、うちのじいちゃんがこの店を始めるときに、世間的にはアポロ号が月に、、、」
あああああああああああああああああああ そういうことかぁ!(笑)
あまりに脱力しそうになる展開。 が、しかし! この店、ものすごい実力の店だったのである、、、
愛媛の郷土料理 献立
■大洲のいもたき 里芋(夏芋) かしわ肉 おあげ
彼がT本氏である。いもたき、本当はこんにゃくが入るが、僕は食べられないのでよける!
芋炊きとは、山形県民が愛する「芋煮」と同じようなものと思えばいい。しかし、後生が違う!大洲の場合は、里芋にかしわ肉(鶏肉)、醤油味なのである。
こいつがまた、旨い!ほっくりとした芋の内部まで、上品なかしわ肉の出汁が染みこんでいる!おかわりしてしまった、、、
■鮎の甘露煮と三品盛り
ぬた…わけぎ、じゃこ天、イカを酢味噌で和える
白和え…ゴマ、豆腐の衣で大洲野菜を和える
卵焼き…ネギ入り地卵
■まるずし ホータレ鰯とアマギを酢じめにし、甘酢で味付けしたおからを巻く
このホータレ鰯とは、カタクチ鰯のことなのだけど、ほおが垂れるほどに旨い」ということでホータレと呼ばれる。アマギという魚はなんだったか、ちょっと忘れてしまった。おからを巻いたこのお寿司、愛媛の沿岸地帯で結構よくみかける。そして、しみじみと旨い。ただし飲み物と一緒にいただかないとのどに詰まる。
■フカの湯ざらし フカとハモとボイルして冷水にさらし、カラシ酢味噌をつけて食べる
フカはサメのことだ。湯引きにしたものを酢味噌で食べる習慣はわりとよくあるが、カラシ酢味噌のカラシがビシッと効いているのがこの地域の特徴か。
■巻き寿司 大洲産しいたけ、穴子入り
もうね、この穴子がたまらんわけですよ。愛媛といったら穴子。江戸前なんか食えなくなる。
そしてショックなほどに旨かったのが、これ!
■栗入りちらし寿司
なんとこの地域では、ちらし寿司に甘辛く煮付けた栗をどこどこと放り込んで食べるのだそうだ。
「え、これ、どこでも普通じゃないんですか?」
知らないよそんな食べ方!
ところがこの栗をホクリと崩しながら、甘みの強い酢飯とともにかっこむと、異様に旨い!栗の甘さと濃厚な風味が醤油味に絡まって、実に強い具材となっている。栗ご飯とか、あんまし好きじゃない僕だけど、こいつぁあ旨い!
■鯛飯 宇和島では「ひゅうが飯」とも言う
まず、運ばれてきたのは、天然物の鯛の姿造りだ! あのぉ、まだ昼なんですが、、、
この切り身を、卵とゴマを合わせたものにまぶす。
ここに、特製甘辛ダレをかけて、ワサビなど加え、ぐちゃぐちゃに混ぜる!
こいつをどどーんと白飯の上に!
ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおおお
ふるいつきたくなるほどに旨そう!
そして実際にすげー旨い!
タレの甘辛さが卵の黄身の旨味と抱き合って、相乗効果で鯛のいさぎよい風味を盛り上げているのである。おもわずおかわり。
■伊予さつま 「冷や汁」。焼き鯛、焼き味噌、キュウリ、刺身こんにゃく
例によって僕のはこんにゃく抜き(笑)
これ、宮崎県の冷や汁と同じようなものだけど、味噌の味が違うので、甘みが強く独特の味である。これもご飯にかけて食べたかった、、、
そして、、、
僕が最も感動したのは、これだ。
■かに飯 肱川の川ガニの炊き込みご飯
何が素晴らしいって、あまりに潔い構成。川ガニとご飯だけなのである!

蟹の甲羅をひっくり返すと、、、
もちろん味噌が!
しかも、このカニミソがまぶされたご飯部が黄色くなっているのが、むちゃくちゃにソソル!
ご飯をかっこむ。
すると、本当に純朴な、川ガニの香りと醤油の風味、ご飯の食感と甘さが程よく混合し合いながら、口中を満たしていく。
うーん、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
これはですねぇ、なんともほどの佳い美味しさです。
重要なのは旨すぎないこと。過度に甘みや旨味が強かったり、コッテリしていたりするものは、口に入れた瞬間に強制的に脳内に快楽物質が走り、
「おいっしいいいいいいい」と絶叫興奮してしまう。
けれども本来、日本のむかしからの郷土料理に、そんなショッキングなまでに快楽がはしる食べ物は少なかったはずだ。
このかに飯は、噛みしめていくごとにカニから出た香りや美味さがにじみ出てくる。静かに嚥下した後、フッと顔がほころんで「旨いなぁ」ともらしてしまう、そんな味なのだ。とても地味で、滋味でもあり、静かに感じる美味しさ。ああ、本当に佳いものをいただきました。
■味噌汁 内子産 おふく味噌
愛媛特有の、麦がたっぷり入ってあまい味噌汁。美味しい、、、
いやーすばらしかった!
もしこの郷土料理を食べたければ、アポロにきっちり時間を取って予約を。それなりの人数でお願いすることとしてください。本当に旨かった!
ちなみにこちらが通常のテーブル席。僕らは、奥の座敷で食べました。ふつうのランチは650円くらいで内容が充実しており、近隣から客が絶えないという。お忙しい中、どうもご馳走様でした!
さてその夜、仕事が終わってから大洲市内の若手農家および若手JA職員と交流会。
みんな、むちゃくちゃ元気!
ここも、後継者がすくないといいつつ、バイタリティ溢れる街だ、、、
ちなみにお店は、中華食堂「花華」。3800円のオーダーバイキングという、いろんな料理を頼み放題という素晴らしきコースで、出てくる料理も異様に旨い!
特に旨かったのが、、、
今治で密かに名物となっているという、「焼き豚卵飯」。
どんぶりご飯の上にでかい焼き豚の切り身をのせ、半熟の目玉焼きを載せて甘辛い特製のタレをかけるというもの。きいただけでも旨そう!
うーむ
ガテン系向けの最高のメシである。これは今治にいかなくちゃな。
もちろんこれじゃ終わらない。
前回、大洲を去る前にたべた「福ちゃんラーメン」を覚えているだろうか?
「やまけんさん、福ちゃんはね、屋台のほうを食べないとダメ!」
え?屋台も出てるの?
「息子夫婦が店舗をやって、お母ちゃんが屋台をひいてるんですよ!市役所前で17時以降、食べられますから!」
よーし それじゃ行くしかない。
夜10時という、一杯飲み終わった人がラーメン食べたくなる絶好のタイミング。果たして市役所前に、福ちゃんラーメンの軽トラ屋台があり、その周りは人だかりでいっぱい!
水はセルフサービス。コップをとってタンクの蛇口をひねる。「残りスープを捨てないでください」とは、環境への配慮(笑)
「屋台ですから、火力とか手間とかかかるので、じゃっかん麺は柔らかめになってると思いますけど、、、でもね、屋台のほうが美味しく感じちゃうんですよ!」
という河野さん、そして若手農業者の言葉通り、寒い中、外でたべるこのラーメンが異様に旨い!
みれば、みんな地下道出口の手すりの部分にどんぶりを置いて食べているのが笑える。
このシチュエーション。一杯500円の安さ。自家製麺している、パスタっぽい、小麦の感じが残った麺。そして醤油は地元の梶田商店のものだ。
実に満足!
愛媛県大洲市は、すっごくポテンシャルの高い地なのではないか。そう思いながら、もうくえねー、、、と宿に帰り、睡魔と戦いながら原稿を書いたのである。
ちまたではニコンのD3Xが90万円!とかキヤノンのEOS5DmarkⅡに黒点が出る!?とか騒がれているが、、、実は僕のカメラでの新しい、そしておそらく最大のチャレンジは、デジタルではないのであった。
大判カメラ。 フィルム面の大きさがすでに通常のL判プリントサイズくらいになる、どでかい撮像面を持ったカメラだ。よく写真館とか、修学旅行の記念写真とかで黒い幕をかぶったカメラマンのおじさんが「はい、うごかないでね、バシャッ」とやる、あれだ。なんで、手でもってぱしゃっと撮影するカメラじゃないんだろう、だいたいあの時代錯誤的な蛇腹はなんなのだろうか、と思っていたのだが、、、
大判カメラが、いわゆる普通の一眼レフカメラ(35mmという)と違うのは、先述したとおり撮像面、フィルム面がでかいこと。だから、でっかいサイズに引き伸ばしても精細感が損なわれない。だからプロの写真の世界では、まだまだ大判は活躍している。
とはいっても、撮影するのが35mmカメラにくらべ超・面倒なので、大判カメラの出番はどんどん減っているという。ちなみに大判にも8×10というどでかいのがあるが、こいつは本当にもう出番が亡くなってきたといわれている。僕が買ったこのカメラの規格は4×5(シノゴ、と呼ぶ)というものだ。
しかし、僕がこれに取り組みたい理由は撮像面のデカサではない。
ごらんのとおり、レンズがある本体前部とフィルムを装着する本体後部の間は、黒い蛇腹(じゃばら) で繋がっている。蛇腹になっているということは、前後に伸び縮みするということに加えて、横方向や斜め方向にあおることができるということだ。
あおることによって、ピント面をコントロールすることができる。なんのことかというと、、、
カメラのピントは、ある一点にしか合わない、というのはうそで、ある面にしか合わない、といった方が正しい。レンズと撮像面(フィルムとかデジカメのセンサー)は、通常は平行だ。従って、ピント面もそれと平行になる。佳いレンズでクローズアップで料理を撮るとき、絞りを開けるという撮り方をすると、一点にしかピントが合って無くて、あとは盛大にぼけた、幻想的な写真を撮ることができる。この時、一点にピントが、と思っているけど、実は面になっている。そしてレンズと撮像面が固定されている場合は、その面は撮像面と平行になっている。
しかし、そうなると風景写真を撮影するとき、困ることがある。
例えば棚田の写真を撮るとする。先日いった栃木県の南那須の棚田の写真を例に取る。
ご覧の通り、階段状に降りていく棚田。撮影時の意図としては、この一枚一枚全部の棚田の面にピントを合わせたいのだけども、それは全然無理。この写真では割と手前のほうにピントが合っていて、奥の方はぼやけてしまっている。
ここで、大判カメラの場合は、蛇腹をあおってレンズ面を傾けることができる。そうすると、ピント面をずらすことができるのだ! 、、、というのは、本を読んだり人に訊いた話であって、まだ僕はそれを実現できていない、、、
要するに僕は、畑や田んぼの、全域にピントがガシッとあった写真を撮りたいのである!そのために大判カメラを買った。
いろんなひとから「辞めた方がいいよやまけんちゃん」といわれた。プロカメラマンのことごとくが「そりゃダメだ。辞めとけ」という。編集者の知り合い達にも「ええええええ 時代に逆行してるね、、、」といわれた。
けど、アントニオ猪木好きの僕としては、逆境に追い込まれれば追い込まれるほどに血がたぎる!そんなにみんなが辞めろっていうのは、きっとスゴイ世界が拡がってるってことじゃないか!?と、、、
というわけで買いました。中野にある中古カメラ屋の伝道、フジヤカメラにて5,6000円なり。
「あんがい安いじゃん!」
と思うでしょ? これにレンズ。シュナイダーのジンマー150mmが、レンズ剥離寸前だけど激安で15,000円。1年持てばいいやと思い、購入。これに加えて、フィルムのクイックローダー2,5000円。ピント確認用のルーペ7000円。フィルムも激烈に高いから、ポラロイドフィルムを装填できるローダーがやっぱり2,5000円。そしてインスタントフィルムが10枚で2000円、、、本体価格よりも、周辺機器や消耗品価格のほうが高いのだ!
それに、4×5のフィルム現像は一枚300円で、それをプリントすると、、、最低ラインの大きさでも一枚2000円以上! ひえええ失敗できねーよ!
ということで、最初の撮影テストは、インスタントフィルムバックをつけて撮影。しかし、最初に装着したインスタントフィルムパック、撮影後のフィルムを力を入れて引き出しすぎて、おじゃんに。一瞬にして2000円がふっとぶ!きゃああああああああああ
気を取り直して装着しなおし、撮影するも、変な光が入ってしまう。なんでだ?と5分ほど逡巡。レンズの下部にあるスイッチをひねらないといけないことに気づく。
そんなこんなをやりつつ、ようやくインスタントフィルムに、思っていた構図で写真を撮ることができた、、、
はい、洒落です。
和歌山県北山村から届いた、今年度産の「じゃばら」のセットの箱を撮影。
いやー
こいつでちゃんとしたフィルムを使って撮影するのがいつになるのか、、、
道のりは遠い。けど、頑張るぞ。
ちなみに
これで撮った4×5のリバーサルフィルムを、どのようにしてスキャンして画像にすればいいのか、どんなスキャナーが一番いいのか、とか、全くわかりません。知ってる人、教えてください!!!!!!
コールラビ、といってすぐにどんな野菜か見当がつく人は、そうとうなマニアだ。
カブのような球体だけど、普通のカブとはちがって、葉茎が球状の部分からにょきっと出てくる。茎と葉は立性なので垂直にググッと伸びる。だから、上の写真ではわからないけれども、茎を切らずにもうちょっと長くしたままの状態でみると、ソ連時代の人工衛星スプートニク号のような見た目になる。そう、ぼくはずっとこのコールラビを「スプートニク号みたいなやつ」と形容してきたのだが、そういうと逆にみんな「はあぁ?ぜんっぜんわからないよ」と言うのだ。伝えることって難しい。
ちなみにこれ、カブとも言い切れない。和名は蕪甘藍というが、甘藍とはキャベツのことだ。このコールラビ、皮を厚めに剥いて乱切りにし、スープの種などにするが、食べてみると味はキャベツっぽい。カブもキャベツもアブラナ科で、味に相似点があるのは当たり前なのだけど、印象としては「キャベツが固体になった」というような感じの野菜なのだ。
まだ食べたことも試したこともないけれど、これを極薄に切ってチップスにすると、イケルのではないかと夢想している。
そろそろ寒い産地では雪にかぶって 、蕪の生長も停まる。漬物の漬け込みはすでに終わっている頃だ。まだまだ地方の保存食文化は残っていて、どこへ行ってもここ2ヶ月くらいは冬野菜の漬物づくりに大わらわだった。そしてこれからは、美味しく食べるシーズン。楽しみだ、、、
オンラインソフトのポータルサイト大手の「窓の杜」はご存じだろう。以下、引用。
“作品部門”は、この1年間で印象に残ったソフト26本をノミネートし、従来と変わらず読者投票での得票数に応じて「窓の杜大賞」「金賞」「銀賞」「銅賞」を決定します。ノミネートは、2008年中に新しくリリースされたソフトなどを中心に、編集部が選定させていただきました。
なんとこの中に、畑のあしあと for W-ZERO3がノミネートされた! ビックリである、、、
おそらく、農業専門のソフトということと、W-ZERO3というスマートフォンとの連携をするシステムということで、編集部からは「おもしろいじゃん」という評価をいただいたのだろうと思う。
しかも、実際に動作させてもらえばわかると思うが、非常にきっちり動く。市販ソフトにしても問題はないだろうできあがりになっているという自負がある。
まあ、農業に関係していない人には、全く関心ないだろうし、ダウンロードして動作させても「なにがなんだかよくわからん」はずだ。しかも、端末側はウィルコムのW-ZERO3でないと動かないしね。
ということで、いままでダウンロードしてくれた方、もしよろしければ投票などよろしくお願いいたしますです。
カレンダー希望者募集、100人を楽に突破してしまいました。
ごめんなさい、今回は抽選ではなく、先着順が妥当かと思いますので、締め切らせてください。
それにしても、、、みなさんの寄せてくださったひとことコメントを読んでいて、泣けてきましたよ。暖かい言葉をありがとうございました。読んでもらっているということが、こんなに書いている人間にとって力となるのだな、ということを再認識してしまったのです。
なんでこんな風に感動しているのだろうかと思ったら、本ブログではコメント欄を無くしてしまったので、読者の皆さんからの声はここ数年、ほぼ届いてこなかった。ぼくは、皆さんがどのように受け取っているのかをあまりわからないままに書いてきたのだ。
思えば、いわゆるカレー事件以降、このブログのコメント欄は無くしてしまったわけです。いつも通り包み隠さず言えば、あの事件によって失ったものはいろいろと大きかったけれど、その最たるものがコメント欄だったかもしれない。
最近からの読者さんは知らないだろうけど、カレー事件とは、僕がある飲食店さんと組んでカレー商品の販売企画を立てたとき、あろうことか製造工程のミスで賞味期限を迎える前に傷んでしまう商品がお客さんに届いたことに端を発する。
すぐさま食品分析センターに分析依頼をしたり、原因究明に取り組むも、分析結果が出るまで時間がかかる。とにかく購入していただいたお客様全員に直接電話をかけてお詫びと状況の調査をした。それに併行して、ブログ上でお詫び文を掲載した。その後、購入したお客様へはすべて返金処理を行い、さらにその後、衛生状態を万全にしたカレー商品を無償で送らせていただいた。
このとき、僕のブログは初めての本格的な炎上を経験したのである。なぜ、僕はコメント欄を閉鎖したか。それは、簡単なことだ。
炎上コメントを書き込んでいたのは、実際に買ってくださったお客さんではない、まったく事件の当事者ではない人たちだったからだ。
購入してくださったお客さんには直接電話をさしあげ(中には最後まで繋がらない方もいらっしゃった)、怒られたりしながらも最後はご理解をいただいた。でも、炎上は全くそうしたところとは別の方角から、匿名の発言によりなされたのである。
(このへんフェアにしたいので書いておくと、炎上コメントとは別次元の、非常に正当な指摘コメントも多々あった。)
僕個人もこれは厳しい状況だ、と思ったけれども、それ以上にこの商品を実際に販売してくれた業者さんなどにも延焼すると申し訳が立たない。ここでコメント閉鎖を決めた。
思えばこれが出張食い倒れ日記の幼年期の終わりだったのだと思う。以来、僕は意図的に外からのブログの評判とか、そういったものを無視するようになった。ブログ関連のイベントに呼んでいただくことが数回あったけれども、すべてお断りした。いまも基本的には断っている。もういいや、個人の営みとして淡々と書いていくだけでいい、という気持ちだったのだ。
しかし、、、
今回のカレンダー募集の記入フォームには、なにげなしに「なにかひとこと」欄を設けたのだけれども、思いのほか、みなさんがいろいろなことを書き込んでくれた。それに触れてなんだか非常に嬉しかった。
ということで、応募していただいた皆さん、本当にありがとうございました。今を持って、受け付け終了とさせていただきます。

※やばい、17時52分現在、もうすでに80人以上の応募者になっている、、、うーん方針を変えて100部くらいはこちらから送ることにしようかな、、、あと、十文字チキンカンパニーの十文字社長のページにも紹介が掲載されていますが、お願いすれば分けていただけるようですゾ。
十文字チキンカンパニーという会社を識っている人は、かなりの食材マニアか業界の人だろう。鶏肉、といってもいろいろあるが、ブロイラーにせよ、銘柄鶏にせよ、岩手県北部にある十文字チキンカンパニーの鶏は抗生物質不使用で育てている、超こだわり企業だ。そしてなんとこの十文字チキン社は、岩手県二戸市にあるのだ、、、
同社の名前は、ずっと前から識っていた。全ての商品を無添加で作っている加工食品会社がある。主力商品のミートボールに関しては、子供がいる家庭であればしらない人はいないだろう。その工場を見学させていただいた際、ちょうど荷受けの時間で、十文字の箱がどどどっと搬入されていた。
「あ、十文字チキンだ」
「ええ、当社で扱う素材はすべて、品質と生産履歴がしっかりしていなければ取引できません。十文字さんの鶏は抗菌剤を使わず、餌も信頼でき、しかもかなりの情報公開が可能。何より味がよくて、製品の歩留まりがいいんですよ」
担当者さんがそういうのを聴いて、ふうむなるほどね、と唸ったものだ。
そして僕が二戸と関わりが深くなる中で、必然的に同社との接点がもたらされた。いつものごとく、岩手県における僕の代理人(笑) S藤こと佐藤ヨシヒコ氏が気を回して、紹介してくれたのである。
意外なことに、十文字チキン社の社長さんは僕のブログを識ってくれていた。初めてお会いしたとき、若々しい陽性な語り口でこういわれたのだ。
「あのですねぇ、僕もカメラ好きなんですよ! やまけんさんはオリンパス好きなんですよね?僕はいまはニコンなんだけど、そっちにも手を出してみようかなぁ」
おおっ そこから話しが鶏の話しに戻るまですっげー時間を要してしまった。同じ趣味ってのは強い。以来、調査や取材をさせていただいたりしながら、お付き合いをさせていただいている。二戸ってのは、短角牛だけではなくて、鶏も面白いのである。
で、、、
盛岡のある印刷会社から、11月にメールがあったのだ。
「弊社のクライアントで、二戸の十文字チキンカンパニーというブロイラーの会社がありまして、来年のカレンダーの製作を依頼されています。今回、そのカレンダーの挿絵として、「短角牛」や「雑穀」など二戸を中心とした岩手県北の食材、食品を紹介することになり、そのセレクト及び短いコメントを山本さまにお願いできればと思っています。」
な、なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
いそいで十文字社長に電話をすると、「いやー写真も含めて、お願いしますよ!」とのこと。
なんと、僕の写真と文が、人様の会社のカレンダーに、、、 光栄なことだけど、いいんだろうか?????
と思いつつ、やることになってしまったのである。ちゃんと報償も5万円いただくことになりました。
できあがってきたのが、冒頭の写真にあるカレンダー。本当に時間がない中、これまで撮影した写真のセレクト、足りない写真は家で撮影、文章も考えなきゃいかん、、、と、ヘロヘロ。けど、できあがりを観て全ての苦労が吹っ飛んだ。
最初は卓上カレンダーのはずだったのだけど、十文字チキンカンパニーでは「机の上に余計なものを置くな」という社是があるらしく、壁掛け式の小さなカレンダーになった。いやーしかし自分の写真がこんなふうになってるとは、本当に感動。
ちなみに1月~12月までのセレクションは下記の通りだ。
1月 雑穀料理&へっちょこだんご
2月 せんべい汁
3月 どぶろく
4月 短角牛
5月 稲庭岳のわき水
6月 高村英世さんの雑穀
7月 菜彩鶏の焼き鳥
8月 丹一パン
9月 短角牛焼き肉
10月 ヤマブドウとリンゴ
11月 米田カヨさんの蕎麦
12月 凍み豆腐
このうち、せんべい汁と丹一パンについては、ぼくがいい写真を持っていなかったので、十文字社長が撮影してくださったのを使用している。
どうだろう?岩手県北の旨いもの、佳きもの、二戸にしかないオリジナルなものなどが並んでいると思う。本当はもっとマニアックな、たとえば大昌園食堂の冷麺とかも案には出たのだが、没になった(笑)
これら写真が、トリミングや切り抜きされ、僕のテキストと一緒に掲載されている。
さて、十文字社長のご厚意で、カレンダーを200部いただいた。このうち30枚を、読者の皆様に差し上げることにしたいと思います。
下記フォームにお届け先住所などご記入後、送信してください。
■十文字チキンカンパニー2009年カレンダー 希望フォーム
http://my.formman.com/form/pc/0uxkBfXn6ZADZlNU/
なんか強烈に嬉しくて心地よいので、ふとっぱらにも切手代・封筒代もこちらで負担いたしましょう(笑) これで30人の申し込みがこなかったら悲しいな、、、
ということでどうぞよろしく。
十文字保雄社長さま、どうもありがとうございました!
週末、ある用事にかこつけて、北千住バードコートの野島さんご一行の 京都味巡りの旅に同道させていただいた。久しぶりに野島さんと旨いものを食べに行くツアー。のじさんのお薦めは、いままで外れたことがない。僕がカバーしない分野を教えていただくいいチャンス。勘定がいくらと出てもあわてないよう、現金を握りしめて京都に向かったのである。
のじさん、すたすたすたと錦市場の包丁・料理道具店「有次」に入っていく。
「銅製の卵焼き器が欲しくてね」
とじーっと観ているので、包丁をみようとケースに向かうと、、、
「やまけん!」と袖を引く人が。んん?と思ってみてみると、なんと!僕の親友・のざけんが京大在籍中に姉貴分と慕い、飯を食わせてもらっていたAさんではないか!
「な、なんで???」
と驚いたが、いまはここ有次に勤めているとのこと。世の中、どうかしてる。こんなに広いのにこんなに狭い、、、
せっかくだから、嫁さんが欲しいというペティナイフを買うことにする。なんと有次では、ペティナイフであっても、職人さんが目の前で仕上げ研ぎをしてくれて、しかも自分の好きな言葉を彫り入れてもらえる!
嫁さんが使うものなんだけど、なぜか「やまけん」と入れてもらうことに。
なんだか非常に嬉しいオプションである。日本橋の木屋とかではここまではやってもらえない。今度からここで買おうかな。
ちなみに、この店の「本焼き」といわれる最高クラスの包丁は、「今のうちにかっといたほうがいい」らしい。数人いる職人さんの中でも、最も技術の高い方がご高齢なので、もし亡くなられたりすると一気に高値になるから、ということだった。うーむしかし素人の僕レベルが持つ包丁じゃないわなぁ。ちなみに野島さんは持っているらしい(笑)
卵焼き器も買い求め、Aさんと再開を誓って、祇園に向かう。
さて
メインイベントは昼ご飯。有名な祇園の割烹「千ひろ」におじゃまする。大通りからふっと小さな暗い通路があって、その先に小料理屋が並ぶ風景に、観光客がひっきりなしにカメラを向けるゾーンだ。この暗い小径を抜けたところに、「千ひろ」がある。
バードコートのりきちゃんと、左側は昨年、めでたくバードコートを卒業し、自分の店をもったジョウコウ君だ。彼の店は埼玉県の浦和にある「田楽」。年が明けたら行ってみたいものだ。
それにしても京都のカウンター割烹は、いろんな人に連れて行ってもらったことはあるけれども、いつでもドキドキものである。でもまあ、のじさんがメインゲストだから、ついていけばいいか、と気が楽。
「ようこそいらっしゃいませぇ!」
と明るく朗々とした声で、ご主人の永田裕道が迎えてくださる。
そして、圧巻の旅が始まった、、、
焼き穴子の下にあるのは、洋なしのソルベをかちゃかちゃと空気を含ませるように混ぜながら、手元で出汁を微量ずつ加えてあんばいを調整したものだ。リンゴのような甘く清い香りが漂ってきて、一口食べるまで「いったいなによ!?」とワクワクする。
「ここはね、フルーツを使ったソースやシャーベットを多用して、ものすごい味を創り出すんだよ」
とのじさんが言うとおり、奇をてらった味ではない。実に正当で、ギリギリまで追い詰めた日本料理の味である!
日本酒は〆張鶴の純吟を所望。酒肴に様々な美味しいもんが並ぶ。
この、カラカラに塩をしていないからすみが絶品。ネットリして、塩気がそれほど強くないので、時わーっと余韻を味わうことができる。
「やっぱりね、からすみはプロが作るものが美味しいです。美味しくなるためのいろんなポイントがあるんですわ」
というのが、すっと腑に落ちる。
前半戦の感動はやっぱり、有名なお造り。
「いい鯛がはいってるかどうか、今朝はドキドキしながら河岸に行きましたわ」
と心配りをしていただいたこの鯛の、美味しかったこと、、、イキのよさと、程よい熟れ加減で、爽やかに旨味十分である。
そして、このお造りを食べるための素晴らしい趣向である塩昆布。
もちろん自前で炊いている塩昆布だ。醤油はあまりに複雑なアミノ酸の集合体だから、もちろん美味しいのだけれども、饒舌だ。塩昆布で白身をいただくと、必要最低限度の塩気と旨味が追加され、鯛の気品ある、奥ゆかしい、しかしビンと一本強く通った芯のある味を引き出してくれる。
ちなみに右側に軽く表面だけ熱が通っているのは本マグロの大トロだが、脂がのりすぎていて、なくてもいいかなと感じた。東京に居る人間としては、マグロは京都で食べたいネタではないのかもしれない。どうせなら白身魚をもう一品食べたかった、、、でも、絶品最高級のものだったけどね!
さあて、のじさん絶賛の椀である。
この椀の準備がまたスゴイ。具材はあらかじめ調理場で椀に盛り込まれていて、この椀に張る汁を目の前で永田さんが調整する。その調整の細かさが凄まじい。ビンに小分けされた液体をごく少量ずつ振り、塩をごくごく微量ずつ足し、都度あんばいをみながら微調整を3,4回。
そして決まった瞬間に、椀に汁を裂帛の気合いを込めるようにしながら注ぎ、柚子の皮をそっと載せる。
椀の種は生麩を焼いたもの、かにしんじょう、鰆、ほうれん草に柚子。
なにはなくともその汁を、、、と口に含んだ瞬間、舌が まろっ ととろけた。
ああ、のじさんが「変なたとえだけど、ポカリスエットみたいなんだよ、、、」というのが、実に的を射た表現だ。これはなんなのだろうか、一番だしのような鰹節の香りは全く立っていない。かといって、昆布だけでこんなに複雑な旨味が抽出されるのだろうか、わからない。しかし、とにかく凄まじい量のアミノ酸が汁に溶け出し、舌の味蕾をまろっと撫でて、嚥下するやいなや身体に染みこんでいってしまう。
美味しい、と一言で言ってしまうにはあまりに凄みがある味だ。
実は椀で心底びっくりしたことがある。大分県臼杵市の、とある禅寺の和尚さんが、精進料理の店で腕をふるって居られるのだが、そこでいただいた精進椀がこれまたもの凄いものだった。どうやって出汁を?と訊くと、昆布と大豆と、干した人参の皮とかんぴょうと、、、と、様々な味のでる乾物の戻し汁などを複雑に合わせたものだった。
この千ひろの汁の味はそういった多数の要素の集合体ではないのかもしれないが、それにしてもこれは絶対に真似できなさそうだ。別世界を観てしまった。
しかし、驚愕の世界は続く。
「おおっと、でてきたかぁ、、、」
とのじさんが低くうなる。
鯖の棒寿司だ、、、 ゴクリ、とのどの奥が鳴る。
のじさんが前回に食べに来たとき、永田さんと美味しい鯖寿司の話になったそうだ。いわく、名店の誉れ高い某店では、観光客さんに出すものと、味がわかっている人に対して出すものとは全く違っていて、もちろん後者はとんでもなく旨いのだ、、、等々。
で、「ほんとうに美味しい鯖寿司は、予約したってどうしたって、その日にいい鯖がなければ無理。だから、運に任せるしかないよ」と言われていたのだそうだ。そして今日、我々は運が良かったというわけなのだ。
みよ、この、あまりに美しい一品を、、、
よぉおおおく観ていただきたい。なにかちょっとおかしいなぁ、とおもったら、ご飯の量と鯖の身の量が、あまりにおかしなバランスである!
この超弩級分厚い鯖の身から、ドカンと爆発的な旨さを連想する。しかし、口に含むと、鯖の身の〆加減、塩や酢のあんばいは実に柔らかくまろやかだ。酢飯ももちろん、白飯と酢飯の中間点のようなギリギリのラインで留まることで、突出した部分がすべて削られている。円い味。
とんでもない鯖寿司を食べてしまった。いや、これまでに食べた鯖寿司の中で、もっとも概念をゆさぶられた鯖寿司。いや、簡単に言えば激烈に旨い! これを一本すべて独占して食べたいと、心の底から思ってしまったのである。
これもこの店の看板のひとつ、鯛のお頭の酒蒸し。
濃い味好きの僕ともあろうものが、途中まで添えられたポン酢を無視して、微妙に効かされた塩加減のみでいただいてしまった。鯛、旨い。当たり前のことかも知れないが、素材の鯛の素晴らしさと、その旨味を最後まで引き出す永田さんの技術がスゴイのである。
おそらく店でにがりを打って固めたであろう、ネットリと濃いおとうふに豆乳をかけたものか。大豆はやっぱり通常のフクユタカかなぁ。芽キャベツを添えてあるのが美味しゅうございました。
一同、とにかく美味しい美味しいの嵐である。この顔観れば、言わなくてもわかる。
海老芋をホッコリ揚げて田楽味噌で。タロイモのごときネットリ甘さを感じる。
「鯛のお頭で、みなさんに手を使って奮闘していただきましたんで、蟹はお手を煩わせないようにしときましたぁ」
と笑わせてくれながら、こんな一品が!
ふんがぁああああああああああああああ
たっぷりの蟹味噌と蟹肉を和えたものの下には、ズワイの足肉をキュウリの桂剥きでぎっちり巻いたものが。こんなカニ巻き寿司、みたことない。
やばい、書いていて頭がクラクラしてきてしまった。
ゴマ豆腐は、なんと蒸して熱々にしたものに、ゴマダレをかけていただく趣向。
ひんやりしたゴマ豆腐はのどごしが気持ちいいけど、味自体はよくわからなくなってしまうという面もある。熱することで、香りも味もグアッと前面に出てきて、饒舌な味になるのだ。
さて、長い旅路もようやく終盤にさしかかった。お食事は、キノコご飯と味噌汁とお新香。
味噌汁はくだんの出汁が使われているぜいたくなもの。やっぱりポカリスエット的に身体に染みいる味。うーむ 5リットルくらい呑みたい。
「みなさん、ありがとうございました。ジュースを用意してますんで」
と、ここでは定番の〆らしい、みかんとりんごのジュースがでてくる。
いやーーーーーーーー
ものすごかった!
先付けからお造りに椀、鯖寿司から蟹に至る流れの中に全く隙がないけど、息が詰まるような印象はまったくなく、とにかくホウとため息をつきながらゆったり楽しませてもらうことができた。
それにしてもあの鯖寿司が忘れられない。次回予約して参上すると、きっと今回とは違うものが出るのだろう。けど、、、今回と同じものをまた最初から食べてみたい、とも思う。これはマジ。
店を出るとき、ご主人の永田さんじきじきに上着をみんなに着せ、店の外まで見送ってくださる。のじさんと一緒に、あの祇園の大通りに出る暗い入り口をくぐる際、ふと振り返ると、ずうっと永田さんがこちらを観て、頭を下げておられる。
「前に来たとき、振り返ると永田さんがまだいてお辞儀をしてくれる。あんまり振り返ると向こうも大変だと思って、最後に一回だけ振り向くことにしたんですよ。前回、最後にお互いにお辞儀をした後、祇園を歩いてたら、なんか変な話なんだけど、泣いちゃったんですよね。感動したんです。」
のじさんの人柄もそうとうに暖かいのだけど、永田さんとのじさんの間に流れる、非常に艶やかで真摯な空気が、実に暖かく感じられて羨ましい。
いい経験をさせていただいた。永田さん、どうもご馳走様でした。のじさん、連れて行ってくれて有り難うございました。
今回の京都行きでは、ボディはオリンパスのフラッグシップモデルであるE-3。深夜・早朝にかけて屋外で撮影をするので、世界最速で、どんなに暗い場所でもAFがビッと合うE-3を持っていったわけだ。
ちなみに、近いうちにアップしたいが、こんな写真を撮ってきた。
持参したレンズは、もうこれしかないと評判の高い標準ズーム、12-60mm。これに加えていつもは超弩級バズーカ砲型広角ズームレンズである7-14mmを持っていくのだけど、あまりに重いし、広角はそこまで使わなくていいや、という割り切りのもと、50mmf2.0と、25mmf2.8を持参した。
その中で、この出張で改めて見直したのが、こいつだ。
25mmf2.8は、35mmレンズの焦点距離に換算すると二倍になるので、つまり50mmレンズである。上の写真のごとく、やたらと薄型・超軽量なのでパンケーキレンズと呼ばれる。今年の発売後、あまりにも人気が高く一時は入手が難しかった製品である。
とにかく小さい。軽い。そしてよく写る。
ただし僕も買って、速報レビューをこのブログ上でしたけれども、その後はそんなに使うことがなかった。やっぱりズームレンズは便利だし、僕の使っている12-60mmで代用できるのだから、ということもあり、持ってるけど稼働しないレンズになっていた。
けど、先日の愛媛県大洲市のエントリで評価が変わった。重い荷物を携行したくないのでこのレンズをE-420という、これまた最軽量デジタル一眼レフカメラに装着し、激軽のシステムで持参。こいつで撮った写真が、ビックリするほどによく写っていたのだ!
このエントリね↓
■2008年12月04日 愛媛県大洲市もまた、ローカル食の旨い地域なのである。
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2008/12/post_1241.html
このエントリの写真はぜーんぶ25mmで撮影したものだ。中頃にあるだし巻き卵の写真なんか、マクロっぽいといえるくらいに寄ることもできる。それと、よくカメラマンさんが異口同音に言うように、
「ズーム使わずとも、足をつかえばいい」
つまり50mmの単焦点レンズ一本でも、遠くまで走っていって撮れば建物全体を写せるし、大きく写したければ被写体に寄ればいい。それが腑に落ちた。
ということで、京都のエントリのなかで、とくにこの「千ひろ」の写真は、すべてこのレンズを用い、しかも他のお客さんがいらっしゃるのでストロボを一切使わなかった(もちろん撮影自体、ご主人に御了承いただいてある)。
画像処理は、SilkyPixというソフトでRAW現像し、ホワイトバランスだけ軽く調整している。太陽光ではなく室内の白熱灯下で撮影したので、色をすこしいじる必要があるわけだ。でも、それだけ。トーンカーブとか難しい操作はしていない。
それでこんな写真がとれたのだから、もう嬉しくて仕方がない。
アンダー(暗め)に写っているのがまた非現実的な質感を演出してくれた。ISO640でF2.8、1/50秒。なだらかで素直なボケが、自分ではとても気に入った。
他の店で、ストロボ使用で撮影。
やっぱりオリンパスのレンズは素晴らしい。
こんな写真が、あんな小さいレンズで撮れてしまう。キヤノンやニコンではとりあえず現状では存在しない醍醐味だ。ちなみにペンタックスのカメラでは、パンケーキレンズがもっと豊富にある。
年末のシーズン、デジタル一眼レフを買う人は、オリンパスを選択肢に入れてもいいと思いますぞ。あ、もちろんこんなことを書いていますが、私、オリンパスにはなーんにも便宜を図っていただいていません。あくまで、単なる一ユーザーの声です。ぜひお仲間になりましょう。
パナソニックが「女流一眼」で宣伝しまくっているG1というのも、こないだ触ってきたけど素晴らしい。あれはオリンパスとパナソニックが共同で策定しているマイクロフォーサーズという規格のカメラ。難しいことは省略するけど、ミラーがないので、ボディが無茶苦茶小さい。しかし、撮像素子は今のフォーサーズ規格と変わらない大きさである。つまり、コンパクトデジカメ並みのちっこいボディに、ちっこいレンズの組み合わせが実現するということ。
年明け早い段階でオリンパスから、このマイクロフォーサーズが出ることが有望視されている。今から言っておくけど、買いだ。まだ実現していない、カメラ撮影オフ会もやってみたいものだが、、、
宇都宮からローカル線の烏山線にて1時間。僕は初めて南那須に足を踏み入れた。
「遠いでしょう?ようこそようこそ。何にもないと思われがちだけど、宝物がいっぱいある土地なんですよ」
と、農業振興事務所の方々が出迎えてくださった。
栃木県は有力な農業県であることは間違いないが、意外なことに北海道を除く都府県では酪農規模が最も大きな県だそうだ。
「何より面白いのはですね、みかん栽培の北限地があるんですよ。」
ええっ 栃木でもみかんができるのか!さっそく烏山市の山を登った、小木須という地区にあるみかん園へと向かう。
ほんとうにみかんが生っている!
品種は宮川らしい。宮川早生なら知ってるけど、こちらは普通の宮川。さすがにこの辺でみかんが生るということは、専門家にとってもすごいことらしく、以前招いた研究者が驚嘆していたらしい。
同行の方々が「酸っぱくて頭がしびれるみかんですけどね」と言うと、生産者の川俣さんが「最近じゃそんなことないぞ!」と返す。実際に食べてみたが、、、美味しい!はっきりと際だった酸味は強いが、糖度もきちんと乗っている。酸の強さで、味全体が濃く感じられ、とっても美味しい。
もう収穫末期なので、小玉しか残っていない。けれども僕は小玉みかんのほうが好きなのだ。
いや、実に感動。
喜ぶ僕をみて、川俣さんが「これもってけ!」と、たわわにみかんが生った枝をバチンと切ってくれる。ええっこれ持って帰れるかな!?
園地を降りていくと、やっぱりあった、棚田!
日光の角度がよくなる5月の田植え時期に、きっと綺麗な写真が撮れるはずだ。来年、再訪を誓ったのである。
南那須地方だけで10カ所以上の直売所があるそうだが、そのうちの一つに立ち寄り、鷹の爪などを買い求める。写真は、たくわん用の理想系大根を干したものと、米ヌカのセットだ。つまりこれを買って、でかいバケツに全部混ぜて重しをすれば、自家製たくわんができるということ。思わず買いたくなったが、どうやら宅配便の手配とかができないようなので、なくなくあきらめた。うーん、これでたくわん漬けたい!
「やまけんさん、実はこの先にものすごい風景があるんですよ!」
と高野さんが言うので身構えていたら、予想以上に素晴らしい景観が現れた。
幹線道路のすぐ脇に、黒毛和種が放牧されているのだ! ひゃああ、これは面白い。
ご覧の通り、道路の脇に、電線は張られているものの、すぐに放牧場が拡がっているのだ。すんごい風景である。
もともと2haの梨畑だったところが、もう高齢化で続けられなくなり、樹を切ったあとに牧草の種を播いて繁殖牛を放牧し始めたのだという。モシャモシャと草をはむ牛たちがいる風景は、ずっとここに立ち止まっていたいと思わせるものだった。ちなみに、この畑の横に建っているのはニコンのレンズ工場! レンズの工場直売なんてやってないかなぁ、と思ったが、そんなのは無いようだ。残念。
「お昼ですが、やっぱりこの辺では蕎麦が美味しいですから、風情のあるところで蕎麦を食べていただこうと思います」
といって車を走らせると、古い茅葺きの民家が見えてきた。
「あそこで食べます!」
ええええええ!? マジ?
車が入っていったのは、那珂川町ふるさとの森公園。茅葺きの古民家を移築した建物と、手打ちそば屋「ふれあいの舎」があるのだ。
残念ながらいま、メインの茅葺き民家が茅の葺き替えの最中で、そこでは食べられないらしい。けれども、高野さんが頼み込んで、一回り小さな茅葺き民家の中で食べられることになった!
茅の上にこけがビッシリと生えている。歴史を感じさせる、、、
足を踏み入れると、綺麗に保存されている内部は、実に素晴らしいものだった!
自在鉤の横では、川魚を藁束に刺して囲炉裏の煙で燻している!これが保存食になるそうだ。
ここで、囲炉裏を囲み、蕎麦をいただくこととあいなった。
、、、結論をいわずともおわかりだろうが、、、
凄まじく美味しい蕎麦だったのだ!
ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
何キロメートルも先まで見通せそうなほどに透き通ったクリアな風味の蕎麦である。高貴にしてすがすがしい香りと甘み、清冽な風味のつゆ。
「水、ですかねぇ。この辺の水は、水道水でも凄まじく美味しいですから、、、」 
ほんとうに透明感のある水分を感じる!
しかも、あとで調べてみたらこの店、激安である。このWebをみていただきたい。
■那珂川町のWeb (→ちなみに那珂川と書いてなかがわと読みます)
http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp/sights/fureai/
盛り蕎麦500円。天盛りそば600円。
なんだそりゃぁあああああああああああああああああああああああああああ
激烈に旨くて安い!
蕎麦が旨い季節のうちに、ぜぇったいにまた来るぞ!と誓いながら、蕎麦だけ二枚お代わり。もちろん盛りも非常によく、東京のそば屋の1.5倍程度の盛りである。素晴らしい!
「まあね、この辺では自分とこで蕎麦を作って、自分で打つってのが多いんですよ。この店だってはえぬきのプロってわけじゃなくて、蕎麦の生産者が集まって蕎麦打って出してるんですから。」
うーん どえらい話だ。栃木の蕎麦ってそんなに注目していなかったが、、、やっぱり水がいいところは蕎麦が旨い。これからはぜひ肝に銘じておきたいと思う。
そんなこんなで無事、講演も終了。非常に重たい原稿〆切を二本抱えた僕は、トンボ帰りで事務所に戻った。残念だ、、、帰りにまた蕎麦を食べたかった。
ちなみに、土産はこれだ。
川俣みかん園の、たわわに実ったみかんの枝(笑)
新幹線に乗ってる間と、東京駅の人混みの中、これをもって歩くのはなかなかに目立つ。でも、とてもいいお土産だった。
南那須でお世話になったみなさま、どうも有り難うございました。また、必ず伺いたいと思います。
昨日、講談社から連絡があったのだけど、「日本の食は安すぎる」が6刷り目を迎えたらしい。毎月膨大な新書が出る中、ここまでくるのは結構いい線いっているとのことだった。ありがたいことである。
本当は次回作に着手していなければいけないところだが、その余裕が全くない日々を送っている。ちなみに次に書きたいと思っているのは、、、
「ほんとうの食のねだん」
というものだ。
「日本の食は安すぎる」と書いたけれども、「それじゃあ、いくらくらいならいいんだよ!?」という疑問を誰もが持つはずだ。
いまどき、食べる人が安心できる、まっとうな内容の食品を生産・製造するのには、最低でもこれくらいはかかるよ、という「ねだん」。つまりそれを下回っている場合は、
「ちょっと製造方法がおかしいんじゃない?」
とか、
「販売業者が不当に安くしすぎて、生産者を追い込んでるんじゃない?」
というようなことを推測するバロメーターになる。そんな指標となるものを創りたい。
この企画、実はとっても難しい。なぜなら為替レートなどによって日々、食の基準価格が変わるからだ。だから、ある時点に固定して考えるしかないのだ。
米、麦、大豆、野菜、卵、肉、牛乳、豆腐、納豆、調味料、、、
いろんなものが作られる際の「最低でもこれくらいはするはずだぜ」という価格ラインを明らかにしていきたい。
が、しかし。
残念なことに、現時点で出版のオファーをしてくれている出版社さんに話すと、「んー スゴイ内容ですけど、今回はちょっと難しいので、もう少し砕けた内容にしましょう」ということになってしまい、いまだ企画として成立していない。残念、、、
12月中旬以降、次回の本の内容について、出版社さんと詰めていくことになる。一社くらい、「それ、行きましょう!」というところが現れていただければなぁ、と思ってます。
母の実家がある愛媛県今治市の産婦人科にて生まれ落ちた僕は、すぐさま埼玉に戻され育ったが、人前ではかたくなに「愛媛生まれです」と言うようにしている。自分にとってはその方がしっくりくるのだ。
今回は大洲市にて仕事。この仕事のために奔走してくれた市の職員である河野さん(プロレスマニア)が、まだ知らない愛媛をいろいろと連れて行ってくれる。この一泊二日も濃かった。いま、原稿執筆の合間でへろへろなので解説は後日として、列挙。
松山今治市内の産地直売所にて、「媛っこ地鶏」(ひめっこと読む)のタタキ。ロードアイランドレッド、名古屋種、シャモ、白色プリマスロックという4元の掛け合わせをした地鶏。飼養期間がどのくらいかちょっとわからないのだけど、100日前後だろうか。適度な食感で、悪くない食味だった。
同じ直売所にて購入したちらし寿司。愛媛県のちらし寿司は旨い!まず、具がたくさん入っているのだ。錦糸卵しかみえないけど、ご飯に人参、ゴボウ、油揚げなどがグアッと混ざっている。この鶏こうはおいなりさんでも同様。
必ずと言っていいほどはいるのが人参。うちの母の作るのも、人参とゴボウ笹がき、そして鰺を焼いたのを骨を採って細かくむしったのが入っていて、絶品なのだ。
それにしてもこの直売所、魚も扱っていて、えらく鮮度が良くて安い。
おもわずこのシャコ一杯買いたくなってしまった。これを塩ゆでにしたのにかぶりつくと、もう江戸前のシャコなんか食えなくなる。
移動中に寄ったイタリアン「MARUBUN」。小さな駅の前にある佇まいが、なんだか赤穂の「さくら組」を連想させた。
昼なので軽くパスタ。
大洲名産の里芋がゴロゴロ入ったトマトスパゲッティ。
伊予牛とタマネギ、卵のカルボナーラ。
海苔が一杯のってて、磯の香りがつよい海賊パスタ。魚介のブロードが実に美味かった!
SPF豚とエノキとワサビ醤油の和風パスタ。美味なり。どの皿も工夫が凝らされていて、美味しい。ここはまたリピートしたいものだ。
夜、大洲市の古い旅館を改装した「あぶら屋」へ。
素晴らしい風情に、大洲近辺の素材にこだわった美味しい酒肴が並ぶ。
大洲産大豆フクユタカを100%使った豆腐が実に美味い。これはマジでうまい。最近食べた豆腐のなかでも群を抜く味だった。これを、二種の醤油でいただく。
こちらは以前、見学させてもらって気に入った梶田商店の「巽(たつみ)」。愛媛特有の甘さのない、実に切れのいい醤油。
こちらは伝統的な愛媛の甘い、再仕込み醤油。これもまた、味わい深い。
実はこの日、ゲストに愛媛の地酒専門店を営む澤田さんが、酒を持参して来てくれた。
この純米吟醸が、愛媛酵母を使っているのに、吟醸香が瞬間的にはかなく消えて、じんわりと旨味が残る、実に不思議な美味しさだった。なのに、値段を聞いてびっくり。
「1200円です!」
安いっ!
愛媛の酒はまだ未発掘のものが多いんだろうか。
なお上の写真にある「石鎚」は最近有名になってきているが、これはその滓とり焼酎。これまたもの凄いメロンパンのような香り。水割りがイケル。
宿泊はレンコン畑横にあるホテルオータ。
昼飯は、「松山に住んでる若いやつには圧倒的に人気の、ロメスパ系ともいえるスパゲッティ」と河野さんがいう「でゅえっと」大洲店へ。
ほぼ全員がミートソースを頼むというこの店。
「アルデンテとかと違いますよ! ゆるーいスパゲッティに、なぜか甘っぽいミートソースが絡んで、しかも大盛りでやってきます。麺が積み上がってるから、ポヨポヨと”揺れる”んですよ!」
と言ったとおり、ゆらゆらと揺れながら皿がやってきた!
うんっ
これは美味しい!!!!!!!!!!!!
確かにこのミートソース甘い感じがする。麺にもあらかじめソースがからんでいて、そこにまた仕上げソースをかけている。でも量的には僕はこれは普通だ。これのそのまた大盛りが食いたい!
次回再訪必須である。
昼食後、昨晩に酒を呑ませていただいた澤田さんの店に。
なんともかっこいい、日本酒のセレクトショップである!
■酒乃さわだ
愛媛県大洲市東大洲1248番
0893-25-3838
この店、絶対に流行るな。澤田さんは、ワインが専門だったけれども、ある酒と出会って日本酒にぞっこんになったそうだ。だから店にはワインも、ベルギービールも、こだわり品のみが置いてある。この店も再訪必須である。
さて
5時間以上かかったコンサル終了後、梶田商店の若旦那に会いにいった。
そういえばここへは、堀江君と二宮清純さんとの旅で来たんだよなぁ、懐かしい。梶田さんは新しいチャレンジをどんどんしているようで、「生産者になって大豆を作りたい!」とまで言っている。数年後には畑を耕し、原料を作る農家にもなっているかもしれない。まだまだこれからどんどん伸びる醤油蔵であることは間違いない。
さて帰り道、早めの夕食に地元民御用達のラーメン「福ちゃん」へ。
夜は市役所周辺に屋台も引くという店だが、夜の店舗のほうは息子さんがのれんを守る。
あっさりめのスープで、自家製麺している中太麺がツルリとした食感で、のどごしが気持ちよい。
しかしここでは実は鍋焼きラーメンが旨いそうだ。
む、
たしかに鍋焼き、旨い!
あらかじめ固めに茹でられた麺を、少し醤油濃いめのスープでぐらぐらと。ネギ、豚肉薄切りがいい味出してる。卵にからめて白飯のうえにのせて食うのが実によい。
もちろん最後はご飯を鍋に入れる。熱かったので僕はスープを茶碗にいれた。
というわけで羽田に戻って事務所に帰り、今に至る。
明日っていうか今日は8時の新幹線で那須へ。仕事終わったら速やかに事務所に戻り、二本の〆切と格闘します。
では、寝に帰ります、、、
最初にお断りしますが、このエントリは完全な与太話だ。
うーん 本当に悩む。
今年は本当に仕事にいそしんだ。今月だけで20日間出張に出ていて、さすがにもう身体が限界だ。でもおかげで今年度も利益は十分に確保。ありがたいことだ。
この利益を何に使うかというと、当然ながらカメラにはかなりつぎ込もうと思っている。僕はプロカメラマンではないけれども、自分が出会う素晴らしい食材を、少しでも美味しそうに美しく撮影して上げたい。そのために、技術を磨くことはもちろんだけども、お金を払えば手に入れられるのであれば、いいカメラとレンズを買っておきたい。
シャッターチャンスは、その一瞬しかないのだから!
ということだけど、ここ2年は完全にオリンパスのシステムを使っている。ボディは超軽量一眼レフであるE-410を最初に買い、その後に出た上級機E-3を現在ではメインに使っている。そして、今年初頭に出たE-420の画質が大幅に向上していたので、現在E-410は会社の部下に使ってもらっていて、気合いを入れるときはE-3、荷物を軽くしたいときはE-420と使い分けている。
でも正直いえばボディよりもレンズにお金をかけている。標準ズームの12-60mm、超広角の7-14mm、50mmマクロ、35mmマクロ、8mmフィッシュアイ、これにレンズキットの安くて軽くてよく写る14-52mmと望遠一本。
(↑ちなみにオリンパスの規格では、上に書いた焦点距離に×2することで、35mm版と同じである)
フラッシュも合計3本買ったので、オリンパスには本当に一気に投資した。
その前は、キヤノンだったけれども、なにが佳いと言って、オリンパスはレンズのキレが最高だ。ビシッと決まったときのシャープな描写は、あまりに気持ちがいい。そして得られる性能と重さを対比すると、キヤノンのレンズシステムよりもこちらの方がいいかな、と思ったわけだ。
ただ、E-3という、オリンパスでは上級機のカメラを使っていても、カメラ本体の性能や撮像素子の質は、キヤノンに勝っているとは言えないな、とも思う。レンズの佳さを活かしきっていないというのは、オリンパスやパナソニックの規格であるフォーサーズにとっては前から言われていたことだ。本当に勿体ない。料理写真を撮影する場合に、僕はだいたいストロボを使用して、ISO100で撮影することが多い。だからレンズ性能をかなり活かすことができるけれども、野外の自然風景を太陽光で撮影する場合には、不満を感じることが多い。
敬愛するKINOKO Webの大作さんはキヤノンの5Dで、あまりに美しく静謐なキノコ写真を撮っておられる。(この大作さんに会いたくて、千葉菌というキノコ観察の会に入会したほどなのだ。)
この写真群をみていると、被写界深度をとても深くとっているにも関わらず、あまりにもノイズが少なく、ため息がでる写真ばかりだ。いっそ同じシステムを買うか!と思ってしまうくらいだが、腕が違うから仕方がない。
第一、キヤノンは会社としての方針が好きじゃないしな、、、と思いながらも、5Dマーク2という新機種が発表された。フルサイズの撮像素子を持つ、定評ある5Dの後継機だ。連射性能などは低いが、料理写真と風景をメインとする僕には問題がない。
しかし、、、キヤノンのレンズで性能のよいLレンズを揃えようとすると、現在のオリンパスのシステムよりもドカーンと重くなるのだ。悩む。しかも、キヤノンのレンズ群はそろそろ大幅にリニューアルされるのではないか?というまことしやかな噂があるらしく、ここでドカンと揃えたら来年、泣きをみるというのはちょっとイヤだ。
一方、ニコンには触ったこともなかったが、仕事でおつきあいのあるプロカメラマン達が使っていたニコンのカメラから産み出される写真は、やはり素晴らしい。週刊アスキーでタッグを組ませていただいた八木澤さんのD3、そしてdancyuで敬愛しながらお仕事させていただいた古市さんもニコンだ。このニコンから、D3Xというプロ機が本日、発表された。画素数が大きいのは当然ながら、ISO100からの始まりで、商品撮影や風景写真を見据えた性能だと思う。こいつがボディだけで90万円前後から販売される。ひゃー
まあ、この最上級クラスのプロ機は、キヤノンの1DsMark3も90万円くらいなので、やっぱりプロ向けカメラのスペックはこうなるのだ。で、何が違うって、ファインダー覗いたことしかないけれど、やっぱり全く違う。動作スピードも何もかも、別次元に違う。
ただ、ニコンのシステムを組もうと思ったら、フルサイズに合わせると標準ズームで20万円、広角ズームで25万円する。キヤノンのレンズより全然高い。もう、死んじゃう(笑)やっぱり写真を撮ることで対価を得られるお仕事でなければ買えないシステムなのだった。
と悩みながら本日、ある機関誌の対談でお茶の水に行く用事があり、途中にあるオリンパスプラザに少しだけ寄る。
E-3の下のカテゴリとなる中級機にE-30というカメラが出たのだ。
展示されているのを触ってみたが、思った以上に素晴らしかった!AFの早さこそ、上級機であるE-3よりも劣っているものの、それ以外の点では優れた動作速度だと思える部分が多い。何より軽い。何より、キットレンズが素晴らしく性能がよい。それなりの価格はするけれども、10万円超クラスの中級機の市場の中で、善戦できる性能のカメラだと感じた。
けど、それは僕がオリンパスのカメラシステムの佳さをわかっているから。きっと、一般の人にはわからない。そして、ニコンとキヤノンの方に流れるんだろうな、と思う。残念だなぁ。
ということで、何を選んで入手しようか、非常に悩み中だ。他にも写真で挑戦したいことがあるのだけども、それはまた別の機会に書きたい。
明日から愛媛。そして、那須高原だ。